申命記

第一章

1これはヨルダンのこうの荒野あらの、パランと、トペル、ラバン、ハゼロテ、デザハブとのあいだの、スフのまえにあるアラバにおいて、モーセがイスラエルのすべてのひとげた言葉ことばである。 2ホレブからセイルやまみちて、カデシ・バルネアにたっするには、十一にちみちのりである。 3だい四十ねんの十一がつとなり、そのつきの一にちに、モーセはイスラエルの人々ひとびとにむかって、しゅかれらのためかれさづけられた命令めいれいを、ことごとくげた。 4これはモーセがヘシボンにんでいたアモリびとのおうシホン、およびアシタロテとエデレイとにんでいたバシャンのおうオグをころしたのちであった。 5すなわちモーセはヨルダンのこうのモアブので、みずから、この律法りっぽう説明せつめいあたった、そしてった、 6「われわれのかみしゅはホレブにおいて、われわれにわれた、『あなたがたはすでにひさしく、このやまにとどまっていたが、 7をめぐらしてみちすすみ、アモリびとの山地さんちき、その近隣きんりんのすべてのところ、アラバ、山地さんち低地ていち、ネゲブ、うみべ、カナンびとの、またレバノンにき、大川おおかわユフラテにまできなさい。 8よ、わたしはこのをあなたがたのまえいた。このにはいって、それを自分じぶんのものとしなさい。これはしゅが、あなたがたの先祖せんぞアブラハム、イサク、ヤコブにちかって、かれらとそののち子孫しそんあたえるとわれたところである』。

9あのとき、わたしはあなたがたにった、『わたしはひとりであなたがたをうことができない。 10あなたがたのかみしゅはあなたがたをおおくされたので、あなたがたは、きょう、そらほしのようにおおい。 11――どうぞ、あなたがたの先祖せんぞかみしゅがあなたがたを、いまあるより千ばいおおくし、またあなたがたに約束やくそくされたように、あなたがたをめぐんでくださるように。―― 12わたしひとりで、どうして、あなたがたをい、あなたがたの重荷おもにと、あなたがたのあらそいを処理しょりすることができようか。 13あなたがたは、おのおの部族ぶぞくごとに、知恵ちえがあり、知識ちしきがあって、ひとられている人々ひとびとえらしなさい。わたしはその人々ひとびとを、あなたがたのかしらとするであろう』。 14そのとき、あなたがたはわたしにこたえた、『あなたがしようとわれることはいことです』。 15そこで、わたしは、あなたがたのうちから、知恵ちえがあり、ひとられている人々ひとびとって、あなたがたのかしらとした。すなわち千にんちょう、百にんちょう、五十にんちょう、十にんちょうとし、また、あなたがたの部族ぶぞくのつかさびととした。 16また、あのとき、わたしはあなたがたのさばきびとたちにめいじてった、『あなたがたは、兄弟きょうだいたちのあいだうったえをき、ひととその兄弟きょうだい、または寄留きりゅう他国たこくじんとのあいだを、ただしくさばかなければならない。 17あなたがたは、さばきをするときひと片寄かたよてはならない。ちいさいものにもおおいなるものにもかなければならない。ひとかおおそれてはならない。さばきはかみことだからである。あなたがたでめるのにむずかしいことは、わたしのところにってこなければならない。わたしはそれをくであろう』。 18わたしはまた、あのとき、あなたがたがしなければならないことを、ことごとくめいじた。

19われわれのかみしゅめいじられたように、われわれは、ホレブを出立しゅったつして、あなたがたがた、あのおおきなおそろしい荒野あらのとおり、アモリびとの山地さんちみちによって、カデシ・バルネアにきた。 20そのときわたしはあなたがたにった、『あなたがたは、われわれのかみしゅがおあたえになるアモリびとの山地さんちいた。 21よ、あなたのかみしゅはこのをあなたのまえかれた。あなたの先祖せんぞかみしゅげられたように、のぼってって、これを自分じぶんのものとしなさい。おそれてはならない。おののいてはならない』。 22あなたがたはみなわたしに近寄ちかよってった、『われわれはひとをさきにつかわして、そのさぐらせ、どのみちからのぼるべきか、どの町々まちまちるべきかを、復命ふくめいさせましょう』。 23このことはいとおもったので、わたしはあなたがたのうち、おのおのの部族ぶぞくから、ひとりずつ十二にんものえらんだ。 24かれらはをめぐらして、山地さんちのぼってき、エシコルのたにってそれをさぐり、 25そののくだものをって、われわれのところにってくだり、復命ふくめいしてった、『われわれのかみしゅたまわるです』。

26しかし、あなたがたはのぼってくことをこのまないで、あなたがたのかみしゅ命令めいれいにそむいた。 27そして天幕てんまくでつぶやいてった。『しゅはわれわれをにくんでアモリびとのわたし、ほろぼそうとしてエジプトのくにからみちびされたのだ。 28われわれはどこへのぼってくのか。兄弟きょうだいたちは、「そのたみはわれわれよりもおおきくて、たかい。町々まちまちおおきく、そのいしがきはてんとどいている。われわれは、またアナクびとの子孫しそんをそのところた」とって、われわれのこころをくじいた』。 29そのとき、わたしはあなたがたにった、『かれらをこわがってはならない。またおそれてはならない。 30さきってかれるあなたがたのかみしゅはエジプトにおいて、あなたがたのまえで、すべてのことをおこなわれたように、あなたがたのためにたたかわれるであろう。 31あなたがたはまた荒野あらので、あなたのかみしゅが、ひとのそのくように、あなたをかれるのをた。あなたがたが、このところるまで、そのみちすがら、いつもそうであった』。 32このようにっても、あなたがたはなお、あなたがたのかみしゅしんじなかった。 33しゅ道々みちみちあなたがたのさきってき、あなたがたが宿営しゅくえいする場所ばしょさがし、よるのうちにあり、ひるくものうちにあって、あなたがたにくべきみちしめされた。

34しゅは、あなたがたの言葉ことばいていかり、ちかってわれた、 35『このわる世代せだい人々ひとびとのうちには、わたしが、あなたがたの先祖せんぞたちにあたえるとちかったあのものは、ひとりもないであろう。 36ただエフンネのカレブだけはそれをることができるであろう。かれんだを、わたしはかれとその子孫しそんあたえるであろう。かれまったしゅしたがったからである』。 37しゅはまた、あなたがたのゆえに、わたしをもいかってわれた、『おまえもまた、そこにはいることができないであろう。 38おまえにつかえているヌンのヨシュアが、そこにはいるであろう。かれちからづけよ。かれはイスラエルにそれをさせるであろう。 39またあなたがたが、かすめられるであろうとったあなたがたのおさなごたち、およびそのにまだ善悪ぜんあくをわきまえないあなたがたの子供こどもたちが、そこにはいるであろう。わたしはそれをかれらにあたえる。かれらはそれを所有しょゆうとするであろう。 40あなたがたはをめぐらし、紅海こうかいみちによって、荒野あらのすすんできなさい』。

41しかし、あなたがたはわたしにこたえてった、『われわれはしゅにむかってつみおかしました。われわれのかみしゅめいじられたように、われわれはのぼってってたたかいましょう』。そして、おのおの武器ぶきびて、かるがるしく山地さんちのぼってこうとした。 42そのときしゅはわたしにわれた、『かれらにいなさい、「あなたがたはのぼってってはならない。またたたかってはならない。わたしはあなたがたのうちにいない。おそらく、あなたがたはてきやぶられるであろう」』。 43このようにわたしがげたのに、あなたがたはかないでしゅ命令めいれいにそむき、ほしいままに山地さんちのぼってったが、 44その山地さんちんでいるアモリびとが、あなたがたにかっててきて、はちがうように、あなたがたをいかけ、セイルでやぶって、ホルマにまでおよんだ。 45あなたがたはかえってきて、しゅまえいたが、しゅはあなたがたのこえかず、あなたがたにみみかたむけられなかった。 46こうしてあなたがたは、ひさしくカデシにとどまった。あなたがたのそこにとどまった日数にっすうのとおりである。

第二章

1それから、われわれはをめぐらし、しゅがわたしにげられたように、紅海こうかいほうかって荒野あらのすすり、ひさしくセイルやまきめぐっていたが、 2しゅはわたしにわれた、 3『あなたがたはすでひさしくこのやまきめぐっているが、をめぐらしてきたすすみなさい。 4おまえはまたたみめいじてえ、「あなたがたは、エサウの子孫しそん、すなわちセイルにんでいるあなたがたの兄弟きょうだい領内りょうないとおろうとしている。かれらはあなたがたをおそれるであろう。それゆえ、あなたがたはみずからふかつつしみ、 5かれらとあらそってはならない。かれらのは、あしうらむほどでも、あなたがたにあたえないであろう。わたしがセイルやまをエサウにあたえて、領地りょうちとさせたからである。 6あなたがたはかれらからかね食物しょくもつってべ、またかねみずってまなければならない。 7あなたのかみしゅが、あなたのするすべてのことにおいて、あなたをめぐみ、あなたがこのおおいなる荒野あらのとおるのを、見守みまもられたからである。あなたのかみしゅがこの四十ねんあいだ、あなたとともにおられたので、あなたはなにとぼしいことがなかった」』。 8こうしてわれわれは、エサウの子孫しそんでセイルにんでいる兄弟きょうだいはなれ、アラバのみちけ、エラテとエジオン・ゲベルをはなれてすすんだ。

われわれはてんじて、モアブの荒野あらのほうかってすすんだ。 9そのときしゅはわたしにわれた、『モアブを敵視てきししてはならない。またそれとあらそたたかってはならない。かれらのは、領地りょうちとしてあなたにあたえない。ロトの子孫しそんにアルをあたえて、領地りょうちとさせたからである。 10(むかし、エミびとがこのところんでいた。このたみおおいなるたみであって、かずおおく、アナクびとのようにたかく、 11またアナクびととおなじくレパイムであると、みなされていたが、モアブびとは、これをエミびととんでいた。 12ホリびとも、むかしはセイルにんでいたが、エサウの子孫しそんがこれをはらい、これをほろぼし、かれらにかわってそこにんだ。しゅたまわった所有しょゆうに、イスラエルがおこなったのとおなじである。) 13あなたがたは、いま、ちあがってゼレデがわわたりなさい』。そこでわれわれはゼレデがわわたった。 14カデシ・バルネアをてこのかた、ゼレデがわわたるまでのあいだは三十八ねんであって、その世代せだいのいくさびとはみなえて、宿営しゅくえいのうちにいなくなった。しゅかれらにちかわれたとおりである。 15まことにしゅかれらをめ、宿営しゅくえいのうちからほろぼしられたので、かれらはついにえた。

16いくさびとがみなたみのうちからえたとき、 17しゅはわたしにわれた、 18『おまえは、きょう、モアブの領地りょうちアルをとおろうとしている。 19アンモンの子孫しそんちかづくとき、おまえはかれらを敵視てきししてはならない。またあらそってはならない。わたしはアンモンの子孫しそん領地りょうちとして、おまえにあたえない。それをロトの子孫しそん領地りょうちとしてあたえたからである。 20(これもまたレパイムのくにとみなされた。むかし、レパイムがここにんでいたからである。しかし、アンモンびとはかれらをザムズミびととんだ。 21このたみおおいなるたみであってかずおおく、アナクびとのようにたかかったが、しゅはアンモンびとのまえから、これをほろぼされ、アンモンびとがこれをはらって、かれらにかわってそこにんだ。 22このことは、セイルにんでいるエサウの子孫しそんのためにそのまえから、ホリびとをほろぼされたのとおなじである。かれらはホリびとをはらい、これにかわって今日こんにちまでそこにんでいる。 23またカフトルからたカフトルびとは、ガザにまでおよ村々むらむらんでいたアビびとをほろぼして、これにかわってそこにんでいる。) 24あなたがたはちあがり、すすんでアルノンがわわたりなさい。わたしはヘシボンのおうアモリびとシホンとそのくにとを、おまえのわたした。それを征服せいふくはじめよ。かれあらそってたたかえ。 25きょうから、わたしはぜん天下てんかたみに、おまえをおびえおそれさせるであろう。かれらはおまえのうわさをいてふるえ、おまえのためにくるしむであろう』。 26そこでわたしは、ケデモテの荒野あらのから、ヘシボンのおうシホンに使者ししゃをつかわし、平和へいわ言葉ことばべさせた。 27『あなたのくにとおらせてください。わたしは大路おおじをとおっていきます、みぎにもひだりにもまがりません。 28かね食物しょくもつってわたしにべさせ、かねをとってみずあたえてわたしにませてください。徒歩とほとおらせてくださるだけでよいのです。 29セイルにむエサウの子孫しそんと、アルにむモアブびとが、わたしにしたようにしてください。そうすれば、わたしはヨルダンをわたって、われわれのかみしゅたまわるきます』。 30しかし、ヘシボンのおうシホンは、われわれをとおらせるのをこのまなかった。あなたのかみしゅかれをあなたのわたすため、そのつよくし、そのこころをかたくなにされたからである。今日こんにちるとおりである。 31ときしゅはわたしにわれた、『わたしはシホンと、そのとを、おまえにわたはじめた。おまえはそれを征服せいふくしはじめ、その自分じぶんのものとせよ』。 32そこでシホンは、われわれをめようとして、そのたみをことごとくひきい、てきてヤハズでたたかったが、 33われわれのかみしゅかれわたされたので、われわれはかれとそのらと、そのすべてのたみとをころした。 34そのとき、われわれはかれのすべてのまちり、そのすべてのまちおとこおんなおよび子供こどもまったほろぼして、ひとりをものこさなかった。 35ただその家畜かちくは、われわれがった町々まちまちのぶんどりものともに、われわれが自分じぶんものとした。 36アルノンのたにのほとりにあるアロエルおよびたになかにあるまちからギレアデにいたるまで、われわれがめてれなかったまちは一つもなかった。われわれのかみしゅがことごとくわれわれにわたされたのである。 37ただアンモンの子孫しそん、すなわちヤボクがわぜんきし、および山地さんち町々まちまち、またすべてわれわれのかみしゅきんじられたところには近寄ちかよらなかった。

第三章

1そしてわれわれはをめぐらして、バシャンのみちのぼってったが、バシャンのおうオグは、われわれをむかとうとして、そのたみをことごとくひきい、てきてエデレイでたたかった。 2ときしゅはわたしにわれた、『かれおそれてはならない。わたしはかれと、そのすべてのたみと、そのをおまえのわたしている。おまえはヘシボンにんでいたアモリびとのおうシホンにしたように、かれにするであろう』。 3こうしてわれわれのかみしゅはバシャンのおうオグと、そのすべてのたみを、われわれのわたされたので、われわれはこれをころして、ひとりをものこさなかった。 4そのとき、われわれはかれ町々まちまちを、ことごとくった。われわれがらなかったまちは一つもなかった。ったまちは六十。アルゴブのぜん地方ちほうであって、バシャンにおけるオグのくにである。 5これらはみなたかいしがきがあり、もんがあり、かんのある堅固けんごまちであった。このほかにいしがきのないまちは、非常ひじょうおおかった。 6われわれはヘシボンのおうシホンにしたように、これらをまったほろぼし、そのすべてのまちおとこおんなおよび子供こどもをことごとくほろぼした。 7ただし、そのすべての家畜かちくと、その町々まちまちからのぶんどりものとは、われわれが自分じぶんものとした。 8そのときわれわれはヨルダンのこうがわにいるアモリびとのふたりのおうから、アルノンがわからヘルモンざんまでのった。 9(シドンびとはヘルモンをシリオンとび、アモリびとはこれをセニルとんでいる。) 10すなわち高原こうげんのすべてのまち、ギレアデのぜん、バシャンのぜん、サルカおよびエデレイまで、バシャンにあるオグのくに町々まちまちをことごとくった。 11(バシャンのおうオグはレパイムのただひとりの生存者せいぞんしゃであった。かれ寝台しんだいてつ寝台しんだいであった。これはいまなおアンモンびとのラバにあるではないか。これは普通ふつうのキュビトしゃくで、ながきゅうキュビト、はば四キュビトである。)

12そのときわれわれは、このた。そしてわたしはアルノンがわのほとりのアロエルからはじまると、ギレアデの山地さんちなかばと、その町々まちまちとは、ルベンびとと、ガドびととにあたえた。 13わたしはまたギレアデののこりのと、オグのくにであったバシャンのぜんとは、マナセのはん部族ぶぞくあたえた。すなわちアルゴブのぜん地方ちほうである。(そのバシャンのぜんはレパイムのくにとなえられる。 14マナセのヤイルは、アルゴブのぜん地方ちほうって、ゲシュルびとと、マアカびとのさかいにまでたっし、自分じぶんにしたがって、バシャンをハボテ・ヤイルとづけた。この今日こんにちにまでおよんでいる。) 15またわたしはマキルにはギレアデをあたえた。 16ルベンびとと、ガドびととには、ギレアデからアルノンがわまでをあたえ、そのかわのまんなかをもってさかいとし、またアンモンびとのさかいであるヤボクがわにまでたっせしめた。 17またヨルダンをさかいとして、キンネレテからアラバのうみすなわちしおうみまで、アラバをこれにあたえて、ひがしほうピスガのふもとにたっせしめた。

18そのときわたしはあなたがたにめいじてった、『あなたがたのかみしゅはこのをあなたがたにあたえて、これをさせられるから、あなたがた勇士ゆうしはみな武装ぶそうして、兄弟きょうだいであるイスラエルの人々ひとびと先立さきだって、わたってかなければならない。 19ただし、あなたがたのつまと、子供こどもと、家畜かちくとは、わたしがあたえた町々まちまちにとどまらなければならない。(わたしはあなたがたがおおくの家畜かちくっているのをっている。) 20しゅがすでにあなたがたにあたえられたように、あなたがたの兄弟きょうだいにも安息あんそくあたえられて、かれらもまたヨルダンのこうがわで、あなたがたのかみしゅあたえられるるようになったならば、あなたがたはおのおのわたしがあなたがたにあたえた領地りょうちかえることができる』。 21そのときわたしはヨシュアにめいじてった、『あなたのはあなたがたのかみしゅがこのふたりのおうおこなわれたすべてのことをた。しゅはまたあなたがわたってくもろもろのくににも、おなじようにおこなわれるであろう。 22かれらをおそれてはならない。あなたがたのかみしゅがあなたがたのためにたたかわれるからである』。

23そのときわたしはしゅねがってった、 24しゅなるかみよ、あなたのおおいなることと、あなたのつよとを、たったいま、しもべにしめはじめられました。てんにもにも、あなたのようなわざをなし、あなたのようなちからあるわざのできるかみが、ほかにありましょうか。 25どうぞ、わたしにヨルダンをわたってかせ、そのこうがわ、あの山地さんち、およびレバノンをることのできるようにしてください』。 26しかししゅはあなたがたのゆえにわたしをいかり、わたしにかれなかった。そしてしゅはわたしにわれた、『おまえはもはやりている。このことについては、かさねてわたしにってはならない。 27おまえはピスガのいただきのぼり、をあげて西にしきたみなみひがしのぞよ。おまえはこのヨルダンをわたることができないからである。 28しかし、おまえはヨシュアにめいじ、かれはげまし、かれつよくせよ。かれはこのたみ先立さきだってわたってき、かれらにおまえのがせるであろう』。 29こうしてわれわれはベテペオルにたいするたににとどまっていた。

第四章

1イスラエルよ、いま、わたしがあなたがたにおしえるさだめと、おきてとをいて、これをおこないなさい。そうすれば、あなたがたはきることができ、あなたがたの先祖せんぞかみしゅたまわるにはいって、それを自分じぶんのものとすることができよう。 2わたしがあなたがたにめいじる言葉ことばくわえてはならない。またらしてはならない。わたしがめいじるあなたがたのかみしゅ命令めいれいまもることのできるためである。 3あなたがたのは、しゅがバアル・ペオルでおこなわれたことをた。ペオルのバアルにしたがった人々ひとびとは、あなたのかみしゅがことごとく、あなたのうちからほろぼしつくされたのである。 4しかし、あなたがたのかみしゅにつきしたがったあなたがたはみな、きょう、きながらえている。 5わたしはわたしのかみしゅめいじられたとおりに、さだめと、おきてとを、あなたがたにおしえる。あなたがたがはいって、自分じぶんのものとするにおいて、そのようにおこなうためである。 6あなたがたは、これをまもっておこなわなければならない。これは、もろもろのたみにあなたがたの知恵ちえ、また知識ちしきしめことである。かれらは、このもろもろのさだめをいて、『このおおいなる国民こくみんは、まことに知恵ちえあり、知識ちしきあるたみである』とうであろう。

