エゼキエル書

第一章

1第(だい)三十年(ねん)四月(がつ)五日(か)に、わたしがケバル川(がわ)のほとりで、捕囚(ほしゅう)の人々(ひとびと)のうちにいた時(とき)、天(てん)が開(ひら)けて、神(かみ)の幻(まぼろし)を見(み)た。 2これはエホヤキン王(おう)の捕(とら)え移(うつ)された第(だい)五年(ねん)であって、その月(つき)の五日(か)に、 3主(しゅ)の言葉(ことば)がケバル川(がわ)のほとり、カルデヤびとの地(ち)でブジの子(こ)祭司(さいし)エゼキエルに臨(のぞ)み、主(しゅ)の手(て)がその所(ところ)で彼(かれ)の上(うえ)にあった。

4わたしが見(み)ていると、見(み)よ、激(はげ)しい風(かぜ)と大(おお)いなる雲(くも)が北(きた)から来(き)て、その周囲(しゅうい)に輝(かがや)きがあり、たえず火(ひ)を吹(ふ)き出(だ)していた。その火(ひ)の中(なか)に青銅(せいどう)のように輝(かがや)くものがあった。 5またその中(なか)から四つの生(い)きものの形(かたち)が出(で)てきた。その様子(ようす)はこうである。彼(かれ)らは人(ひと)の姿(すがた)をもっていた。 6おのおの四つの顔(かお)をもち、またそのおのおのに四つの翼(つばさ)があった。 7その足(あし)はまっすぐで、足(あし)のうらは子(こ)牛(うし)の足(あし)のうらのようであり、みがいた青銅(せいどう)のように光(ひか)っていた。 8その四方(しほう)に、そのおのおのの翼(つばさ)の下(した)に人(ひと)の手(て)があった。この四つの者(もの)はみな顔(かお)と翼(つばさ)をもち、 9翼(つばさ)は互(たがい)に連(つら)なり、行(ゆ)く時(とき)は回(まわ)らずに、おのおの顔(かお)の向(む)かうところにまっすぐに進(すす)んだ。 10顔(かお)の形(かたち)は、おのおのその前方(ぜんぽう)に人(ひと)の顔(かお)をもっていた。四つの者(もの)は右(みぎ)の方(ほう)に、ししの顔(かお)をもち、四つの者(もの)は左(ひだり)の方(ほう)に牛(うし)の顔(かお)をもち、また四つの者(もの)は後(うし)ろの方(ほう)に、わしの顔(かお)をもっていた。 11彼(かれ)らの顔(かお)はこのようであった。その翼(つばさ)は高(たか)く伸(の)ばされ、その二つは互(たがい)に連(つら)なり、他(た)の二つをもってからだをおおっていた。 12彼(かれ)らはおのおのその顔(かお)の向(む)かうところへまっすぐに行(い)き、霊(れい)の行(ゆ)くところへ彼(かれ)らも行(ゆ)き、その行(ゆ)く時(とき)は回(まわ)らない。 13この生(い)きもののうちには燃(も)える炭(すみ)の火(ひ)のようなものがあり、たいまつのように、生(い)きものの中(なか)を行(ゆ)き来(き)している。火(ひ)は輝(かがや)いて、その火(ひ)から、いなずまが出(で)ていた。 14生(い)きものは、いなずまのひらめきのように速(はや)く行(ゆ)き来(き)していた。

15わたしが生(い)きものを見(み)ていると、生(い)きもののかたわら、地(ち)の上(うえ)に輪(わ)があった。四つの生(い)きものおのおのに、一つずつの輪(わ)である。 16もろもろの輪(わ)の形(かたち)と作(つく)りは、光(ひか)る貴(き)かんらん石(いし)のようである。四つのものは同(おな)じ形(かたち)で、その作(つく)りは、あたかも、輪(わ)の中(なか)に輪(わ)があるようである。 17その行(ゆ)く時(とき)、彼(かれ)らは四方(しほう)のいずれかに行(い)き、行(ゆ)く時(とき)は回(まわ)らない。 18四つの輪(わ)には輪(わ)縁(ぶち)と輻(や)とがあり、その輪(わ)縁(ぶち)の周囲(しゅうい)は目(め)をもって満(み)たされていた。 19生(い)きものが行(ゆ)く時(とき)には、輪(わ)もそのかたわらに行(い)き、生(い)きものが地(ち)からあがる時(とき)は、輪(わ)もあがる。 20霊(れい)の行(ゆ)く所(ところ)には彼(かれ)らも行(い)き、輪(わ)は彼(かれ)らに伴(ともな)ってあがる。生(い)きものの霊(れい)が輪(わ)の中(なか)にあるからである。 21彼(かれ)らが行(ゆ)く時(とき)は、これらも行(い)き、彼(かれ)らがとどまる時(とき)は、これらもとどまり、彼(かれ)らが地(ち)からあがる時(とき)は、輪(わ)もまたこれらと共(とも)にあがる。生(い)きものの霊(れい)が輪(わ)の中(なか)にあるからである。

22生(い)きものの頭(あたま)の上(うえ)に水晶(すいしょう)のように輝(かがや)く大空(おおぞら)の形(かたち)があって、彼(かれ)らの頭(あたま)の上(うえ)に広(ひろ)がっている。、 23大空(おおぞら)の下(した)にはまっすぐに伸(の)ばした翼(つばさ)があり、たがいに相連(あいつら)なり、生(い)きものはおのおの二つの翼(つばさ)をもって、からだをおおっている。 24その行(ゆ)く時(とき)、わたしは大水(おおみず)の声(こえ)、全能者(ぜんのうしゃ)の声(こえ)のような翼(つばさ)の声(こえ)を聞(き)いた。その声(こえ)の響(ひび)きは大軍(たいぐん)の声(こえ)のようで、そのとどまる時(とき)は翼(つばさ)をたれる。 25また彼(かれ)らの頭(あたま)の上(うえ)の大空(おおぞら)から声(こえ)があった。彼(かれ)らが立(た)ちとどまる時(とき)は翼(つばさ)をおろした。

26彼(かれ)らの頭(あたま)の上(うえ)の大空(おおぞら)の上(うえ)に、サファイヤのような位(くらい)の形(かたち)があった。またその位(くらい)の形(かたち)の上(うえ)に、人(ひと)の姿(すがた)のような形(かたち)があった。 27そしてその腰(こし)とみえる所(ところ)の上(うえ)の方(ほう)に、火(ひ)の形(かたち)のような光(ひか)る青銅(せいどう)の色(いろ)のものが、これを囲(かこ)んでいるのを見(み)た。わたしはその腰(こし)とみえる所(ところ)の下(した)の方(ほう)に、火(ひ)のようなものを見(み)た。そして彼(かれ)のまわりに輝(かがや)きがあった。 28そのまわりにある輝(かがや)きのさまは、雨(あめ)の日(ひ)に雲(くも)に起(おこ)るにじのようであった。

主(しゅ)の栄光(えいこう)の形(かたち)のさまは、このようであった。わたしはこれを見(み)て、わたしの顔(かお)をふせたとき、語(かた)る者(もの)の声(こえ)を聞(き)いた。

第二章

1彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、立(た)ちあがれ、わたしはあなたに語(かた)ろう」。 2そして彼(かれ)がわたしに語(かた)られた時(とき)、霊(れい)がわたしのうちに入(い)り、わたしを立(た)ちあがらせた。そして彼(かれ)のわたしに語(かた)られるのを聞(き)いた。 3彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、わたしはあなたをイスラエルの民(たみ)、すなわちわたしにそむいた反逆(はんぎゃく)の民(たみ)につかわす。彼(かれ)らもその先祖(せんぞ)も、わたしにそむいて今日(こんにち)に及(およ)んでいる。 4彼(かれ)らは厚顔(こうがん)で強情(ごうじょう)な者(もの)たちである。わたしはあなたを彼(かれ)らにつかわす。あなたは彼(かれ)らに『主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる』と言(い)いなさい。 5彼(かれ)らは聞(き)いても、拒(こば)んでも、(彼(かれ)らは反逆(はんぎゃく)の家(いえ)だから)彼(かれ)らの中(なか)に預言者(よげんしゃ)がいたことを知(し)るだろう。 6人(ひと)の子(こ)よ、彼(かれ)らを恐(おそ)れてはならない。彼(かれ)らの言葉(ことば)をも恐(おそ)れてはならない。たといあざみといばらがあなたと一緒(いっしょ)にあっても、またあなたが、さそりの中(なか)に住(す)んでも、彼(かれ)らの言葉(ことば)を恐(おそ)れてはならない。彼(かれ)らの顔(かお)をはばかってはならない。彼(かれ)らは反逆(はんぎゃく)の家(いえ)である。 7彼(かれ)らが聞(き)いても、拒(こば)んでも、あなたはただわたしの言葉(ことば)を彼(かれ)らに語(かた)らなければならない。彼(かれ)らは反逆(はんぎゃく)の家(いえ)だから。

8人(ひと)の子(こ)よ、わたしがあなたに語(かた)るところを聞(き)きなさい。反逆(はんぎゃく)の家(いえ)のようにそむいてはならない。あなたの口(くち)を開(ひら)いて、わたしが与(あた)えるものを食(た)べなさい」。 9この時(とき)わたしが見(み)ると、見(み)よ、わたしの方(ほう)に伸(の)べた手(て)があった。また見(み)よ、手(て)の中(なか)に巻物(まきもの)があった。 10彼(かれ)がわたしの前(まえ)にこれを開(ひら)くと、その表(おもて)にも裏(うら)にも文字(もじ)が書(か)いてあった。その書(か)かれていることは悲(かな)しみと、嘆(なげ)きと、災(わざわい)の言葉(ことば)であった。

第三章

1彼(かれ)はわたしに言(い)われた。「人(ひと)の子(こ)よ、あなたに与(あた)えられたものを食(た)べなさい。この巻物(まきもの)を食(た)べ、行(い)ってイスラエルの家(いえ)に語(かた)りなさい」。 2そこでわたしが口(くち)を開(ひら)くと、彼(かれ)はわたしにその巻物(まきもの)を食(た)べさせた。 3そして彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、わたしがあなたに与(あた)えるこの巻物(まきもの)を食(た)べ、これであなたの腹(はら)を満(み)たしなさい」。わたしがそれを食(た)べると、それはわたしの口(くち)に甘(あま)いこと蜜(みつ)のようであった。

4彼(かれ)はまたわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの家(いえ)に行(い)って、わたしの言葉(ことば)を語(かた)りなさい。 5わたしはあなたを、異国(いこく)語(ご)を用(もち)い、舌(した)の重(おも)い民(たみ)につかわすのでなく、イスラエルの家(いえ)につかわすのである。 6すなわちあなたがその言葉(ことば)を知(し)らない、異国(いこく)語(ご)の舌(した)の重(おも)い多(おお)くの民(たみ)につかわすのではない。もしわたしがあなたをそのような民(たみ)につかわしたら、彼(かれ)らはあなたに聞(き)いたであろう。 7しかしイスラエルの家(いえ)はあなたに聞(き)くのを好(この)まない。彼(かれ)らはわたしに聞(き)くのを好(この)まないからである。イスラエルの家(いえ)はすべて厚顔(こうがん)でまた強情(ごうじょう)である。 8見(み)よ、わたしはあなたの顔(かお)を彼(かれ)らの顔(かお)に向(む)かって堅(かた)くし、あなたの額(ひたい)を彼(かれ)らの額(ひたい)に向(む)かって堅(かた)くした。 9わたしはあなたの額(ひたい)を岩(いわ)よりも堅(かた)いダイヤモンドのようにした。ゆえに彼(かれ)らを恐(おそ)れてはならない。彼(かれ)らの顔(かお)をはばかってはならない。彼(かれ)らは反逆(はんぎゃく)の家(いえ)である」。 10また彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、わたしがあなたに語(かた)るすべての言葉(ことば)をあなたの心(こころ)におさめ、あなたの耳(みみ)に聞(き)きなさい。 11そして捕囚(ほしゅう)の人々(ひとびと)、あなたの民(たみ)の人々(ひとびと)の所(ところ)へ行(い)って、彼(かれ)らが聞(き)いても、彼(かれ)らが拒(こば)んでも、『主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる』と彼(かれ)らに言(い)いなさい」。

12時(とき)に霊(れい)がわたしをもたげた。そして主(しゅ)の栄光(えいこう)がその所(ところ)からのぼった時(とき)、わたしの後(うしろ)に大(おお)いなる地震(じしん)の響(ひび)きを聞(き)いた。 13それは互(たがい)に相触(あいふ)れる生(い)きものの翼(つばさ)の音(おと)と、そのかたわらの輪(わ)の音(おと)で、大(おお)いなる地震(じしん)のように響(ひび)いた。 14霊(れい)はわたしをもたげ、わたしを取(と)り去(さ)ったので、わたしは心(こころ)を熱(あつ)くし、苦々(にがにが)しい思(おも)いで出(で)て行(い)った。主(しゅ)の手(て)が強(つよ)くわたしの上(うえ)にあった。 15そしてわたしはケバル川(がわ)のほとりのテルアビブにいる捕囚(ほしゅう)の人々(ひとびと)のもとへ行(い)き、七日(なぬか)の間(あいだ)、驚(おどろ)きあきれて彼(かれ)らの中(なか)に座(ざ)した。

16七日(なぬか)過(す)ぎて後(のち)、主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 17「人(ひと)の子(こ)よ、わたしはあなたをイスラエルの家(いえ)のために見守(みまも)る者(もの)とした。あなたはわたしの口(くち)から言葉(ことば)を聞(き)くたびに、わたしに代(かわ)って彼(かれ)らを戒(いまし)めなさい。 18わたしが悪人(あくにん)に『あなたは必(かなら)ず死(し)ぬ』と言(い)うとき、あなたは彼(かれ)の命(いのち)を救(すく)うために彼(かれ)を戒(いまし)めず、また悪人(あくにん)を戒(いまし)めて、その悪(わる)い道(みち)から離(はな)れるように語(かた)らないなら、その悪人(あくにん)は自分(じぶん)の悪(あく)のために死(し)ぬ。しかしその血(ち)をわたしはあなたの手(て)から求(もと)める。 19しかし、もしあなたが悪人(あくにん)を戒(いまし)めても、彼(かれ)がその悪(あく)をも、またその悪(わる)い道(みち)をも離(はな)れないなら、彼(かれ)はその悪(あく)のために死(し)ぬ。しかしあなたは自分(じぶん)の命(いのち)を救(すく)う。 20また義人(ぎじん)がその義(ぎ)にそむき、不義(ふぎ)を行(おこな)うなら、わたしは彼(かれ)の前(まえ)に、つまずきを置(お)き、彼(かれ)は死(し)ぬ。あなたが彼(かれ)を戒(いまし)めなかったゆえ、彼(かれ)はその罪(つみ)のために死(し)に、その行(おこな)った義(ぎ)は覚(おぼ)えられない。しかしその血(ち)をわたしはあなたの手(て)から求(もと)める。 21けれども、もしあなたが義人(ぎじん)を戒(いまし)めて、罪(つみ)を犯(おか)さないように語(かた)り、そして彼(かれ)が罪(つみ)を犯(おか)さないなら、彼(かれ)は戒(いまし)めを受(う)けいれたゆえに、その命(いのち)を保(たも)ち、あなたは自分(じぶん)の命(いのち)を救(すく)う」。

22その所(ところ)で主(しゅ)の手(て)がわたしの上(うえ)に臨(のぞ)み、彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「立(た)って、平野(へいや)に出(で)て行(い)きなさい。その所(ところ)でわたしはあなたに語(かた)ろう」。 23そこで、わたしは立(た)って平野(へいや)に出(で)て行(い)った。見(み)よ、主(しゅ)の栄光(えいこう)が、かつてわたしがケバル川(がわ)のほとりで見(み)た栄光(えいこう)のように、その所(ところ)に立(た)ち現(あらわ)れたので、わたしはひれ伏(ふ)した。 24しかし霊(れい)がわたしのうちにはいって、わたしを立(た)ちあがらせ、わたしに語(かた)って言(い)った、「行(い)って、あなたの家(いえ)にこもっていなさい。 25人(ひと)の子(こ)よ、見(み)よ、彼(かれ)らはあなたの上(うえ)になわをかけ、それであなたを縛(しば)り、あなたを民(たみ)の中(なか)に行(い)かせないようにする。 26わたしはあなたの舌(した)を上(うえ)あごにつかせ、あなたをおしにして、彼(かれ)らを戒(いまし)めることができないようにする。彼(かれ)らは反逆(はんぎゃく)の家(いえ)だからである。 27しかし、わたしがあなたと語(かた)るときは、あなたの口(くち)を開(ひら)く。あなたは彼(かれ)らに『主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる』と言(い)わなければならない。聞(き)く者(もの)は聞(き)くがよい、拒(こば)む者(もの)は拒(こば)むがよい。彼(かれ)らは反逆(はんぎゃく)の家(いえ)だからである。

第四章

1人(ひと)の子(こ)よ、一枚(まい)のかわらを取(と)って、あなたの前(まえ)に置(お)き、その上(うえ)にエルサレムの町(まち)を描(えが)きなさい。 2そしてこれを取(と)り囲(かこ)み、これにむかって雲梯(うんてい)を設(もう)け、塁(るい)を築(きず)き、陣(じん)を張(は)り、その回(まわ)りに城(しろ)くずしを備(そな)えてこれを攻(せ)めなさい。 3また鉄(てつ)の板(いた)をとり、それをあなたと町(まち)の間(あいだ)に置(お)いて鉄(てつ)の壁(かべ)となし、あなたの顔(かお)をこれに向(む)けなさい。町(まち)をこのように囲(かこ)んで、その包囲(ほうい)を押(お)し進(すす)めなさい。これがイスラエルの家(いえ)のしるしである。

4あなたはまた自分(じぶん)の左(ひだり)脇(わき)を下(した)にして寝(ね)なさい。わたしはあなたの上(うえ)にイスラエルの家(いえ)の罰(ばつ)を置(お)く。あなたはこのようにして寝(ね)ている日(ひ)の間(あいだ)、彼(かれ)らの罰(ばつ)を負(お)わなければならない。 5わたしは彼(かれ)らの罰(ばつ)の年数(ねんすう)に等(ひと)しいその日(ひ)数(かず)、すなわち三百九十日(にち)をあなたのために定(さだ)める。その間(かん)あなたはイスラエルの家(いえ)の罰(ばつ)を負(お)わなければならない。 6あなたはその期間(きかん)を終(おわ)ったなら、また右(みぎ)脇(わき)を下(した)にして寝(ね)て、ユダの家(いえ)の罰(ばつ)を負(お)わなければならない。わたしは一日(にち)を一年(ねん)として四十日(にち)をあなたのために定(さだ)める。 7あなたは自分(じぶん)の顔(かお)をエルサレムの包囲(ほうい)の方(ほう)に向(む)け、腕(うで)をあらわし、町(まち)に向(む)かって預言(よげん)しなければならない。 8見(み)よ、わたしはあなたに、なわをかけて、あなたの包囲(ほうい)の期間(きかん)の終(おわ)るまで、左右(さゆう)に動(うご)くことができないようにする。