7われわれのかみしゅは、われわれがもとめるとき、つねにわれわれにちかくおられる。いずれのおおいなる国民こくみんに、このようにちかくおるかみがあるであろうか。 8また、いずれのおおいなる国民こくみんに、きょう、わたしがあなたがたのまえてるこのすべての律法りっぽうのようなただしいさだめと、おきてとがあるであろうか。

9ただあなたはみずからつつしみ、またあなた自身じしんをよくまもりなさい。そしてたことをわすれず、きながらえているあいだ、それらのことをあなたのこころからはなしてはならない。またそれらのことを、あなたの子孫しそんらせなければならない。 10あなたがホレブにおいて、あなたのかみしゅまえったに、しゅはわたしにわれた、『たみをわたしのもとにあつめよ。わたしはかれらにわたしの言葉ことばかせ、地上ちじょうきながらえるあいだかれらにわたしをおそれることをまなばせ、またそのともおしえることのできるようにさせよう』。 11そこであなたがたはちかづいて、やまのふもとにったが、やまけて、そのほのお中天ちゅうてんたっし、暗黒あんこくくもくもとがあった。 12ときしゅなかから、あなたがたにかたられたが、あなたがたは言葉ことばこえいたけれども、こえばかりで、なんのかたちなかった。 13しゅはその契約けいやくべて、それをおこなうように、あなたがたにめいじられた。それはすなわち十誡じっかいであって、しゅはそれをまいいしいたきしるされた。 14そのときしゅはわたしにめいじて、あなたがたにさだめと、おきてとをおしえさせられた。あなたがたがわたってって自分じぶんのものとするで、おこなわせるためであった。

15それゆえ、あなたがたはみずからふかつつしまなければならない。ホレブでしゅなかからあなたがたにかたられたに、あなたがたはなんのかたちなかった。 16それであなたがたはみちあやまって、自分じぶんのために、どんなかたちきざんだぞうをもつくってはならない。おとこまたはおんなぞうつくってはならない。 17すなわちうえにおるもろもろのけものぞうそらぶもろもろのとりぞう 18うもろもろのものぞうしたみずなかにおるもろもろのうおぞうつくってはならない。 19あなたはまたげててんのぞみ、つきほしすなわちすべててん万象ばんしょう誘惑ゆうわくされてそれをおがみ、それにつかえてはならない。それらのものは、あなたのかみしゅぜん天下てんか万民ばんみんけられたものである。 20しかし、しゅはあなたがたをって、てつすなわちエジプトからみちびし、自分じぶん所有しょゆうたみとされた。きょう、るとおりである。 21ところでしゅはあなたがたのゆえに、わたしをいかり、わたしがヨルダンをわたってくことができないことと、あなたのかみしゅぎょうとしてあなたにたまわるにはいることができないこととをちかわれた。 22わたしはこのぬ。ヨルダンをわたってくことはできない。しかしあなたがたはわたってって、あのるであろう。 23あなたがたはつつしみ、あなたがたのかみしゅがあなたがたとむすばれた契約けいやくわすれて、あなたのかみしゅきんじられたどんなかたちきざんだぞうをもつくってはならない。 24あなたのかみしゅきつくす、ねたむかみである。

25あなたがたがみ、まごながくそのにおるうちに、みちあやまって、すべてなにかのかたちきざんだぞうつくり、あなたのかみしゅまえあくをなして、そのいきどおりをおこすことがあれば、 26わたしは、きょう、てんんであなたがたにたいしてあかしとする。あなたがたはヨルダンをわたってってから、たちまち全滅ぜんめつするであろう。あなたがたはそのところながいのちたもつことができず、まったほろぼされるであろう。 27しゅはあなたがたを国々くにぐにらされるであろう。そしてしゅがあなたがたをいやられる国民こくみんのうちに、あなたがたののこものかずすくないであろう。 28そのところであなたがたはひとつくった、ることも、くことも、べることも、かぐこともないいし神々かみがみつかえるであろう。 29しかし、そのところからあなたのかみしゅもとめ、もしこころをつくし、精神せいしんをつくして、しゅもとめるならば、あなたはしゅうであろう。 30のちになって、あなたがなやみにあい、これらのすべてのことが、あなたにのぞむとき、もしあなたのかみしゅかえってそのこえきしたがうならば、 31あなたのかみしゅはいつくしみのふかかみであるから、あなたをてず、あなたをほろぼさず、またあなたの先祖せんぞちかった契約けいやくわすれられないであろう。

32こころみにあなたのまえったについてえ。かみ地上ちじょうひとつくられたからこのかた、てんのこのはしから、かのはしまでに、かつてこのようにおおいなることがあったであろうか。このようなことをいたことがあったであろうか。 33なかからかたられるかみこえをあなたがいたように、いてなおきていたたみがかつてあったであろうか。 34あるいはまた、あなたがたのかみしゅがエジプトにおいて、あなたがたのまえに、あなたがたのためにもろもろのことをなされたように、こころみと、しるしと、不思議ふしぎと、たたかいと、つよと、ばしたうでと、おおいなるおそるべきこととをもってのぞみ、一つの国民こくみん国民こくみんのうちからして、自分じぶんたみとされたかみが、かつてあったであろうか。 35あなたにこのことしめしたのは、しゅこそかみであって、ほかにかみのないことをらせるためであった。 36あなたを訓練くんれんするために、しゅてんからそのこえかせ、地上ちじょうでは、またそのおおいなるしめされた。あなたはその言葉ことばなかからるのをいた。 37しゅはあなたの先祖せんぞたちをあいされたので、そののち子孫しそんえらび、おおいなるちからをもって、みずからあなたをエジプトからみちびし、 38あなたよりもおおきく、かつつよいもろもろの国民こくみんを、あなたのまえからはらい、あなたをそのみちびれて、これをぎょうとしてあなたにあたえようとされること、今日こんにちるとおりである。 39それゆえ、あなたは、きょうって、こころにとめなければならない。うえてんしたにおいて、しゅこそかみにいまし、ほかにかみのないことを。 40あなたは、きょう、わたしがめいじるしゅさだめと命令めいれいとをまもらなければならない。そうすれば、あなたとあなたののち子孫しそんはさいわいを、あなたのかみしゅ永久えいきゅうにあなたにたまわるにおいて、ながいのちたもつことができるであろう」。

41それからモーセはヨルダンのこうがわひがしほうに三つの町々まちまち指定していした。 42過去かこうらみによるのではなく、あやまって隣人りんじんころしたものをそこにのがれさせ、そのまちの一つにのがれて、いのちまっとうさせるためであった。 43すなわちルベンびとのためには荒野あらのなか高地こうちにあるベゼルを、ガドびとのためにはギレアデのラモテを、マナセびとのためにはバシャンのゴランをさだめた。

44モーセがイスラエルの人々ひとびとまえしめした律法りっぽうはこれである。 45イスラエルの人々ひとびとがエジプトからたとき、モーセがかれらにべたあかしと、さだめと、おきてとはこれである。 46すなわちヨルダンのこうがわ、アモリびとのおうシホンのくにのベテペオルにたいするたににおいてこれをべた。シホンはヘシボンにんでいたが、モーセとイスラエルの人々ひとびとが、エジプトをてきたとき、これをやぶって、 47そのくに、またバシャンのおうオグのくにた。このふたりはアモリびとのおうであって、ヨルダンのこうがわひがしほうにおった。 48かれらのはアルノンがわのほとりにあるアロエルからシリオンざんすなわちヘルモンにおよび、 49ヨルダンの東側ひがしがわのアラバの全部ぜんぶをかねて、アラバのうみたっし、ピスガのふもとにおよんだ。

第五章

1さてモーセはイスラエルのすべてのひとせてった、「イスラエルよ、きょう、わたしがあなたがたのみみかたさだめと、おきてをき、これをまなび、これをまもっておこなえ。 2われわれのかみしゅはホレブで、われわれと契約けいやくむすばれた。 3しゅはこの契約けいやくをわれわれの先祖せんぞたちとはむすばず、きょう、ここにきながらえているわれわれすべてのものむすばれた。 4しゅやまなかから、あなたがたとかおわせてかたられた。 5そのとき、わたしはしゅとあなたがたとのあいだってしゅ言葉ことばをあなたがたにつたえた。あなたがたはのゆえにおそれてやまのぼることができなかったからである。しゅわれた、

6『わたしはあなたのかみしゅであって、あなたをエジプトの奴隷どれいいえからみちびしたものである。

7あなたはわたしのほかになにものをもかみとしてはならない。

8あなたは自分じぶんのためにきざんだぞうつくってはならない。うえてんにあるもの、したにあるもの、またしたみずなかにあるものの、どのようなかたちをもつくってはならない。 9それをおがんではならない。またそれにつかえてはならない。あなたのかみしゅであるわたしは、ねたむかみであるから、わたしをにくむものには、ちちつみむくいて三、四だいおよぼし、 10わたしをあいし、わたしのいましめをまもものにはめぐみをほどこしてせんだいいたるであろう。

11あなたのかみしゅをみだりにとなえてはならない。しゅはそのをみだりにとなえるものばっしないではおかないであろう。

12安息日あんそくにちまもってこれをせいとし、あなたのかみしゅがあなたにめいじられたようにせよ。 13のあいだはたらいて、あなたのすべてのわざをしなければならない。 14七日なぬかはあなたのかみしゅ安息あんそくであるから、なんのわざをもしてはならない。あなたも、あなたのむすこ、むすめ、しもべ、はしため、うし、ろば、もろもろの家畜かちくも、あなたのもんのうちにおる他国たこくひとおなじである。こうしてあなたのしもべ、はしためを、あなたとおなじようにやすませなければならない。 15あなたはかつてエジプトの奴隷どれいであったが、あなたのかみしゅつよと、ばしたうでとをもって、そこからあなたをみちびされたことをおぼえなければならない。それゆえ、あなたのかみしゅ安息日あんそくにちまもることをめいじられるのである。

16あなたのかみしゅめいじられたように、あなたのちちははとをうやまえ。あなたのかみしゅたまわるで、あなたがながいのちたもち、さいわいをることのできるためである。

17あなたはころしてはならない。

18あなたは姦淫かんいんしてはならない。

19あなたはぬすんではならない。

20あなたは隣人りんじんについて偽証ぎしょうしてはならない。

21あなたは隣人りんじんつまをむさぼってはならない。また隣人りんじんいえはたけ、しもべ、はしため、うし、ろば、またすべて隣人りんじんのものをほしがってはならない』。

22しゅはこれらの言葉ことばやまなかくもなかくもなかから、おおいなるこえをもって、あなたがたのぜん会衆かいしゅうにおげになったが、このほかのことはわれず、二まいいしいたにこれをきしるして、わたしにさづけられた。 23ときやまえていたが、あなたがたが暗黒あんこくのうちからきこえるこえくにおよんで、あなたがたの部族ぶぞくのすべてのかしらと長老ちょうろうたちは、わたしに近寄ちかよって、 24った、『われわれのかみしゅがその栄光えいこうと、そのおおいなることとを、われわれにしめされて、われわれはなかからるそのこえきました。きょう、われわれはかみひとかたられ、しかもなおそのひときているのをました。 25われわれはなぜななければならないでしょうか。このおおいなるはわれわれをほろぼそうとしています。もしこのうえなおわれわれのかみしゅこえくならば、われわれはんでしまうでしょう。 26およそにくなるもののうち、だれが、なかからかたられるけるかみこえを、われわれのようにいてなおきているものがありましょうか。 27あなたはどうぞちかすすんでって、われわれのかみしゅわれることをみなき、われわれのかみしゅがあなたにおげになることをすべてわれわれにげてください。われわれはいておこないます』。

28あなたがたがわたしにかたっているときしゅはあなたがたの言葉ことばいて、わたしにわれた、『わたしはこのたみがおまえにかたっている言葉ことばいた。かれらのったことはみない。 29ただねがわしいことは、かれらがつねにこのようなこころをもってわたしをおそれ、わたしのすべての命令めいれいまもって、かれらもその子孫しそん永久えいきゅうにさいわいをるにいたることである。 30おまえはってかれらに、「あなたがたはおのおのその天幕てんまくかえれ」とえ。 31しかし、おまえはこのところでわたしのそばにて。わたしはすべての命令めいれいと、さだめと、おきてとをおまえにしめすであろう。おまえはこれをかれらにおしえ、わたしがかれらにあたえてさせるにおいて、これをおこなわせなければならない』。 32それゆえ、あなたがたのかみしゅめいじられたとおりに、つつしんでおこなわなければならない。そしてひだりにもみぎにもまがってはならない。 33あなたがたのかみしゅめいじられたみちあゆまなければならない。そうすればあなたがたはきることができ、かつさいわいをて、あなたがたのにおいて、ながいのちたもつことができるであろう。

第六章

1これはあなたがたのかみしゅがあなたがたにおしえよとめいじられた命令めいれいと、さだめと、おきてであって、あなたがたはわたってってで、これをおこなわなければならない。 2これはあなたがまごともに、あなたのきながらえるあいだ、つねにあなたのかみしゅおそれて、わたしがめいじるもろもろのさだめと、命令めいれいとをまもらせるため、またあなたがながいのちたもつことのできるためである。 3それゆえ、イスラエルよ、いて、それをまもおこなえ。そうすれば、あなたはさいわいを、あなたの先祖せんぞかみしゅがあなたにわれたように、ちちみつながれるくにで、あなたのかずおおいにすであろう。

4イスラエルよけ。われわれのかみしゅ唯一ゆいいつしゅである。 5あなたはこころをつくし、精神せいしんをつくし、ちからをつくして、あなたのかみしゅあいさなければならない。 6きょう、わたしがあなたにめいじるこれらの言葉ことばをあなたのこころめ、 7つとめてこれをあなたのらにおしえ、あなたがいえしているときも、みちあるときも、ときも、きるときも、これについてかたらなければならない。 8またあなたはこれをあなたのにつけてしるしとし、あなたのあいだいておぼえとし、 9またあなたのいえ入口いりぐちはしらと、あなたのもんとにきしるさなければならない。

10あなたのかみしゅは、あなたの先祖せんぞアブラハム、イサク、ヤコブにかって、あなたにあたえるとちかわれたに、あなたをはいらせられるとき、あなたがてたものでないおおきなうつくしい町々まちまちさせ、 11あなたがたしたものでないもろもろのものたしたいえさせ、あなたがったものでない井戸いどさせ、あなたがえたものでないぶどうはたけとオリブのはたけとをさせられるであろう。あなたはべてきるであろう。 12そのとき、あなたはみずからつつしみ、エジプトの奴隷どれいいえからみちびされたしゅわすれてはならない。 13あなたのかみしゅおそれてこれにつかえ、そのをさしてちかわなければならない。 14あなたがたは神々かみがみすなわち周囲しゅういたみ神々かみがみしたがってはならない。 15あなたのうちにおられるあなたのかみしゅはねたむかみであるから、おそらく、あなたにかっていかりをはっし、のおもてからあなたをほろぼしられるであろう。

16あなたがたがマッサでしたように、あなたがたのかみしゅこころみてはならない。 17あなたがたのかみしゅがあなたがたにめいじられた命令めいれいと、あかしと、さだめとを、つとめてまもらなければならない。 18あなたはしゅただしいとし、いとされることをおこなわなければならない。そうすれば、あなたはさいわいを、かつしゅがあなたの先祖せんぞちかわれた、あのにはいって、自分じぶんのものとすることができるであろう。 19またしゅおおせられたように、あなたのてきみなあなたのまえからはらわれるであろう。

20のちとなって、あなたのがあなたにうてうであろう、『われわれのかみしゅがあなたがたにめいじられたこのあかしと、さだめと、おきてとは、なんのためですか』。 21そのときあなたはそのわなければならない。『われわれはエジプトでパロの奴隷どれいであったが、しゅつよをもって、われわれをエジプトからみちびされた。 22しゅはわれわれのまえで、おおきなおそろしいしるしと不思議ふしぎとをエジプトと、パロとその全家ぜんかとにしめされ、 23われわれをそこからみちびし、かつてわれわれの先祖せんぞちかわれたにはいらせ、それをわれわれにたまわった。 24そしてしゅはこのすべてのさだめをおこなえと、われわれにめいじられた。これはわれわれのかみしゅおそれて、われわれが、つねにさいわいであり、また今日こんにちのように、しゅがわれわれをまもっていのちたもたせるためである。 25もしわれわれが、めいじられたとおりに、このすべての命令めいれいをわれわれのかみしゅまえまもっておこなうならば、それはわれわれのとなるであろう』。

第七章

1あなたのかみしゅが、あなたのってにあなたをみちびれ、おおくの国々くにぐにたみ、ヘテびと、ギルガシびと、アモリびと、カナンびと、ペリジびと、ヒビびと、およびエブスびと、すなわちあなたよりも数多かずおおく、またちからのある七つのたみを、あなたのまえからいはらわれるとき 2すなわちあなたのかみしゅかれらをあなたにわたして、これをたせられるときは、あなたはかれらをまったほろぼさなければならない。かれらとなんの契約けいやくをもしてはならない。かれらになにのあわれみをもしめしてはならない。 3またかれらと婚姻こんいんをしてはならない。あなたのむすめかれのむすこにあたえてはならない。かれのむすめをあなたのむすこにめとってはならない。 4それはかれらがあなたのむすこをまどわしてわたしにしたがわせず、ほかの神々かみがみつかえさせ、そのためしゅはあなたがたにむかっていかりをはっし、すみやかにあなたがたをほろぼされることとなるからである。 5むしろ、あなたがたはこのようにかれらにおこなわなければならない。すなわちかれらの祭壇さいだんをこぼち、そのいしはしらくだき、そのアシラぞうたおし、そのきざんだぞうかなければならない。

6あなたはあなたのかみしゅせいなるたみである。あなたのかみしゅのおもてのすべてのたみのうちからあなたをえらんで、自分じぶんたからたみとされた。 7しゅがあなたがたをあいし、あなたがたをえらばれたのは、あなたがたがどの国民こくみんよりもかずおおかったからではない。あなたがたはよろずのたみのうち、もっともかずすくないものであった。 8ただしゅがあなたがたをあいし、またあなたがたの先祖せんぞちかわれたちかいをまもろうとして、しゅつよをもってあなたがたをみちびし、奴隷どれいいえから、エジプトのおうパロのから、あがないされたのである。 9それゆえあなたはらなければならない。あなたのかみしゅかみにましまし、真実しんじつかみにましまして、かれあいし、その命令めいれいまもものには、契約けいやくまもり、めぐみをほどこしてせんだいおよび、 10またかれにくものには、めいめいにむくいてほろぼされることを。しゅ自分じぶんにくものには猶予ゆうよすることなく、めいめいにむくいられる。 11それゆえ、きょうわたしがあなたにめいじる命令めいれいと、さだめと、おきてとをまもって、これをおこなわなければならない。

12あなたがたがこれらのおきてをいてまもおこなうならば、あなたのかみしゅはあなたの先祖せんぞたちにちかわれた契約けいやくまもり、いつくしみをほどこされるであろう。 13あなたをあいし、あなたを祝福しゅくふくし、あなたのかずし、あなたにあたえると先祖せんぞたちにちかわれたで、あなたの子女しじょ祝福しゅくふくし、あなたの産物さんぶつ穀物こくもつさけあぶら、またうしひつじされるであろう。 14あなたは万民ばんみんにまさって祝福しゅくふくされるであろう。あなたのうち、おとこおんなのないものはなく、またあなたの家畜かちくにものないものはないであろう。 15しゅはまたすべてのやまいをあなたからり、あなたのっている、あのエジプトの悪疫あくえきにかからせず、ただあなたをにくむすべてのものにそれをのぞませられるであろう。 16あなたのかみしゅがあなたにわたされる国民こくみんほろぼしつくし、かれらをてあわれんではならない。またかれらの神々かみがみつかえてはならない。それがあなたのわなとなるからである。

17あなたはこころのうちで『これらの国民こくみんはわたしよりもおおいから、どうしてこれをはらうことができようか』とうのか。 18かれらをおそれてはならない。あなたのかみしゅがパロと、すべてのエジプトびととにされたことを、よくおぼえなさい。 19すなわち、あなたがおおいなるこころみと、しるしと、不思議ふしぎと、つよと、ばしたうでとをおぼえなさい。あなたのかみしゅはこれらをもって、あなたをみちびされたのである。またそのように、あなたのかみしゅはあなたがおそれているすべてのたみにされるであろう。 20あなたのかみしゅはまた、くまばちをかれらのうちにおくって、なおのこっているものかくれているものほろぼしつくされるであろう。 21あなたはかれらをおそれてはならない。あなたのかみしゅであるおおいなるおそるべきかみがあなたのうちにおられるからである。 22あなたのかみしゅはこれらの国民こくみん徐々じょじょにあなたのまえからはらわれるであろう。あなたはすみやかにかれらをほろぼしつくしてはならない。そうでなければ、けものしてあなたをがいするであろう。 23しかし、あなたのかみしゅかれらをあなたにわたし、おおいなる混乱こんらんにおとしいれて、ついにほろぼされるであろう。 24またかれらのおうたちをあなたのわたされるであろう。あなたはかれらのてんしたからるであろう。あなたにちむかうものはなく、あなたはついにかれらをほろぼすにいたるであろう。 25あなたはかれらの神々かみがみ彫像ちょうぞうかなければならない。それにせたぎんまたはきんをむさぼってはならない。これをって自分じぶんのものにしてはならない。そうでなければ、あなたはこれによって、わなにかかるであろう。これはあなたのかみみきらわれるものだからである。 26あなたはむべきものをいえちこんで、それとおなじようにあなた自身じしんも、のろわれたものとなってはならない。あなたはそれをまったみきらわなければならない。それはのろわれたものだからである。

第八章

1わたしが、きょう、めいじるこのすべての命令めいれいを、あなたがたはまもっておこなわなければならない。そうすればあなたがたはきることができ、かつふえし、しゅがあなたがたの先祖せんぞちかわれたにはいって、それを自分じぶんのものとすることができるであろう。 2あなたのかみしゅがこの四十ねんあいだ荒野あらのであなたをみちびかれたそのすべてのみちおぼえなければならない。それはあなたをくるしめて、あなたをこころみ、あなたのこころのうちをり、あなたがその命令めいれいまもるか、どうかをるためであった。 3それでしゅはあなたをくるしめ、あなたをえさせ、あなたもらず、あなたの先祖せんぞたちもらなかったマナをもって、あなたをやしなわれた。ひとはパンだけではきず、ひとしゅくちからるすべてのことばによってきることをあなたにらせるためであった。 4この四十ねんあいだ、あなたの着物きものはすりれず、あなたのあしは、はれなかった。 5あなたはまたひとがその訓練くんれんするように、あなたのかみしゅもあなたを訓練くんれんされることをこころにとめなければならない。 6あなたのかみしゅ命令めいれいまもり、そのみちあゆんで、かれおそれなければならない。 7それはあなたのかみしゅがあなたをみちびれられるからである。そこはたににもやまにもわきみずながれ、いずみ、およびふちのある 8小麦こむぎ大麦おおむぎ、ぶどう、いちじくおよびざくろのあるあぶらのオリブの、およびみつのある 9あなたがべる食物しょくもつけることなく、なんのとぼしいこともないである。そのいしてつであって、そのやまからはどうることができる。 10あなたはべてき、あなたのかみしゅがそのたまわったことを感謝かんしゃするであろう。

11あなたは、きょう、わたしがめいじるしゅ命令めいれいと、おきてと、さだめとをまもらず、あなたのかみしゅわすれることのないようにつつしまなければならない。 12あなたはべてき、うるわしいいえててみ、 13またうしひつじがふえ、金銀きんぎんし、ものがみなくわわるとき、 14おそらくこころにたかぶり、あなたのかみしゅわすれるであろう。しゅはあなたをエジプトの奴隷どれいいえからみちびし、 15あなたをみちびいて、あのおおきなおそろしい荒野あらの、すなわちのへびや、さそりがいて、みずのない、かわいたとおり、あなたのためにかたいわからみずし、 16先祖せんぞたちもらなかったマナを荒野あらのであなたにべさせられた。それはあなたをくるしめ、あなたをこころみて、ついにはあなたをさいわいにするためであった。 17あなたはこころのうちに『自分じぶんちから自分じぶんはたらきで、わたしはこのとみた』とってはならない。 18あなたはあなたのかみしゅおぼえなければならない。しゅはあなたの先祖せんぞたちにちかわれた契約けいやく今日こんにちのようにおこなうために、あなたにとみちからあたえられるからである。 19もしあなたのかみしゅわすれて神々かみがみしたがい、これにつかえ、これをおがむならば、――わたしは、きょう、あなたがたに警告けいこくする。――あなたがたはきっとほろびるであろう。 20しゅがあなたがたのまえからほろぼしられる国々くにぐにたみのように、あなたがたもほろびるであろう。あなたがたのかみしゅこえしたがわないからである。

第九章

1イスラエルよ、きなさい。あなたは、きょう、ヨルダンをわたってって、あなたよりもおおきく、かつつよ国々くにぐにろうとしている。その町々まちまちおおきく、いしがきはてんたっしている。 2そのたみは、あなたのっているアナクびとの子孫しそんであって、おおきく、またたかい。あなたはまた『アナクの子孫しそんまえに、だれがつことができようか』とひとうのをいた。 3それゆえ、あなたは、きょう、あなたのかみしゅきつくすであって、あなたのまえすすまれることをらなければならない。しゅかれらをほろぼし、かれらをあなたのまえ屈伏くっぷくさせられるであろう。しゅがあなたにわれたように、かれらをはらい、すみやかにほろぼさなければならない。

4あなたのかみしゅがあなたのまえからかれらをはらわれたのちに、あなたはこころのなかで『わたしがただしいからしゅはわたしをこのみちびれてこれをさせられた』とってはならない。この国々くにぐにたみわるいから、しゅはこれをあなたのまえからはらわれるのである。 5あなたがってそのるのは、あなたがただしいからではなく、またあなたのこころがまっすぐだからでもない。この国々くにぐにたみわるいから、あなたのかみしゅかれらをあなたのまえからはらわれるのである。これはしゅがあなたの先祖せんぞアブラハム、イサク、ヤコブにちかわれた言葉ことばおこなわれるためである。

6それであなたは、あなたのかみしゅがあなたにこのあたえてこれをさせられるのは、あなたがただしいからではないことをらなければならない。あなたは強情ごうじょうたみである。 7あなたは荒野あらのであなたのかみしゅいからせたことをおぼえ、それをわすれてはならない。あなたがたはエジプトのからこのところるまで、いつもしゅにそむいた。 8またホレブにおいてさえ、あなたがたがしゅいからせたので、しゅいかってあなたがたをほろぼそうとされた。 9わたしがいしいたすなわちしゅがあなたがたとむすばれた契約けいやくいたけるためにやまのぼったとき、わたしは四十にち四十やまにいて、パンもべずみずまなかった。 10しゅかみゆびをもってきしるしたいしいたまいをわたしにさづけられた。そのうえには、集会しゅうかいしゅやまなかから、あなたがたにげられた言葉ことばが、ことごとくいてあった。 11すなわち四十にち四十おわったときしゅはわたしにその契約けいやくいたであるいしいたまいさづけ、 12そしてしゅはわたしにわれた、『おまえはって、すみやかにこのところからりなさい。おまえがエジプトからみちびしたたみあくおこなったからである。かれらはわたしがめいじたみちはやくもはなれて、ぞう自分じぶんたちのためにつくった』。

13しゅはまたわたしにわれた、『このたみるのに、これは強情ごうじょうたみである。 14わたしをめるな。わたしはかれらをほろぼし、かれらのてんしたからり、おまえをかれらよりもつよく、かつおおいなる国民こくみんとしよう』。 15そこでわたしはをめぐらしてやまりたが、やまけていた。契約けいやくいたまいはわたしの両手りょうてにあった。 16そしてわたしがると、あなたがたは、あなたがたのかみしゅにむかってつみおかし、自分じぶんたちのために鋳物いものうしつくって、しゅめいじられたみちはやくもはなれたので、 17わたしはその二まいいたをつかんで、両手りょうてからし、あなたがたのまえでこれをくだいた。 18そしてわたしはまえのように四十にち四十しゅまえにひれし、パンもべず、みずまなかった。これはあなたがたがしゅまえあくをおこない、つみおかしてしゅいからせたすべてのつみによるのである。 19しゅいかりをはっし、いきどおりをおこし、あなたがたをいかってほろぼそうとされたので、わたしはおそれたが、そのときもまたしゅはわたしのねがいをかれた。 20しゅはまた、はなはだしくアロンをいかって、かれほろぼそうとされたが、わたしはそのときもまたアロンのためにいのった。 21わたしはあなたがたがつくってつみうしり、それをき、それをくだき、よくひいてこまかいちりとし、そのちりをやまからながくだ谷川たにがわてた。

22あなたがたはタベラ、マッサおよびキブロテ・ハッタワにおいてもまたしゅいからせた。 23またしゅはカデシ・バルネアから、あなたがたをつかわそうとされたとき、『のぼってって、わたしがあたえる占領せんりょうせよ』とわれた。ところが、あなたがたはあなたがたのかみしゅ命令めいれいにそむき、かれしんぜず、またかれこえしたがわなかった。 24わたしがあなたがたをったそのからこのかた、あなたがたはいつもしゅにそむいた。

25そしてわたしは、さきにひれしたように、四十にち四十しゅまえにひれした。しゅがあなたがたをほろぼすとわれたからである。 26わたしはしゅいのってった、『しゅなるかみよ、あなたがおおいなるちからをもってあがない、つよをもってエジプトからみちびされたあなたのたみ、あなたのぎょうほろぼさないでください。 27あなたのしもべアブラハム、イサク、ヤコブをおぼえてください。このたみ強情ごうじょうあくつみとにをとめないでください。 28あなたがわれわれをみちびされたくにひとはおそらく、「しゅは、約束やくそくしたかれらをみちびれることができず、またかれらをにくんだので、かれらをみちびして荒野あらのころしたのだ」とうでしょう。 29しかしかれらは、あなたのたみ、あなたのぎょうであって、あなたがおおいなるちからばしたうでとをもってみちびされたのです』。

第一〇章

1そのときしゅはわたしにわれた、『おまえは、まえのようないしいたまいってつくり、やまのぼって、わたしのもとにきなさい。またはこ一つをつくりなさい。 2さきにおまえがくだいた二まいいたいてあった言葉ことばを、わたしはそのいたきしるそう。おまえはそれをそのはこにおさめなければならない』。 3そこでわたしはアカシヤざいはこ一つをつくり、またまえのようないしいたまいってつくり、その二まいいたってやまのぼった。 4しゅはかつて、かの集会しゅうかいやまなかからあなたがたにげられた十誡じっかいきしるされたように、そのいたきしるし、それをしゅはわたしにさづけられた。 5それでわたしはをめぐらしてやまからり、そのいたを、わたしがつくったはこにおさめた。いまなおそのなかにある。しゅがわたしにめいじられたとおりである。

6(こうしてイスラエルの人々ひとびとはベエロテ・ベネ・ヤカンを出立しゅったつしてモセラにいた。アロンはそのところんでそこにほうむられ、そのエレアザルがかれかわって祭司さいしとなった。 7またそこを出立しゅったつしてグデゴダにいたり、グデゴダを出立しゅったつしてヨテバタにいた。このにはおおくのみずながれがあった。 8そのときしゅはレビの部族ぶぞくえらんで、しゅ契約けいやくはこをかつぎ、しゅまえってつかえ、またしゅをもって祝福しゅくふくすることをさせられた。このこと今日こんにちおよんでいる。 9そのためレビは兄弟きょうだいたちと一緒いっしょにはまえがなく、ぎょうもない。あなたのかみしゅかれわれたとおり、しゅみずからがかれぎょうであった。)

10わたしはまえときのように四十にち四十やまにおったが、しゅはそのときにもわたしのねがいをかれた。しゅはあなたをほろぼすことをのぞまれなかった。 11そしてしゅはわたしに『おまえはちあがり、たみ先立さきだってすすき、わたしがかれらにあたえると、その先祖せんぞちかったかれらをはいらせ、それをらせよ』とわれた。

12イスラエルよ、いま、あなたのかみしゅがあなたにもとめられることはなんであるか。ただこれだけである。すなわちあなたのかみしゅおそれ、そのすべてのみちあゆんで、かれあいし、こころをつくし、精神せいしんをつくしてあなたのかみしゅつかえ、 13また、わたしがきょうあなたにめいじるしゅ命令めいれいさだめとをまもって、さいわいをることである。 14よ、てんと、もろもろのてんてん、およびと、にあるものとはみな、あなたのかみしゅのものである。 15そうであるのに、しゅはただあなたの先祖せんぞたちをよろこあいし、そののち子孫しそんであるあなたがたを万民ばんみんのうちからえらばれた。今日こんにちるとおりである。 16それゆえ、あなたがたはこころ割礼かつれいをおこない、もはや強情ごうじょうであってはならない。 17あなたがたのかみであるしゅは、かみかみしゅしゅおおいにしてちからあるおそるべきかみにましまし、ひとをかたよりず、また、まいないをらず、 18みなしとやもめのためにただしいさばきをおこない、また寄留きりゅう他国たこくじんあいして、食物しょくもつ着物きものあたえられるからである。 19それゆえ、あなたがたは寄留きりゅう他国たこくじんあいしなさい。あなたがたもエジプトのくに寄留きりゅう他国たこくじんであった。 20あなたのかみしゅおそれ、かれつかえ、かれしたがい、そのをさしてちかわなければならない。 21かれはあなたのさんびすべきもの、またあなたのかみであって、あなたがたこれらのおおいなるおそるべきことを、あなたのためにおこなわれた。 22あなたの先祖せんぞたちは、わずか七十にんでエジプトにくだったが、いま、あなたのかみしゅはあなたをてんほしのようにおおくされた。

第一一章

1それゆえ、あなたのかみしゅあいし、つねにそのさとしと、さだめと、おきてと、いましめとをまもらなければならない。 2あなたがたは、きょう、つぎのことをらなければならない。わたしがかたるのは、あなたがたの子供こどもたちにたいしてではない。かれらはあなたがたのかみしゅ訓練くんれんと、しゅおおいなることと、そのつよと、べたうでとをらず、またなかった。 3またかれらはしゅがエジプトで、エジプトおうパロとその全国ぜんこくたいしておこなわれたしるしと、わざ、 4またしゅがエジプトの軍勢ぐんぜいとそのうま戦車せんしゃとにおこなわれたこと、すなわちかれらがあなたがたのあとをってきたときに、紅海こうかいみずかれらのうえにあふれさせ、かれらをほろぼされて、今日こんにちいたったこと 5またあなたがたがこのところるまで、しゅ荒野あらので、あなたがたにおこなわれたこと 6およびルベンののエリアブの、ダタンとアビラムとにされたこと、すなわちイスラエルのすべての人々ひとびとなかで、くちひらき、かれらと、その家族かぞくと、天幕てんまくと、かれらにしたがうすべてのものを、のみつくしたことなどをかれらはらず、またなかった。 7しかし、あなたがたはしゅおこなわれたこれらのおおいなることを、ことごとくたのである。

8ゆえに、わたしが、きょう、あなたがたにめいじるいましめを、ことごとくまもらなければならない。そうすればあなたがたはつよくなり、わたってってろうとするにはいって、それをることができ、 9かつ、しゅ先祖せんぞたちにちかってかれらとその子孫しそんとにあたえようとわれたちちみつながれるくににおいて、ながきることができるであろう。 10あなたがたがってろうとするは、あなたがたがてきたエジプトののようではない。あそこでは、青物あおものばたけでするように、あなたがたはたねをまき、あしでそれにみずそそいだ。 11しかし、あなたがたがわたってっては、やまたにおおで、てんからあめうるおっている。 12そのは、あなたのかみしゅかえりみられるところで、としはじめからとしおわりまで、あなたのかみしゅつねにそのうえにある。

13もし、きょう、あなたがたにめいじるわたしの命令めいれいによくしたがって、あなたがたのかみしゅあいし、こころをつくし、精神せいしんをつくしてつかえるならば、 14しゅはあなたがたのあめを、あきあめはるあめともに、ときにしたがってらせ、穀物こくもつと、ぶどうしゅと、あぶられさせ、 15また家畜かちくのためにくさえさせられるであろう。あなたはきるほどべることができるであろう。 16あなたがたはこころまよい、はなって、神々かみがみつかえ、それをおがむことのないよう、つつしまなければならない。 17おそらくしゅはあなたがたにむかいいかりをはっして、てんざされるであろう。そのためあめらず、産物さんぶつさず、あなたがたはしゅたまわるから、すみやかにほろびうせるであろう。

18それゆえ、これらのわたしの言葉ことばこころたましいにおさめ、またそれをにつけて、しるしとし、あいだいておぼえとし、 19これを子供こどもたちにおしえ、いえしているときも、みちあるときも、ときも、きるときも、それについてかたり、 20またいえ入口いりぐちはしらと、もんにそれをきしるさなければならない。 21そうすれば、しゅ先祖せんぞたちにあたえようとちかわれたに、あなたがたの日数にっすうおよびあなたがたの子供こどもたちの日数にっすうは、てんをおおう日数にっすうのようにおおいであろう。 22もしわたしがあなたがたにめいじるこのすべての命令めいれいをよくまもっておこない、あなたがたのかみしゅあいし、そのすべてのみちあゆみ、しゅにつきしたがうならば、 23しゅはこの国々くにぐにたみみな、あなたがたのまえからはらわれ、あなたがたはあなたがたよりもおおきく、かつつよ国々くにぐにるにいたるであろう。 24あなたがたがあしうらところみな、あなたがたのものとなり、あなたがたの領域りょういき荒野あらのからレバノンにおよび、また大川おおかわユフラテから西にしうみおよぶであろう。 25だれもあなたがたにかうことのできるものはないであろう。あなたがたのかみしゅは、かつてわれたように、あなたがたの人々ひとびとが、あなたがたをおそれおののくようにされるであろう。

26よ、わたしは、きょう、あなたがたのまえ祝福しゅくふくと、のろいとをく。 27もし、きょう、わたしがあなたがたにめいじるあなたがたのかみしゅ命令めいれいしたがうならば、祝福しゅくふくけるであろう。 28もしあなたがたのかみしゅ命令めいれいしたがわず、わたしが、きょう、あなたがたにめいじるみちはなれ、あなたがたのらなかった神々かみがみしたがうならば、のろいをけるであろう。 29あなたのかみしゅが、あなたのって占領せんりょうするにあなたをみちびれられるとき、あなたはゲリジムやま祝福しゅくふくき、エバルやまにのろいをかなければならない。 30これらのやまはヨルダンのこうがわ、アラバにんでいるカナンびとので、ほうみち西側にしがわにあり、ギルガルにかいあって、モレのテレビンのちかくにあるではないか。 31あなたがたはヨルダンをわたり、あなたがたのかみしゅたまわるにはいって、それを占領せんりょうしようとしている。あなたがたはそれを占領せんりょうして、そこにむであろう。 32それゆえ、わたしが、きょう、あなたがたにさづけるさだめと、おきてをことごとくまもっておこなわなければならない。

第一二章

1これはあなたの先祖せんぞたちのかみしゅ所有しょゆうとしてたまわるで、あなたがたがきながらえているあいだまもおこなわなければならないさだめと、おきてである。 2あなたがたのはら国々くにぐにたみが、その神々かみがみつかえたところは、たかやまにあるものも、おかにあるものも、あおしたにあるものも、ことごとくこわし、 3その祭壇さいだんをこぼち、はしらくだき、アシラぞうき、またきざんだ神々かみがみぞうたおして、そのをそのところかららなければならない。 4ただし、あなたがたのかみしゅにはそのようにしてはならない。 5あなたがたのかみしゅがそのくために、あなたがたの全部ぜんぶぞくのうちからえらばれる場所ばしょ、すなわちしゅのすまいをたずもとめて、そこにき、 6あなたがたの燔祭はんさいと、犠牲ぎせいと、十ぶんの一と、ささげものと、誓願せいがんそなものと、自発じはつそなものおよびうしひつじのういごをそこにたずさえてって、 7そこであなたがたのかみしゅまえべ、あなたがたも、家族かぞくみなろうしてるすべてのものよろこたのしまなければならない。これはあなたのかみしゅめぐみによってるものだからである。 8そこでは、われわれがきょうここでしているように、めいめいでただしいとおもうようにふるまってはならない。 9あなたがたはまだ、あなたがたのかみしゅからたまわる安息あんそくぎょうに、はいっていないのである。 10しかし、あなたがたがヨルダンをわたり、あなたがたのかみしゅぎょうとしてたまわるむようになり、さらにしゅがあなたがたの周囲しゅういてきをことごとくのぞいて、安息あんそくあたえ、あなたがたがやすらかにむようになるとき 11あなたがたのかみしゅはそのくために、一つの場所ばしょえらばれるであろう。あなたがたはそこにわたしのめいじるものをすべてたずさえてかなければならない。すなわち、あなたがたの燔祭はんさいと、犠牲ぎせいと、十ぶんの一と、ささげものおよびあなたがたがしゅちかったすべての誓願せいがんそなものとをたずさえてかなければならない。 12そしてあなたがたのむすこ、むすめ、しもべ、はしためとともにあなたがたのかみしゅまえよろこたのしまなければならない。またまちうちにおるレビびととも、そうしなければならない。かれはあなたがたのうちにまえがなく、ぎょうたないからである。 13つつしんで、すべてあなたがよいとおも場所ばしょで、みだりに燔祭はんさいをささげないようにしなければならない。 14ただあなたの部族ぶぞくの一つのうちに、しゅえらばれるその場所ばしょで、燔祭はんさいをささげ、またわたしがめいじるすべてのことをしなければならない。