9あなたはまた小麦(こむぎ)、大麦(おおむぎ)、豆(まめ)、レンズ豆(まめ)、あわ、はだか麦(むぎ)を取(と)って、一つの器(うつわ)に入(い)れ、これでパンを造(つく)り、あなたが横(よこ)になって寝(ね)る日(ひ)の数(かず)、すなわち三百九十日(にち)の間(あいだ)これを食(た)べなければならない。 10あなたが食(た)べる食物(しょくもつ)は量(はか)って一日(にち)に二十シケルである。あなたは一日(にち)に一度(ど)これを食(た)べなければならない。 11また水(みず)を量(はか)って一ヒンの六分(ぶん)の一を一日(にち)に一度(ど)飲(の)まなければならない。 12あなたは大麦(おおむぎ)の菓子(かし)のようにしてこれを食(た)べなさい。すなわち彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)でこれを人(ひと)の糞(ふん)で焼(や)かなければならない」。 13そして主(しゅ)は言(い)われた、「このようにイスラエルの民(たみ)はわたしが追(お)いやろうとする国々(くにぐに)の中(なか)で汚(けが)れたパンを食(た)べなければならない」。 14そこでわたしは言(い)った、「ああ、主(しゅ)なる神(かみ)よ、わたしは自分(じぶん)を汚(けが)したことはありません。わたしは幼(おさな)い時(とき)から今日(こんにち)まで、自然(しぜん)に死(し)んだものや、野獣(やじゅう)に裂(さ)き殺(ころ)されたものを食(た)べたことはありません。また汚(けが)れた肉(にく)がわたしの口(くち)にはいったことはありません」。 15すると彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「見(み)よ、わたしは牛(うし)の糞(ふん)をもって人(ひと)の糞(ふん)に換(か)えることをあなたにゆるす。あなたはそれで自分(じぶん)のパンを整(ととの)えなさい」。 16またわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、見(み)よ、わたしはエルサレムで人(ひと)のつえとするパンを打(う)ち砕(くだ)く。彼(かれ)らはパンを量(はか)って、恐(おそ)れながら食(た)べ、また水(みず)を量(はか)って驚(おどろ)きながら飲(の)む。 17これは彼(かれ)らをパンと水(みず)とに乏(とぼ)しくし、互(たがい)に驚(おどろ)いて顔(かお)を見合(みあ)わせ、その罰(ばつ)のために衰(おとろ)えさせるためである。

第五章

1人(ひと)の子(こ)よ、鋭(するど)いつるぎを取(と)り、それを理髪(りはつ)師(し)のかみそりとして、あなたの頭(あたま)と、ひげとをそり、はかりで量(はか)って、その毛(け)を分(わ)けなさい。 2その三分(ぶん)の一は包囲(ほうい)の期間(きかん)の終(おわ)る時(とき)、町(まち)の中(なか)で火(ひ)で焼(や)き、また三分(ぶん)の一を取(と)り、つるぎで町(まち)のまわりでこれを打(う)ち、さらに三分(ぶん)の一を風(かぜ)に散(ち)らしなさい。わたしはつるぎを抜(ぬ)いて、彼(かれ)らのあとを追(お)う。 3あなたはその毛(け)を少(すこ)し取(と)って、衣(ころも)のすそに包(つつ)み、 4またそのうちから少(すこ)しを取(と)って火(ひ)の中(なか)に投(な)げ入(い)れ、火(ひ)でこれを焼(や)きなさい。火(ひ)はその中(なか)から出(で)て、イスラエルの全家(ぜんか)に及(およ)ぶ。 5主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしはこのエルサレムを万国(ばんこく)の中(なか)に置(お)き、国々(くにぐに)をそのまわりに置(お)いた。 6エルサレムは他(た)の国々(くにぐに)よりも悪(あ)しく、わたしのおきてにそむき、そのまわりの国々(くにぐに)よりもわたしの定(さだ)めにそむいた。すなわち彼(かれ)らはわたしのおきてを捨(す)て、わたしの定(さだ)めに歩(あゆ)まなかった。 7それゆえ主(しゅ)はこう言(い)われる、あなたがたはそのまわりにいる異邦人(いほうじん)よりも狂暴(きょうぼう)であって、わたしの定(さだ)めに歩(あゆ)まず、わたしのおきてを行(おこな)わず、むしろ、あなたがたの回(まわ)りにいる異邦人(いほうじん)のおきてを守(まも)っていた。 8それゆえ主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしはあなたを攻(せ)め、異邦人(いほうじん)の目(め)の前(まえ)で、あなたの中(なか)にさばきを行(おこな)う。 9あなたのもろもろの憎(にく)むべき事(こと)のために、わたしがまだした事(こと)のないような事(こと)、またこの後(のち)ふたたびしないような事(こと)をあなたに対(たい)してする。 10それゆえ、あなたのうちで父(ちち)はその子(こ)を食(く)い、子(こ)はその父(ちち)を食(く)う。わたしはあなたに対(たい)してさばきを行(おこな)い、あなたのうちの残(のこ)りの者(もの)をことごとく四方(しほう)の風(かぜ)に散(ち)らす。 11それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている。あなたはその忌(い)むべき物(もの)と、その憎(にく)むべき事(こと)とをもって、わたしの聖所(せいじょ)を汚(けが)したので、わたしは必(かなら)ずあなたの数(かず)を減(へ)らす。わたしの目(め)はあなたを惜(お)しみ見(み)ず、またわたしはあなたをあわれまない。 12あなたの三分(ぶん)の一はあなたの中(なか)で疫病(えきびょう)で死(し)に、ききんで滅(ほろ)び、三分(ぶん)の一はあなたのまわりでつるぎに倒(たお)れ、三分(ぶん)の一は四方(しほう)の風(かぜ)に散(ち)らされる。わたしはつるぎを抜(ぬ)いてそのあとを追(お)う。

13こうしてわたしは怒(いか)りを漏(も)らし尽(つく)し、憤(いきどお)りを彼(かれ)らの上(うえ)に漏(も)らして、満足(まんぞく)する。こうして、わたしの憤(いきどお)りを彼(かれ)らの上(うえ)に漏(も)らし尽(つく)した時(とき)、彼(かれ)らは主(しゅ)であるわたしが熱心(ねっしん)に語(かた)ったことを知(し)るであろう。 14わたしはまわりにある国々(くにぐに)の中(なか)と、すべてそばを通(とお)る者(もの)の目(め)の前(まえ)であなたを滅亡(めつぼう)とあざけりに渡(わた)す。 15わたしが怒(いか)りと、憤(いきどお)りと、重(おも)い懲罰(ちょうばつ)とをもって、あなたに対(たい)してさばきを行(おこな)う時(とき)、あなたはそのまわりにある国々(くにぐに)のあざけりとなり、そしりとなり、戒(いまし)めとなり、驚(おどろ)きとなる。これは主(しゅ)であるわたしが語(かた)るのである。 16すなわち、わたしがあなたを滅(ほろ)ぼすききんの矢(や)、滅亡(めつぼう)の矢(や)をあなたに放(はな)つ時(とき)、わたしはあなたを滅(ほろ)ぼすために放(はな)つのだ。わたしはあなたの上(うえ)にききんを増(ま)し加(くわ)え、あなたがつえとするパンを打(う)ち砕(くだ)く。 17わたしはあなたにききんと野獣(やじゅう)を送(おく)って、あなたの子(こ)を奪(うば)い取(と)り、また疫病(えきびょう)と流血(りゅうけつ)にあなたの中(なか)を通(とお)らせ、またつるぎをあなたに送(おく)る。主(しゅ)であるわたしがこれを言(い)う」。

第六章

1主(しゅ)の言葉(ことば)が、わたしに臨(のぞ)んで言(い)った、 2「人(ひと)の子(こ)よ、あなたの顔(かお)をイスラエルの山々(やまやま)に向(む)け、預言(よげん)して、 3言(い)え。イスラエルの山々(やまやま)よ、主(しゅ)なる神(かみ)の言葉(ことば)を聞(き)け。主(しゅ)なる神(かみ)は山(やま)と丘(おか)と、谷(たに)と川(かわ)に向(む)かって、こう言(い)われる、見(み)よ、わたしはつるぎをあなたがたに送(おく)り、あなたがたの高(たか)き所(ところ)を滅(ほろ)ぼす。 4あなたがたの祭壇(さいだん)は荒(あら)され、あなたがたの香(こう)の祭壇(さいだん)はこわされる。わたしはあなたがたの偶像(ぐうぞう)の前(まえ)に、あなたがたの殺(ころ)された者(もの)を投(な)げ出(だ)す。 5わたしはイスラエルの民(たみ)の死体(したい)を彼(かれ)らの偶像(ぐうぞう)の前(まえ)に置(お)き、骨(ほね)をあなたがたの祭壇(さいだん)のまわりに散(ち)らす。 6すべてあなたがたの住(す)む所(ところ)で町々(まちまち)は滅(ほろ)ぼされ、高(たか)き所(ところ)は荒(あら)される。こうしてあなたがたの祭壇(さいだん)はこわし荒(あら)され、あなたがたの偶像(ぐうぞう)は砕(くだ)かれて滅(ほろ)び、あなたがたの香(こう)の祭壇(さいだん)は倒(たお)され、あなたがたのわざは消(け)し去(さ)られる。 7また殺(ころ)された者(もの)はあなたがたのうちに倒(たお)れる。これによって、あなたがたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。

8わたしは、あなたがたのある者(もの)を生(い)かしておく。あなたがたが、つるぎをのがれて国々(くにぐに)の中(なか)におり、国々(くにぐに)に散(ち)らされる時(とき)、 9あなたがたのうちののがれた者(もの)は、その捕(とら)え移(うつ)された国々(くにぐに)の中(なか)でわたしを思(おも)い出(だ)す。これはわたしが、彼(かれ)らのわたしを離(はな)れた姦淫(かんいん)の心(こころ)と、偶像(ぐうぞう)を慕(した)って姦淫(かんいん)を行(おこな)う目(め)をくじくからである。そして彼(かれ)らはそのもろもろの憎(にく)むべきことと、その犯(おか)した悪(あく)のために、みずからをいとうようになる。 10そして彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る。この災(わざわい)を彼(かれ)らに対(たい)して下(くだ)すと、わたしが言(い)ったのは決(けっ)してむなしい事(こと)ではない」。

11主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、「あなたは手(て)を打(う)ち、足(あし)を踏(ふ)みならして言(い)え。ああ、イスラエルの家(いえ)のすべての悪(あ)しき憎(にく)むべき者(もの)はわざわいだ。彼(かれ)らはつるぎと、ききんと、疫病(えきびょう)に倒(たお)れるからである。 12遠(とお)くにいる者(もの)は疫病(えきびょう)で死(し)に、近(ちか)くにいる者(もの)はつるぎに倒(たお)れる。生(い)き残(のこ)って身(み)を全(まっと)うする者(もの)はききんによって死(し)ぬ。このようにわたしはわが憤(いきどお)りを彼(かれ)らの上(うえ)に漏(も)らし尽(つく)す。 13彼(かれ)らの殺(ころ)される者(もの)がその偶像(ぐうぞう)の中(なか)にあり、その祭壇(さいだん)のまわりにあり、すべての高(たか)き丘(おか)の上(うえ)にあり、すべての山(やま)の頂(いただき)にあり、すべての青(あお)木(き)の下(した)にあり、すべての茂(しげ)ったかしの木(き)の下(した)にあり、彼(かれ)らがこうばしいかおりを、すべての偶像(ぐうぞう)にささげた所(ところ)にある時(とき)、あなたがたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るのである。 14わたしはまた手(て)を彼(かれ)らの上(うえ)に伸(の)べて、その地(ち)を荒(あら)し、すべて彼(かれ)らの住(す)む所(ところ)を、荒野(あらの)からリブラまで荒(あ)れ地(ち)とする。これによって彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる」。

第七章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がまたわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの地(ち)の終(おわ)りについて主(しゅ)はこう言(い)われる、この国(くに)の四方(しほう)の境(さかい)に終(おわ)りが来(き)た。 3いま、あなたの終(おわ)りが来(き)た。わたしはわが怒(いか)りをあなたに漏(も)らし、あなたの行(おこな)いに従(したが)って、あなたをさばき、あなたのもろもろの憎(にく)むべき物(もの)のためにあなたを罰(ばっ)する。 4わたしの目(め)はあなたを惜(お)しみ見(み)ず、またあなたをあわれまない。わたしはあなたの行(おこな)いのためにあなたを罰(ばっ)する。あなたの憎(にく)むべき事(こと)があなたのうちにある。これによって、あなたがたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。

5主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、災(わざわい)が引(ひ)き続(つづ)いて起(おこ)る。見(み)よ、災(わざわい)が来(く)る。 6終(おわ)りが来(く)る。その終(おわ)りが来(く)る。それが起(た)って、あなたに臨(のぞ)む。見(み)よ、それが来(く)る。 7この地(ち)に住(す)む者(もの)よ、あなたの最後(さいご)の運命(うんめい)があなたに来(き)た。時(とき)は来(き)た。日(ひ)が近(ちか)づいた。混乱(こんらん)の日(ひ)で、山々(やまやま)に聞(きこ)える喜(よろこ)びの日(ひ)ではない。 8今(いま)わたしは、すみやかにわたしの憤(いきどお)りをあなたの上(うえ)に注(そそ)ぎ、わたしの怒(いか)りをあなたに漏(も)らし尽(つく)し、あなたの行(おこな)いに従(したが)ってあなたをさばき、あなたのもろもろの憎(にく)むべき事(こと)のためにあなたを罰(ばっ)する。 9わたしの目(め)はあなたを惜(お)しみ見(み)ず、またあなたをあわれまない。わたしはあなたの行(おこな)いのためにあなたを罰(ばっ)する。あなたの憎(にく)むべき事(こと)があなたのうちにある。これによって、あなたがたは、主(しゅ)であるわたしがあなたを撃(う)つことを知(し)るようになる。

10見(み)よ、その日(ひ)を。また見(み)よ、かの日(ひ)が来(き)た。あなたの最後(さいご)の運命(うんめい)が来(き)た。不義(ふぎ)は花(はな)咲(さ)き、高(たか)ぶりは芽(め)を出(だ)した。 11暴虐(ぼうぎゃく)はつのって悪(あく)のつえとなった。彼(かれ)らもその群衆(ぐんしゅう)も、その富(とみ)も消(き)え、また彼(かれ)らの名声(めいせい)も消(き)えて何(なに)も残(のこ)らなくなる。 12時(とき)は来(き)た。日(ひ)は近(ちか)づいた。買(か)う者(もの)は喜(よろこ)ぶな。売(う)る者(もの)は悲(かな)しむな。怒(いか)りがすべての群衆(ぐんしゅう)の上(うえ)に臨(のぞ)むからだ。 13売(う)る者(もの)はたとい生(い)きていても、その売(う)ったものに帰(かえ)ることはない。怒(いか)りがそのすべての民衆(みんしゅう)の上(うえ)にあるからだ。それはもとに帰(かえ)らない。その不義(ふぎ)のために、だれも命(いのち)を全(まっと)うすることはできない。

14人々(ひとびと)がラッパを吹(ふ)いて備(そな)えをしても戦(たたか)いに出(で)る者(もの)はない。それはわたしの怒(いか)りがそのすべての群衆(ぐんしゅう)の上(うえ)にあるからだ。 15外(そと)にはつるぎがあり、内(うち)には疫病(えきびょう)とききんがある。畑(はたけ)にいる者(もの)はつるぎに死(し)に、町(まち)にいる者(もの)はききんと疫病(えきびょう)に滅(ほろ)ぼされる。 16そのうちの、のがれる者(もの)は谷間(たにま)のはとのように山々(やまやま)に行(い)って、おのおの皆(みな)その罪(つみ)のために悲(かな)しむ。 17両手(りょうて)とも弱(よわ)くなり、両(りょう)ひざとも水(みず)のように弱(よわ)くなる。 18彼(かれ)らは荒布(あらぬの)を身(み)にまとい、恐(おそ)れが彼(かれ)らをおおい、すべての顔(かお)には恥(はじ)があらわれ、すべての頭(あたま)は髪(かみ)をそり落(おと)す。 19彼(かれ)らはその銀(ぎん)をちまたに捨(す)て、その金(きん)はあくたのようになる。主(しゅ)の怒(いか)りの日(ひ)には金銀(きんぎん)も彼(かれ)らを救(すく)うことはできない。それらは彼(かれ)らの飢(う)えを満足(まんぞく)させることができない、またその腹(はら)を満(み)たすことができない。それは彼(かれ)らの不義(ふぎ)のつまずきであったからだ。 20彼(かれ)らはその美(うつく)しい飾(かざ)り物(もの)を高(たか)ぶりのために用(もち)い、またこれをもってその憎(にく)むべき偶像(ぐうぞう)と忌(い)むべき物(もの)を造(つく)った。それゆえわたしはこれを彼(かれ)らに対(たい)して汚(けが)れたものとする。 21わたしはこれを外国(がいこく)人(じん)の手(て)に渡(わた)して奪(うば)わせ、地(ち)の悪人(あくにん)に渡(わた)してかすめさせる。彼(かれ)らはこれを汚(けが)す。 22わたしは彼(かれ)らから顔(かお)をそむけて、彼(かれ)らにわたしの聖所(せいじょ)を汚(けが)させる。強盗(ごうとう)がこれにはいって汚(けが)し、 23また荒(あ)れ地(ち)とする。

この地(ち)は流血(りゅうけつ)のとがに満(み)ち、この町(まち)は暴虐(ぼうぎゃく)に満(み)ちているゆえ、 24わたしは国々(くにぐに)のうちの悪(わる)い者(もの)どもを招(まね)いて、彼(かれ)らの家(いえ)をかすめさせる。わたしは強(つよ)い者(もの)の高(たか)ぶりをやめさせる。また彼(かれ)らの聖所(せいじょ)は汚(けが)される。 25滅(ほろ)びが来(く)るとき、彼(かれ)らは平安(へいあん)を求(もと)めても得(え)られない。 26災(わざわい)に災(わざわい)が重(かさ)なりきたり、知(し)らせに知(し)らせが相(あい)つぐ。その時(とき)、彼(かれ)らは預言者(よげんしゃ)に幻(まぼろし)を求(もと)める。しかし律法(りっぽう)は祭司(さいし)のうちに絶(た)え、計(はか)りごとは長老(ちょうろう)のうちに絶(た)える。 27王(おう)は悲(かな)しみ、つかさは望(のぞ)みを失(うしな)い、その地(ち)の民(たみ)の手(て)はおののきによってこわばる。わたしは彼(かれ)らの行(おこな)いに従(したが)って彼(かれ)らをあつかい、そのさばきに従(したが)って彼(かれ)らをさばく。そして彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる」。

第八章

1第(だい)六年(ねん)の六月(がつ)五日(か)にわたしがわたしの家(いえ)に座(ざ)し、ユダの長老(ちょうろう)たちがわたしの前(まえ)に座(ざ)していたとき、主(しゅ)なる神(かみ)の手(て)がわたしの上(うえ)に下(くだ)った。 2わたしは見(み)ていると、見(み)よ、人(ひと)のような形(かたち)があって、その腰(こし)とみられる所(ところ)から下(した)は火(ひ)のように見(み)え、腰(こし)から上(うえ)は光(ひか)る青銅(せいどう)のように輝(かがや)いて見(み)えた。 3彼(かれ)は手(て)のようなものを伸(の)べて、わたしの髪(かみ)の毛(け)をつかんだ。そして霊(れい)がわたしを天(てん)と地(ち)の間(あいだ)に引(ひ)きあげ、神(かみ)の幻(まぼろし)のうちにわたしをエルサレムに携(たずさ)えて行(い)き、北(きた)に向(む)かった内庭(うちにわ)の門(もん)の入口(いりぐち)に至(いた)らせた。そこには、ねたみをひき起(おこ)すねたみの偶像(ぐうぞう)があった。 4見(み)よ、そこに、わたしがかの平野(へいや)で見(み)た幻(まぼろし)のようなイスラエルの神(かみ)の栄光(えいこう)があらわれた。

5時(とき)に彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、目(め)をあげて北(きた)の方(ほう)をのぞめ」。そこでわたしが目(め)をあげて北(きた)の方(ほう)をのぞむと、見(み)よ、祭壇(さいだん)の門(もん)の北(きた)にあたって、その入口(いりぐち)に、このねたみの偶像(ぐうぞう)があった。 6彼(かれ)はまたわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、あなたは彼(かれ)らのしていること、すなわちイスラエルの家(いえ)がここでしている大(おお)いなる憎(にく)むべきことを見(み)るか。これはわたしを聖所(せいじょ)から遠(とお)ざけるものである。しかしあなたは、さらに大(おお)いなる憎(にく)むべきことを見(み)るだろう」。

7そして彼(かれ)はわたしを庭(にわ)の門(もん)に行(い)かせた。わたしが見(み)ると、見(み)よ、壁(かべ)に一つの穴(あな)があった。 8彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、壁(かべ)に穴(あな)をあけよ」。そこでわたしが壁(かべ)に穴(あな)をあけると、見(み)よ、一つの戸(と)があった。 9彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「はいって、彼(かれ)らがここでなす所(ところ)の悪(あ)しき憎(にく)むべきことを見(み)よ」。 10そこでわたしがはいって見(み)ると、もろもろの這(は)うものと、憎(にく)むべき獣(けもの)の形(かたち)、およびイスラエルの家(いえ)のもろもろの偶像(ぐうぞう)が、まわりの壁(かべ)に描(えが)いてあった。 11またイスラエルの家(いえ)の長老(ちょうろう)七十人(にん)が、その前(まえ)に立(た)っていた。シャパンの子(こ)ヤザニヤも、彼(かれ)らの中(なか)に立(た)っていた。おのおの手(て)に香炉(こうろ)を持(も)ち、そしてその香(こう)の煙(けむり)が雲(くも)のようにのぼった。 12時(とき)に彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの家(いえ)の長老(ちょうろう)たちが暗(くら)い所(ところ)で行(おこな)う事(こと)、すなわちおのおのその偶像(ぐうぞう)の室(しつ)で行(おこな)う事(こと)を見(み)るか。彼(かれ)らは言(い)う、『主(しゅ)はわれわれを見(み)られない。主(しゅ)はこの地(ち)を捨(す)てられた』と」。 13またわたしに言(い)われた、「あなたはさらに彼(かれ)らがなす大(おお)いなる憎(にく)むべきことを見(み)る」。

14そして彼(かれ)はわたしを連(つ)れて主(しゅ)の家(いえ)の北(きた)の門(もん)の入口(いりぐち)に行(い)った。見(み)よ、そこに女(おんな)たちがすわって、タンムズのために泣(な)いていた。 15その時(とき)、彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、あなたはこれを見(み)たか。これよりもさらに大(おお)いなる憎(にく)むべきことを見(み)るだろう」。

16彼(かれ)はまたわたしを連(つ)れて、主(しゅ)の家(いえ)の内庭(うちにわ)にはいった。見(み)よ、主(しゅ)の宮(みや)の入口(いりぐち)に、廊(ろう)と祭壇(さいだん)との間(あいだ)に二十五人(にん)ばかりの人(ひと)が、主(しゅ)の宮(みや)にその背中(せなか)を向(む)け、顔(かお)を東(ひがし)に向(む)け、東(ひがし)に向(む)かって太陽(たいよう)を拝(おが)んでいた。 17時(とき)に彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、あなたはこれを見(み)たか。ユダの家(いえ)にとって、彼(かれ)らがここでしているこれらの憎(にく)むべきわざは軽(かる)いことであるか。彼(かれ)らはこの地(ち)を暴虐(ぼうぎゃく)で満(み)たし、さらにわたしを怒(いか)らせる。見(み)よ、彼(かれ)らはその鼻(はな)に木(き)の枝(えだ)を置(お)く。 18それゆえ、わたしも憤(いきどお)って事(こと)を行(おこな)う。わたしの目(め)は彼(かれ)らを惜(お)しみ見(み)ず、またあわれまない。たとい彼(かれ)らがわたしの耳(みみ)に大声(おおごえ)で呼(よ)ばわっても、わたしは彼(かれ)らの言(い)うことを聞(き)かない」。

第九章

1時(とき)に彼(かれ)はわたしの耳(みみ)に大声(おおごえ)に呼(よ)ばわって言(い)われた、「町(まち)を罰(ばっ)する者(もの)たちよ、おのおの滅(ほろ)ぼす武器(ぶき)をその手(て)に持(も)って近(ちか)よれ」と。 2見(み)よ、北(きた)に向(む)かう上(うえ)の門(もん)の道(みち)から出(で)て来(く)る六人(にん)の者(もの)があった。おのおのその手(て)に滅(ほろ)ぼす武器(ぶき)を持(も)ち、彼(かれ)らの中(なか)のひとりは亜麻(あま)布(ぬの)を着(き)、その腰(こし)に物(もの)を書(か)く墨(すみ)つぼをつけていた。彼(かれ)らははいって来(き)て、青銅(せいどう)の祭壇(さいだん)のかたわらに立(た)った。

3ここにイスラエルの神(かみ)の栄光(えいこう)がその座(ざ)しているケルビムから立(た)ちあがって、宮(みや)の敷居(しきい)にまで至(いた)った。そして主(しゅ)は、亜麻(あま)布(ぬの)を着(き)て、その腰(こし)に物(もの)を書(か)く墨(すみ)つぼをつけている者(もの)を呼(よ)び、 4彼(かれ)に言(い)われた、「町(まち)の中(なか)、エルサレムの中(なか)をめぐり、その中(なか)で行(おこな)われているすべての憎(にく)むべきことに対(たい)して嘆(なげ)き悲(かな)しむ人々(ひとびと)の額(ひたい)にしるしをつけよ」。 5またわたしの聞(き)いている所(ところ)で他(た)の者(もの)に言(い)われた、「彼(かれ)のあとに従(したが)い町(まち)をめぐって、撃(う)て。あなたの目(め)は惜(お)しみ見(み)るな。またあわれむな。 6老若男女(ろうにゃくなんにょ)をことごとく殺(ころ)せ。しかし身(み)にしるしのある者(もの)には触(ふ)れるな。まずわたしの聖所(せいじょ)から始(はじ)めよ」。そこで、彼(かれ)らは宮(みや)の前(まえ)にいた老人(ろうじん)から始(はじ)めた。 7この時(とき)、主(しゅ)は彼(かれ)らに言(い)われた、「宮(みや)を汚(けが)し、死人(しにん)で庭(にわ)を満(み)たせ。行(い)け」。そこで彼(かれ)らは出(で)て行(い)って、町(まち)の中(なか)で撃(う)った。 8さて彼(かれ)らが人々(ひとびと)を打(う)ち殺(ころ)していた時(とき)、わたしひとりだけが残(のこ)されたので、ひれ伏(ふ)して、叫(さけ)んで言(い)った、「ああ主(しゅ)なる神(かみ)よ、あなたがエルサレムの上(うえ)に怒(いか)りを注(そそ)がれるとき、イスラエルの残(のこ)りの者(もの)を、ことごとく滅(ほろ)ぼされるのですか」。

9主(しゅ)はわたしに言(い)われた、「イスラエルとユダの家(いえ)の罪(つみ)は非常(ひじょう)に大(おお)きい。国(くに)は血(ち)で満(み)ち、町(まち)は不義(ふぎ)で満(み)ちている。彼(かれ)らは言(い)う、『主(しゅ)はこの地(ち)を捨(す)てられた。主(しゅ)は顧(かえり)みられない』。 10それゆえ、わたしの目(め)は彼(かれ)らを惜(お)しみ見(み)ず、またあわれまない。彼(かれ)らの行(おこな)うところを、彼(かれ)らのこうべに報(むく)いる」。

11時(とき)に、かの亜麻(あま)布(ぬの)を着(き)、物(もの)を書(か)く墨(すみ)つぼを腰(こし)につけていた人(ひと)が報告(ほうこく)して言(い)った、「わたしはあなたがお命(めい)じになったように行(おこな)いました」。

第一〇章

1時(とき)にわたしは見(み)ていたが、見(み)よ、ケルビムの頭(あたま)の上(うえ)の大空(おおぞら)に、サファイヤのようなものが王座(おうざ)の形(かたち)をして、その上(うえ)に現(あらわ)れた。 2彼(かれ)は亜麻(あま)布(ぬの)を着(き)たその人(ひと)に言(い)われた、「ケルビムの下(した)の回(まわ)る車(くるま)の間(あいだ)にはいり、ケルビムの間(あいだ)から炭火(すみび)をとってあなたの手(て)に満(み)たし、これを町中(まちぢゅう)にまき散(ち)らせ」。

そして彼(かれ)はわたしの目(め)の前(まえ)ではいった。 3この人(ひと)がはいった時(とき)、ケルビムは宮(みや)の南側(みなみがわ)に立(た)っていた。また雲(くも)はその内庭(うちにわ)を満(み)たしていた。 4主(しゅ)の栄光(えいこう)はケルビムの上(うえ)から宮(みや)の敷居(しきい)の上(うえ)にあがり、宮(みや)は雲(くも)で満(み)ち、庭(にわ)は主(しゅ)の栄光(えいこう)の輝(かがや)きで満(み)たされた。 5時(とき)にケルビムの翼(つばさ)の音(おと)が大能(たいのう)の神(かみ)が語(かた)られる声(こえ)のように外(そと)庭(にわ)にまで聞(きこ)えた。

6彼(かれ)が亜麻(あま)布(ぬの)を着(き)ている人(ひと)に、「回(まわ)る車(くるま)の間(あいだ)、ケルビムの間(あいだ)から火(ひ)を取(と)れ」。と命(めい)じた時(とき)、その人(ひと)ははいって、輪(わ)のかたわらに立(た)った。 7ひとりのケルブはその手(て)をケルビムの間(あいだ)から伸(の)べて、ケルビムの間(あいだ)にある火(ひ)を取(と)り、亜麻(あま)布(ぬの)を着(き)た人(ひと)の手(て)に置(お)いた。すると彼(かれ)はこれを取(と)って出(で)て行(い)った。 8ケルビムはその翼(つばさ)の下(した)に人(ひと)の手(て)のような形(かたち)のものを持(も)っているように見(み)えた。

9わたしが見(み)ていると、見(み)よ、ケルビムのかたわらに四つの輪(わ)があり、一つの輪(わ)はひとりのケルブのかたわらに、他(た)の輪(わ)は他(た)のケルブのかたわらにあった。輪(わ)のさまは、光(ひか)る貴(き)かんらん石(いし)のようであった。 10そのさまは四つとも同(おな)じ形(かたち)で、あたかも輪(わ)の中(なか)に輪(わ)があるようであった。 11その行(ゆ)く時(とき)は四方(しほう)のどこへでも行(い)く。その行(ゆ)く時(とき)は回(まわ)らない。ただ先頭(せんとう)の輪(わ)の向(む)くところに従(したが)い、その行(ゆ)く時(とき)は回(まわ)ることをしない。 12その輪(わ)縁(ふち)、その輻(や)、および輪(わ)には、まわりに目(め)が満(み)ちていた。―その輪(わ)は四つともこれを持(も)っていた。 13その輪(わ)はわたしの聞(き)いている所(ところ)で、「回(まわ)る輪(わ)」と呼(よ)ばれた。 14そのおのおのには四つの顔(かお)があった。第(だい)一の顔(かお)はケルブの顔(かお)、第(だい)二(に)の顔(かお)は人(ひと)の顔(かお)、第(だい)三はししの顔(かお)、第(だい)四はわしの顔(かお)であった。

15その時(とき)ケルビムはのぼった。これがケバル川(がわ)でわたしが見(み)た生(い)きものである。 16ケルビムの行(ゆ)く時(とき)、輪(わ)もそのかたわらに行(い)き、ケルビムが翼(つばさ)をあげて地(ち)から飛(と)びあがる時(とき)は、輪(わ)もそのかたわらを離(はな)れない。 17その立(た)ちどまる時(とき)は、輪(わ)も立(た)ちどまり、そののぼる時(とき)は、輪(わ)も共(とも)にのぼる。生(い)きものの霊(れい)がその中(なか)にあるからである。

18時(とき)に主(しゅ)の栄光(えいこう)が宮(みや)の敷居(しきい)から出(で)て行(い)って、ケルビムの上(うえ)に立(た)った。 19するとケルビムは翼(つばさ)をあげて、わたしの目(め)の前(まえ)で、地(ち)からのぼった。その出(で)て行(い)く時(とき)、輪(わ)もまたこれと共(とも)にあり、主(しゅ)の宮(みや)の東(ひがし)の門(もん)の入口(いりぐち)の所(ところ)へ行(い)って止(と)まった。イスラエルの神(かみ)の栄光(えいこう)がその上(うえ)にあった。

20これがすなわちわたしがケバル川(がわ)のほとりで、イスラエルの神(かみ)の下(した)に見(み)たかの生(い)きものである。わたしはそれがケルビムであることを知(し)っていた。 21これにはおのおの四つの顔(かお)があり、おのおの四つの翼(つばさ)があり、また人(ひと)の手(て)のようなものがその翼(つばさ)の下(した)にあった。 22その顔(かお)の形(かたち)は、ケバル川(がわ)のほとりでわたしが見(み)たそのままの顔(かお)である。おのおのその前(まえ)の方(ほう)にまっすぐに行(い)った。

第一一章

1時(とき)に霊(れい)はわたしをあげて、東(ひがし)に向(む)かう主(しゅ)の宮(みや)の東(ひがし)の門(もん)に連(つ)れて行(い)った。見(み)よ、その門(もん)の入口(いりぐち)に二十五人(にん)の者(もの)がいた。わたしはその中(なか)にアズルの子(こ)ヤザニヤと、ベナヤの子(こ)ペラテヤを見(み)た。共(とも)に民(たみ)のつかさであった。 2すると彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、これらの者(もの)はこの町(まち)の中(なか)で悪(わる)い事(こと)を考(かんが)え、悪(わる)い計(はか)りごとをめぐらす人々(ひとびと)である。 3彼(かれ)らは言(い)う、『家(いえ)を建(た)てる時(とき)は近(ちか)くはない。この町(まち)はなべであり、われわれは肉(にく)である』と。 4それゆえ、彼(かれ)らに向(む)かって預言(よげん)せよ。人(ひと)の子(こ)よ、預言(よげん)せよ」。

5時(とき)に、主(しゅ)の霊(れい)がわたしに下(くだ)って、わたしに言(い)われた、「主(しゅ)はこう言(い)われると言(い)え、イスラエルの家(いえ)よ、考(かんが)えてみよ。わたしはあなたがたの心(こころ)にある事(こと)どもを知(し)っている。 6あなたがたはこの町(まち)に殺(ころ)される者(もの)を増(ま)し、殺(ころ)された者(もの)をもってちまたを満(み)たした。 7それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、町(まち)の中(なか)にあなたがたが置(お)く殺(ころ)された者(もの)は肉(にく)である。この町(まち)はなべである。しかし、あなたがたはその中(なか)から取(と)り出(だ)される。 8あなたがたはつるぎを恐(おそ)れた。わたしはあなたがたにつるぎを臨(のぞ)ませると、主(しゅ)は言(い)われる。 9またわたしはあなたがたをその中(なか)から引(ひ)き出(だ)して、他国(たこく)人(じん)の手(て)に渡(わた)し、あなたがたをさばく。 10あなたがたはつるぎに倒(たお)れる。わたしはあなたがたをイスラエルの境(さかい)でさばく。これによってあなたがたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。 11この町(まち)はあなたがたに対(たい)してなべとはならず、あなたがたはその肉(にく)とはならない。わたしはイスラエルの境(さかい)であなたがたをさばく。 12これによって、あなたがたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。あなたがたはわたしの定(さだ)めに歩(あゆ)まず、またわたしのおきてを行(おこな)わず、かえってその周囲(しゅうい)の他国(たこく)人(じん)のおきてに従(したが)って行(おこな)っているからである」。

13このようにわたしが預言(よげん)していた時(とき)、ベナヤの子(こ)ペラテヤが死(し)んだので、わたしは打(う)ち伏(ふ)して、大声(おおごえ)で叫(さけ)んで言(い)った、「ああ主(しゅ)なる神(かみ)よ、あなたはイスラエルの残(のこ)りの者(もの)をことごとく滅(ほろ)ぼそうとされるのですか」。