15しかし、あなたのかみしゅたまわるめぐみにしたがって、すべてこころこのけものを、どのまちででもころして、そのにくべることができる。すなわち、かもしかやじかのにく同様どうようにそれを、けがれたひとも、きよひとも、べることができる。 16ただし、そのべてはならない。みずのようにそれをそそがなければならない。 17あなたの穀物こくもつと、ぶどうしゅと、あぶらとの十ぶんの一およびうしひつじのういご、ならびにあなたがてる誓願せいがんそなものと、自発じはつそなものおよびささげものは、まちうちべることはできない。 18あなたのかみしゅえらばれる場所ばしょで、あなたのかみしゅまえでそれをべなければならない。すなわちあなたのむすこ、むすめ、しもべ、はしため、およびまちうちにおるレビびととともにそれをべ、ろうしてるすべてのものを、あなたのかみしゅまえよろこたのしまなければならない。 19つつしんで、あなたがきながらえているあいだ、レビびとをてないようにしなければならない。

20あなたのかみしゅ約束やくそくされたように、あなたの領域りょういきひろくされるとき、あなたはにくべたいとねがって、『わたしはにくべよう』とうであろう。そのとき、あなたはほしいだけにくべることができる。 21もしあなたのかみしゅがそのくためにえらばれる場所ばしょが、とおはなれているならば、わたしがめいじるように、しゅたまわるうしひつじをほふり、もんうちで、ほしいだけべることができる。 22かもしかや、じかをべるように、それをべることができる。すなわちけがれたひとも、きよひと一様いちようにそれをべることができる。 23ただかたつつしんで、そのべないようにしなければならない。いのちだからである。そのいのちにく一緒いっしょべてはならない。 24あなたはそれをべてはならない。みずのようにそれをそそがなければならない。 25あなたはそれをべてはならない。こうして、しゅただしいとられることおこなうならば、あなたにものち子孫しそんにも、さいわいがあるであろう。 26ただあなたのささげるせいなるものと、誓願せいがんものとは、しゅえらばれる場所ばしょたずさえてかなければならない。 27そして燔祭はんさいをささげるときは、にくとをあなたのかみしゅ祭壇さいだんうえにささげなければならない。犠牲ぎせいをささげるときは、をあなたのかみしゅ祭壇さいだんにそそぎかけ、にくはみずからべることができる。 28あなたはわたしがめいじるこれらのことを、ことごとくいてまもらなければならない。こうしてあなたのかみしゅいとし、ただしいとされることおこなうならば、あなたにものち子孫しそんにも、ながくさいわいがあるであろう。

29あなたのかみしゅが、あなたのってはらおうとする国々くにぐにたみを、あなたのまえからほろぼされ、あなたがついにその国々くにぐにて、そのむようになるとき 30あなたはみずからつつしみ、かれらがあなたのまえからほろぼされたのちかれらにならって、わなにかかってはならない。またかれらの神々かみがみたずもとめて、『これらの国々くにぐにたみはどのようにその神々かみがみつかえたのか、わたしもそのようにしよう』とってはならない。 31あなたのかみしゅたいしては、そのようにしてはならない。かれらはしゅにくまれるもろもろのむべきことを、その神々かみがみにむかっておこない、むすこ、むすめをさえいて、神々かみがみにささげたからである。

32あなたがたはわたしがめいじるこのすべてのことまもっておこなわなければならない。これにつけくわえてはならない。またらしてはならない。

第一三章

1あなたがたのうちに預言者よげんしゃまたはゆめみるものって、しるしや奇跡きせきしめし、 2あなたにげるそのしるしや奇跡きせき実現じつげんして、あなたがこれまでらなかった『ほかの神々かみがみに、われわれはしたがつかえよう』とっても、 3あなたはその預言者よげんしゃまたはゆめみるもの言葉ことばしたがってはならない。あなたがたのかみしゅはあなたがたがこころをつくし、精神せいしんをつくして、あなたがたのかみしゅあいするか、どうかをろうと、このようにあなたがたをこころみられるからである。 4あなたがたのかみしゅしたがってあゆみ、かれおそれ、そのいましめをまもり、その言葉ことばしたがい、かれつかえ、かれにつきしたがわなければならない。 5その預言者よげんしゃまたはゆめみるものころさなければならない。あなたがたをエジプトのくにからみちびし、奴隷どれいいえからあがなわれたあなたがたのかみしゅにあなたがたをそむかせ、あなたのかみしゅあゆめとめいじられたみちはなれさせようとしてかたるゆえである。こうしてあなたがたのうちからあくのぞらなければならない。

6おなははうまれたあなたの兄弟きょうだい、またはあなたのむすこ、むすめ、またはあなたのふところのつま、またはあなたと身命しんめいともにするともが、ひそかにさそって『われわれはって神々かみがみつかえよう』とうかもれない。これはあなたも先祖せんぞたちもらなかった神々かみがみ 7すなわちのこのはてから、のかのはてまで、あるいはちかく、あるいはとおく、あなたの周囲しゅういにあるたみ神々かみがみである。 8しかし、あなたはそのひとしたがってはならない。そのひとうことをいてはならない。そのひとをあわれんではならない。そのひとしんではならない。そのひとをかばってはならない。 9かならかれころさなければならない。かれころすには、あなたがまずかれくだし、そののちたみがみなくださなければならない。 10かれはエジプトのくに奴隷どれいいえからあなたをみちびされたあなたのかみしゅからあなたをはなれさせようとしたのであるから、あなたはいしをもってかれころさなければならない。 11そうすればイスラエルはみないておそれ、かさねてこのようなわることを、あなたがたのうちにおこなわないであろう。

12あなたのかみしゅがあなたにあたえてまわせられるまちの一つで、 13よこしまな人々ひとびとがあなたがたのうちにって、あなたがたのらなかった『ほかの神々かみがみに、われわれはってつかえよう』とって、そのまち人々ひとびと誘惑ゆうわくしたことをくならば、 14あなたはそれをたずね、さぐり、よくいたださなければならない。そして、そのようなにくむべきことがあなたがたのうちにおこなわれたことが、真実しんじつで、たしかならば、 15あなたはかならず、そのまちものをつるぎのにかけてころし、そのまちと、そのうちにおるすべてのもの、およびその家畜かちくをつるぎのにかけて、ことごとくほろぼさなければならない。 16またそのすべてのぶんどりものは、まち広場ひろば中央ちゅうおうあつめ、をもってそのまちと、すべてのぶんどりものとを、ことごとくいて、あなたのかみしゅにささげなければならない。これはながく荒塚あらつかとなって、ふたたなおされないであろう。 17そののろわれたものは一つもあなたのめおいてはならない。しゅはげしいいかりをやめ、あなたに慈悲じひほどこして、あなたをあわれみ、先祖せんぞたちにちかわれたように、あなたのかずおおくされるためである。 18あなたのかみしゅ言葉ことばしたがい、わたしが、きょう、めいじるすべてのいましめをまもり、あなたのかみしゅただしいとられることおこなうならば、このようになるであろう。

第一四章

1あなたがたはあなたがたのかみしゅ子供こどもである。んだひとのために自分じぶんきずをつけてはならない。またひたいかみをそってはならない。 2あなたはあなたのかみしゅせいなるたみだからである。しゅのおもてのすべてのたみのうちからあなたをえらんで、自分じぶんたからたみとされた。

3むべきものは、どんなものでもべてはならない。 4あなたがたのべることができるけものつぎのとおりである。すなわちうしひつじ、やぎ、 5じか、かもしか、こじか、やぎ、くじか、おおじか、野羊やぎなど、 6けもののうち、すべて、ひずめのわかれたもの、ひずめが二つにれたもので、反芻はんすうするものはべることができる。 7ただし、反芻はんすうするものと、ひずめのわかれたもののうち、つぎのものはべてはならない。すなわち、らくだ、うさぎ、およびいわだぬき、これらは反芻はんすうするけれども、ひずめがわかれていないからけがれたものである。 8またぶた、これは、ひずめがわかれているけれども、反芻はんすうしないから、けがれたものである。そのにくべてはならない。またその死体したいれてはならない。

9みずなかにいるすべてのもののうち、つぎのものはべることができる。すなわち、すべて、ひれと、うろこのあるものは、べることができる。 10すべて、ひれと、うろこのないものは、べてはならない。これはけがれたものである。

11すべてきよとりべることができる。 12ただし、つぎのものはべてはならない。すなわち、はげわし、ひげはげわし、みさご、 13くろとび、はやぶさ、とびのるい 14各種かくしゅのからすのるい 15だちょう、よるたか、かもめ、たかのるい 16ふくろう、みみずく、むらさきばん、 17ペリカン、はげたか、う、 18こうのとり、さぎのるい。やつがしら、こうもり。 19またすべてはねがあってうものはけがれたものである。それをべてはならない。 20すべてつばさのあるきよいものはべることができる。

21すべて自然しぜんんだものはべてはならない。まちうちにおる寄留きりゅう他国たこくじんに、それをあたえてべさせることができる。またそれを外国がいこくじんってもよい。あなたはあなたのかみしゅせいなるたみだからである。

やぎをそのははちちてはならない。

22あなたは毎年まいとしはたけたねをまいてるすべての産物さんぶつの十ぶんの一をかならけなければならない。 23そしてあなたのかみしゅまえ、すなわちしゅがそのくためにえらばれる場所ばしょで、穀物こくもつと、ぶどうしゅと、あぶらとの十ぶんの一と、うしひつじのういごをべ、こうしてつねにあなたのかみしゅおそれることをまなばなければならない。 24ただし、そのみちがあまりにとおく、あなたのかみしゅがそのくためにえらばれる場所ばしょが、非常ひじょうとおはなれていて、あなたのかみしゅがあなたをめぐまれるとき、それをたずさえてくことができないならば、 25あなたはそのものかねえ、そのかねつつんでり、あなたのかみしゅえらばれる場所ばしょき、 26そのかねをすべてあなたのこのものえなければならない。すなわちうしひつじ、ぶどうしゅさけなど、すべてあなたのほっするものえ、そのところであなたのかみしゅまえでそれをべ、家族かぞくともたのしまなければならない。 27まちうちにおるレビびとをててはならない。かれはあなたがたのうちにぶんがなく、ぎょうたないものだからである。

28ねんおわりごとに、そのとし産物さんぶつの十ぶんの一を、ことごとくして、まちうちにたくわえ、 29あなたがたのうちにまえがなく、ぎょうたないレビびと、およびまちうちにおる寄留きりゅう他国たこくじんと、孤児こじと、寡婦かふんで、それをべさせ、満足まんぞくさせなければならない。そうすれば、あなたのかみしゅはあなたがおこなうすべてのことにあなたを祝福しゅくふくされるであろう。

第一五章

1あなたは七ねんおわりごとに、ゆるしをおこなわなければならない。 2そのゆるしのしかたはつぎのとおりである。すべてその隣人りんじんした貸主かしぬしはそれをゆるさなければならない。その隣人りんじんまたは兄弟きょうだいにそれを督促とくそくしてはならない。しゅのゆるしが、ふれしめされたからである。 3外国がいこくじんにはそれを督促とくそくすることができるが、あなたの兄弟きょうだいしたものはゆるさなければならない。 4しかしあなたがたのうちにまずしいものはなくなるであろう。(あなたのかみしゅぎょうとしてあたえられるで、あなたを祝福しゅくふくされるからである。) 5ただ、あなたのかみしゅ言葉ことばしたがって、わたしが、きょう、あなたにめいじることのいましめを、ことごとくまもおこなうとき、そのようになるであろう。 6あなたのかみしゅ約束やくそくされたようにあなたを祝福しゅくふくされるから、あなたはおおくのくにびとにすようになり、りることはないであろう。またあなたはおおくのくにびとをおさめるようになり、かれらがあなたをおさめることはないであろう。

7あなたのかみしゅたまわるで、もしあなたの兄弟きょうだいまずしいものがひとりでも、まちうちにおるならば、そのまずしい兄弟きょうだいにむかって、こころをかたくなにしてはならない。またじてはならない。 8かならかれひらいて、その必要ひつようとするものあたえ、とぼしいのをおぎなわなければならない。 9あなたはこころ邪念じゃねんおこし、『だいねんのゆるしのとしちかづいた』とって、まずしい兄弟きょうだいたいし、ものしんで、なにあたえないことのないようにつつしまなければならない。そのひとがあなたをしゅうったえるならば、あなたはつみるであろう。 10あなたはこころからかれあたえなければならない。かれあたえるときしんではならない。あなたのかみしゅはこのことのために、あなたをすべての事業じぎょうと、のすべてのはたらきにおいて祝福しゅくふくされるからである。 11まずしいものはいつまでもくにのうちにえることがないから、わたしはめいじてう、『あなたはかならくにのうちにいるあなたの兄弟きょうだいとぼしいものと、まずしいものとに、ひらかなければならない』。

12もしあなたの兄弟きょうだいであるヘブルのおとこ、またはヘブルのおんなが、あなたのところにられてきて、六ねんつかえたならば、だいねんにはかれ自由じゆうあたえてらせなければならない。 13かれ自由じゆうあたえてらせるときは、かららせてはならない。 14れと、と、さかぶねのうちからって、しみなくかれあたえなければならない。すなわちあなたのかみしゅがあなたをめぐまれたように、かれあたえなければならない。 15あなたはかつてエジプトのくに奴隷どれいであったが、あなたのかみしゅがあなたをあがないされたこと記憶きおくしなければならない。このゆえにわたしは、きょう、このことめいじる。 16しかしそのひとがあなたと、あなたの家族かぞくあいし、あなたと一緒いっしょにいることをのぞみ、『わたしはあなたをはなれてりたくありません』とうならば、 17あなたは、きりをってかれみみさなければならない。そうすれば、かれはいつまでもあなたの奴隷どれいとなるであろう。おんな奴隷どれいにもそうしなければならない。 18かれ自由じゆうあたえてらせるときには、こころよらせなければならない。かれが六年間ねんかん賃銀ちんぎん雇人やといにんの二ばいあなたにつかえてはたらいたからである。あなたがそうするならば、あなたのかみしゅはあなたがおこなうすべてのことにあなたを祝福しゅくふくされるであろう。

19うしひつじおすのういごはみなあなたのかみしゅ聖別せいべつしなければならない。うしのういごをもちいてなんの仕事しごとをもしてはならない。またひつじのういごのってはならない。 20あなたのかみしゅえらばれるところで、しゅまえにあなたは家族かぞくともとしごとにそれをべなければならない。 21しかし、そのけものがもしきずのあるもの、すなわちあしなえまたは、めくらなど、すべてわるきずのあるものであるときは、あなたのかみしゅにそれを犠牲ぎせいとしてささげてはならない。 22まちうちでそれをべなければならない。けがれたひとも、きよひとも、かもしかや、じかと同様どうようにそれをべることができる。 23ただし、そのべてはならない。みずのようにそれをにそそがなければならない。

第一六章

1あなたはアビブのつきまもって、あなたのかみしゅのために過越すぎこしまつりおこなわなければならない。アビブのつきに、あなたのかみしゅよるあいだにあなたをエジプトからみちびされたからである。 2しゅがそのくためにえらばれる場所ばしょで、ひつじまたはうしをあなたのかみしゅ過越すぎこし犠牲ぎせいとしてほふらなければならない。 3たねれたパンをそれとともべてはならない。七日なぬかのあいだ、たねれぬパンすなわちなやみのパンを、それとともべなければならない。あなたがエジプトのくにからるとき、いそいでたからである。こうしてきながらえるあいだ、エジプトのくにからてきたつねおぼえなければならない。 4その七日なぬかあいだは、くにうちどこにもパンだねがあってはならない。またはじめの夕暮ゆうぐれにほふるもののにくを、翌朝よくあさまでのこしておいてはならない。 5あなたのかみしゅたまわるまちうちで、過越すぎこし犠牲ぎせいをほふってはならない。 6ただあなたのかみしゅがそのくためにえらばれる場所ばしょで、夕暮ゆうぐれるころ、あなたがエジプトから時刻じこくに、過越すぎこし犠牲ぎせいをほふらなければならない。 7そしてあなたのかみしゅえらばれる場所ばしょで、それをいてべ、あさになって天幕てんまくかえらなければならない。 8のあいだたねれぬパンをべ、七日なぬかにあなたのかみしゅのためにせいかいひらかなければならない。なんの仕事しごともしてはならない。

9また七週間しゅうかんかぞえなければならない。すなわち穀物こくもつに、かまをはじめるときから七週間しゅうかんかぞはじめなければならない。 10そしてあなたのかみしゅのために七しゅうまつりおこない、あなたのかみしゅたまわる祝福しゅくふくにしたがって、ちからおうじ、自発じはつそなものをささげなければならない。 11こうしてあなたはむすこ、むすめ、しもべ、はしためおよびまちうちにおるレビびと、ならびにあなたがたのうちにおる寄留きりゅう他国たこくじん孤児こじ寡婦かふともに、あなたのかみしゅがそのくためにえらばれる場所ばしょで、あなたのかみしゅまえよろこたのしまなければならない。 12あなたはかつてエジプトで奴隷どれいであったことをおぼえ、これらのさだめをまもおこなわなければならない。

13と、さかぶねから取入とりいれをしたとき、七日なぬかのあいだ仮庵かりいおまつりおこなわなければならない。 14そのまつりときには、あなたはむすこ、むすめ、しもべ、はしためおよびまちうちにおるレビびと、寄留きりゅう他国たこくじん孤児こじ寡婦かふともよろこたのしまなければならない。 15しゅえらばれる場所ばしょ七日なぬかあいだ、あなたのかみしゅのためにまつりおこなわなければならない。あなたのかみしゅはすべての産物さんぶつと、のすべてのわざとにおいて、あなたを祝福しゅくふくされるから、あなたはおおいによろこたのしまなければならない。

16あなたのうちの男子だんしみなあなたのかみしゅえらばれる場所ばしょで、ねんに三、すなわちたねれぬパンのまつりと、七しゅうまつりと、仮庵かりいおまつりに、しゅまえなければならない。ただし、からしゅまえてはならない。 17あなたのかみしゅたまわる祝福しゅくふくにしたがい、おのおのちからおうじて、ささげものをしなければならない。

18あなたのかみしゅたまわるすべての町々まちまちうちに、部族ぶぞくにしたがって、さばきびとと、つかさびととを、てなければならない。そしてかれらはただしいさばきをもってたみをさばかなければならない。 19あなたはさばきをげてはならない。ひとをかたよりてはならない。また賄賂わいろってはならない。賄賂わいろかしこものをくらまし、ただしいもの事件じけんげるからである。 20ただ公義こうぎをのみもとめなければならない。そうすればあなたはきながらえて、あなたのかみしゅたまわる所有しょゆうするにいたるであろう。

21あなたのかみしゅのためにきず祭壇さいだんのかたわらに、アシラの木像もくぞうをもててはならない。 22またあなたのかみしゅにくまれるはしらててはならない。

第一七章

1すべてきずがあり、けたところのあるうしまたはひつじはあなたのかみしゅにささげてはならない。そのようなものはあなたのかみしゅみきらわれるものだからである。

2あなたのかみしゅたまわるまちで、あなたがたのうちに、もし男子だんしまたは女子じょしがあなたのかみしゅまえ悪事あくじをおこなって、契約けいやくにそむき、 3って神々かみがみつかえ、それをおがみ、わたしのきんじる、つきやそのてん万象ばんしょうおがむことがあり、 4そのことらせるものがあって、あなたがそれをくならば、あなたはそれをよく調しらべなければならない。そしてそのこと真実しんじつであり、そのようなにくむべきことたしかにイスラエルのうちにおこなわれていたならば、 5あなたはその悪事あくじをおこなった男子だんしまたは女子じょしまちもんにひきし、その男子だんしまたは女子じょしいしころさなければならない。 6ふたりの証人しょうにんまたは三にん証人しょうにん証言しょうげんによってころすべきものころさなければならない。ただひとりの証人しょうにん証言しょうげんによってころしてはならない。 7そのようなものころすには、証人しょうにんがまずくだし、それからたみみなくださなければならない。こうしてあなたのうちからあくのぞらなければならない。