14時(とき)に主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んで言(い)った、 15「人(ひと)の子(こ)よ、あなたの兄弟(きょうだい)、あなたの友(とも)、あなたの兄弟(きょうだい)である捕(とら)われ人(びと)、イスラエルの全家(ぜんか)、エルサレムの住民(じゅうみん)は言(い)った、『彼(かれ)らが主(しゅ)から遠(とお)く離(はな)れた。この地(ち)はわれわれの所有(しょゆう)として与(あた)えられているのだ』と。 16それゆえ、言(い)え、『主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、たといわたしは彼(かれ)らを遠(とお)く他国(たこく)人(じん)の中(なか)に移(うつ)し、国々(くにぐに)の中(なか)に散(ち)らしても、彼(かれ)らの行(い)った国々(くにぐに)で、わたしはしばらく彼(かれ)らのために聖所(せいじょ)となる』と。 17それゆえ、言(い)え、『主(しゅ)はこう言(い)われる、わたしはあなたがたをもろもろの民(たみ)の中(なか)から集(あつ)め、その散(ち)らされた国々(くにぐに)から集(あつ)めて、イスラエルの地(ち)をあなたがたに与(あた)える』と。 18彼(かれ)らはその所(ところ)に来(く)る時(とき)、そのもろもろのいとうべきものと、もろもろの憎(にく)むべきものとをその所(ところ)から取(と)り除(のぞ)く。 19そしてわたしは彼(かれ)らに一つの心(こころ)を与(あた)え、彼(かれ)らのうちに新(あたら)しい霊(れい)を授(さづ)け、彼(かれ)らの肉(にく)から石(いし)の心(こころ)を取(と)り去(さ)って、肉(にく)の心(こころ)を与(あた)える。 20これは彼(かれ)らがわたしの定(さだ)めに歩(あゆ)み、わたしのおきてを守(まも)って行(おこな)い、そして彼(かれ)らがわたしの民(たみ)となり、わたしが彼(かれ)らの神(かみ)となるためである。 21しかしいとうべきもの、憎(にく)むべきものをその心(こころ)に慕(した)って歩(あゆ)む者(もの)には、彼(かれ)らの行(おこな)いに従(したが)ってそのこうべに報(むく)いると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

22時(とき)にケルビムはその翼(つばさ)をあげた。輪(わ)がそのかたわらにあり、イスラエルの神(かみ)の栄光(えいこう)がその上(うえ)にあった。 23主(しゅ)の栄光(えいこう)が町(まち)の中(なか)からのぼって、町(まち)の東(ひがし)にある山(やま)の上(うえ)に立(た)ちどまった。 24その時(とき)、霊(れい)はわたしをあげ、神(かみ)の霊(れい)によって、幻(まぼろし)のうちにわたしをカルデヤの捕(とら)われ人(びと)の所(ところ)へ携(たずさ)えて行(い)った。そしてわたしが見(み)た幻(まぼろし)はわたしを離(はな)れてのぼった。 25そこでわたしは主(しゅ)がわたしに示(しめ)された事(こと)をことごとくかの捕(とら)われ人(びと)に告(つ)げた。

第一二章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、あなたは反逆(はんぎゃく)の家(いえ)の中(なか)にいる。彼(かれ)らは見(み)る目(め)があるが見(み)ず、聞(き)く耳(みみ)があるが聞(き)かず、彼(かれ)らは反逆(はんぎゃく)の家(いえ)である。 3それゆえ、人(ひと)の子(こ)よ、捕囚(ほしゅう)の荷物(にもつ)を整(ととの)え、彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)で昼(ひる)のうちに移(うつ)れ、彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)であなたの所(ところ)から他(た)の所(ところ)に移(うつ)れ。彼(かれ)らは反逆(はんぎゃく)の家(いえ)であるが、あるいは彼(かれ)らは顧(かえり)みるところがあろう。 4あなたは、捕囚(ほしゅう)の荷物(にもつ)のようなあなたの荷物(にもつ)を、彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)で昼(ひる)のうちに持(も)ち出(だ)せ。そして捕囚(ほしゅう)に行(ゆ)くべき人々(ひとびと)のように、彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)で夕(ゆう)べのうちに出(で)て行(い)け。 5すなわち彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)で壁(かべ)に穴(あな)をあけ、そこから出(で)て行(い)け。 6あなたは彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)でその荷物(にもつ)を肩(かた)に負(お)い、やみのうちにそれを運(はこ)び出(だ)せ。あなたの顔(かお)をおおって地(ち)を見(み)るな。わたしはあなたをしるしとなして、イスラエルの家(いえ)に示(しめ)すのだ」。

7そこでわたしは命(めい)じられたようにし、捕囚(ほしゅう)の荷物(にもつ)のような荷物(にもつ)を昼(ひる)のうちに持(も)ち出(だ)し、夕(ゆう)べにはわたしの手(て)で壁(かべ)に穴(あな)をあけ、やみのうちに彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)で、これを肩(かた)に負(お)って運(はこ)び出(だ)した。

8次(つぎ)の朝(あさ)、主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 9「人(ひと)の子(こ)よ、反逆(はんぎゃく)の家(いえ)であるイスラエルの家(いえ)は、あなたに向(む)かって、『何(なに)をしているのか』と言(い)わなかったか。 10あなたは彼(かれ)らに言(い)いなさい、『主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、この託宣(たくせん)はエルサレムの君(きみ)、およびその中(なか)にあるイスラエルの全家(ぜんか)にかかわるものである』と。 11また言(い)いなさい、『わたしはあなたがたのしるしである。わたしがしたとおりに彼(かれ)らもされる。彼(かれ)らはとりこにされて移(うつ)される』と。 12彼(かれ)らのうちの君(きみ)は、やみのうちにその荷物(にもつ)を肩(かた)に載(の)せて出(で)て行(い)く。彼(かれ)は壁(かべ)に穴(あな)をあけて、そこから出(で)て行(い)く。彼(かれ)は顔(かお)をおおって、自分(じぶん)の目(め)でこの地(ち)を見(み)ない。 13わたしはわたしの網(あみ)を彼(かれ)の上(うえ)に打(う)ちかける。彼(かれ)はわたしのわなにかかる。わたしは彼(かれ)をカルデヤびとの地(ち)のバビロンに引(ひ)いて行(い)く。しかし彼(かれ)はそれを見(み)ないで、そこで死(し)ぬであろう。 14またすべて彼(かれ)の周囲(しゅうい)にいて彼(かれ)を助(たす)ける者(もの)および彼(かれ)の軍隊(ぐんたい)を、わたしは四方(しほう)に散(ち)らし、つるぎを抜(ぬ)いてそのあとを追(お)う。 15わたしが彼(かれ)らを諸(しょ)国民(こくみん)の中(なか)に散(ち)らし、国々(くにぐに)にまき散(ち)らすとき、彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る。 16ただし、わたしは彼(かれ)らのうちに、わずかの者(もの)を残(のこ)して、つるぎと、ききんと、疫病(えきびょう)を免(まぬか)れさせ、彼(かれ)らがおこなったもろもろの憎(にく)むべきことを、彼(かれ)らが行(ゆ)く国(くに)びとの中(なか)に告白(こくはく)させよう。そして彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる」。

17主(しゅ)の言葉(ことば)がまたわたしに臨(のぞ)んだ、 18「人(ひと)の子(こ)よ、震(ふる)えてあなたのパンを食(た)べ、おののきと恐(おそ)れとをもって水(みず)を飲(の)め。 19そしてこの地(ち)の民(たみ)について言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)はイスラエルの地(ち)のエルサレムの民(たみ)についてこう言(い)われる、彼(かれ)らは恐(おそ)れをもってそのパンを食(た)べ、驚(おどろ)きをもってその水(みず)を飲(の)むようになる。これはその地(ち)が、すべてその中(なか)に住(す)む者(もの)の暴虐(ぼうぎゃく)のために衰(おとろ)え、荒(あ)れ地(ち)となるからである。 20人(ひと)の住(す)んでいた町々(まちまち)は荒(あ)れはて、地(ち)は荒塚(あらつか)となる。そしてあなたがたは、わたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる」。

21主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 22「人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの地(ち)について、あなたがたが『日(ひ)は延(の)び、すべての幻(まぼろし)はむなしくなった』という、このことわざはなんであるか。 23それゆえ、彼(かれ)らに言(い)え、『主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしはこのことわざをやめさせ、彼(かれ)らが再(ふたた)びイスラエルで、これをことわざとしないようにする』と。しかし、あなたは彼(かれ)らに言(い)え、『日(ひ)とすべての幻(まぼろし)の実(み)現(げん)とは近(ちか)づいた』と。 24イスラエルの家(いえ)のうちには、もはやむなしい幻(まぼろし)も、偽(いつわ)りの占(うらな)いもなくなる。 25しかし主(しゅ)なるわたしは、わが語(かた)るべきことを語(かた)り、それは必(かなら)ず成就(じょうじゅ)する。決(けっ)して延(の)びることはない。ああ、反逆(はんぎゃく)の家(いえ)よ、あなたの日(ひ)にわたしはこれを語(かた)り、これを成就(じょうじゅ)すると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

26主(しゅ)の言葉(ことば)がまたわたしに臨(のぞ)んだ、 27「人(ひと)の子(こ)よ、見(み)よ、イスラエルの家(いえ)は言(い)う、『彼(かれ)の見(み)る幻(まぼろし)は、なお多(おお)くの日(ひ)の後(のち)の事(こと)である。彼(かれ)が預言(よげん)することは遠(とお)い後(のち)の時(とき)のことである』と。 28それゆえ、彼(かれ)らに言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしの言葉(ことば)はもはや延(の)びない。わたしの語(かた)る言葉(ことば)は成就(じょうじゅ)すると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

第一三章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの預言者(よげんしゃ)たちに向(む)かって預言(よげん)せよ。すなわち自分(じぶん)の心(こころ)のままに預言(よげん)する人々(ひとびと)に向(む)かって、預言(よげん)して言(い)え、『あなたがたは主(しゅ)の言葉(ことば)を聞(き)け』。 3主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、なにも見(み)ないで、自分(じぶん)の霊(れい)に従(したが)う愚(おろ)かな預言者(よげんしゃ)たちはわざわいだ。 4イスラエルよ、あなたの預言者(よげんしゃ)たちは、荒(あ)れ跡(あと)にいるきつねのようだ。 5あなたがたは主(しゅ)の日(ひ)に戦(たたか)いに立(た)つため、破(やぶ)れ口(くち)にのぼらず、またイスラエルの家(いえ)のために石(いし)がきを築(きず)こうともしない。 6彼(かれ)らは虚偽(きょぎ)を言(い)い、偽(いつわ)りを占(うらな)った。彼(かれ)らは主(しゅ)が彼(かれ)らをつかわさないのに『主(しゅ)が言(い)われる』と言(い)い、なおその言葉(ことば)の成就(じょうじゅ)することを期待(きたい)する。 7あなたがたはむなしい幻(まぼろし)を見(み)、偽(いつわ)りの占(うらな)いを語(かた)り、わたしが言(い)わないのに『主(しゅ)が言(い)われる』と言(い)ったではないか」。

8それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、「あなたがたはむなしいことを語(かた)り、偽(いつわ)りの物(もの)を見(み)るゆえ、わたしはあなたがたを罰(ばっ)すると主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 9わたしの手(て)は、むなしい幻(まぼろし)を見(み)、偽(いつわ)りの占(うらな)いを言(い)う預言者(よげんしゃ)に敵対(てきたい)する。彼(かれ)らはわが民(たみ)の会(かい)に臨(のぞ)まず、イスラエルの家(いえ)の籍(せき)にしるされず、イスラエルの地(ち)に、はいることができない。そしてあなたがたはわたしが主(しゅ)なる神(かみ)であることを知(し)るようになる。 10彼(かれ)らはわが民(たみ)を惑(まど)わし、平和(へいわ)がないのに『平和(へいわ)』と言(い)い、また民(たみ)が塀(へい)を築(きず)く時(とき)、これらの預言者(よげんしゃ)たちは水(みず)しっくいをもってこれを塗(ぬ)る。 11それゆえ、水(みず)しっくいを塗(ぬ)る者(もの)どもに『これはかならずくずれる』と言(い)え。これに大雨(おおあめ)が注(そそ)ぎ、ひょうが降(ふ)り、あらしが吹(ふ)く。 12そして塀(へい)がくずれる時(とき)、人々(ひとびと)はあなたがたに向(む)かって、『あなたがたが塗(ぬ)った水(みず)しっくいはどこにあるか』と言(い)わないであろうか。 13それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしはわが憤(いきどお)りをもって大風(おおかぜ)を起(おこ)し、わが怒(いか)りをもって大雨(おおあめ)を注(そそ)がせ、憤(いきどお)りをもってひょうを降(ふ)らせて、これを滅(ほろ)ぼす。 14またわたしはあなたがたが水(みず)しっくいをもって塗(ぬ)った塀(へい)をこわして、これを地(ち)に倒(たお)し、その基(もとい)をあらわす。これが倒(たお)れる時(とき)、あなたがたはその中(なか)に滅(ほろ)びる。そしてあなたがたは、わたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。 15こうしてわたしが、その塀(へい)と、これを水(みず)しっくいで塗(ぬ)った者(もの)との上(うえ)に、わたしの憤(いきどお)りを漏(も)らし尽(つく)して、あなたがたに言(い)う、塀(へい)はなくなり、これを塗(ぬ)った者(もの)もなくなる。 16これがすなわち平和(へいわ)がないのに平和(へいわ)の幻(まぼろし)を見(み)、エルサレムについて預言(よげん)したイスラエルの預言者(よげんしゃ)であると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

17人(ひと)の子(こ)よ、心(こころ)のままに預言(よげん)するあなたの民(たみ)の娘(むすめ)たちに対(たい)して、あなたの顔(かお)を向(む)け、彼(かれ)らに向(む)かって預言(よげん)して、 18言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、手(て)の節々(ふしぶし)に占(うらな)いひもを縫(ぬ)いつけ、もろもろの大(おお)きさの人(ひと)の頭(あたま)に、かぶり物(もの)を作(つく)りかぶせて、魂(たましい)をかり取(と)ろうとする女(おんな)はわざわいだ。あなたがたは、わが民(たみ)の魂(たましい)をかり取(と)って、あなたがたの利益(りえき)のために、他(た)の魂(たましい)を生(い)かしおこうとするのか。 19あなたがたは少(すこ)しばかりの大麦(おおむぎ)のため、少(すこ)しばかりのパンのために、わが民(たみ)のうちに、わたしを汚(けが)し、かの偽(いつわ)りを聞(き)きいれるわが民(たみ)に偽(いつわ)りを述(の)べて、死(し)んではならない者(もの)を死(し)なせ、生(い)きていてはならない者(もの)を生(い)かす。

20それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしはあなたがたが用(もち)いて、魂(たましい)をかり取(と)るところの占(うらな)いひもを奪(うば)い、あなたがたの腕(うで)から占(うらな)いひもを裂(さ)き取(と)って、あなたがたがかり取(と)るところの魂(たましい)を、鳥(とり)のように放(はな)ちやる。 21わたしはまたあなたがたの、かぶり物(もの)を裂(さ)き、わが民(たみ)をあなたがたの手(て)から救(すく)う。彼(かれ)らは再(ふたた)びあなたがたの獲物(えもの)とはならない。そしてあなたがたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。 22あなたがたは偽(いつわ)りをもって正(ただ)しい者(もの)の心(こころ)を悩(なや)ました。わたしはこれを悩(なや)まさなかった。またあなたがたは悪人(あくにん)が、その命(いのち)を救(すく)うために、その悪(あ)しき道(みち)から離(はな)れようとする時(とき)、それをしないように勧(すす)める。 23それゆえ、あなたがたは重(かさ)ねてむなしい幻(まぼろし)を見(み)ることができず、占(うらな)いをすることができないようになる。わたしはわが民(たみ)を、あなたがたの手(て)から救(すく)い出(だ)す。そのとき、あなたがたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる」。

第一四章

1ここにイスラエルの長老(ちょうろう)のうちのある人々(ひとびと)が、わたしの所(ところ)に来(き)て、わたしの前(まえ)に座(ざ)した。 2時(とき)に主(しゅ)の言葉(ことば)が、わたしに臨(のぞ)んだ、 3「人(ひと)の子(こ)よ、これらの人々(ひとびと)は、その偶像(ぐうぞう)を心(こころ)の中(なか)に持(も)ち、罪(つみ)に落(おと)しいれるところのつまずきを、その顔(かお)の前(まえ)に置(お)いている。わたしはどうして彼(かれ)らの願(ねが)いをいれることができようか。 4それゆえ彼(かれ)らに告(つ)げて言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)は、こう言(い)われる、イスラエルの家(いえ)の人々(ひとびと)で、その偶像(ぐうぞう)を心(こころ)の中(なか)に持(も)ち、その顔(かお)の前(まえ)に罪(つみ)に落(おと)しいれるところのつまずくものを置(お)きながら、預言者(よげんしゃ)のもとに来(く)る者(もの)には、その多(おお)くの偶像(ぐうぞう)のゆえに、主(しゅ)なるわたしは、みずからこれに答(こたえ)をする。 5これはその偶像(ぐうぞう)のために、すべてわたしを離(はな)れたイスラエルの家(いえ)の心(こころ)を、わたしが捕(とら)えるためである。

6それゆえイスラエルの家(いえ)に言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたがたは悔(く)いて、あなたがたの偶像(ぐうぞう)を捨(す)てよ。あなたがたの顔(かお)を、そのすべての憎(にく)むべきものからそむけよ。 7イスラエルの家(いえ)の者(もの)およびイスラエルに宿(やど)る外国(がいこく)人(じん)のだれでも、わたしから離(はな)れ、その心(こころ)に偶像(ぐうぞう)を持(も)ち、その顔(かお)の前(まえ)に罪(つみ)に落(おと)しいれるところのつまずきを置(お)きながら、預言者(よげんしゃ)に来(き)て、心(こころ)のままにわたしに求(もと)めるときは、主(しゅ)であるわたしは、みずからこれに答(こたえ)をする。 8わたしはわたしの顔(かお)を、その人(ひと)に向(む)け、彼(かれ)を、しるし、およびことわざとなし、これをわが民(たみ)のうちから断(た)ち滅(ほろ)ぼす。その時(とき)、あなたがたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。 9もし預言者(よげんしゃ)が欺(あざむ)かれて言葉(ことば)を出(だ)すことがあれば、それは主(しゅ)であるわたしが、その預言者(よげんしゃ)を欺(あざむ)いたのである。わたしは手(て)を彼(かれ)の上(うえ)に伸(の)べ、わが民(たみ)イスラエルのうちから彼(かれ)を滅(ほろ)ぼす。 10彼(かれ)らはその罰(ばつ)を負(お)う。その預言者(よげんしゃ)の罰(ばつ)は、問(と)い求(もと)める者(もの)の罰(ばつ)と同様(どうよう)である。 11これはイスラエルの家(いえ)が、重(かさ)ねてわたしを離(はな)れて迷(まよ)わず、重(かさ)ねてそのもろもろのとがによって、おのれを汚(けが)さないため、また彼(かれ)らがわが民(たみ)となり、わたしが彼(かれ)らの神(かみ)となるためであると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