8まちうちうったことおこり、その事件じけんがもしながこと、または権利けんりあらそこと、またはひとったことなどであって、あなたが、さばきかねるものであるときは、ってあなたのかみしゅえらばれる場所ばしょにのぼり、 9レビびとである祭司さいしと、そのとき裁判人さいばんにんとにってたずねなければならない。かれらはあなたに判決はんけつ言葉ことばげるであろう。 10あなたは、しゅえらばれるその場所ばしょで、かれらがげる言葉ことばしたがっておこない、すべてかれらがおしえるようにまもおこなわなければならない。 11すなわちかれらがおしえる律法りっぽうと、かれらがげる判決はんけつとにしたがっておこなわなければならない。かれらがげる言葉ことばにそむいて、みぎにもひだりにもかたよってはならない。 12もしひとがほしいままにふるまい、あなたのかみしゅまえってつかえる祭司さいしまたは裁判人さいばんにんしたがわないならば、そのひところして、イスラエルのうちからあくのぞかなければならない。 13そうすればたみみないておそれ、かさねてほしいままにふるまうことをしないであろう。

14あなたのかみしゅたまわるき、それをてそこにむようになるとき、もしあなたが『わたしも周囲しゅういのすべてのくにびとのように、わたしのうえおうてよう』とうならば、 15かならずあなたのかみしゅえらばれるものを、あなたのうえてておうとしなければならない。同胞どうほうのひとりを、あなたのうえてておうとしなければならない。同胞どうほうでない外国がいこくじんをあなたのうえててはならない。 16おうとなるひと自分じぶんのためにうまおおようとしてはならない。またうまおおるためにたみをエジプトにかえらせてはならない。しゅはあなたがたにむかって、『こののちかさねてこのみちかえってはならない』とおおせられたからである。 17またつまおおってこころを、まよわしてはならない。また自分じぶんのために金銀きんぎんおおくたくわえてはならない。

18かれくに王位おういにつくようになったら、レビびとである祭司さいし保管ほかんする書物しょもつから、この律法りっぽううつしを一つの書物しょもつきしるさせ、 19きながらえるあいだつねにそれを自分じぶんのもとにいてみ、こうしてそのかみしゅおそれることをまなび、この律法りっぽうのすべての言葉ことばと、これらのさだめとをまもっておこなわなければならない。 20そうすればかれこころ同胞どうほうくだして、たかぶることなく、またいましめをはなれて、みぎにもひだりにもまがることなく、その子孫しそんともにイスラエルにおいて、ながくそのくらいにとどまることができるであろう。

第一八章

1レビびとである祭司さいしすなわちレビの全部ぜんぶぞくはイスラエルのうちに、ぶんぎょうたない。かれらはしゅにささげられる火祭かさいものと、そののささげものとをべなければならない。 2かれらはその兄弟きょうだいのうちにぎょうたない。かつてかれらに約束やくそくされたとおりしゅかれらのぎょうである。 3祭司さいしたみからけるぶんつぎのとおりである。すなわち犠牲ぎせいをささげるものは、うしでも、ひつじでも、そのかたと、両方りょうほうのほおと、とを祭司さいしあたえなければならない。 4また穀物こくもつと、ぶどうしゅと、あぶら初物はつものおよびひつじ初物はつものをもかれあたえなければならない。 5あなたのかみしゅがすべての部族ぶぞくのうちからかれえらして、かれとその子孫しそんながしゅによってってつかえさせられるからである。

6レビびとはイスラエルのぜんのうち、どこにいるものでも、かれ宿やどっているまちて、しゅえらばれる場所ばしょくならば、 7かれしゅまえっているすべての兄弟きょうだいレビびととおなじように、そのかみしゅによってつかえることができる。 8かれべるぶんかれらとおなじである。ただしかれはこのほかにちち遺産いさんってものつことができる。

9あなたのかみしゅたまわるにはいったならば、その国々くにぐにたみにくむべきことならいおこなってはならない。 10あなたがたのうちに、自分じぶんのむすこ、むすめいてささげるものがあってはならない。またうらないをするもの卜者ぼくしゃ易者えきしゃ魔法使まほうつかい 11呪文じゅもんとなえるもの口寄くちよせ、かんなぎ、死人しにんうことをするものがあってはならない。 12しゅはすべてこれらのことをするものにくまれるからである。そしてこれらのにくむべきことのゆえにあなたのかみしゅかれらをあなたのまえからはらわれるのである。 13あなたのかみしゅまえにあなたはまったものでなければならない。 14あなたがはらうかの国々くにぐにたみ卜者ぼくしゃうらないをするものしたがうからである。しかし、あなたには、あなたのかみしゅはそうすることゆるされない。

15あなたのかみしゅはあなたのうちから、あなたの同胞どうほうのうちから、わたしのようなひとりの預言者よげんしゃをあなたのためにおこされるであろう。あなたがたはかれしたがわなければならない。 16これはあなたが集会しゅうかいにホレブであなたのかみしゅもとめたことである。すなわちあなたは『わたしがぬことのないようにわたしのかみしゅこえを二とわたしにかせないでください。またこのおおいなるを二させないでください』とった。 17しゅはわたしにわれた、『かれらがったことはただしい。 18わたしはかれらの同胞どうほうのうちから、おまえのようなひとりの預言者よげんしゃかれらのためにおこして、わたしの言葉ことばをそのくちさづけよう。かれはわたしがめいじることを、ことごとくかれらにげるであろう。 19かれがわたしのによって、わたしの言葉ことばかたるのに、もしこれにしたがわないものがあるならば、わたしはそれをばっするであろう。 20ただし預言者よげんしゃが、わたしがかたれとめいじないことを、わたしのによってほしいままにかたり、あるいは神々かみがみによってかたるならば、その預言者よげんしゃころさなければならない』。 21あなたはこころのうちに『われわれは、その言葉ことばしゅわれたものでないと、どうしてようか』とうであろう。 22もし預言者よげんしゃがあって、しゅによってかたっても、その言葉ことば成就じょうじゅせず、またそのことおこらないときは、それはしゅかたられた言葉ことばではなく、その預言者よげんしゃがほしいままにかたったのである。その預言者よげんしゃおそれるにおよばない。

第一九章

1あなたのかみしゅ国々くにぐにたみほろぼしつくして、あなたのかみしゅがそのたまわり、あなたがそれをて、その町々まちまちと、その家々いえいえむようになるときは、 2あなたのかみしゅあたえてさせられるのうちに、三つのまちをあなたのために指定していしなければならない。 3そしてそこにみちそなえ、またあなたのかみしゅがあなたにがせられる領域りょういきを三け、すべてひところしたものをそこにのがれさせなければならない。

4ひところしたものがそこにのがれて、いのちまっとうすべき場合ばあいつぎのとおりである。すなわち以前いぜんからにくむこともないのに、らないでその隣人りんじんころした場合ばあい 5たとえばひとろうとして、隣人りんじん一緒いっしょはやしり、におのをって、たおそうとちおろすとき、そのあたまからけ、隣人りんじんにあたって、なせたような場合ばあいがそれである。そういうひとはこれらのまちの一つにのがれて、いのちまっとうすることができる。 6そうしなければ、復讐ふくしゅうするものいかって、そのころしたものいかけ、みちながいために、ついにいついてころすであろう。しかし、そのひと以前いぜんからかれにくんでいたものでないから、ころされる理由りゆうはない。 7それでわたしはあなたにめいじて『三つのまちをあなたのために指定していしなければならない』とったのである。 8あなたのかみしゅ先祖せんぞたちにちかわれたように、あなたの領域りょういきひろめ、先祖せんぞたちにあたえるとわれたを、ことごとくたまわるとき、―― 9わたしが、きょう、めいじるこのすべてのいましめをまもって、それをおこない、あなたのかみしゅあいして、つねにそのみちあゆとき――あなたはこれら三つのまちのほかに、また三つのまちをあなたのためにくわえなければならない。 10これはあなたのかみしゅあたえてぎょうとされるのうちで、つみのないものながされないようにするためである。そうしなければ、そのながしたとがは、あなたにするであろう。

11しかし、もしひと隣人りんじんにくんでそれをつけねらい、ちかかってそのひところし、そしてこれらのまちの一つにのがれるならば、 12そのまち長老ちょうろうたちはひとをつかわしてかれをそこからいてこさせ、復讐ふくしゅうするものにわたしてころさせなければならない。 13かれをあわれんではならない。つみのないものながしたとがを、イスラエルからのぞかなければならない。そうすればあなたにさいわいがあるであろう。

14あなたのかみしゅあたえてさせられるで、あなたがぎょうにおいて、先祖せんぞさだめたあなたの隣人りんじん土地とちさかいうつしてはならない。

15どんな不正ふせいであれ、どんなとがであれ、すべてひとおかつみは、ただひとりの証人しょうにんによってさだめてはならない。ふたりの証人しょうにん証言しょうげんにより、または三にん証人しょうにん証言しょうげんによって、そのことさだめなければならない。 16もし悪意あくいのある証人しょうにんって、ひとたいしてわる証言しょうげんをすることがあれば、 17そのあいあらそうふたりのものしゅまえって、そのとき祭司さいし裁判人さいばんにんまえたなければならない。 18そのとき裁判人さいばんにん詳細しょうさいにそれを調しらべなければならない。そしてその証人しょうにんがもしいつわりの証人しょうにんであって、兄弟きょうだいにむかっていつわりの証言しょうげんをしたものであるならば、 19あなたがたはかれ兄弟きょうだいにしようとしたことをかれおこない、こうしてあなたがたのうちからあくのぞらなければならない。 20そうすればひとたちはいておそれ、そののちふたたびそのようなあくをあなたがたのうちにおこなわないであろう。 21あわれんではならない。いのちにはいのちにはにはにはあしにはあしをもってつぐなわせなければならない。

第二〇章

1あなたがてきたたかうためにときうま戦車せんしゃと、あなたよりもだいぜいの軍隊ぐんたいても、かれらをおそれてはならない。あなたをエジプトのくにからみちびきのぼられたあなたのかみしゅともにおられるからである。 2あなたがたがたたかいにのぞむとき、祭司さいしすすたみげて、 3かれらにわなければならない、『イスラエルよけ。あなたがたは、きょう、てきたたかおうとしている。おくれしてはならない。おそれてはならない。あわててはならない。かれらにおどろいてはならない。 4あなたがたのかみしゅともかれ、あなたがたのためにてきたたかって、あなたがたをすくわれるからである』。 5つぎにつかさたちはたみげてわなければならない。『あたらしいいえてて、まだそれをささげていないものがあれば、そのひといえかえらせなければならない。そうしなければ、かれたたかいにんだとき、ほかのひとがそれをささげるようになるであろう。 6ぶどうはたけつくって、まだそのべていないものがあれば、そのひといえかえらせなければならない。そうしなければかれたたかいにんだとき、ほかのひとがそれをべるようになるであろう。 7おんな婚約こんやくして、まだそのおんなをめとっていないものがあれば、そのひといえかえらせなければならない。そうしなければかれたたかいにんだとき、ほかのひと彼女かのじょをめとるようになるであろう』。 8つかさたちは、またたみげてわなければならない。『おそれておくれするものがあるならば、そのひといえかえらせなければならない。そうしなければ、兄弟きょうだいたちのこころかれこころのようにくじけるであろう』。 9つかさたちがこのようにたみおわったならば、軍勢ぐんぜいのかしらたちをててたみひきいさせなければならない。

10一つのまちすすんでって、それをめようとするときは、まずおだやかに降服こうふくすることをすすめなければならない。 11もしそのまちおだやかに降服こうふくしようとこたえて、もんひらくならば、そこにいるすべてのたみに、みつぎをおさめさせ、あなたにつかえさせなければならない。 12もしおだやかに降服こうふくせず、たたかおうとするならば、あなたはそれをめなければならない。 13そしてあなたのかみしゅがそれをあなたのにわたされるとき、つるぎをもってそのうちのおとこをみなころさなければならない。 14ただしおんな子供こども家畜かちくおよびすべてまちのうちにあるもの、すなわちぶんどりものみな戦利せんりひんとしてることができる。またてきからぶんどったものはあなたのかみしゅたまわったものだから、あなたはそれをもちいることができる。 15とおはなれている町々まちまち、すなわちこれらの国々くにぐにぞくさない町々まちまちには、すべてこのようにしなければならない。 16ただし、あなたのかみしゅぎょうとしてあたえられるこれらのたみ町々まちまちでは、いきのあるものをひとりもかしておいてはならない。 17すなわちヘテびと、アモリびと、カナンびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとはみなほろぼして、あなたのかみしゅめいじられたとおりにしなければならない。 18これはかれらがその神々かみがみおがんでおこなったすべてのにくむべきことを、あなたがたにおしえて、それをおこなわせ、あなたがたのかみしゅつみおかさせることのないためである。

19ながまちかこんで、それをろうとするときでも、おのをふるって、そこのらしてはならない。それはあなたのしょくとなるものだから、たおしてはならない。あなたは田野でんやまでも、ひとのようにめなければならないであろうか。 20ただしむすばないとわかっているたおして、あなたとたたかっているまちにむかい、それをもってとりでをきずき、陥落かんらくするまで、それをめることができる。

第二一章

1あなたのかみしゅあたえてさせられるで、ころされてたおれているひとがあって、だれがころしたのかわからないときは、 2長老ちょうろうたちと、さばきびとたちがてきて、そのころされたもののあるところから、周囲しゅうい町々まちまちまでの距離きょりをはからなければならない。 3そしてそのころされたもののあるところもっとちかまち長老ちょうろうたちは、まだ使つかわない、まだくびきをわせていたことのないわか雌牛めうしをとり、 4そのまち長老ちょうろうたちはその雌牛めうしを、たがやすことも、たねまくこともしない、えずみずながれているたにいていって、そのたに雌牛めうしのくびをらなければならない。 5そのときレビの子孫しそんである祭司さいしたちは、そこにすすなければならない。かれらはあなたのかみしゅ自分じぶんつかえさせ、またしゅによって祝福しゅくふくさせるためにえらばれたもので、すべての論争ろんそうと、すべての暴行ぼうこうかれらの言葉ことばによって解決かいけつされるからである。 6そしてそのころされたもののあるところもっとちかまち長老ちょうろうたちはみなかれらがたにでくびをった雌牛めうしうえあらい、 7証言しょうげんしてわなければならない、『われわれのはこのながさず、われわれのもそれをなかった。 8しゅよ、あなたがあがなわれたたみイスラエルをおゆるしください。つみのないものながしたとがを、あなたのたみイスラエルのうちにとどめないでください。そしてながしたとがをおゆるしください』。 9このようにして、あなたはしゅただしいとられることをおこない、つみのないものながしたとがを、あなたがたのうちからのぞらなければならない。

10あなたがてきたたかさい、あなたのかみしゅがそれをあなたのにわたされ、あなたがそれを捕虜ほりょとしたとき 11もし捕虜ほりょのうちにうつくしいおんなのあるのをて、それをこのみ、つまにめとろうとするならば、 12そのおんなをあなたのいえれてかえらなければならない。おんなかみをそり、つめをり、 13また捕虜ほりょ着物きものぎすてて、あなたのいえにおり、自分じぶん父母ふぼのために一かげつのあいだなげかなければならない。そしてのち、あなたは彼女かのじょところにはいって、そのおっととなり、彼女かのじょつまとすることができる。 14そののちあなたがもし彼女かのじょこのまなくなったならば、彼女かのじょ自由じゆうらせなければならない。けっしてかねってはならない。あなたはすでに彼女かのじょをはずかしめたのだから、彼女かのじょ奴隷どれいのようにあしらってはならない。

15ひとがふたりのつまをもち、そのひとりはあいするもの、ひとりはにいらないものであって、そのあいするものにいらないもののふたりが、ともにおとこみ、もしその長子ちょうしが、にいらないおんなんだものであるときは、 16そのたちに自分じぶん財産ざいさんがせるときにいらないおんなんだ長子ちょうしをさしおいて、あいするおんなんだ長子ちょうしとすることはできない。 17かならずそのにいらないものんだ長子ちょうしであることをみとめ、自分じぶん財産ざいさんけるときには、これに二ばいまえあたえなければならない。これは自分じぶんちからはじめであって、長子ちょうし特権とっけんっているからである。

18もし、わがままで、えないがあって、ちち言葉ことばにも、はは言葉ことばにもしたがわず、父母ふぼがこれをらしてもきかないときは、 19その父母ふぼはこれをとらえて、そのまちもんき、まち長老ちょうろうたちのまえし、 20まち長老ちょうろうたちにわなければならない、『わたしたちのこのはわがままで、えません。わたしたちの言葉ことばしたがわず、身持みもちがわるく、だい酒飲さけのみです』。 21そのとき、まちひとみなかれいしころし、あなたがたのうちからあくのぞらなければならない。そうすれば、イスラエルはみないておそれるであろう。

22もしひとにあたるつみおかしてころされ、あなたがそれをうえにかけるときは、 23翌朝よくあさまでその死体したいうえめておいてはならない。かならずそれをそののうちにめなければならない。にかけられたものかみにのろわれたものだからである。あなたのかみしゅぎょうとしてたまわるけがしてはならない。

第二二章

1あなたの兄弟きょうだいうし、またはひつじまよっているのをて、それを見捨みすてておいてはならない。かならずそれを兄弟きょうだいのところへれてかえらなければならない。 2もしその兄弟きょうだいちかくのものでなく、らないひとであるならば、それを自分じぶんいえにひいてきて、あなたのところにおき、その兄弟きょうだいたずねてきたときに、それをかれかえさなければならない。 3あなたの兄弟きょうだいのろばの場合ばあいも、そうしなければならない。着物きもの場合ばあいも、そうしなければならない。またすべてあなたの兄弟きょうだいうしなったものつけた場合ばあいも、そうしなければならない。それを見捨みすてておくことはできない。 4あなたの兄弟きょうだいのろばまたはうしみちたおれているのをて、見捨みすてておいてはならない。かならずそれをたすおこさなければならない。

5おんなおとこ着物きものてはならない。またおとこおんな着物きものてはならない。あなたのかみしゅはそのようなことをするものみきらわれるからである。

6もしあなたがみちで、うえ、または地面じめんとりのあるのをつけ、そのなかひよこまたはたまごがあって、ははとりがそのひよこまたはたまごいているならば、ははとりひよこ一緒いっしょってはならない。 7かならははとりらせ、ただひよこだけをらなければならない。そうすればあなたはさいわいをながきながらえることができるであろう。

8あたらしいいえてるときは、屋根やね欄干らんかんもうけなければならない。それはひと屋根やねからちて、のとがをあなたのいえすることのないようにするためである。

9ぶどうはたけに二しゅたねぜてまいてはならない。そうすればあなたがまいたたねからさんするものも、ぶどうはたけからものも、みなむべきものとなるであろう。 10うしと、ろばとをわせてたがやしてはならない。 11羊毛ようもう亜麻あまいとぜてった着物きものてはならない。

12にまとう上着うわぎの四すみに、ふさをつけなければならない。

13もしひとつまをめとり、つまのところにはいってのち、そのおんなをきらい、 14『わたしはこのおんなをめとってちかづいたとき彼女かのじょ処女しょじょ証拠しょうこなかった』とって虚偽きょぎ非難ひなんをもって、そのおんな悪名あくめいわせるならば、 15そのおんなちちははは、彼女かのじょ処女しょじょ証拠しょうこって、もんにおるまち長老ちょうろうたちにし、 16そして彼女かのじょちち長老ちょうろうたちにわなければならない。『わたしはこのひとむすめあたえてつまにさせましたが、このひとむすめをきらい、 17虚偽きょぎ非難ひなんをもって、「わたしはあなたのむすめ処女しょじょ証拠しょうこなかった」といます。しかし、これがわたしのむすめ処女しょじょ証拠しょうこです』とって、その父母ふぼはかのぬのまち長老ちょうろうたちのまえにひろげなければならない。 18そのときまち長老ちょうろうたちは、そのひととらえてらし、 19またぎん百シケルの罰金ばっきんし、それをおんなちちあたえなければならない。かれはイスラエルの処女しょじょ悪名あくめいわせたからである。かれはそのおんなつまとし、一生いっしょうそのおんなすことはできない。 20しかし、この非難ひなん真実しんじつであって、そのおんな処女しょじょ証拠しょうこられないときは、 21そのおんなちちいえ入口いりぐちにひきし、まち人々ひとびと彼女かのじょいしころさなければならない。彼女かのじょちちいえで、みだらなことをおこない、イスラエルのうちにおろかなことをしたからである。あなたはこうしてあなたがたのうちからあくのぞらなければならない。

22もしおっとのあるおんなているおとこつけたならば、そのおんなおとこおよびそのおんな一緒いっしょころし、こうしてイスラエルのうちからあくのぞらなければならない。

23もし処女しょじょであるおんなが、ひと婚約こんやくしたのちおとこまちうちでそのおんない、これをおかしたならば、 24あなたがたはそのふたりをまちもんにひきして、いしころさなければならない。これはそのおんなまちうちにおりながらさけばなかったからであり、またそのおとこ隣人りんじんつまをはずかしめたからである。あなたはこうしてあなたがたのうちからあくのぞらなければならない。

25しかし、おとこが、ひと婚約こんやくしたおんない、そのおんなとらえてこれをおかしたならば、そのおとこだけをころさなければならない。 26そのおんなにはなにもしてはならない。おんなにはにあたるつみがない。ひとがその隣人りんじんちむかって、それをころしたとおな事件じけんだからである。 27これはおとこおんなったので、ひと婚約こんやくしたそのおんなさけんだけれども、すくものがなかったのである。

28まだひと婚約こんやくしない処女しょじょであるおんなに、おとこい、これをとらえておかし、ふたりがつけられたならば、 29おんなおかしたおとこおんなちちぎん五十シケルをあたえて、おんな自分じぶんつまとしなければならない。かれはそのおんなをはずかしめたゆえに、一生いっしょうそのおんなすことはできない。

30だれもちちつまをめとってはならない。ちちつまてはならない。

第二三章

1すべて去勢きょせいした男子だんししゅ会衆かいしゅうくわわってはならない。

2私生児しせいじしゅ会衆かいしゅうくわわってはならない。その子孫しそんは十だいまでもしゅ会衆かいしゅうくわわってはならない。

3アンモンびととモアブびとはしゅ会衆かいしゅうくわわってはならない。かれらの子孫しそんは十だいまでも、いつまでもしゅ会衆かいしゅうくわわってはならない。 4これはあなたがたがエジプトからてきたときに、かれらがパンとみずたずさえてあなたがたをみちむかえず、アラム・ナハライムのペトルからベオルのバラムをやとって、あなたをのろわせようとしたからである。 5しかし、あなたのかみしゅはバラムのうことをこうともせず、あなたのかみしゅはあなたのために、そののろいをえて、祝福しゅくふくとされた。あなたのかみしゅがあなたをあいされたからである。 6あなたは一生いっしょういつまでもかれらのために平安へいあんをも、幸福こうふくをももとめてはならない。

7あなたはエドムびとをにくんではならない。かれはあなたの兄弟きょうだいだからである。またエジプトびとをにくんではならない。あなたはかつてそのくに寄留者きりゅうしゃであったからである。 8そしてかれらがんだどもは三だいには、しゅ会衆かいしゅうくわわることができる。

9てきめるために陣営じんえいにおるときは、すべてのけがれたものけなければならない。

10あなたがたのうちに、よるおもいがけないことによってけがれたひとがあるならば、陣営じんえいそとなければならない。陣営じんえいうちに、はいってはならない。 11しかし、夕方ゆうがたになって、みずあらい、ぼっしてのち陣営じんえいうちに、はいることができる。

12あなたはまた陣営じんえいそとに一つのところもうけておいて、ようをたすとき、そこにかなければならない。 13また武器ぶきともに、くわをそなえ、そとて、かがむとき、それをもってつちり、きをかえて、ものをおおわなければならない。 14あなたのかみしゅがあなたをすくい、てきをあなたにわたそうと、陣営じんえいなかあゆまれるからである。ゆえに陣営じんえいせいなるところとしてたもたなければならない。しゅがあなたのうちにきたないもののあるのをて、はなられることのないためである。

15主人しゅじんけて、あなたのところにげてきた奴隷どれいを、その主人しゅじんにわたしてはならない。 16そのものをあなたがたのうちに、あなたとともにおらせ、まちの一つのうち、かれこのんでえら場所ばしょませなければならない。かれ虐待ぎゃくたいしてはならない。

17イスラエルの女子じょし神殿しんでん娼婦しょうふとなってはならない。またイスラエルの男子だんし神殿しんでん男娼だんしょうとなってはならない。 18娼婦しょうふあたいまたは男娼だんしょうあたいをあなたのかみしゅいえたずさえてって、どんな誓願せいがんにももちいてはならない。これはともにあなたのかみしゅにくまれるものだからである。

19兄弟きょうだい利息りそくってしてはならない。金銭きんせん利息りそく食物しょくもつ利息りそくなどすべてして利息りそくのつくもの利息りそくってはならない。 20外国がいこくじんには利息りそくってしてもよい。ただ兄弟きょうだいには利息りそくってしてはならない。これはあなたが、はいってで、あなたのかみしゅがすべてあなたのすること祝福しゅくふくあたえられるためである。

21あなたのかみしゅ誓願せいがんをかけるとき、それをはたすことをおこたってはならない。あなたのかみしゅかならずそれをあなたにもとめられるからである。それをおこたるときはつみるであろう。 22しかし、あなたが誓願せいがんをかけないならば、つみることはない。 23あなたがくちったことまもっておこなわなければならない。あなたがくち約束やくそくしたことは、あなたのかみしゅにあなたが自発じはつまと誓願せいがんしたのだからである。

24あなたが隣人りんじんのぶどうはたけにはいるとき、そのぶどうをこころにまかせてきるほどべてもよい。しかし、あなたのうつわなかれてはならない。 25あなたが隣人りんじん麦畑むぎばたけにはいるときでそのんでべてもよい。しかし、あなたの隣人りんじん麦畑むぎばたけにかまをれてはならない。

第二四章

1ひとつまをめとって、結婚けっこんしたのちに、そのおんなずべきことのあるのをて、このまなくなったならば、離縁りえんじょういて彼女かのじょわたし、いえらせなければならない。 2おんながそのいえてのち、って、ほかのひとにとつぎ、 3のちおっと彼女かのじょをきらって、離縁りえんじょうき、そのわたしていえらせるか、またはつまにめとったのちおっとんだときは、 4彼女かのじょはすでにけがしたのちであるから、彼女かのじょらせたさきおっとは、ふたたび彼女かのじょつまにめとることはできない。これはしゅまえにくむべきことだからである。あなたのかみしゅぎょうとしてあなたにあたえられるつみわせてはならない。

5ひとあらたにつまをめとったときは、戦争せんそうしてはならない。またなにつとめもこれにわせてはならない。そのひとは一ねんあいだ束縛そくばくなくいえにいて、そのめとったつまなぐさめなければならない。

6ひきうす、またはその上石うわいししつにとってはならない。これはいのちをつなぐものをしつにとることだからである。

7イスラエルの人々ひとびとのうちの同胞どうほうのひとりをかどわかして、これを奴隷どれいのようにあしらい、またはこれをものつけたならば、そのかどわかしたものころして、あなたがたのうちからあくのぞらなければならない。

8らいびょうったときをつけて、すべてレビびとたる祭司さいしおしえることを、よくまもっておこなわなければならない。すなわちわたしがかれらにめいじたように、あなたがたはそれをまもっておこなわなければならない。 9あなたがたがエジプトからてきたとき、みちであなたのかみしゅがミリアムにされたことを記憶きおくしなければならない。

10あなたが隣人りんじんものすときは、自分じぶんでそのいえにはいって、質物しちものってはならない。 11あなたはそとっていて、りたひと質物しちものそとにいるあなたのところへさなければならない。 12もしそのひとまずしいひとであるときは、あなたはその質物しちものめおいててはならない。 13その質物しちものるまでに、かならかえさなければならない。そうすればかれ自分じぶん上着うわぎをかけてることができて、あなたを祝福しゅくふくするであろう。それはあなたのかみしゅまえにあなたのとなるであろう。

14まずしくとぼしい雇人やといにんは、同胞どうほうであれ、またはあなたのくにで、まちのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじんであれ、それを虐待ぎゃくたいしてはならない。 15賃銀ちんぎんはそののうちにはらい、それをるまでばしてはならない。かれまずしいもので、そのこころをこれにかけているからである。そうしなければかれはあなたをしゅうったえて、あなたはつみるであろう。

16ちちのゆえにころさるべきではない。ちちのゆえにころさるべきではない。おのおの自分じぶんつみのゆえにころさるべきである。

17寄留きりゅう他国たこくじんまたは孤児こじのさばきをげてはならない。寡婦かふ着物きものしつってはならない。 18あなたはかつてエジプトで奴隷どれいであったが、あなたのかみしゅがそこからあなたをすくされたことを記憶きおくしなければならない。それでわたしはあなたにこのことをせよとめいじるのである。

19あなたがはたけ穀物こくもつとき、もしその一束ひとたばはたけにおきわすれたならば、それをりにかえしてはならない。それは寄留きりゅう他国たこくじん孤児こじ寡婦かふらせなければならない。そうすればあなたのかみしゅはすべてあなたがすることにおいて、あなたを祝福しゅくふくされるであろう。 20あなたがオリブのをうちおとすときは、ふたたびそのえださがしてはならない。それを寄留きりゅう他国たこくじん孤児こじ寡婦かふらせなければならない。 21またぶどうはたけのぶどうをるときは、そののこったものを、ふたたびさがしてはならない。それを寄留きりゅう他国たこくじん孤児こじ寡婦かふらせなければならない。 22あなたはかつてエジプトのくに奴隷どれいであったことを記憶きおくしなければならない。それでわたしはあなたにこのことをせよとめいじるのである。

第二五章

1ひとひととのあいだあらそことがあって、さばきをもとめてきたならば、さばきびとはこれをさばいて、ただしいものただしいとし、わるものわるいとしなければならない。 2そのわるものが、むちつべきものであるならば、さばきびとはかれさせ、自分じぶんまえで、そのつみにしたがい、かぞえてかれをむちたせなければならない。 3かれをむちつには四十をえてはならない。もしそれをえて、それよりもおおくむちをつときは、あなたの兄弟きょうだいはあなたのまえで、はずかしめられることになるであろう。

4脱穀だっこくをするうしにくつこをけてはならない。

5兄弟きょうだい一緒いっしょんでいて、そのうちのひとりがんでのないときは、そのんだものつまて、他人たにんにとついではならない。そのおっと兄弟きょうだい彼女かのじょところにはいり、めとってつまとし、おっと兄弟きょうだいとしてのみち彼女かのじょにつくさなければならない。 6そしてそのおんなはじめにおとこに、んだ兄弟きょうだいがせ、そのをイスラエルのうちにやさないようにしなければならない。 7しかしそのひと兄弟きょうだいつまをめとるのをこのまないならば、その兄弟きょうだいつままちもんって、長老ちょうろうたちにわなければならない、『わたしのおっと兄弟きょうだいはその兄弟きょうだいをイスラエルのうちにのこすのをこばんで、おっと兄弟きょうだいとしてのみちをつくすことをこのみません』。 8そのときまち長老ちょうろうたちはかれせて、さとさなければならない。もしかれ固執こしつして、『わたしは彼女かのじょをめとることをこのみません』とうならば、 9その兄弟きょうだいつま長老ちょうろうたちのまえで、かれのそばにき、そのあしのくつをがせ、そのかおにつばきして、こたえてわなければならない。『兄弟きょうだいいえをたてないものには、このようにすべきです』。 10そしてかれいえは、くつをがされたものいえと、イスラエルのうちでばれるであろう。

11ふたりのひとたがいあらそうときに、そのひとりのひとつまが、ものからおっとすくおうとしてちかづき、べて、そのひとかくところをつかまえるならば、 12そのおんなおとさなければならない。あわれみをかけてはならない。

13あなたのふくろ大小だいしょうしゅおもいしれておいてはならない。 14あなたのいえ大小だいしょうしゅのますをおいてはならない。 15不足ふそくのないただしいおもいしち、また不足ふそくのないただしいますをたなければならない。そうすればあなたのかみしゅたまわるで、あなたはながいのちたもつことができるであろう。 16すべてこのような不正ふせいをするものを、あなたのかみしゅにくまれるからである。

17あなたがエジプトからてきたときみちでアマレクびとがあなたにしたことを記憶きおくしなければならない。 18すなわちかれらはみちであなたに出会であい、あなたがうみつかれているとき、うしろについてきていたすべてのよわっているものった。このようにかれらはかみおそれなかった。 19それで、あなたのかみしゅぎょうとしてたまわるで、あなたのかみしゅがあなたの周囲しゅういのすべてのてき征服せいふくして、あなたに安息あんそくあたえられるとき、あなたはアマレクのてんしたかららなければならない。このことわすれてはならない。

第二六章

1あなたのかみしゅぎょうとしてたまわるくににはいって、それを所有しょゆうし、そこにときは、 2あなたのかみしゅたまわるくににできる、のすべての初物はつものってかごにれ、あなたのかみしゅがそのくためにえらばれるところたずさえてかなければならない。 3そしてそのとき祭司さいしところってかれわなければならない、『きょう、あなたのかみしゅにわたしはもうします。しゅがわれわれにあたえると先祖せんぞたちにちかわれたくにに、わたしははいることができました』。 4そのとき祭司さいしはあなたのからそのかごをってあなたのかみしゅ祭壇さいだんまえかなければならない。

5そして、あなたはあなたのかみしゅまえべてわなければならない、『わたしの先祖せんぞは、さすらいの一アラムびとでありましたが、わずかのひとれてエジプトへくだってって、そのところ寄留きりゅうし、ついにそこでおおきく、つよい、人数にんずうおお国民こくみんになりました。 6ところがエジプトびとはわれわれをしえたげ、またなやまして、つらい労役ろうえきわせましたが、 7われわれが先祖せんぞたちのかみしゅさけんだので、しゅはわれわれのこえき、われわれのなやみと、骨折ほねおりと、しえたげとをかえりみ、 8しゅつよと、べたうでと、おおいなるおそるべきことと、しるしと、不思議ふしぎとをもって、われわれをエジプトからみちびし、 9われわれをこのところれてきて、ちちみつながれるこのをわれわれにたまわりました。 10しゅよ、ごらんください。あなたがわたしにたまわった初物はつものを、いまたずさえてきました』。そしてあなたはそれをあなたのかみしゅまえいて、あなたのかみしゅまえ礼拝れいはいし、 11あなたのかみしゅがあなたとあなたのいえとにたまわったすべてのものをもって、レビびとおよびあなたのなかにいる寄留きりゅう他国たこくじんともよろこたのしまなければならない。

12だいねんすなわち十ぶんの一をおさめるとしに、あなたがすべての産物さんぶつの十ぶんの一をおさおわって、それをレビびとと寄留きりゅう他国たこくじん孤児こじ寡婦かふとにあたえ、まちのうちでかれらにきるほどべさせたとき 13あなたのかみしゅまえわなければならない、『わたしはそのせいなるものいえからし、またレビびとと寄留きりゅう他国たこくじん孤児こじ寡婦かふとにそれをあたえ、すべてあなたがめいじられた命令めいれいのとおりにいたしました。わたしはあなたの命令めいれいにそむかず、またそれをわすれませんでした。 14わたしはそのせいなるもののうちでべたことがなく、またけがれたでそれをしたことがなく、また死人しにんにそれをそなえたことがありませんでした。わたしはわたしのかみしゅこえしたがい、すべてあなたがわたしにめいじられたとおりにいたしました。 15あなたのせいなるすみかであるてんからみそなわして、あなたのたみイスラエルと、あなたがわれわれにあたえられたとを祝福しゅくふくしてください。これはあなたがわれわれの先祖せんぞちかわれたちちみつながれるです』。

16きょう、あなたのかみしゅはこれらのさだめと、おきてとをおこなうことをあなたにめいじられる。それゆえ、あなたはこころをつくし、精神せいしんをつくしてそれをまもおこなわなければならない。 17きょう、あなたはしゅをあなたのかみとし、かつそのみちあゆみ、さだめと、いましめと、おきてとをまもり、そのこえしたがうことを明言めいげんした。 18そして、しゅさき約束やくそくされたように、きょう、あなたを自分じぶんたからたみとされること、また、あなたがそのすべての命令めいれいまもるべきことを明言めいげんされた。 19しゅほまれさかえとをあなたにあたえて、しゅつくられたすべての国民こくみんにまさるものとされるであろう。あなたはしゅわれたように、あなたのかみしゅせいなるたみとなるであろう」。

第二七章

1モーセとイスラエルの長老ちょうろうたちとはたみめいじてった、「わたしが、きょう、あなたがたにめいじるすべてのいましめをまもりなさい。 2あなたがたがヨルダンをわたってあなたのかみしゅたまわるくににはいるとき、あなたはおおきないし数個すうこてて、それにしっくいをり、 3そしてあなたがわたって、あなたの先祖せんぞたちのかみしゅ約束やくそくされたようにあなたのかみしゅたまわる、すなわちちちみつながれるにはいるとき、この律法りっぽうのすべての言葉ことばをそのうえきしるさなければならない。 4すなわち、あなたがたが、ヨルダンをわたったならば、わたしが、きょう、あなたがたにめいじるそれらのいしをエバルやまて、それにしっくいをらなければならない。 5またそこにあなたのかみしゅのために、祭壇さいだん、すなわちいし祭壇さいだんきずかなければならない。てつうつわいしてず、 6自然しぜんのままのいしであなたのかみしゅのために祭壇さいだんきずき、そのうえであなたのかみしゅ燔祭はんさいをささげなければならない。 7また酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせいをささげて、そのところべ、あなたのかみしゅまえよろこたのしまなければならない。 8あなたはこの律法りっぽうのすべての言葉ことばをそのいしうえあきらかにきしるさなければならない」。

9またモーセとレビびとたる祭司さいしたちとは、イスラエルのすべての人々ひとびとった、「イスラエルよ、しずかにきなさい。あなたは、きょう、あなたのかみしゅたみとなった。 10それゆえ、あなたのかみしゅこえしたがい、わたしが、きょう、めいじるいましめとさだめとをおこなわなければならない」。

11そのまたモーセはたみめいじてった、 12「あなたがたがヨルダンをわたったときつぎひとたちはゲリジムやまってたみ祝福しゅくふくしなければならない。すなわちシメオン、レビ、ユダ、イッサカル、ヨセフおよびベニヤミン。 13またつぎひとたちはエバルやまってのろわなければならない。すなわちルベン、ガド、アセル、ゼブルン、ダンおよびナフタリ。 14そしてレビびとは大声おおごえでイスラエルのすべての人々ひとびとげてわなければならない。

15工人こうじんさくであるきざんだぞう、またはぞうは、しゅにくまれるものであるから、それをつくって、ひそかに安置あんちするものはのろわれる』。たみは、みなこたえてアァメンとわなければならない。

16ちちははかろんずるものはのろわれる』。たみはみなアァメンとわなければならない。

17隣人りんじんとの土地とちさかいうつものはのろわれる』。たみはみなアァメンとわなければならない。

18盲人もうじんみちまよわすものはのろわれる』。たみはみなアァメンとわなければならない。

19寄留きりゅう他国たこくじん孤児こじ寡婦かふのさばきをげるものはのろわれる』。たみはみなアァメンとわなければならない。

20ちちつまおかものは、ちちずかしめるのであるからのろわれる』。たみはみなアァメンとわなければならない。

21『すべてけものおかものはのろわれる』。たみはみなアァメンとわなければならない。

22ちちむすめ、またはははむすめである自分じぶん姉妹しまいおかものはのろわれる』。たみはみなアァメンとわなければならない。

23つまははおかものはのろわれる』。たみはみなアァメンとわなければならない。

24『ひそかに隣人りんじんころものはのろわれる』。たみはみなアァメンとわなければならない。

25『まいないをってつみなきものころものはのろわれる』。たみはみなアァメンとわなければならない。

26『この律法りっぽう言葉ことばまもおこなわないものはのろわれる』。たみはみなアァメンとわなければならない。

第二八章

1もしあなたが、あなたのかみしゅこえによくしたがい、わたしが、きょう、めいじるすべてのいましめをまもおこなうならば、あなたのかみしゅはあなたをのもろもろの国民こくみんうえたせられるであろう。 2もし、あなたがあなたのかみしゅこえしたがうならば、このもろもろの祝福しゅくふくはあなたにのぞみ、あなたにおよぶであろう。 3あなたはまちうちでも祝福しゅくふくされ、はたけでも祝福しゅくふくされるであろう。 4またあなたのからうまれるもの、さんするもの家畜かちくむもの、すなわちうしひつじ祝福しゅくふくされるであろう。 5またあなたのかごと、こねばちは祝福しゅくふくされるであろう。 6あなたは、はいるにも祝福しゅくふくされ、るにも祝福しゅくふくされるであろう。