12主(しゅ)の言葉(ことば)が、またわたしに臨(のぞ)んだ、 13「人(ひと)の子(こ)よ、もし国(くに)がわたしに、もとりそむいて罪(つみ)を犯(おか)し、わたしがその上(うえ)に手(て)を伸(の)べて、そのつえとたのむパンを砕(くだ)き、これにききんを送(おく)り、人(ひと)と獣(けもの)とをそのうちから断(た)つ時(とき)、 14たといそこにノア、ダニエル、ヨブの三人(にん)がいても、彼(かれ)らはその義(ぎ)によって、ただ自分(じぶん)の命(いのち)を救(すく)いうるのみであると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 15もしわたしが野(の)の獣(けもの)にこの地(ち)を通(とお)らせ、これを荒(あら)させ、これを荒(あ)れ地(ち)となし、その獣(けもの)のためにそこを通(とお)る者(もの)がないようにしたなら、 16主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている、たといこれら三人(にん)の者(もの)がその中(なか)にいても、そのむすこ娘(むすめ)を救(すく)うことはできない。ただ自分(じぶん)自身(じしん)を救(すく)いうるのみで、その地(ち)は荒(あ)れ地(ち)となる。 17あるいは、わたしがもし、つるぎをその地(ち)に臨(のぞ)ませ、つるぎよ、この地(ち)を行(ゆ)きめぐれと言(い)って、人(ひと)と獣(けもの)とをそこから断(た)つならば、 18主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている、たといこれら三人(にん)の者(もの)がその中(なか)にいても、そのむすこ娘(むすめ)を救(すく)うことはできない。ただ自分(じぶん)自身(じしん)を救(すく)いうるのみである。 19あるいは、わたしがもし、この地(ち)に疫病(えきびょう)を送(おく)り、血(ち)をもってわが憤(いきどお)りをその上(うえ)に注(そそ)ぎ、人(ひと)と獣(けもの)とをそこから断(た)つならば、 20主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている、たといノア、ダニエル、ヨブがそこにいても、彼(かれ)らはそのむすこ娘(むすめ)を救(すく)うことができない。ただその義(ぎ)によって自分(じぶん)の命(いのち)を救(すく)いうるのみである。

21主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしが人(ひと)と獣(けもの)とを地(ち)から断(た)つために、つるぎと、ききんと、悪(あ)しき獣(けもの)と、疫病(えきびょう)との四つのきびしい罰(ばつ)をエルサレムに送(おく)る時(とき)はどうであろうか。 22しかし、もしそれがあなたがたに来(く)るとき、むすこ娘(むすめ)たちを助(たす)け出(だ)す者(もの)が、その中(なか)に残(のこ)っていて、あなたがたがその行(おこな)いと、わざとを見(み)るならば、わたしがエルサレムの上(うえ)に与(あた)えたすべての災(わざわい)について慰(なぐさ)められるであろう。 23すなわち、あなたがたが、その行(おこな)いと、わざとを見(み)る時(とき)、彼(かれ)らはあなたがたを慰(なぐさ)め、あなたがたはわたしがこれに行(おこな)った事(こと)は、すべてゆえなくしたのではないことを知(し)るようになると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

第一五章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、ぶどうの木(き)、森(もり)の木(き)のうちにあるぶどうの枝(えだ)は、ほかの木(き)になんのまさる所(ところ)があるか。 3その木(き)は何(なに)かを造(つく)るために用(もち)いられるか。また人(ひと)はこれを用(もち)いて、器物(うつわもの)を掛(か)ける木(き)釘(くぎ)を造(つく)るだろうか。 4見(み)よ、これは火(ひ)に投(な)げ入(い)れられて燃(も)える。火(ひ)がその両端(りょうたん)を焼(や)いたとき、またその中(なか)ほどがこげたとき、それはなんの役(やく)に立(た)つだろうか。 5見(み)よ、これは完全(かんぜん)な時(とき)でも、なんの用(よう)をもなさない。まして火(ひ)がこれを焼(や)き、これをこがした時(とき)には、なんの役(やく)に立(た)つだろうか。 6それゆえ主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしが森(もり)の木(き)の中(なか)のぶどうの木(き)を、火(ひ)に投(な)げ入(い)れて焼(や)くように、エルサレムの住民(じゅうみん)をそのようにする。 7わたしはわたしの顔(かお)を彼(かれ)らに向(む)けて攻(せ)める。彼(かれ)らがその火(ひ)からのがれても、火(ひ)は彼(かれ)らを焼(や)き尽(つく)す。わたしが顔(かお)を彼(かれ)らに向(む)けて攻(せ)める時(とき)、あなたがたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る。 8彼(かれ)らが、もとりそむいたゆえに、わたしはこの地(ち)を荒(あ)れ地(ち)とすると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

第一六章

1主(しゅ)の言葉(ことば)が再(ふたた)びわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、エルサレムにその憎(にく)むべき事(こと)どもを示(しめ)して、 3言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はエルサレムにこう言(い)われる、あなたの起(おこ)り、あなたの生(うま)れはカナンびとの地(ち)である。あなたの父(ちち)はアモリびと、あなたの母(はは)はヘテびとである。 4あなたの生(うま)れについていえば、その生(うま)れた日(ひ)に、へその緒(お)は切(き)られず、水(みず)で洗(あら)い清(きよ)められず、塩(しお)でこすられず、また布(ぬの)で包(つつ)まれなかった。 5ひとりもあなたをあわれみ見(み)る者(もの)なく、情(じょう)をもってこれらのことの一つをも、あなたにしてやる者(もの)もなく、あなたの生(うま)れた日(ひ)に、あなたはきらわれて、野原(のはら)に捨(す)てられた。

6わたしはあなたのかたわらを通(とお)り、あなたが血(ち)の中(なか)にころがりまわっているのを見(み)た時(とき)、わたしは血(ち)の中(なか)にいるあなたに言(い)った、『生(い)きよ、 7野(の)の木(き)のように育(そだ)て』と。すなわちあなたは成長(せいちょう)して大(おお)きくなり、一人前(いちにんまえ)の女(おんな)になり、その乳(ち)ぶさは形(かたち)が整(ととの)い、髪(かみ)は長(なが)くなったが、着物(きもの)がなく、裸(はだか)であった。

8わたしは再(ふたた)びあなたのかたわらをとおって、あなたを見(み)たが、見(み)よ、あなたは愛(あい)せられる年齢(ねんれい)に達(たっ)していたので、わたしは着物(きもの)のすそであなたをおおい、あなたの裸(はだか)をかくし、そしてあなたに誓(ちか)い、あなたと契約(けいやく)を結(むす)んだ。そしてあなたはわたしのものとなったと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 9そこでわたしは水(みず)であなたを洗(あら)い、あなたの血(ち)を洗(あら)い落(おと)して油(あぶら)を塗(ぬ)り、 10縫(ぬ)い取(と)りした着物(きもの)を着(き)せ、皮(かわ)のくつをはかせ、細(ほそ)布(ぬの)をかぶらせ、絹(きぬ)のきれであなたをおおった。 11また飾(かざ)り物(もの)であなたを飾(かざ)り、腕輪(うでわ)をあなたの手(て)にはめ、鎖(くさり)をあなたの首(くび)にかけ、 12鼻(はな)には鼻輪(はなわ)、耳(みみ)には耳輪(みみわ)、頭(あたま)には美(うつく)しい冠(かんむり)を与(あた)えた。 13このようにあなたは金銀(きんぎん)で飾(かざ)られ、細(ほそ)布(ぬの)、絹(きぬ)、縫(ぬ)い取(と)りの服(ふく)をあなたの衣(ころも)とし、麦粉(むぎこ)と、蜜(みつ)と、油(あぶら)とを食(た)べた。あなたは非常(ひじょう)に美(うつく)しくなって王(おう)の地位(ちい)に進(すす)み、 14あなたの美(うつく)しさのために、あなたの名声(めいせい)は国々(くにぐに)に広(ひろ)まった。これはわたしが、あなたに施(ほどこ)した飾(かざ)りによって全(まっと)うされたからであると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

15ところが、あなたは自分(じぶん)の美(うつく)しさをたのみ、自分(じぶん)の名声(めいせい)によって姦淫(かんいん)を行(おこな)い、すべてかたわらを通(とお)る者(もの)と、ほしいままに姦淫(かんいん)を行(おこな)った。 16あなたは自分(じぶん)の衣(ころも)をとって、自分(じぶん)のために、はなやかに色(いろ)どった聖所(せいじょ)を造(つく)り、その上(うえ)で姦淫(かんいん)を行(おこな)っている。こんなことはかつてなかったこと、またあってはならないことである。 17あなたはわたしが与(あた)えた金銀(きんぎん)の美(うつく)しい飾(かざ)りの品(しな)をとり、自分(じぶん)のために男(おとこ)の像(ぞう)を造(つく)って、これと姦淫(かんいん)を行(おこな)った。 18また縫(ぬ)い取(と)りのある自分(じぶん)の衣(ころも)をとって彼(かれ)らに着(き)せ、わたしの油(あぶら)と香(こう)とをその前(まえ)に供(そな)え、 19またわたしがあなたに与(あた)えたパン、わたしがあなたを養(やしな)うための麦粉(むぎこ)、油(あぶら)および蜜(みつ)を、こうばしきかおりとして彼(かれ)らの前(まえ)に供(そな)えたと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 20あなたはまた、あなたがわたしに産(う)んだむすこ、娘(むすめ)たちをとって、その像(ぞう)に供(そな)え、彼(かれ)らに食(く)わせた。このようなあなたの姦淫(かんいん)は小(ちい)さい事(こと)であろうか。 21あなたはわたしの子(こ)どもを殺(ころ)し、火(ひ)の中(なか)を通(とお)らせて彼(かれ)らにささげた。 22あなたがそのすべての憎(にく)むべきことや姦淫(かんいん)を行(おこな)うに当(あた)って、あなたが衣(ころも)もなく、裸(はだか)で、血(ち)の中(なか)にころがりまわっていた自分(じぶん)の若(わか)き日(ひ)のことを思(おも)わなかった。

23あなたがもろもろの悪(あく)を行(おこな)った後(のち)、(あなたはわざわいだ、わざわいだと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる) 24あなたは自分(じぶん)のために高楼(こうろう)を建(た)て、広場(ひろば)、広場(ひろば)に台(だい)を造(つく)り、 25ちまた、ちまたのつじに台(だい)を造(つく)って、あなたの美(うつく)しさを汚(けが)し、すべてかたわらを通(とお)る者(もの)に身(み)をまかせて、大(おお)いに姦淫(かんいん)を行(おこな)っている。 26あなたはまた、かの肉欲(にくよく)的(まと)な隣(とな)りエジプトの人々(ひとびと)と姦淫(かんいん)を行(おこな)い、大(おお)いに姦淫(かんいん)を行(おこな)って、わたしを怒(いか)らせた。 27それゆえ、わたしはわたしの手(て)をあなたの上(うえ)に伸(の)べて、あなたの賜(たま)わる分(ぶん)を減(へ)らし、あなたの敵(てき)、すなわち、あなたのみだらな行為(こうい)を恥(は)じるペリシテびとの娘(むすめ)らの欲(よく)のままに、あなたを渡(わた)した。 28あなたは飽(あ)くことがないので、またアッスリヤの人々(ひとびと)と姦淫(かんいん)を行(おこな)ったが、彼(かれ)らと姦淫(かんいん)を行(おこな)っても、なお飽(あ)くことがなかった。 29あなたはまたカルデヤの商業(しょうぎょう)地(ち)と大(おお)いに姦淫(かんいん)を行(おこな)ったが、これと姦淫(かんいん)を行(おこな)っても、なお飽(あ)くことがなかった。

30主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、あなたの心(こころ)はどんなに恋(こ)いわずらうのか。あなたは、これらすべての事(こと)を行(おこな)った。これはあつかましい姦淫(かんいん)のわざである。 31あなたは、ちまた、ちまたのつじに高楼(こうろう)を建(た)て、広場(ひろば)、広場(ひろば)に台(だい)を設(もう)けたが、価(あたい)をもらうことをあざけったので、遊女(ゆうじょ)のようではなかった。 32自分(じぶん)の夫(おっと)に替(か)えて他人(たにん)と通(つう)じる姦婦(かんぷ)よ。 33人(ひと)はすべての遊女(ゆうじょ)に物(もの)を与(あた)える。しかしあなたはすべての恋人(こいびと)に物(もの)を与(あた)え、彼(かれ)らにまいないして、あなたと姦淫(かんいん)するために、四方(しほう)からあなたの所(ところ)にこさせる。 34このようにあなたは姦淫(かんいん)を行(おこな)うに当(あた)って、他(た)の女(おんな)と違(ちが)っている。すなわち、だれもあなたに姦淫(かんいん)をさせたのではない。あなたはかえって価(あたい)を払(はら)い、相手(あいて)はあなたに払(はら)わない。これがあなたの違(ちが)うところである。

35それで遊女(ゆうじょ)よ、主(しゅ)の言葉(ことば)を聞(き)け。 36主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたがその恋人(こいびと)と姦淫(かんいん)して、あなたの恥(は)じる所(ところ)をあらわし、あなたの裸(はだか)をあらわし、またすべての偶像(ぐうぞう)と、あなたが彼(かれ)らにささげたあなたの子(こ)どもらの血(ち)のゆえに、 37見(み)よ、わたしはあなたと遊(あそ)んだあなたのすべての恋人(こいびと)、およびすべてあなたが恋(こい)した者(もの)と、すべてあなたが憎(にく)んだ者(もの)とを集(あつ)め、四方(しほう)から彼(かれ)らをあなたの所(ところ)に集(あつ)めて、あなたの裸(はだか)を彼(かれ)らにあらわす。彼(かれ)らはあなたの裸(はだか)を、ことごとく見(み)る。 38わたしは姦淫(かんいん)を行(おこな)った女(おんな)と、血(ち)を流(なが)した女(おんな)がさばかれるように、あなたをさばき、憤(いきどお)りと、ねたみの血(ち)とを、あなたに注(そそ)ぐ。 39わたしはあなたを恋人(こいびと)の手(て)に渡(わた)す。彼(かれ)らはあなたの高楼(こうろう)を倒(たお)し、台(だい)をこわし、あなたの衣(ころも)をはぎ取(と)り、あなたの美(うつく)しい飾(かざ)りの品(しな)を奪(うば)い、あなたを衣服(いふく)のない裸(はだか)者(もの)にする。 40彼(かれ)らは民衆(みんしゅう)をかり立(た)ててあなたを攻(せ)め、石(いし)であなたを撃(う)ち、つるぎであなたを切(き)り、 41火(ひ)であなたの家(いえ)を焼(や)き、多(おお)くの女(おんな)たちの前(まえ)で、あなたにさばきを行(おこな)う。こうしてわたしはあなたに淫行(いんこう)をやめさせ、重(かさ)ねて価(あたい)を払(はら)わせないようにする。 42そしてあなたに対(たい)するわが憤(いきどお)りをしずめ、わがねたみをあなたから離(はな)し、わたしは心(こころ)を安(やす)んじて、再(ふたた)び怒(いか)ることをしない。 43またあなたはその若(わか)き日(ひ)の事(こと)を覚(おぼ)えず、すべてこれらの事(こと)をもって、わたしを怒(いか)らせたから、見(み)よ、わたしもあなたの行(おこな)うところをあなたのこうべに報(むく)いると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

あなたはもろもろの憎(にく)むべき事(こと)に加(くわ)えて、このみだらな事(こと)をおこなったではないか。 44見(み)よ、すべてことわざを用(もち)いる者(もの)は、あなたについて、『この母(はは)にしてこの娘(むすめ)あり』という、ことわざを用(もち)いる。 45あなたは、その夫(おっと)と子(こ)どもとを捨(す)てたあなたの母(はは)の娘(むすめ)、またその夫(おっと)と子(こ)どもとを捨(す)てた姉妹(しまい)を持(も)っている。あなたの母(はは)はヘテびと、あなたの父(ちち)はアモリびと、 46あなたの姉(あね)はサマリヤ、サマリヤはその娘(むすめ)たちと共(とも)に、あなたの北(きた)に住(す)み、あなたの妹(いもうと)はソドムで、その娘(むすめ)たちと共(とも)に、あなたの南(みなみ)に住(す)んでいる。 47あなたは彼(かれ)らの道(みち)を歩(あゆ)まず、彼(かれ)らの憎(にく)むべき事(こと)に従(したが)っていないが、しばらくすると、あなたのおこないは、彼(かれ)らよりもさらに悪(わる)くなる。 48主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている。あなたの妹(いもうと)ソドムとその娘(むすめ)たちは、あなたとあなたの娘(むすめ)たちがしたほどのことはしなかった。 49見(み)よ、あなたの妹(いもうと)ソドムの罪(つみ)はこれである。すなわち彼女(かのじょ)と、その娘(むすめ)たちは高(たか)ぶり、食物(しょくもつ)に飽(あ)き、安泰(あんたい)に暮(くら)していたが、彼(かれ)らは、乏(とぼ)しい者(もの)と貧(まず)しい者(もの)を助(たす)けなかった。 50彼(かれ)らは高(たか)ぶり、わたしの前(まえ)に憎(にく)むべき事(こと)をおこなったので、わたしはそれを見(み)た時(とき)、彼(かれ)らを除(のぞ)いた。 51サマリヤはあなたの半分(はんぶん)も罪(つみ)を犯(おか)さなかった。あなたは彼(かれ)らよりも多(おお)く憎(にく)むべき事(こと)をおこない、あなたのおこなったもろもろの憎(にく)むべき事(こと)によって、あなたの姉妹(しまい)を義(ぎ)と見(み)せかけた。 52あなたはその姉妹(しまい)を有利(ゆうり)にさばいたことによって、あなたもまた自分(じぶん)のはずかしめを負(お)わなければならない。それはあなたが彼(かれ)らよりも、さらに憎(にく)むべきことをした罪(つみ)によって、彼(かれ)らはあなたよりも義(ぎ)とされるからである。それであなたも恥(はじ)を受(う)け、はずかしめを負(お)わなければならない。それはあなたがその姉妹(しまい)を義(ぎ)と見(み)せかけたからである。

53わたしは彼(かれ)らの幸福(こうふく)をもとに返(かえ)す。すなわちソドムとその娘(むすめ)たちの幸福(こうふく)、サマリヤとその娘(むすめ)たちの幸福(こうふく)、また彼(かれ)らの中(なか)にいるあなたの幸福(こうふく)をもとに返(かえ)す。 54これはあなたに自分(じぶん)のはずかしめを負(お)わせるため、またすべてあなたのなした事(こと)を恥(は)じさせるためである。こうしてあなたは彼(かれ)らの慰(なぐさ)めとなる。 55あなたの姉妹(しまい)ソドムと、その娘(むすめ)たちとは、そのもとの所(ところ)に帰(かえ)り、サマリヤと、その娘(むすめ)たちとは、そのもとの所(ところ)に帰(かえ)り、あなたと、あなたの娘(むすめ)たちとは、そのもとの所(ところ)に帰(かえ)る。 56あなたの高(たか)ぶりの日(ひ)に、あなたの姉妹(しまい)ソドムは、あなたの口(くち)に、ことわざとなったではなかったか。 57すなわちあなたの悪(あく)があらわされた時(とき)まで、そうではなかったか。しかし今(いま)はあなたも彼女(かのじょ)と同様(どうよう)に、エドムの娘(むすめ)たちと、すべてその周囲(しゅうい)の者(もの)、および四方(しほう)からあなたをあざけるペリシテの娘(むすめ)たちのそしりとなった。 58あなたはあなたのみだらな行為(こうい)と、あなたの憎(にく)むべき事(こと)のとがとを、身(み)に負(お)っていると主(しゅ)は言(い)われる。

59主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、誓(ちか)いを軽(かろ)んじ、契約(けいやく)を破(やぶ)ったあなたには、あなたがしたように、わたしもあなたにする。 60しかしわたしはあなたの若(わか)き日(ひ)に、あなたと結(むす)んだ契約(けいやく)を覚(おぼ)え、永遠(えいえん)の契約(けいやく)をあなたと立(た)てる。 61わたしがあなたの姉(あね)および妹(いもうと)を受(う)け、またあなたとの契約(けいやく)によらずに、娘(むすめ)として彼(かれ)らをあなたに与(あた)える時(とき)、あなたは自分(じぶん)のおこないを思(おも)い出(だ)して恥(は)じる。 62わたしはあなたと契約(けいやく)を立(た)て、あなたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。 63こうしてすべてあなたの行(おこな)ったことにつき、わたしがあなたをゆるす時(とき)、あなたはそれを思(おも)い出(だ)して恥(は)じ、その恥(はじ)のゆえに重(かさ)ねて口(くち)を開(ひら)くことがないと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

第一七章

1時(とき)に主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの家(いえ)になぞをかけ、たとえを語(かた)って、 3言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)がこう言(い)われる、さまざまの色(いろ)の羽毛(うもう)を多(おお)く持(も)ち、大(おお)きな翼(つばさ)と、長(なが)い羽根(はね)とを持(も)つ大(おお)わしがレバノンに来(き)て、香柏(こうはく)のこずえにとまり、 4その若(わか)枝(えだ)の頂(いただき)を摘(つ)み切(き)り、これを商業(しょうぎょう)の地(ち)に運(はこ)び、商人(しょうにん)の町(まち)に置(お)いた。 5またその地(ち)の種(たね)をとって、これを肥(こ)えた土(つち)に植(う)えた。すなわち水(みず)の多(おお)い所(ところ)にもって行(い)って、柳(やなぎ)を植(う)えるようにこれを植(う)えた。 6これが成長(せいちょう)して、たけ低(ひく)く、はびこるぶどうの木(き)となり、枝(えだ)はわしに向(む)かい、根(ね)はわしの下(した)にあり、こうしてついにぶどうの木(き)となり、枝(えだ)を伸(の)ばし、葉(は)を出(だ)した。

7ここにまた大(おお)きな翼(つばさ)と、羽毛(うもう)の多(おお)いほかの一羽(わ)の大(おお)わしがあった。見(み)よ、このぶどうの木(き)は、潤(うるお)いを得(え)るために、その根(ね)をわしに向(む)かってまげ、その枝(えだ)をわしに向(む)かって伸(の)ばした。 8これが枝(えだ)を出(だ)し、実(み)を結(むす)び、みごとなぶどうの木(き)となるために、わしはこれを植(う)えた苗床(なえどこ)から水(みず)の多(おお)い良(よ)い地(ち)に移(うつ)し植(う)えた。 9あなたは、主(しゅ)なる神(かみ)がこう言(い)われると言(い)え、これは栄(さか)えるであろうか。わしはその根(ね)を抜(ぬ)き、その枝(えだ)を切(き)り、その若葉(わかば)を皆(みな)枯(か)らさないであろうか。これをその根(ね)からあげるには、強(つよ)い腕(うで)や多(おお)くの民(たみ)を必要(ひつよう)としない。 10見(み)よ、それが移(うつ)し植(う)えられたら、また栄(さか)えるであろうか。東風(ひがしかぜ)がこれを打(う)つ時(とき)、それは枯(か)れてしまわないであろうか。その育(そだ)った苗床(なえどこ)で枯(か)れないであろうか」。

11主(しゅ)の言葉(ことば)がまたわたしに臨(のぞ)んだ、 12「反逆(はんぎゃく)の家(いえ)に言(い)え。これらがなんであるかをあなたがたは知(し)らないのか。彼(かれ)らに言(い)え、見(み)よ、バビロンの王(おう)がエルサレムにきて、その王(おう)とつかさとを捕(とら)え、これをバビロンに引(ひ)いて行(い)った。 13また王(おう)の子孫(しそん)のひとりを捕(とら)えて、これと契約(けいやく)を結(むす)び、誓(ちか)いを立(た)てさせ、また国(くに)のおもだった人々(ひとびと)を捕(とら)えて行(い)った。 14これはこの国(くに)を卑(いや)しくして、みずから立(た)つことができないようにし、その契約(けいやく)を守(まも)ることによって立(た)たせるためである。 15しかし彼(かれ)はバビロンの王(おう)にそむき、使者(ししゃ)をエジプトに送(おく)って、馬(うま)と多(おお)くの兵(へい)とをそこから獲(え)ようとした。彼(かれ)は成功(せいこう)するだろうか。このようなことをなす者(もの)は、のがれることができようか。 16契約(けいやく)を破(やぶ)ってなおのがれることができようか。主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている、必(かなら)ず彼(かれ)は自分(じぶん)を王(おう)となした王(おう)の住(す)む所(ところ)、彼(かれ)が立(た)てた誓(ちか)いを軽(かろ)んじ、その契約(けいやく)を破(やぶ)った相手(あいて)の王(おう)のいるバビロンで彼(かれ)は死(し)ぬ。 17多(おお)くの命(いのち)を断(た)つために塁(るい)を築(きず)き、雲梯(うんてい)を建(た)てるとき、パロは決(けっ)して大(おお)いなる軍勢(ぐんぜい)と、多(おお)くの人(ひと)とをもって、彼(かれ)を助(たす)けて戦(たたか)いをしない。 18彼(かれ)は誓(ちか)いを軽(かろ)んじ、契約(けいやく)を破(やぶ)り、その手(て)を与(あた)えて誓(ちか)いながら、なおこれらの事(こと)をしたゆえ、のがれることはできない。 19それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしは生(い)きている、彼(かれ)がわたしの誓(ちか)いを軽(かろ)んじ、わたしの契約(けいやく)を破(やぶ)ったことを、必(かなら)ず彼(かれ)のこうべに報(むく)いる。 20わたしはわが網(あみ)を彼(かれ)の上(うえ)に打(う)ちかけ、彼(かれ)をわがわなに捕(とら)えて、バビロンに引(ひ)いて行(い)き、彼(かれ)がわたしにむかって犯(おか)した反逆(はんぎゃく)のために、その所(ところ)で彼(かれ)をさばく。 21彼(かれ)のすべての軍隊(ぐんたい)のえり抜(ぬ)きの兵士(へいし)は皆(みな)つるぎに倒(たお)れ、生(い)き残(のこ)った者(もの)は八方(はっぽう)に散(ち)らされる。そしてあなたがたは主(しゅ)なるわたしが、これを語(かた)ったことを知(し)るようになる」。

22主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、「わたしはまた香柏(こうはく)の高(たか)いこずえから小(しょう)枝(えだ)をとって、これを植(う)え、その若芽(わかめ)の頂(いただき)から柔(やわら)かい芽(め)を摘(つ)みとり、これを高(たか)いすぐれた山(やま)に植(う)える。 23わたしはイスラエルの高(たか)い山(やま)にこれを植(う)える。これは枝(えだ)を出(だ)し、実(み)を結(むす)び、みごとな香柏(こうはく)となり、その下(した)にもろもろの種類(しゅるい)の獣(けもの)が住(す)み、その枝(えだ)の陰(かげ)に各種(かくしゅ)の鳥(とり)が巣(す)をつくる。 24そして野(の)のすべての木(き)は、主(しゅ)なるわたしが高(たか)い木(き)を低(ひく)くし、低(ひく)い木(き)を高(たか)くし、緑(みどり)の木(き)を枯(か)らし、枯(か)れ木(き)を緑(みどり)にすることを知(し)るようになる。主(しゅ)であるわたしはこれを語(かた)り、これをするのである」。

第一八章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「あなたがたがイスラエルの地(ち)について、このことわざを用(もち)い、『父(ちち)たちが、酢(す)いぶどうを食(た)べたので子供(こども)たちの歯(は)がうく』というのはどんなわけか。 3主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている、あなたがたは再(ふたた)びイスラエルでこのことわざを用(もち)いることはない。 4見(み)よ、すべての魂(たましい)はわたしのものである。父(ちち)の魂(たましい)も子(こ)の魂(たましい)もわたしのものである。罪(つみ)を犯(おか)した魂(たましい)は必(かなら)ず死(し)ぬ。

5人(ひと)がもし正(ただ)しくあって、公道(こうどう)と正義(せいぎ)とを行(おこな)い、 6山(やま)の上(うえ)で食事(しょくじ)をせず、また目(め)をあげてイスラエルの家(いえ)の偶像(ぐうぞう)を仰(あお)がず、隣(とな)り人(びと)の妻(つま)を犯(おか)さず、汚(けが)れの時(とき)にある女(おんな)に近(ちか)づかず、 7だれをもしえたげず、質物(しちもつ)を返(かえ)し、決(けっ)して奪(うば)わず、食物(しょくもつ)を飢(う)えた者(もの)に与(あた)え、裸(はだか)の者(もの)に衣服(いふく)を着(き)せ、 8利息(りそく)や高利(こうり)をとって貸(か)さず、手(て)をひいて悪(あく)を行(おこな)わず、人(ひと)と人(ひと)との間(あいだ)に真実(しんじつ)のさばきを行(おこな)い、 9わたしの定(さだ)めに歩(あゆ)み、わたしのおきてを忠実(ちゅうじつ)に守(まも)るならば、彼(かれ)は正(ただ)しい人(ひと)である。彼(かれ)は必(かなら)ず生(い)きることができると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

10しかし彼(かれ)が子(こ)を生(う)み、その子(こ)が荒(あら)い者(もの)で、人(ひと)の血(ち)を流(なが)し、これらの義務(ぎむ)の一つをも行(おこな)わず、 11かえって山(やま)の上(うえ)で食事(しょくじ)をし、隣(とな)り人(びと)の妻(つま)を犯(おか)し、 12乏(とぼ)しい者(もの)や貧(まず)しい者(もの)をしえたげ、物(もの)を奪(うば)い、質物(しちもつ)を返(かえ)さず、目(め)をあげて偶像(ぐうぞう)を仰(あお)ぎ、憎(にく)むべき事(こと)をおこない、 13利息(りそく)や高利(こうり)をとって貸(か)すならば、その子(こ)は生(い)きるであろうか。彼(かれ)は生(い)きることはできない。彼(かれ)はこれらの憎(にく)むべき事(こと)をしたので、必(かなら)ず死(し)に、その血(ち)は彼(かれ)自身(じしん)に帰(き)する。

14しかし彼(かれ)が子(こ)を生(う)み、その子(こ)が父(ちち)の行(おこな)ったすべての罪(つみ)を見(み)て、恐(おそ)れ、そのようなことを行(おこな)わず、 15山(やま)の上(うえ)で食事(しょくじ)せず、目(め)をあげてイスラエルの家(いえ)の偶像(ぐうぞう)を仰(あお)がず、隣(とな)り人(びと)の妻(つま)を犯(おか)さず、 16だれをもしえたげず、質物(しちもつ)をひき留(と)めず、物(もの)を奪(うば)わず、かえって自分(じぶん)の食物(しょくもつ)を飢(う)えた者(もの)に与(あた)え、裸(はだか)の者(もの)に衣服(いふく)を着(き)せ、 17その手(て)をひいて悪(あく)を行(おこな)わず、利息(りそく)や高利(こうり)をとらず、わたしのおきてを行(おこな)い、わたしの定(さだ)めに歩(あゆ)むならば、彼(かれ)はその父(ちち)の悪(あく)のために死(し)なず、必(かなら)ず生(い)きる。 18しかしその父(ちち)は人(ひと)をかすめ、その兄弟(きょうだい)の物(もの)を奪(うば)い、その民(たみ)の中(なか)で良(よ)くない事(こと)を行(おこな)ったゆえ、見(み)よ、彼(かれ)はその悪(あく)のために死(し)ぬ。

19しかしあなたがたは、『なぜ、子(こ)は父(ちち)の悪(あく)を負(お)わないのか』と言(い)う。子(こ)は公道(こうどう)と正義(せいぎ)とを行(おこな)い、わたしのすべての定(さだ)めを守(まも)っておこなったので、必(かなら)ず生(い)きるのである。 20罪(つみ)を犯(おか)す魂(たましい)は死(し)ぬ。子(こ)は父(ちち)の悪(あく)を負(お)わない。父(ちち)は子(こ)の悪(あく)を負(お)わない。義人(ぎじん)の義(ぎ)はその人(ひと)に帰(き)し、悪人(あくにん)の悪(あく)はその人(ひと)に帰(き)する。

21しかし、悪人(あくにん)がもしその行(おこな)ったもろもろの罪(つみ)を離(はな)れ、わたしのすべての定(さだ)めを守(まも)り、公道(こうどう)と正義(せいぎ)とを行(おこな)うならば、彼(かれ)は必(かなら)ず生(い)きる。死(し)ぬことはない。 22その犯(おか)したもろもろのとがは、彼(かれ)に対(たい)して覚(おぼ)えられない。彼(かれ)はそのなした正(ただ)しい事(こと)のために生(い)きる。 23主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは悪人(あくにん)の死(し)を好(この)むであろうか。むしろ彼(かれ)がそのおこないを離(はな)れて生(い)きることを好(この)んでいるではないか。 24しかし義人(ぎじん)がもしその義(ぎ)を離(はな)れて悪(あく)を行(おこな)い、悪人(あくにん)のなすもろもろの憎(にく)むべき事(こと)を行(おこな)うならば、生(い)きるであろうか。彼(かれ)が行(おこな)ったもろもろの正(ただ)しい事(こと)は覚(おぼ)えられない。彼(かれ)はその犯(おか)したとがと、その犯(おか)した罪(つみ)とのために死(し)ぬ。

25しかしあなたがたは、『主(しゅ)のおこないは正(ただ)しくない』と言(い)う。イスラエルの家(いえ)よ、聞(き)け。わたしのおこないは正(ただ)しくないのか。正(ただ)しくないのは、あなたがたのおこないではないか。 26義人(ぎじん)がその義(ぎ)を離(はな)れて悪(あく)を行(おこな)い、そのために死(し)ぬならば、彼(かれ)は自分(じぶん)の行(おこな)った悪(あく)のために死(し)ぬのである。 27しかし悪人(あくにん)がその行(おこな)った悪(あく)を離(はな)れて、公道(こうどう)と正義(せいぎ)とを行(おこな)うならば、彼(かれ)は自分(じぶん)の命(いのち)を救(すく)うことができる。 28彼(かれ)は省(かえり)みて、その犯(おか)したすべてのとがを離(はな)れたのだから必(かなら)ず生(い)きる。死(し)ぬことはない。 29しかしイスラエルの家(いえ)は『主(しゅ)のおこないは正(ただ)しくない』と言(い)う。イスラエルの家(いえ)よ、わたしのおこないは、はたして正(ただ)しくないのか。正(ただ)しくないのは、あなたがたのおこないではないか。

30それゆえ、イスラエルの家(いえ)よ、わたしはあなたがたを、おのおのそのおこないに従(したが)ってさばくと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。悔(く)い改(あらた)めて、あなたがたのすべてのとがを離(はな)れよ。さもないと悪(あく)はあなたがたを滅(ほろ)ぼす。 31あなたがたがわたしに対(たい)しておこなったすべてのとがを捨(す)て去(さ)り、新(あたら)しい心(こころ)と、新(あたら)しい霊(れい)とを得(え)よ。イスラエルの家(いえ)よ、あなたがたはどうして死(し)んでよかろうか。 32わたしは何人(なにび)との死(し)をも喜(よろこ)ばないのであると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。それゆえ、あなたがたは翻(ひるがえ)って生(い)きよ」。

第一九章

1あなたはイスラエルの君(きみ)たちのために悲(かな)しみの歌(うた)をのべて 2言(い)え、
あなたの母(はは)はししのうちにあって、
どんな雌(め)じしであったろう。
彼女(かのじょ)は若(わか)いししのうちに伏(ふ)して子(こ)じしを養(やしな)った。
3彼女(かのじょ)は子(こ)じしの一つを育(そだ)てたが、
それは若(わか)いししとなって、
獲物(えもの)をとることを学(まな)び、人(ひと)を食(た)べた。
4国々(くにぐに)の人(ひと)は彼(かれ)に対(たい)して叫(さけ)び声(ごえ)をあげ、
落(おと)し穴(あな)でこれを捕(とら)え、
かぎでこれをエジプトの地(ち)に引(ひ)いて行(い)った。
5雌(め)じしは自分(じぶん)の思(おも)いが破(やぶ)れ、
その望(のぞ)みを失(うしな)ったのを見(み)たので、
ほかの子(こ)じしをとって、これを若(わか)い子(こ)じしとした。
6彼(かれ)はししのうちに行(ゆ)き来(き)し、若(わか)いししとなって、
獲物(えもの)をとることを学(まな)び、人(ひと)を食(た)べた。
7彼(かれ)はその要害(ようがい)を荒(あら)し、その町々(まちまち)を滅(ほろ)ぼした。
そのほえる声(こえ)によって、
その地(ち)とその中(なか)に満(み)ちるものとは皆(みな)恐(おそ)れた。
8そこで国々(くにぐに)の人(ひと)は彼(かれ)に対(たい)して四方(しほう)にわなを設(もう)け、
彼(かれ)に網(あみ)を打(う)ちかけ、落(おと)し穴(あな)で彼(かれ)を捕(とら)えた。
9彼(かれ)らはかぎをもって、これをかごに入(い)れ、
これをバビロンの王(おう)のもとに連(つ)れて行(い)き、
これをおりの中(なか)に入(い)れて、
再(ふたた)びその声(こえ)をイスラエルの山々(やまやま)に
聞(きこ)えさせないようにした。
10あなたの母(はは)は水(みず)のほとりに移(うつ)し植(う)えられた
ぶどう畑(はたけ)のぶどうの木(き)のようで、
水(みず)が多(おお)いために実(みの)りがよく、枝(えだ)がはびこった。
11その強(つよ)い幹(みき)は君(きみ)たる者(もの)のつえとなった。
それは茂(しげ)みの中(なか)に高(たか)くそびえ、
多(おお)くの枝(えだ)をつけて高(たか)く見(み)えた。
12しかしこのぶどうの木(き)は憤(いきどお)りによって抜(ぬ)かれ、
地(ち)に投(な)げうたれ、東風(ひがしかぜ)がそれを枯(か)らし、
その実(み)はもぎ取(と)られ、その強(つよ)い幹(みき)は枯(か)れて、
火(ひ)に焼(や)き滅(ほろ)ぼされた。
13今(いま)これは荒野(あらの)に、
かわいた、水(みず)のない地(ち)に移(うつ)し植(う)えられ、
14火(ひ)がその幹(みき)から出(で)て、その枝(えだ)と実(み)とを滅(ほろ)ぼしたので、
強(つよ)い幹(みき)で、君(きみ)たる者(もの)のつえと
なるべきものはそこにない。
これが悲(かな)しみの言葉(ことば)、また悲(かな)しみの歌(うた)となった。