7てきってあなたをめるときは、しゅはあなたにそれをやぶらせられるであろう。かれらは一つのみちからめてるが、あなたのまえで七つのみちからるであろう。 8しゅめいじて祝福しゅくふくをあなたのくらと、あなたののすべてのわざにくだし、あなたのかみしゅたまわるであなたを祝福しゅくふくされるであろう。 9もし、あなたのかみしゅいましめをまもり、そのみちあゆむならば、しゅちかわれたようにあなたをてて、そのせいなるたみとされるであろう。 10そうすればのすべてのたみみなあなたがしゅをもってとなえられるのをてあなたをおそれるであろう。 11しゅがあなたにあたえると先祖せんぞちかわれたで、しゅもの、すなわちあなたのからうまれるもの家畜かちくむもの、さんするものゆたかにされるであろう。 12しゅはそのたからくらであるてんをあなたのためにひらいて、あめ季節きせつにしたがってあなたのらせ、あなたののすべてのわざを祝福しゅくふくされるであろう。あなたはおおくの国民こくみんすようになり、りることはないであろう。 13しゅはあなたをかしらとならせ、とはならせられないであろう。あなたはたださかえておとろえることはないであろう。きょう、わたしがめいじるあなたのかみしゅいましめにしたがって、これをまもおこなうならば、あなたはかならずこのようになるであろう。 14きょう、わたしがめいじるこのすべての言葉ことばはなれてみぎまたはひだりまがり、神々かみがみしたがい、それにつかえてはならない。

15しかし、あなたのかみしゅこえしたがわず、きょう、わたしがめいじるすべてのいましめとさだめとをまもおこなわないならば、このもろもろののろいがあなたにのぞみ、あなたにおよぶであろう。 16あなたはまちのうちでものろわれ、はたけでものろわれ、 17あなたのかごも、こねばちものろわれ、 18あなたのからうまれるもの、さんするものうしひつじものろわれるであろう。 19あなたは、はいるにものろわれ、るにものろわれるであろう。

20しゅはあなたがをくだすすべてのはたらきにのろいと、混乱こんらんと、こらしめとをおくられ、あなたはついにほろび、すみやかにうせてるであろう。これはあなたがあくをおこなってわたしをてたからである。 21しゅ疫病えきびょうをあなたのにつかせ、あなたがってから、ついにあなたをほろぼされるであろう。 22しゅはまた肺病はいびょう熱病ねつびょう炎症えんしょうあいだけつねつと、かんばつと、れと、くさとをもってあなたをたれるであろう。これらのものはあなたをい、ついにあなたをほろぼすであろう。 23あなたのあたまうえてん青銅せいどうとなり、あなたのしたてつとなるであろう。 24しゅはあなたのあめを、ちりと、ほこりにかわらせ、それがてんからあなたのうえにくだって、ついにあなたをほろぼすであろう。

25しゅはあなたをてきまえやぶれさせられるであろう。あなたは一つのみちからかれらをめてくが、かれらのまえで七つのみちからるであろう。そしてあなたはのもろもろのくにおそるべきせしめとなるであろう。 26またあなたの死体したいそらのもろもろのとりと、けものとのえじきとなり、しかもそれをはらものはないであろう。 27しゅはエジプトの腫物はれもの潰瘍かいよう壊血病かいけつびょうとひぜんとをもってあなたをたれ、あなたはいやされることはないであろう。 28またしゅはあなたをってくるわせ、えなくし、こころ混乱こんらんさせられるであろう。 29あなたは盲人もうじんくらやみに手探てさぐりするように、真昼まひるにも手探てさぐりするであろう。あなたはみちさかえることがなく、ただつねにしえたげられ、かすめられるだけで、あなたをすくものはないであろう。 30あなたはつまをめとっても、ほかのひと彼女かのじょるであろう。いえてても、そのなかまないであろう。ぶどうはたけつくっても、そのることがないであろう。 31あなたのうしまえでほふられても、あなたはそれをべることができず、あなたのろばがまえうばわれても、かえされないであろう。あなたのひつじてきのものになっても、それをすくってあなたにかえものはないであろう。 32あなたのむすこやむすめ他国民たこくみんにわたされる。あなたのはそれを終日しゅうじつかれらをしたっておとろえるが、あなたはほどこすすべもないであろう。 33あなたの産物さんぶつおよびあなたのろうしてものはみなあなたのらないたみべるであろう。あなたは、ただつねにしえたげられ、くるしめられるのみであろう。 34こうしてあなたは事柄ことがらによって、くるうにいたるであろう。 35しゅはあなたのひざと、はぎとにわるい、いやしない腫物はれものしょうじさせて、あしうらからあたまいただきにまでおよぼされるであろう。

36しゅはあなたとあなたがてたおうとをたずさえて、あなたもあなたの先祖せんぞらないくにうつされるであろう。あなたはそこでいしつくったほかの神々かみがみつかえるであろう。 37あなたはしゅがあなたをいやられるもろもろのたみのなかでおどろきとなり、ことわざとなり、わらぐさとなるであろう。 38あなたがおおくのたねはたけたずさえてても、その収穫しゅうかくすくないであろう。いなごがそれをいつくすからである。 39あなたがぶどうはたけつくり、それにつちかっても、そのぶどうしゅむことができず、そのあつめることもないであろう。むしがそれをべるからである。 40あなたのくににはあまねくオリブのがあるであろう。しかし、あなたはそのあぶらることができないであろう。そのがみなちてしまうからである。 41むすこや、むすめがあなたにうまれても、あなたのものにならないであろう。かれらはとらえられてくからである。 42あなたのもろもろの、および産物さんぶつは、いなごがってべるであろう。 43あなたのうちに寄留きりゅうする他国たこくじんは、ますますたかくなり、あなたのうえて、あなたはますますひくくなるであろう。 44かれはあなたにし、あなたはかれすことができない。かれはかしらとなり、あなたはとなるであろう。 45このもろもろののろいが、あなたにのぞみ、あなたをい、ついにいついて、あなたをほろぼすであろう。これはあなたのかみしゅこえしたがわず、あなたにめいじられたいましめとさだめとを、あなたがまもらなかったからである。 46これらのことながくあなたとあなたの子孫しそんのうえにあって、しるしとなり、また不思議ふしぎとなるであろう。

47あなたがすべてのものゆたかになり、あなたのかみしゅこころからよろこたのしんでつかえないので、 48あなたはえ、かわき、はだかになり、すべてのものとぼしくなって、しゅがあなたにつかわされるてきつかえるであろう。てきてつのくびきをあなたのくびにかけ、ついにあなたをほろぼすであろう。 49すなわちしゅとおところから、のはてから一つのたみを、はげたかがびかけるように、あなたにめきたらせられるであろう。これはあなたがその言葉ことばらないたみ 50かおおそろしいたみであって、かれらは老人ろうじんかえりみず、おさなものをあわれまず、 51あなたの家畜かちくむものや、産物さんぶつって、あなたをほろぼし、穀物こくもつをも、さけをも、あぶらをも、うしをも、ひつじをも、あなたのところのこさず、ついにあなたをまったほろぼすであろう。 52そのたみ全国ぜんこくですべてのまちかこみ、ついにあなたがたのみとする、堅固けんごたかいしがきをことごとくちくずし、あなたのかみしゅたまわったくにのうちのすべての町々まちまちかこむであろう。 53あなたはてきかこまれ、はげしくめなやまされて、ついにあなたのかみしゅたまわったあなたのからうまれたもの、むすこ、むすめにくべるにいたるであろう。 54あなたがたのうちのやさしい、温和おんわおとこでさえも、自分じぶん兄弟きょうだい自分じぶんのふところのつま最後さいごのこっている子供こどもにも食物しょくもつしんであたえず、 55自分じぶん自分じぶん子供こどもべ、そのにくすこしでも、この人々ひとびとのだれにもあたえようとはしないであろう。これはてきがあなたのすべての町々まちまちかこみ、はげしくなやまして、なにをもそのひとのこさないからである。 56またあなたがたのうちのやさしい、柔和にゅうわおんな、すなわち柔和にゅうわで、やさしく、あしうらつちけようともしないものでも、自分じぶんのふところのおっとや、むすこ、むすめにもかくして、 57自分じぶんあしあいだからでる後産ごさんや、自分じぶんをひそかにべるであろう。てきがあなたの町々まちまちかこみ、はげしくめなやまして、すべてのもの欠乏けつぼうするからである。

58もしあなたが、この書物しょもつにしるされているこの律法りっぽうのすべての言葉ことばまもおこなわず、あなたのかみしゅというこのさかえあるおそるべきおそれないならば、 59しゅはあなたとその子孫しそんうえはげしいわざわいくだされるであろう。そのわざわいはきびしく、かつひさしく、その病気びょうきおもく、かつひさしいであろう。 60しゅはまた、あなたがおそれた病気びょうき、すなわちエジプトのもろもろの病気びょうきふたたのぞませて、あなたのにつかせられるであろう。 61またこの律法りっぽうしょにのせてないもろもろの病気びょうきと、もろもろのわざわいとを、しゅはあなたがほろびるまで、あなたのうえくだされるであろう。 62あなたがたはてんほしのようにおおかったが、あなたのかみしゅこえしたがわなかったから、のこものすくなくなるであろう。 63さきにしゅがあなたがたをくあしらい、あなたがたをおおくするのをよろこばれたように、しゅいまあなたがたをほろぼしやすのをよろこばれるであろう。あなたがたは、はいってからられるであろう。 64しゅのこのはてから、かのはてまでのもろもろのたみのうちにあなたがたをらされるであろう。そのところで、あなたもあなたの先祖せんぞたちもらなかったいしつくったほかの神々かみがみにあなたはつかえるであろう。 65その国々くにぐにたみのうちであなたはやすきをず、またあしうらやすめるところられないであろう。しゅはそのところで、あなたのこころをおののかせ、おとろえさせ、精神せいしんちしおれさせられるであろう。 66あなたのいのちほそいとにかかっているようになり、夜昼よるひるおそれおののいて、そのいのちもおぼつかなくおもうであろう。 67あなたがこころにいだくおそれと、るものによって、あさには『ああゆうであればよいのに』とい、ゆうには『あああさであればよいのに』とうであろう。 68しゅはあなたをふねせ、かつてわたしがあなたにげて、『あなたはふたたびこれをることはない』とったみちによって、あなたをエジプトへれもどされるであろう。あなたがたはそこで男女だんじょ奴隷どれいとしててきられるが、だれもものはないであろう」。

第二九章

1これはしゅがモーセにめいじて、モアブのでイスラエルの人々ひとびとむすばせられた契約けいやく言葉ことばであって、ホレブでかれらとむすばれた契約けいやくのほかのものである。

2モーセはイスラエルのすべてのひとあつめてった、「あなたがたはしゅがエジプトので、パロと、そのすべての家来けらいと、そのぜんとにせられたすべてのことをまのあたりた。 3すなわちそのおおきなこころみと、しるしと、おおきな不思議ふしぎとをまのあたりたのである。 4しかし、今日こんにちまでしゅはあなたがたのこころさとらせず、させず、みみかせられなかった。 5わたしは四十ねんあいだ、あなたがたをみちびいて荒野あらのとおらせたが、あなたがたのにつけた着物きものふるびず、あしのくつはふるびなかった。 6あなたがたはまたパンもべず、ぶどうしゅさけまなかった。こうしてあなたがたは、わたしがあなたがたのかみしゅであることをるにいたった。 7あなたがたがこのところにきたとき、ヘシボンのおうシホンと、バシャンのおうオグがわれわれをむかえてたたかったが、われわれはかれらをやぶって、 8そのり、これをルベンびとと、ガドびとと、マナセびとのなかばとに、ぎょうとしてあたえた。 9それゆえ、あなたがたはこの契約けいやく言葉ことばまもって、それをおこなわなければならない。そうすればあなたがたのするすべてのことさかえるであろう。

10あなたがたはみな、きょう、あなたがたのかみしゅまえっている。すなわちあなたがたの部族ぶぞくのかしらたち、長老ちょうろうたち、つかさたちなど、イスラエルのすべての人々ひとびと 11あなたがたのちいさいものたちも、つまたちも、宿営しゅくえいのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじんも、あなたのために、たきぎをものも、みずをくむものも、みなしゅまえって、 12あなたのかみしゅが、きょう、あなたとむすばれるあなたのかみしゅ契約けいやくちかいとに、はいろうとしている。 13これはしゅがさきにあなたに約束やくそくされたように、またあなたの先祖せんぞアブラハム、イサク、ヤコブにちかわれたように、きょう、あなたをてて自分じぶんたみとし、またみずからあなたのかみとなられるためである。 14わたしはただあなたがたとだけ、この契約けいやくちかいとをむすぶのではない。 15きょう、ここで、われわれのかみしゅまえにわれわれとともっているものならびに、きょう、ここにわれわれとともにいないものともむすぶのである。

16われわれがどのようにエジプトのくにんでいたか、どのように国々くにぐにたみなかとおってきたか、それはあなたがたがっている。 17またあなたがたはいしぎんきんつくったにくむべきもの偶像ぐうぞうとが、かれらのうちにあるのをた。 18それゆえ、あなたがたのうちに、きょう、そのこころにわれわれのかみしゅはなれてそれらの国民こくみん神々かみがみってつかえるおとこおんな氏族しぞく部族ぶぞくがあってはならない。またあなたがたのうちに、毒草どくそうや、にがよもぎをしょうずるがあってはならない。 19そのようなひとはこのちかいの言葉ことばいても、こころ自分じぶん祝福しゅくふくして『こころをかたくなにしてあゆんでもわたしには平安へいあんがある』とうであろう。そうすればうるおったものも、かわいたものもひとしくほろびるであろう。 20しゅはそのようなひとをゆるすことをこのまれない。かえってしゅはそのひといかりとねたみをはっし、この書物しょもつにしるされたすべてののろいをかれうえくわえ、しゅはついにそのひとてんしたからられるであろう。 21しゅはイスラエルのすべての部族ぶぞくのうちからそのひとべっしてわざわいをくだし、この律法りっぽうしょにしるされた契約けいやくなかのもろもろののろいのようにされるであろう。 22のちひと、すなわちあなたがたののちにおこるあなたがたの子孫しそんおよびとおくにから外国がいこくじんは、このわざわいしゅがこのにくだされた病気びょうきうであろう。 23――ぜん硫黄いおうとなり、しおとなり、つちとなって、たねもまかれず、むすばず、なんのくさしょうじなくなって、むかししゅいかりといきどおりをもってほろぼされたソドム、ゴモラ、アデマ、ゼボイムの破滅はめつのようである。―― 24すなわち、もろもろの国民こくみんうであろう、『なぜ、しゅはこのにこのようなことをされたのか。このはげしいおおいなるいかりはなにゆえか』。 25そのとき人々ひとびとうであろう、『かれらはその先祖せんぞかみしゅがエジプトのくにからかれらをみちびしてかれらとむすばれた契約けいやくをすて、 26ってかれらのらない、またさずからない、ほかの神々かみがみつかえて、それをおがんだからである。 27それゆえしゅはこのにむかっていかりをはっし、この書物しょもつにしるされたもろもろののろいをこれにくだし、 28そしてしゅいかりと、はげしいいかりとおおいなるいきどおりとをもってかれらをこのからって、ほかのくにげやられた。今日こんにちるとおりである』。

29かくれたことはわれわれのかみしゅぞくするものである。しかしあらわされたことはながくわれわれとわれわれの子孫しそんぞくし、われわれにこの律法りっぽうのすべての言葉ことばおこなわせるのである。

第三〇章

1わたしがあなたがたのまえべたこのもろもろの祝福しゅくふくと、のろいのことがあなたにのぞみ、あなたがあなたのかみしゅいやられたもろもろの国民こくみんのなかでこのことこころかんがえて、 2あなたもあなたの子供こどもともにあなたのかみしゅかえり、わたしが、きょう、めいじるすべてのことにおいて、こころをつくし、精神せいしんをつくして、しゅこえしたがうならば、 3あなたのかみしゅはあなたをふたたさかえさせ、あなたをあわれみ、あなたのかみしゅはあなたをらされた国々くにぐにからふたたあつめられるであろう。 4たといあなたがてんのはてにいやられても、あなたのかみしゅはそこからあなたをあつめ、そこからあなたをかえられるであろう。 5あなたのかみしゅはあなたの先祖せんぞ所有しょゆうしたにあなたをかえらせ、あなたはそれを所有しょゆうするにいたるであろう。しゅはまたあなたをさかえさせ、かずして先祖せんぞたちよりもおおくされるであろう。 6そしてあなたのかみしゅはあなたのこころとあなたの子孫しそんこころ割礼かつれいほどこし、あなたをして、こころをつくし、精神せいしんをつくしてあなたのかみしゅあいさせ、こうしてあなたにいのちさせられるであろう。 7あなたのかみしゅはまた、あなたを迫害はくがいするてきと、あなたをにくものとに、このもろもろののろいをこうむらせられるであろう。 8しかし、あなたはふたたしゅこえしたがい、わたしが、きょう、あなたにめいじるすべてのいましめをまもるであろう。 9そうすればあなたのかみしゅはあなたのするすべてのことと、あなたのからうまれるものと、家畜かちくむものと、さんするものゆたかにあたえて、あなたをさかえさせられるであろう。すなわちしゅはあなたの先祖せんぞたちをよろこばれたようにふたたびあなたをよろこんで、あなたをさかえさせられるであろう。 10これはあなたが、あなたのかみしゅこえきしたがい、この律法りっぽうしょにしるされたいましめとさだめとをまもり、こころをつくし、精神せいしんをつくしてあなたのかみしゅするからである。

11わたしが、きょう、あなたにめいじるこのいましめは、むずかしいものではなく、またとおいものでもない。 12これはてんにあるのではないから、『だれがわれわれのためにてんのぼり、それをわれわれのところへってきて、われわれにかせ、おこなわせるであろうか』とうにおよばない。 13またこれはうみのかなたにあるのではないから、『だれがわれわれのためにうみわたってき、それをわれわれのところへたずさえてきて、われわれにかせ、おこなわせるであろうか』とうにおよばない。 14この言葉ことばはあなたに、はなはだちかくあってあなたのくちにあり、またあなたのこころにあるから、あなたはこれをおこなうことができる。

15よ、わたしは、きょう、いのちとさいわい、およびわざわいをあなたのまえいた。 16すなわちわたしは、きょう、あなたにあなたのかみしゅあいし、そのみちあゆみ、そのいましめとさだめと、おきてとをまもることをめいじる。それにしたがうならば、あなたはきながらえ、そのかずおおくなるであろう。またあなたのかみしゅはあなたがってであなたを祝福しゅくふくされるであろう。 17しかし、もしあなたがこころをそむけてしたがわず、さそわれて神々かみがみおがみ、それにつかえるならば、 18わたしは、きょう、あなたがたにげる。あなたがたはかならほろびるであろう。あなたがたはヨルダンをわたり、はいってってでながくいのちたもつことができないであろう。 19わたしは、きょう、てんんであなたがたにたいする証人しょうにんとする。わたしはいのちおよび祝福しゅくふくとのろいをあなたのまえいた。あなたはいのちえらばなければならない。そうすればあなたとあなたの子孫しそんきながらえることができるであろう。 20すなわちあなたのかみしゅあいして、そのこえき、しゅにつきしたがわなければならない。そうすればあなたはいのち、かつながいのちたもつことができ、しゅ先祖せんぞアブラハム、イサク、ヤコブにあたえるとちかわれたむことができるであろう」。