第二〇章

1第(だい)七年(ねん)の五月(がつ)十日(か)に、イスラエルの長老(ちょうろう)たちのある人々(ひとびと)が、主(しゅ)に尋(たず)ねるためにきて、わたしの前(まえ)に座(ざ)した。 2時(とき)に主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 3「人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの長老(ちょうろう)たちに告(つ)げて言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたがたがわたしのもとに来(き)たのは、わたしに何(なに)か尋(たず)ねるためであるか。主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている、わたしはあなたがたの尋(たず)ねに答(こた)えない。 4あなたは彼(かれ)らをさばこうとするのか。人(ひと)の子(こ)よ、あなたは彼(かれ)らをさばこうとするのか。それなら彼(かれ)らの先祖(せんぞ)たちのした憎(にく)むべき事(こと)を彼(かれ)らに知(し)らせ、 5かつ彼(かれ)らに言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしがイスラエルを選(えら)び、ヤコブの家(いえ)の子孫(しそん)に誓(ちか)い、エジプトの地(ち)でわたし自身(じしん)を彼(かれ)らに知(し)らせ彼(かれ)らに誓(ちか)って、わたしはあなたがたの神(かみ)、主(しゅ)であると言(い)った日(ひ)、 6その日(ひ)にわたしは彼(かれ)らに誓(ちか)って、エジプトの地(ち)から彼(かれ)らを導(みちび)き出(だ)し、わたしが彼(かれ)らのために探(さぐ)り求(もと)めた乳(ちち)と蜜(みつ)との流(なが)れる地(ち)、全(ぜん)地(ち)の中(なか)で最(もっと)もすばらしい所(ところ)へ行(い)かせると言(い)った。 7わたしは彼(かれ)らに言(い)った、あなたがたは、おのおのその目(め)を楽(たの)しませる憎(にく)むべきものを捨(す)てよ。エジプトの偶像(ぐうぞう)をもって、その身(み)を汚(けが)すな。わたしはあなたがたの神(かみ)、主(しゅ)であると。 8ところが彼(かれ)らはわたしにそむき、わたしの言(い)うことを聞(き)こうともしなかった。彼(かれ)らは、おのおのその目(め)を楽(たの)しませた憎(にく)むべきものを捨(す)てず、またエジプトの偶像(ぐうぞう)を捨(す)てなかった。

それで、わたしはエジプトの地(ち)のうちで、わたしの憤(いきどお)りを彼(かれ)らに注(そそ)ぎ、わたしの怒(いか)りを彼(かれ)らに漏(も)らそうと思(おも)った。 9しかしわたしはわたしの名(な)のために行動(こうどう)した。それはエジプトの地(ち)から彼(かれ)らを導(みちび)き出(だ)して、周囲(しゅうい)に住(す)んでいた異邦人(いほうじん)たちに、わたしのことを知(し)らせ、わたしの名(な)が彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)に、はずかしめられないためである。 10すなわち、わたしはエジプトの地(ち)から彼(かれ)らを導(みちび)き出(だ)して、荒野(あらの)に連(つ)れて行(い)き、 11わたしの定(さだ)めを彼(かれ)らに授(さづ)け、わたしのおきてを彼(かれ)らに示(しめ)した。これは人(ひと)がこれを行(おこな)うことによって生(い)きるものである。 12わたしはまた彼(かれ)らに安息日(あんそくにち)を与(あた)えて、わたしと彼(かれ)らとの間(あいだ)のしるしとした。これは主(しゅ)なるわたしが彼(かれ)らを聖別(せいべつ)したことを、彼(かれ)らに知(し)らせるためである。 13しかしイスラエルの家(いえ)は荒野(あらの)でわたしにそむき、わたしの定(さだ)めに歩(あゆ)まず、人(ひと)がそれを行(おこな)うことによって、生(い)きることのできるわたしのおきてを捨(す)て、大(おお)いにわたしの安息日(あんそくにち)を汚(けが)した。

そこでわたしは荒野(あらの)で、わたしの憤(いきどお)りを彼(かれ)らの上(うえ)に注(そそ)ぎ、これを滅(ほろ)ぼそうと思(おも)ったが、 14わたしはわたしの名(な)のために行動(こうどう)した。それはわたしが彼(かれ)らを導(みちび)き出(だ)して見(み)せた異邦人(いほうじん)の前(まえ)に、わたしの名(な)が汚(けが)されないためである。 15ただし、わたしは荒野(あらの)で彼(かれ)らに誓(ちか)い、わたしが彼(かれ)らに与(あた)えた乳(ちち)と蜜(みつ)との流(なが)れる地(ち)、全(ぜん)地(ち)の最(もっと)もすばらしい地(ち)に、彼(かれ)らを導(みちび)かないと言(い)った。 16これは彼(かれ)らがその心(こころ)に偶像(ぐうぞう)を慕(した)って、わがおきてを捨(す)て、わが定(さだ)めに歩(あゆ)まず、わが安息日(あんそくにち)を汚(けが)したからである。 17けれどもわたしは彼(かれ)らを惜(お)しみ見(み)て、彼(かれ)らを滅(ほろ)ぼさず、荒野(あらの)で彼(かれ)らを絶(た)やさなかった。

18わたしはまた荒野(あらの)で彼(かれ)らの子(こ)どもたちに言(い)った、あなたがたの先祖(せんぞ)の定(さだ)めに歩(あゆ)んではならない。そのおきてを守(まも)ってはならない。その偶像(ぐうぞう)をもって、あなたがたの身(み)を汚(けが)してはならない。 19主(しゅ)なるわたしはあなたがたの神(かみ)である。わが定(さだ)めに歩(あゆ)み、わがおきてを守(まも)ってこれを行(おこな)い、 20わが安息日(あんそくにち)を聖別(せいべつ)せよ。これはわたしとあなたがたとの間(あいだ)のしるしとなって、主(しゅ)なるわたしがあなたがたの神(かみ)であることを、あなたがたに知(し)らせるためである。 21しかしその子(こ)どもたちはわたしにそむき、わが定(さだ)めに歩(あゆ)まず、人(ひと)がこれを行(おこな)うことによって、生(い)きることのできるわたしのおきてを守(まも)り行(おこな)わず、わが安息日(あんそくにち)を汚(けが)した。

そこでわたしはわが憤(いきどお)りを彼(かれ)らの上(うえ)に注(そそ)ぎ、荒野(あらの)で彼(かれ)らに対(たい)し、わが怒(いか)りを漏(も)らそうと思(おも)った。 22しかしわたしはわが手(て)を翻(ひるがえ)して、わが名(な)のために行動(こうどう)した。それはわたしが彼(かれ)らを導(みちび)き出(だ)して見(み)せた異邦人(いほうじん)の前(まえ)に、わたしの名(な)が汚(けが)されないためである。 23ただしわたしは荒野(あらの)で彼(かれ)らに誓(ちか)い、わたしは異邦人(いほうじん)の間(あいだ)に彼(かれ)らを散(ち)らし、国々(くにぐに)の中(なか)に彼(かれ)らをふりまくと言(い)った。 24これは彼(かれ)らがわがおきてを行(おこな)わず、わが定(さだ)めを捨(す)て、わが安息日(あんそくにち)を汚(けが)し、彼(かれ)らの目(め)にその先祖(せんぞ)の偶像(ぐうぞう)を慕(した)ったからである。 25またわたしは彼(かれ)らに良(よ)くない定(さだ)めと、それによって生(い)きることのできないおきてとを与(あた)え、 26そして、彼(かれ)らのういごに火(ひ)の中(なか)を通(とお)らせるその供(そな)え物(もの)によって、彼(かれ)らを汚(けが)し、彼(かれ)らを恐(おそ)れさせた。わたしがこれを行(おこな)ったのは、わたしが主(しゅ)であることを、彼(かれ)らに知(し)らせるためである。

27それゆえ人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの家(いえ)に告(つ)げて言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたがたの先祖(せんぞ)はまた、不信(ふしん)の罪(つみ)を犯(おか)してわたしを汚(けが)した。 28わたしが彼(かれ)らに与(あた)えようと誓(ちか)った地(ち)に、彼(かれ)らを導(みちび)き入(い)れた時(とき)、彼(かれ)らはすべての高(たか)い丘(おか)と、すべての茂(しげ)った木(き)とを見(み)て、その所(ところ)で犠牲(ぎせい)をささげ、忌(い)むべき供(そな)え物(もの)をささげ、またこうばしいかおりをその所(ところ)に上(のぼ)らせ、その所(ところ)に灌祭(かんさい)を注(そそ)いだ。 29(わたしは彼(かれ)らに言(い)った、あなたがたが通(かよ)うその高(たか)き所(ところ)はなんであるか。それでその名(な)は今日(こんにち)までバマととなえられている。) 30それゆえ、イスラエルの家(いえ)に言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたがたは、その先祖(せんぞ)のおこないに従(したが)って、その身(み)を汚(けが)し、その憎(にく)むべきものを慕(した)うのか。 31あなたがたは、その供(そな)え物(もの)をささげ、その子(こ)供(とも)に火(ひ)の中(なか)を通(とお)らせて、今日(こんにち)まですべての偶像(ぐうぞう)をもって、その身(み)を汚(けが)すのである。イスラエルの家(いえ)よ、わたしは、なおあなたがたに尋(たず)ねられるべきであろうか。わたしは生(い)きている。わたしは決(けっ)してあなたがたに尋(たず)ねられるはずはないと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

32あなたがたの心(こころ)にあること、すなわち『われわれは異邦人(いほうじん)のようになり、国々(くにぐに)のもろもろのやからのようになって、木(き)や石(いし)を拝(おが)もう』との考(かんが)えは決(けっ)して成就(じょうじゅ)しない。

33主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている、わたしは必(かなら)ず強(つよ)い手(て)と伸(の)べた腕(うで)と注(そそ)がれた憤(いきどお)りとをもって、あなたがたを治(おさ)める。 34わたしはわが強(つよ)い手(て)と伸(の)べた腕(うで)と注(そそ)がれた憤(いきどお)りとをもって、あなたがたをもろもろの民(たみ)の中(なか)から導(みちび)き出(だ)し、その散(ち)らされた国々(くにぐに)から集(あつ)め、 35もろもろの民(たみ)の荒野(あらの)に導(みちび)き入(い)れ、その所(ところ)で顔(かお)と顔(かお)とを合(あ)わせて、あなたがたをさばく。 36すなわち、エジプトの地(ち)の荒野(あらの)で、あなたがたの先祖(せんぞ)をさばいたように、わたしはあなたがたをさばくと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 37わたしはあなたがたに、むちの下(した)を通(とお)らせ、数(かぞ)えてはいらせ、 38あなたがたのうちから、従(したが)わぬ者(もの)と、わたしにそむいた者(もの)とを分(わ)かち、その寄留(きりゅう)した地(ち)から、彼(かれ)らを導(みちび)き出(だ)す。しかし彼(かれ)らはイスラエルの地(ち)に入(い)ることはできない。こうしてあなたがたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。

39それで、イスラエルの家(いえ)よ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたがたはわたしに聞(き)かないなら、今(いま)も後(のち)も、おのおのその偶像(ぐうぞう)に行(い)って仕(つか)えるがよい。しかし再(ふたた)び供(そな)え物(もの)と偶像(ぐうぞう)とをもって、わたしの聖(せい)なる名(な)を汚(けが)してはならない。

40主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしの聖(せい)なる山(やま)、イスラエルの高(たか)い山(やま)の上(うえ)で、イスラエルの全家(ぜんか)はその地(ち)で、ことごとくわたしに仕(つか)える。その所(ところ)でわたしは喜(よろこ)んで彼(かれ)らを受(う)けいれ、あなたがたのささげ物(もの)と最上(さいじょう)の供(そな)え物(もの)とを、その聖(せい)なるささげ物(もの)と共(とも)に求(もと)める。 41わたしがあなたがたをもろもろの民(たみ)の中(なか)から導(みちび)き出(だ)し、かつてあなたがたを散(ち)らした国々(くにぐに)から集(あつ)める時(とき)、こうばしいかおりとして、あなたがたを喜(よろこ)んで受(う)けいれる。そしてわたしは異邦人(いほうじん)の前(まえ)で、あなたがたの中(なか)に、わたしの聖(せい)なることをあらわす。 42こうしてわたしがあなたがたを、イスラエルの地(ち)、すなわちあなたがたの先祖(せんぞ)たちに与(あた)えると誓(ちか)った地(ち)に、はいらせる時(とき)、あなたがたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。 43またその所(ところ)であなたがたは、その身(み)を汚(けが)したあなたがたのおこないと、すべてのわざとを思(おも)い出(だ)し、みずから行(おこな)ったすべての悪事(あくじ)のために、自分(じぶん)を忌(い)みきらうようになる。 44イスラエルの家(いえ)よ、わたしがあなたがたの悪(あ)しきおこないによらず、またその腐(くさ)れたわざによらず、わたしの名(な)のために、あなたがたを扱(あつか)う時(とき)、あなたがたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るのであると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

45主(しゅ)の言葉(ことば)がまたわたしに臨(のぞ)んだ、 46「人(ひと)の子(こ)よ、顔(かお)を南(みなみ)に向(む)け、南(みなみ)に向(む)かって語(かた)り、ネゲブの森(もり)の地(ち)に対(たい)して預言(よげん)せよ。 47すなわちネゲブの森(もり)に言(い)え、主(しゅ)の言葉(ことば)を聞(き)け、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしはあなたのうちに火(ひ)を燃(も)やす。その火(ひ)はあなたのうちのすべての青木(あおき)と、すべての枯(か)れ木(き)を焼(や)き滅(ほろ)ぼし、その燃(も)える炎(ほのお)は消(け)されることがなく、南(みなみ)から北(きた)まで、すべての地(ち)のおもては、これがために焼(や)ける。 48すべて肉(にく)なる者(もの)は、主(しゅ)なるわたしがこれを焼(や)いたことを見(み)る。その火(ひ)は消(け)されない」。 49そこでわたしは言(い)った、「ああ主(しゅ)なる神(かみ)よ、彼(かれ)らはわたしについてこう語(かた)っています、『彼(かれ)はたとえをもって語(かた)る者(もの)ではないか』と」。

第二一章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、あなたの顔(かお)をエルサレムに向(む)け、あなたの言葉(ことば)を聖所(せいじょ)に向(む)けてのべ、イスラエルの地(ち)に向(む)かって預言(よげん)し、 3イスラエルの地(ち)に言(い)え。主(しゅ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしはあなたを攻(せ)め、わたしのつるぎをさやから抜(ぬ)き、あなたのうちから、正(ただ)しい者(もの)も悪(あ)しき者(もの)をも断(た)ってしまう。 4わたしがあなたのうちから、正(ただ)しい者(もの)も悪(あ)しき者(もの)をも断(た)つゆえに、わたしのつるぎはさやから抜(ぬ)け出(で)て、南(みなみ)から北(きた)までのすべての肉(にく)なる者(もの)を攻(せ)める。 5すべて肉(にく)なる者(もの)は、主(しゅ)なるわたしが、そのつるぎをさやから抜(ぬ)き放(はな)ったことを知(し)る。このつるぎは再(ふたた)びさやに納(おさ)められない。 6それゆえ、人(ひと)の子(こ)よ、嘆(なげ)け、心(こころ)砕(くだ)けるまでに嘆(なげ)き、彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)でいたく嘆(なげ)け。 7人(ひと)があなたに向(む)かって、『なぜ嘆(なげ)くのか』と言(い)うなら、『この知(し)らせのためである。それが来(く)れば人(ひと)の心(こころ)はみな溶(と)け、手(て)はみななえ、霊(れい)はみな弱(よわ)り、ひざはみな水(みず)のようになる。見(み)よ、それは来(く)る、必(かなら)ず成就(じょうじゅ)する』と言(い)え」と主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

8主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 9「人(ひと)の子(こ)よ、預言(よげん)して言(い)え、主(しゅ)はこう言(い)われる、
つるぎがある、
とぎ、かつ、みがいたつるぎがある。
10殺(ころ)すためにといであり、
いなずまのようにきらめくためにみがいてある。
わたしたちは喜(よろこ)ぶことができるか。わが子(こ)よ、あなたはつえと、すべて木(き)で作(つく)ったものとを軽(かろ)んじた。 11このつるぎは手(て)にとるために、とがれ、殺(ころ)す者(もの)の手(て)に渡(わた)すために、とがれみがかれるのである。 12人(ひと)の子(こ)よ、叫(さけ)び嘆(なげ)け、このことはわが民(たみ)に臨(のぞ)み、イスラエルのすべての君(きみ)たちに臨(のぞ)むからである。彼(かれ)らはわが民(たみ)と共(とも)につるぎにわたされる。それゆえ、あなたのももを打(う)て。 13これはためしにすることではない。もしあなたが、つえをあざけったら、どういうことになろうか」と主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

14「それゆえ、人(ひと)の子(こ)よ、あなたは預言(よげん)し、手(て)を打(う)ちならせ。つるぎを二度(ど)も三度(ど)も臨(のぞ)ませよ。これは人(ひと)を殺(ころ)すつるぎ、大(おお)いに殺(ころ)すつるぎであって、彼(かれ)らを囲(かこ)むものである。 15これがために彼(かれ)らの心(こころ)は溶(と)け、多(おお)くの者(もの)がすべての門(もん)に倒(たお)れる。わたしはひらめくつるぎを彼(かれ)らに送(おく)る。ああ、これはいなずまのようになり、人(ひと)を殺(ころ)すためにみがかれている。 16あなたの刃(は)の向(む)かうところで、右(みぎ)に左(ひだり)になぎ倒(たお)せ。 17わたしもまた、わたしの手(て)を打(う)ちならし、わたしの怒(いか)りをしずめると、主(しゅ)なるわたしは言(い)った」。