第三一章

1そこでモーセはつづいてこの言葉ことばをイスラエルのすべてのひとげて、 2かれらにった、「わたしは、きょう、すでに百二十さいになり、もはや出入でいりすることはできない。またしゅはわたしに『おまえはこのヨルダンをわたることはできない』とわれた。 3あなたのかみしゅはみずからあなたに先立さきだってわたり、あなたのまえから、これらの国々くにぐにたみほろぼしって、あなたにこれをさせられるであろう。またしゅがかつてわれたように、ヨシュアはあなたをひきいてわたるであろう。 4しゅがさきにアモリびとのおうシホンとオグおよびそのにされたように、かれらにもおこなってかれらをほろぼされるであろう。 5しゅかれらをあなたがたにわたされるから、あなたがたはわたしがめいじたすべての命令めいれいのとおりにかれらにおこなわなければならない。 6あなたがたはつよく、かついさましくなければならない。かれらをおそれ、おののいてはならない。あなたのかみしゅがあなたとともかれるからである。しゅけっしてあなたを見放みはなさず、またあなたを見捨みすてられないであろう」。

7モーセはヨシュアをび、イスラエルのすべてのひとまえかれった、「あなたはこのたみともき、しゅかれらの先祖せんぞたちにあたえるとちかわれたるのであるから、あなたはつよく、かついさましくなければならない。あなたはかれらにそれをさせるであろう。 8しゅはみずからあなたに先立さきだってき、またあなたとともにおり、あなたを見放みはなさず、見捨みすてられないであろう。おそれてはならない、おののいてはならない」。

9モーセはこの律法りっぽういて、しゅ契約けいやくはこをかつぐレビの子孫しそんである祭司さいしおよびイスラエルのすべての長老ちょうろうたちにさづけた。 10そしてモーセはかれらにめいじてった、「七ねんおわりごとに、すなわち、ゆるしのとしさだめのときになり、かりいおのまつりに、 11イスラエルのすべてのひとがあなたのかみしゅまえるため、しゅえらばれる場所ばしょるとき、あなたはイスラエルのすべてのひとまえでこの律法りっぽうんでかせなければならない。 12すなわちおとこおんな子供こどもおよびあなたのまちのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじんなどたみあつめ、かれらにこれをかせ、かつまなばせなければならない。そうすればかれらはあなたがたのかみしゅおそれてこの律法りっぽう言葉ことばを、ことごとくまもおこなうであろう。 13またかれらの子供こどもたちでこれをらないものいて、あなたがたのかみしゅおそれることをまなぶであろう。あなたがたがヨルダンをわたってってにながらえるのあいだつねにそうしなければならない」。

14しゅはまたモーセにわれた、「あなたのちかづいている。ヨシュアをしてとも会見かいけん幕屋まくやちなさい。わたしはかれつとめめいじるであろう」。モーセとヨシュアがって会見かいけん幕屋まくやつと、 15しゅ幕屋まくやくもはしらのうちにあらわれられた。そのくもはしら幕屋まくや入口いりぐちのかたわらにとどまった。

16しゅはモーセにわれた、「あなたはまもなくねむって先祖せんぞたちと一緒いっしょになるであろう。そのときこのたみはたちあがり、はいってことなる神々かみがみしたって姦淫かんいんおこない、わたしをて、わたしがかれらとむすんだ契約けいやくやぶるであろう。 17そのには、わたしはかれらにむかっていかりをはっし、かれらをて、わたしのかおかれらにかくすゆえに、かれらはほろぼしつくされ、おおくのわざわいなやみがかれらにのぞむであろう。そこでそのかれらはうであろう、『これらのわざわいがわれわれにのぞむのは、われわれのかみがわれわれのうちにおられないからではないか』。 18しかもかれらがほかの神々かみがみして、もろもろのあくおこなうゆえに、わたしはそのにはかならずわたしのかおかくすであろう。 19それであなたがたはいま、このうたきしるし、イスラエルの人々ひとびとおしえてそのくちとなえさせ、このうたをイスラエルの人々ひとびとたいするわたしのあかしとならせなさい。 20わたしがかれらの先祖せんぞたちにちかった、ちちみつながれるかれらをみちびれるときかれらはべてき、ふとるにおよんで、ほかの神々かみがみし、それにつかえて、わたしをかろんじ、わたしの契約けいやくやぶるであろう。 21こうしておおくのわざわいなやみとがかれらにのぞとき、このうたかれらにたいして、あかしとなるであろう。(それはこのうたかれらの子孫しそんくちにあって、かれらはそれをわすれないからである。)わたしがちかったかれらをみちびれるまえ、すでにかれらがおもいはかっていることをわたしはっているからである」。 22モーセはその、このうたいてイスラエルの人々ひとびとおしえた。

23しゅはヌンのヨシュアにめいじてわれた、「あなたはイスラエルの人々ひとびとをわたしがかれらにちかったみちびれなければならない。それゆえつよくかついさましくあれ。わたしはあなたとともにいるであろう」。

24モーセがこの律法りっぽう言葉ことばを、ことごとく書物しょもつおわったとき 25モーセはしゅ契約けいやくはこをかつぐレビびとにめいじてった、 26「この律法りっぽうしょをとって、あなたがたのかみしゅ契約けいやくはこのかたわらにき、そのところであなたにむかってあかしをするものとしなさい。 27わたしはあなたのそむくことと、かたくななこととをっている。きょう、わたしがきながらえて、あなたがたと一緒いっしょにいるあいだですら、あなたがたはしゅにそむいた。ましてわたしがんだあとはどんなであろう。 28あなたがたの部族ぶぞくのすべての長老ちょうろうたちと、つかさたちをわたしのもとにあつめなさい。わたしはこれらの言葉ことばかれらにかたかせ、てんとをんでかれらにむかってあかしさせよう。 29わたしはっている。わたしがんだのち、あなたがたはかならわることをして、わたしがめいじたみちはなれる。そしてのちわざわいがあなたがたにのぞむであろう。これはしゅあくられることをおこない、あなたがたのすることをもってしゅいからせるからである」。

30そしてモーセはイスラエルのぜん会衆かいしゅうつぎうた言葉ことばを、ことごとくかたかせた。

第三二章


1てんよ、みみかたむけよ、わたしはかたる、
よ、わたしのくち言葉ことばけ。
2わたしのおしえあめのようにりそそぎ、
わたしの言葉ことばつゆのようにしたたるであろう。
若草わかくさうえ小雨こさめのように、
青草あおくさうえにくだる夕立ゆうだちのように。
3わたしはしゅをのべよう、
われわれのかみ栄光えいこうかえせよ。
4しゅいわであって、そのみわざはまったく、
そのみちはみなただしい。
しゅ真実しんじつなるかみであって、いつわりなく、
であって、せいである。
5かれらはしゅにむかってあくおこない、
そのきずのゆえに、もはやしゅらではなく、
よこしまで、まがったやからである。
6おろかな知恵ちえのないたみよ、
あなたがたはこのようにしてしゅむくいるのか。
しゅはあなたをみ、あなたをつくり、
あなたをかたてられたあなたのちちではないか。
7いにしえのおぼえ、
代々よよとしおもえ。
あなたのちちえ、
かれはあなたにげるであろう。
長老ちょうろうたちにえ、
かれらはあなたにかたるであろう。
8いとたかものひとらをけ、
しょ国民こくみんにそのぎょうあたえられたとき、
イスラエルのらのかずてらして、
もろもろのたみさかいさだめられた。
9しゅぶんはそのたみであって、
ヤコブはそのさだめられたぎょうである。
10しゅはこれを荒野あらのいだし、
けもののほえるい、
これをめぐかこんでいたわり、
のひとみのようにまもられた。
11わしがそののひなをおこし、
そのうえいかけり、
そのはねをひろげてかれらをのせ、
そのつばさのうえにこれをうように、
12しゅはただひとりでかれみちびかれて、
ほかの神々かみがみはあずからなかった。
13しゅかれたかところとおらせ、
田畑たはた産物さんぶつわせ、
いわなかからみつわせ、
かたいわからあぶらわせ、
14うし凝乳ぎょうにゅうひつじちち
小羊こひつじ雄羊おひつじ脂肪しぼう
バシャンのうしやぎ、
小麦こむぎものわせられた。
またあなたはぶどうのしるのあわさけんだ。
15しかるにエシュルンはふとって、あしでけった。
あなたはふとって、つややかになり、
自分じぶんつくったかみて、
すくいいわあなどった。
16かれらはほかの神々かみがみつかえて、しゅのねたみをおこし、
にくむべきおこないをもってしゅいかりをひきおこした。
17かれらはかみでもない悪霊あくれい犠牲ぎせいをささげた。
それはかれらがかつてらなかった神々かみがみ
ちかごろあたらしい神々かみがみ
先祖せんぞたちのおそれることもしなかったものである。
18あなたは自分じぶんんだいわかろんじ、
自分じぶんつくったかみわすれた。
19しゅはこれを
そのむすこ、むすめいかってそれをてられた。
20そしてわれた、
『わたしはわたしのかおかれらにかくそう。
わたしはかれらのおわりがどうなるかをよう。
かれらはそむき、もとるやから、
真実しんじつのないらである。
21かれらはかみでもないものをもって、
わたしにねたみをおこさせ、
偶像ぐうぞうをもって、わたしをいからせた。
それゆえ、わたしはたみともいえないものをもって、
かれらにねたみをおこさせ、
おろかなたみをもって、かれらをいからせるであろう。
22わたしのいかりによって、えいで、
陰府よみふかみにまでき、
とその産物さんぶつとをきつくし、
山々やまやまもといやすであろう。
23わたしはかれらのうえわざわいみかさね、
わたしのかれらにむかってつくすであろう。
24かれらはえて、やせおとろえ、
熱病ねつびょうわる疫病えきびょうによってほろびるであろう。
わたしはかれらをけものにかからせ、
うもののどくにあたらせるであろう。
25そとにはつるぎ、うちにはおそれがあって、
わかおとこわかおんなも、
のみも、しらがのひとほろびるであろう。
26わたしはまさにおうとした、「かれらをとおらし、
かれらのこと人々ひとびと記憶きおくしないようにしよう」。
27しかし、わたしはてきほこるのをおそれる。
あだびとはまちがえてうであろう、
「われわれのちをえたのだ。
これはみなしゅがされたことではない」』。
28かれらは思慮しりょけたたみ
そのうちには知識ちしきがない。
29もし、かれらに知恵ちえがあれば、これをさとり、
そのおわりをわきまえたであろうに。
30かれらのいわかれらをらず、
しゅかれらをわたされなかったならば、
どうして、ひとりで千にんい、
ふたりでまんにんやぶることができたであろう。
31かれらのいわはわれらのいわおよばない。
われらのてきもこれをみとめている。
32かれらのぶどうのは、
ソドムのぶどうのからたもの、
またゴモラのからたもの、
そのぶどうはどくぶどう、そのふさはにがい。
33そのぶどうしゅはへびのどくのよう、
まむしのおそろしいどくのようである。
34これはわたしのもとにたくわえられ、
わたしのくらふうめられているではないか。
35かれらのあしがすべるとき、
わたしはあだをかえし、むくいをするであろう。
かれらのわざわいちかく、
かれらの破滅はめつは、
すみやかにるであろう。
36しゅはついにそのたみをさばき、
そのしもべらにあわれみをくわえられるであろう。
これはかれらのちからがうせり、
つながれたものもつながれないものも、
もはやいなくなったのを、しゅられるからである。
37そのときしゅわれるであろう、
かれらの神々かみがみはどこにいるか、
かれらのたのみとしたいわはどこにあるか。
38かれらの犠牲ぎせいのあぶらをい、
灌祭かんさいさけんだものはどこにいるか。
ちあがってあなたがたをたすけさせよ、
あなたがたをまもらせよ。
39今見いまみよ、わたしこそはかれである。
わたしのほかにかみはない。
わたしはころし、またかし、
きずつけ、またいやす。
わたしのからすくしうるものはない。
40わたしはてんにむかいをあげてちかう、
「わたしは永遠えいえんきる。
41わたしがきらめくつるぎをとぎ、
にさばきをにぎるとき、
わたしはてきにあだをかえし、
わたしをにくもの報復ほうふくするであろう。
42わたしのわせ、
わたしのつるぎににくわせるであろう。
ころされたものとらえられたものませ、
てき長髪ちょうはつあたまにくわせるであろう」』。
43国々くにぐにたみよ、しゅたみのためによろこうたえ。
しゅはそのしもべののために報復ほうふくし、
そのてきにあだをかえし、
そのたみけがれをきよめられるからである」。

44モーセとヌンのヨシュアはともって、このうた言葉ことばを、ことごとくたみかせた。 45モーセはこの言葉ことばを、ことごとくイスラエルのすべてのひとおわって、 46かれらにった、「あなたがたはわたしが、きょう、あなたがたにめいじるこのすべての言葉ことばこころにおさめ、子供こどもたちにもこの律法りっぽうのすべての言葉ことばまもおこなうことをめいじなければならない。 47この言葉ことばはあなたがたにとって、むなしい言葉ことばではない。これはあなたがたのいのちである。この言葉ことばにより、あなたがたはヨルダンをわたってってで、ながいのちたもつことができるであろう」。

48このしゅはモーセにわれた、 49「あなたはエリコにたいするモアブのにあるアバリムやますなわちネボやまのぼり、わたしがイスラエルの人々ひとびとあたえてさせるカナンの見渡みわたせ。 50あなたはのぼってくそのやまに、あなたのたみつらなるであろう。あなたの兄弟きょうだいアロンがホルやまんでそのたみつらなったようになるであろう。 51これはあなたがたがチンの荒野あらのにあるメリバテ・カデシのみずのほとりで、イスラエルの人々ひとびとのうちでわたしにそむき、イスラエルの人々ひとびとのうちでわたしをせいなるものとしてうやまわなかったからである。 52それであなたはわたしがイスラエルの人々ひとびとあたえるを、まえるであろう。しかし、そのに、はいることはできない」。

第三三章

1かみひとモーセはまえにイスラエルの人々ひとびと祝福しゅくふくした。祝福しゅくふく言葉ことばつぎのとおりである。
2しゅはシナイからこられ、
セイルからわれわれにむかってのぼられ、
パランのやまからひかりはなたれ、
ちよろずの聖者せいじゃなかからこられた。
そのみぎにはえるがあった。
3まことにしゅはそのたみあいされる。
すべてしゅ聖別せいべつされたものは、みのうちにある。
かれらはあなたのあしもとにして、
おしえをうける。
4モーセはわれわれに律法りっぽうさづけて、
ヤコブの会衆かいしゅう所有しょゆうとさせた。
5たみのかしらたちがあつまり、
イスラエルの部族ぶぞくがみなあつまったとき
しゅはエシュルンのうちにおうとなられた」。
6「ルベンはきる、にはしない。
しかし、その人数にんずうすくなくなるであろう」。
7ユダについては、こうった、
しゅよ、ユダのこえいて、
かれをそのたみみちびきかえしてください。
をもって、かれのためにたたかってください。
かれたすけて、てきあたらせてください」。
8レビについてはった、
「あなたのトンミムをレビにあたえてください。
ウリムをあなたにつかえるひとあたえてください。
かつてあなたはマッサでかれこころみ、
メリバのみずのほとりでかれあらそわれた。
9かれはそのちち、そのははについてった、
『わたしはかれらをかえりみない』。
かれ自分じぶん兄弟きょうだいをもみとめず、
自分じぶん子供こどもをもかえりみなかった。
かれらはあなたの言葉ことばにしたがい、
あなたの契約けいやくまもったからである。
10かれらはあなたのおきてをヤコブにおしえ、
あなたの律法りっぽうをイスラエルにおしえ、
薫香くんこうをあなたのまえそなえ、
燔祭はんさい祭壇さいだんうえにささげる。
11しゅよ、かれちから祝福しゅくふくし、
かれのわざをよろこけてください。
かれさからうものと、
かれにくものとのこしくだいて、
がることのできないようにしてください」。
12ベニヤミンについてはった、
しゅあいされるもの
かれやすらかにしゅのそばにおり、
しゅ終日しゅうじつかれまもり、
そのかたあいだにすまいをいとなまれるであろう」。
13ヨセフについてはった、
「どうぞしゅかれ祝福しゅくふくされるように。
うえなるてん賜物たまものつゆ
したよこたわるふち賜物たまもの
14によってさんするたっと賜物たまもの
つきによってしょうずるたっと賜物たまもの
15いにしえの山々やまやまさんする賜物たまもの
とこしえのおかたっと賜物たまもの
16とそれにちるたっと賜物たまもの
しばのなかにおられたものめぐみが、
ヨセフのあたまのぞみ、
その兄弟きょうだいたちのくんたるものあたまいただきにくだるように。
17かれうしのういごは威厳いげんがあり、
そのつの野牛やぎゅうつののよう、
これをもって国々くにぐにたみをことごとくたおし、
のはてにまでおよぶ。
このようなものはエフライムにいくまんとあり、
またこのようなものはマナセにいくせんとある」。
18ゼブルンについてはった、
「ゼブルンよ、あなたはそとたのしみをよ。
イッサカルよ、あなたは天幕てんまくにいてたのしみをよ。
19かれらは国々くにぐにたみやままねき、
そのところただしい犠牲ぎせいをささげるであろう。
かれらはうみとみい、
すなかくれたたからるからである」。
20ガドについてはった、
「ガドをおおきくするものは、ほむべきかな。
ガドは、ししのようにし、
うであたまいただきをかきくであろう。
21かれ初穂はつほ自分じぶんのためにえらんだ。
そこには将軍しょうぐんぶんかれていた。
かれたみのかしらたちとともにきて、
イスラエルとともしゅ正義せいぎ審判しんぱんとをおこなった」。
22ダンについてはった、
「ダンはししのであって、
バシャンからおどりでる」。
23ナフタリについてはった、
「ナフタリよ、あなたはめぐみにたされ、
しゅ祝福しゅくふくちて、
みずうみとそのみなみ所有しょゆうする」。
24アセルについてはった、
「アセルはらにまさって祝福しゅくふくされる。
かれはその兄弟きょうだいたちにあいせられ、
そのあしあぶらにひたすことができるように。
25あなたのかんてつ青銅せいどう
あなたのちからはあなたのとしともつづくであろう」。
26「エシュルンよ、かみならものはほかにない。
あなたをたすけるためにてんり、
威光いこうをもってそらとおられる。
27とこしえにいますかみはあなたのすみかであり、
したには永遠えいえんうでがある。
てきをあなたのまえからはらって、
ほろぼせ』とわれた。
28イスラエルはやすらかにみ、
ヤコブのいずみ穀物こくもつとぶどうしゅに、
ひとりいるであろう。
またてんつゆをくだすであろう。
29イスラエルよ、あなたはしあわせである。
だれがあなたのように、
しゅすくわれたたみがあるであろうか。
しゅはあなたをたすけるたて
あなたの威光いこうのつるぎ、
あなたのてきはあなたにへつらいふくし、
あなたはかれらのたかところすすむであろう」。

第三四章

1モーセはモアブの平野へいやからネボやまのぼり、エリコのかいのピスガのいただきった。そこでしゅかれにギレアデのぜんをダンまでしめし、 2ナフタリの全部ぜんぶ、エフライムとマナセのおよびユダのぜん西にしうみまでしめし、 3ネゲブと低地ていち、すなわち、しゅろのまちエリコのたにをゾアルまでしめされた。 4そしてしゅかれわれた、「わたしがアブラハム、イサク、ヤコブに、これをあなたの子孫しそんあたえるとってちかったはこれである。わたしはこれをあなたのせるが、あなたはそこへわたってくことはできない」。 5こうしてしゅのしもべモーセはしゅ言葉ことばのとおりにモアブのんだ。 6しゅかれをベテペオルにたいするモアブのたにほうむられたが、今日こんにちまでそのはかひとはない。 7モーセはんだとき、百二十さいであったが、はかすまず、気力きりょくおとろえていなかった。 8イスラエルの人々ひとびとはモアブの平野へいやで三十にちあいだモーセのためにいた。そしてモーセのためにかなしむはついにおわった。

9ヌンのヨシュアは知恵ちえれいちたひとであった。モーセがかれうえいたからである。イスラエルの人々ひとびとかれしたがい、しゅがモーセにめいじられたとおりにおこなった。 10イスラエルには、こののちモーセのような預言者よげんしゃおこらなかった。モーセはしゅかおわせてられたものであった。 11しゅはエジプトのかれをパロとそのすべての家来けらいおよびそのぜんにつかわして、もろもろのしるしと不思議ふしぎおこなわせられた。 12モーセはイスラエルのすべてのひとまえおおいなるちからをあらわし、おおいなるおそるべきことをおこなった。