18主(しゅ)の言葉(ことば)がまたわたしに臨(のぞ)んだ、 19「人(ひと)の子(こ)よ、バビロンの王(おう)のつるぎが来(く)るために、二つの道(みち)を備(そな)えよ。この二つの道(みち)は一つの国(くに)から出(で)ている。あなたは道(みち)しるべを作(つく)り、これを町(まち)に向(む)かう道(みち)のはじめに置(お)け。 20あなたはまたアンモンの人々(ひとびと)のラバと、ユダと、堅固(けんご)な城(しろ)の町(まち)エルサレムとにつるぎの来(く)る道(みち)を設(もう)けよ。 21バビロンの王(おう)は道(みち)の分(わか)れ目(め)、二つの道(みち)のはじめに立(た)って占(うらな)いをし、矢(や)をふり、テラピムに問(と)い、肝(きも)を見(み)る。 22彼(かれ)の右(みぎ)にエルサレムのために占(うらな)いが出(で)る。すなわち口(くち)を開(ひら)いて叫(さけ)び、声(こえ)をあげ、ときを作(つく)り、門(もん)に向(む)かって城(しろ)くずしを設(もう)け、塁(るい)を築(きず)き、雲悌(うんてい)を建(た)てよと言(い)う。 23しかしこれは彼(かれ)らの目(め)には偽(いつわ)りの占(うらな)いと思(おも)われ、彼(かれ)らは堅(かた)き誓(ちか)いをなした。しかし彼(かれ)は、彼(かれ)らを捕(とら)えることによって、罪(つみ)を思(おも)い出(だ)させる。

24それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたがたの罪(つみ)は覚(おぼ)えられ、その反逆(はんぎゃく)は現(あらわ)れ、その罪(つみ)はすべてのわざに現(あらわ)れる。このようにあなたがたは、すでに覚(おぼ)えられているから、彼(かれ)らの手(て)に捕(とら)えられる。 25汚(けが)れた悪人(あくにん)であるイスラエルの君(きみ)よ、あなたの終(おわ)りの刑罰(けいばつ)の時(とき)であるその日(ひ)が来(く)る。 26主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、かぶり物(もの)を脱(ぬ)ぎ、冠(かんむり)を取(と)り離(はな)せ。すべてのものは、そのままには残(のこ)らない。卑(いや)しい者(もの)は高(たか)くされ、高(たか)い者(もの)は卑(いや)しくされる。 27ああ破滅(はめつ)、破滅(はめつ)、破滅(はめつ)、わたしはこれをこさせる。わたしが与(あた)える権威(けんい)をもつ者(もの)が来(く)る時(とき)まで、その跡形(あとかた)さえも残(のこ)らない。

28人(ひと)の子(こ)よ、預言(よげん)して言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はアンモンの人々(ひとびと)と、そのあざけりについて、こう言(い)われる、つるぎがある。このつるぎは殺(ころ)すために抜(ぬ)かれ、いなずまのようにひかりきらめくようにとがれている。 29彼(かれ)らがあなたに偽(いつわ)りの幻(まぼろし)を示(しめ)し、偽(いつわ)りを占(うらな)ったゆえ、これは殺(ころ)さるべき悪(あ)しき者(もの)の首(くび)の上(うえ)に置(お)かれる。彼(かれ)らの終(おわ)りの刑罰(けいばつ)の時(とき)であるその日(ひ)がきている。 30これをさやに納(おさ)めよ、わたしはあなたの造(つく)られた所(ところ)、あなたの生(うま)れた地(ち)であなたをさばく。 31わたしの怒(いか)りをあなたに注(そそ)ぎ、わたしの憤(いきどお)りの火(ひ)をあなたに向(む)けて燃(も)やし、滅(ほろ)ぼすことに巧(たく)みな残忍(ざんにん)な人(ひと)の手(て)にあなたを渡(わた)す。 32あなたは火(ひ)のための、たきぎとなり、あなたの血(ち)は国(くに)の中(なか)に流(なが)され、覚(おぼ)えられることはない、主(しゅ)なるわたしが言(い)う」。

第二二章

1また主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んで言(い)った、 2「人(ひと)の子(こ)よ、あなたはさばくのか。血(ち)を流(なが)すこの町(まち)をさばくのか。それならこの町(まち)にそのもろもろの憎(にく)むべき事(こと)を示(しめ)して、 3言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、自分(じぶん)のうちに血(ち)を流(なが)して、その刑罰(けいばつ)の時(とき)をまねき、偶像(ぐうぞう)を造(つく)ってその身(み)を汚(けが)す町(まち)よ、 4あなたはその流(なが)した血(ち)によって罪(つみ)を得(え)、その造(つく)った偶像(ぐうぞう)によって汚(けが)れ、あなたの日(ひ)を近(ちか)づかせ、あなたの年(ねん)の定(さだ)めの時(とき)はきた。それゆえわたしはあなたをもろもろの国民(こくみん)のあざけりとなし、万国(ばんこく)の物笑(ものわら)いとする。 5あなたに近(ちか)い者(もの)も、遠(とお)い者(もの)も、汚(けが)れと、混乱(こんらん)に満(み)ちているあなたをあざける。

6見(み)よ、あなたのうちのイスラエルの君(きみ)たちは、おのおのその力(ちから)にしたがって、血(ち)を流(なが)そうとしている。 7父母(ふぼ)はあなたのうちで卑(いや)しめられ、寄留者(きりゅうしゃ)はあなたのうちで虐待(ぎゃくたい)をうけ、みなしごと、やもめとはあなたのうちで悩(なや)まされている。 8あなたはわたしの聖(せい)なるものを卑(いや)しめ、わたしの安息日(あんそくにち)を汚(けが)した。 9人(ひと)をののしって血(ち)を流(なが)そうとする者(もの)は、あなたのうちにおり、人々(ひとびと)はあなたのうちで、山(やま)の上(うえ)で食事(しょくじ)をし、あなたのうちで、みだらなおこないをし、 10あなたのうちで、父(ちち)の裸(はだか)を現(あらわ)し、あなたのうちで、汚(けが)れのうちにある女(おんな)を犯(おか)す。 11またあなたのうちに、その隣(となり)の妻(つま)と憎(にく)むべき事(こと)を行(おこな)う者(もの)があり、淫行(いんこう)をもって、その嫁(よめ)を汚(けが)す者(もの)があり、自分(じぶん)の父(ちち)の娘(むすめ)である自分(じぶん)の姉妹(しまい)を犯(おか)す者(もの)があり、 12また血(ち)を流(なが)そうとして、あなたのうちで、まいないを取(と)る者(もの)がある。あなたは利息(りそく)と高利(こうり)とを取(と)り、しえたげによって、あなたの隣(とな)り人(びと)のものをかすめ、そしてわたしを忘(わす)れてしまったと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

13それゆえ見(み)よ、あなたが得(え)た不正(ふせい)の利(り)の事(こと)、およびあなたのうちにある流血(りゅうけつ)の事(こと)に対(たい)して、わたしは手(て)を打(う)ちならす。 14わたしがあなたを攻(せ)める日(ひ)には、あなたの勇気(ゆうき)は、これに耐(た)え得(え)ようか。またあなたの手(て)は強(つよ)くあり得(え)ようか。主(しゅ)なるわたしはこれを宣言(せんげん)し、これをなす。 15わたしはあなたを、もろもろの国民(こくみん)のうちに散(ち)らし、国々(くにぐに)の間(あいだ)にまき、そしてあなたから汚(けが)れを除(のぞ)く。 16わたしはあなたによって、もろもろの国民(こくみん)の前(まえ)に汚(けが)される。そしてあなたはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る」。

17主(しゅ)の言葉(ことば)がまたわたしに臨(のぞ)んだ、 18「人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの家(いえ)はわたしに対(たい)して、かなかすとなった。彼(かれ)らはすべて炉(ろ)の中(なか)の銀(ぎん)、青銅(せいどう)、すず、鉄(てつ)、鉛(なまり)のかなかすとなった。 19それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたがたは皆(みな)かなかすとなったゆえ、見(み)よ、わたしはあなたがたをエルサレムの中(なか)に集(あつ)める。 20人(ひと)が銀(ぎん)、青銅(せいどう)、鉄(てつ)、鉛(なまり)、すずなどを炉(ろ)の中(なか)に集(あつ)め、これに火(ひ)を吹(ふ)きかけて溶(と)かすように、わたしは怒(いか)りと憤(いきどお)りとをもって、あなたがたを集(あつ)め入(い)れて溶(と)かす。 21すなわち、わたしはあなたがたを集(あつ)め、わたしの怒(いか)りの火(ひ)を、あなたがたに吹(ふ)きかける。あなたがたはその中(なか)で溶(と)ける。 22銀(ぎん)が炉(ろ)の中(なか)で溶(と)けるように、あなたがたもその中(なか)で溶(と)ける。そしてあなたがたは主(しゅ)なるわたしが、あなたがたの上(うえ)に、わたしの怒(いか)りを注(そそ)いだことを知(し)るようになる」。

23主(しゅ)の言葉(ことば)がまたわたしに臨(のぞ)んだ、 24「人(ひと)の子(こ)よ、これに言(い)え、あなたは怒(いか)りの日(ひ)に清(きよ)められず、また雨(あめ)の降(ふ)らない地(ち)である。 25その中(なか)の君(きみ)たちは、獲物(えもの)を裂(さ)くほえるししのような者(もの)で、彼(かれ)らは人々(ひとびと)を滅(ほろ)ぼし、宝(たから)と尊(たっと)い物(もの)とを取(と)り、そのうちに、やもめの数(かず)をふやす。 26その祭司(さいし)たちはわが律法(りっぽう)を犯(おか)し、聖(せい)なる物(もの)を汚(けが)した。彼(かれ)らは聖(せい)なる物(もの)と汚(けが)れた物(もの)とを区別(くべつ)せず、清(きよ)くない物(もの)と清(きよ)い物(もの)との違(ちが)いを教(おし)えず、わが安息日(あんそくにち)を無視(むし)し、こうしてわたしは彼(かれ)らの間(あいだ)に汚(けが)されている。 27その中(なか)にいる君(きみ)たちは、獲物(えもの)を裂(さ)くおおかみのようで、血(ち)を流(なが)し、不正(ふせい)の利(り)を得(え)るために人々(ひとびと)を滅(ほろ)ぼす。 28その預言者(よげんしゃ)たちは、水(みず)しっくいでこれを塗(ぬ)り、偽(いつわ)りの幻(まぼろし)を見(み)、彼(かれ)らに偽(いつわ)りを占(うらな)い、主(しゅ)が語(かた)らないのに『主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる』と言(い)う。 29国(くに)の民(たみ)はしえたげを行(おこな)い、奪(うば)うことをなし、乏(とぼ)しい者(もの)と貧(まず)しい者(もの)とをかすめ、不法(ふほう)に他国(たこく)人(じん)をしえたぐ。 30わたしは、国(くに)のために石(いし)がきを築(きず)き、わたしの前(まえ)にあって、破(やぶ)れ口(くち)に立(た)ち、わたしにこれを滅(ほろ)ぼさせないようにする者(もの)を、彼(かれ)らのうちに尋(たず)ねたが得(え)られなかった。 31それゆえ、わたしはわが怒(いか)りを彼(かれ)らの上(うえ)に注(そそ)ぎ、わが憤(いきどお)りの火(ひ)をもって彼(かれ)らを滅(ほろ)ぼし、彼(かれ)らのおこないを、そのこうべに報(むく)いたと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

第二三章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、ここにふたりの女(おんな)があった。ひとりの母(はは)の娘(むすめ)である。 3彼(かれ)らはエジプトで淫行(いんこう)をした。彼(かれ)らは若(わか)い時(とき)に淫行(いんこう)をした。すなわちその所(ところ)で彼(かれ)らの胸(むね)は押(お)され、その処女(しょじょ)の乳(ち)ぶさはいじられた。 4彼(かれ)らの名(な)は姉(あね)はアホラ、妹(いもうと)はアホリバである。彼(かれ)らはわたしのものとなって、むすこ娘(むすめ)たちを産(う)んだ。その本名(ほんみょう)はアホラはサマリヤ、アホリバはエルサレムである。

5アホラはわたしのものである間(あいだ)に淫行(いんこう)をなし、その恋人(こいびと)なるアッスリヤびとにこがれた。 6すなわち紫(むらさき)の衣(ころも)をきた軍人(ぐんじん)、長官(ちょうかん)、司令(しれい)官(かん)、すべて好(この)ましい若者(わかもの)、馬(うま)に乗(の)る者(もの)たちである。 7彼女(かのじょ)は彼(かれ)らに淫行(いんこう)を供(そな)えた。彼(かれ)らはすべてアッスリヤのえり抜(ぬ)きの人々(ひとびと)である。彼女(かのじょ)はまた、そのこがれたすべての者(もの)のもろもろの偶像(ぐうぞう)をもって、おのれを汚(けが)した。 8彼女(かのじょ)はエジプトの日(ひ)からおこなっていた、その淫行(いんこう)を捨(す)てなかった。それは彼女(かのじょ)の若(わか)い時(とき)に、彼(かれ)らが彼女(かのじょ)と寝(ね)、その処女(しょじょ)の乳(ち)ぶさをいじり、その情欲(じょうよく)を彼女(かのじょ)の上(うえ)に注(そそ)いだからである。 9それゆえ、わたしは彼女(かのじょ)をその恋人(こいびと)の手(て)に渡(わた)し、そのこがれたアッスリヤの人々(ひとびと)の手(て)に渡(わた)した。 10彼(かれ)らは彼女(かのじょ)の裸(はだか)を現(あらわ)し、そのむすこ娘(むすめ)たちを奪(うば)い、つるぎをもって彼女(かのじょ)を殺(ころ)した。こうして彼女(かのじょ)に対(たい)するさばきが行(おこな)われたとき、彼女(かのじょ)は女(おんな)たちの間(あいだ)の語(かた)り草(くさ)となった。

11その妹(いもうと)アホリバはこれを見(み)て、姉(あね)よりも情欲(じょうよく)をほしいままにし、姉(あね)の淫行(いんこう)よりも多(おお)く淫行(いんこう)をなし、 12アッスリヤの人々(ひとびと)に恋(こい)こがれた。長官(ちょうかん)、司令(しれい)官(かん)、盛装(せいそう)した軍人(ぐんじん)、馬(うま)に乗(の)る者(もの)たちで、すべて好(この)ましい若者(わかもの)たちである。 13わたしは彼女(かのじょ)が身(み)を汚(けが)したのを見(み)た。彼(かれ)らは共(とも)に一つの道(みち)をたどったが、 14彼女(かのじょ)はさらにその淫行(いんこう)を続(つづ)け、壁(かべ)に描(えが)いた人々(ひとびと)を見(み)た。すなわち朱(しゅ)で描(えが)いたカルデヤびとの像(ぞう)で、 15腰(こし)には帯(おび)を結(むす)び、頭(あたま)にはたれさがったずきんをいただいていた。これらはみな官吏(かんり)のような姿(すがた)で、その生(うま)れた国(くに)カルデヤのバビロン人(ひと)に似(に)ていた。 16彼女(かのじょ)はこれらを見(み)て、これに恋(こい)こがれ、使者(ししゃ)をカルデヤの彼(かれ)らのもとに送(おく)った。 17そこでバビロンの人々(ひとびと)は彼女(かのじょ)のもとに来(き)て、恋(こい)の床(とこ)につき、情欲(じょうよく)をもって彼女(かのじょ)を汚(けが)したが、彼女(かのじょ)は彼(かれ)らに汚(けが)されるにおよんで、その心(こころ)は彼(かれ)らから離(はな)れた。 18彼女(かのじょ)がその淫行(いんこう)を公然(こうぜん)と続(つづ)け、その裸(はだか)をさらしたので、わたしの心(こころ)は彼女(かのじょ)から離(はな)れた。これはあたかもわたしの心(こころ)が、彼女(かのじょ)の姉(あね)から離(はな)れたと同様(どうよう)である。 19しかし彼女(かのじょ)はなおエジプトの地(ち)で姦淫(かんいん)をしたその若(わか)き日(ひ)を覚(おぼ)えて、その淫行(いんこう)を続(つづ)け、 20その情夫(じょうふ)たちに恋(こい)こがれた。その人(ひと)の肉(にく)は、ろばの肉(にく)のごとく、その精(せい)は馬(うま)の精(せい)のようであった。 21このようにあなたは、かのエジプトびとが、あなたの胸(むね)に手(て)をつけ、あなたの若(わか)い乳(ち)ぶさをおさえた時(とき)の、若(わか)い時(とき)の淫行(いんこう)を慕(した)っている」。

22それゆえ、アホリバよ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、「見(み)よ、わたしは、あなたの心(こころ)がすでに離(はな)れたあなたの恋人(こいびと)らを起(おこ)して、あなたを攻(せ)めさせ、彼(かれ)らに四方(しほう)から来(き)てあなたを攻(せ)めさせる。 23すなわちバビロンの人々(ひとびと)およびカルデヤのすべての人々(ひとびと)、ペコデ、ショア、コア、アッスリヤのすべての人々(ひとびと)、好(この)ましい若者(わかもの)、長官(ちょうかん)、司令(しれい)官(かん)、官吏(かんり)、軍人(ぐんじん)など、すべて馬(うま)に乗(の)る者(もの)たちである。 24彼(かれ)らは戦車(せんしゃ)、貨車(かしゃ)、および多(おお)くの民(たみ)を率(ひき)いて、北(きた)からあなたに攻(せ)めて来(く)る。大盾(おおだて)、小盾(こだて)、かぶとを備(そな)えて、四方(しほう)からあなたに攻(せ)めかかる。わたしが彼(かれ)らにさばきをゆだねるゆえ、彼(かれ)らは、そのおきてに従(したが)って、あなたをさばく。 25わたしはあなたに向(む)かってわたしの憤(いきどお)りを起(おこ)すゆえ、彼(かれ)らは怒(いか)りをもってあなたを扱(あつか)い、あなたの鼻(はな)と耳(みみ)とを切(き)り落(おと)し、そして残(のこ)りの者(もの)はつるぎに倒(たお)れる。彼(かれ)らはあなたのむすこ娘(むすめ)たちを奪(うば)い、生(い)き残(のこ)った者(もの)を火(ひ)で焼(や)く。 26彼(かれ)らはまたあなたの衣服(いふく)をはぎ取(と)り、あなたの美(うつく)しい飾(かざ)りを取(と)り去(さ)る。 27こうしてわたしはあなたの淫乱(いんらん)と、エジプトの地(ち)から持(も)って来(き)た淫行(いんこう)とを取(と)り除(のぞ)き、重(かさ)ねてあなたの目(め)を、エジプトびとに向(む)けて上(あ)げさせず、彼(かれ)らの事(こと)を思(おも)わないようにする。 28主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしはあなたの憎(にく)む者(もの)の手(て)、あなたの心(こころ)の離(はな)れた者(もの)の手(て)にあなたを渡(わた)す。 29彼(かれ)らは憎(にく)しみをもってあなたを扱(あつか)い、あなたの所得(しょとく)をことごとく取(と)り去(さ)り、あなたを赤(あか)はだかにし、あなたの淫行(いんこう)の裸(はだか)を現(あらわ)す。あなたの淫乱(いんらん)と淫行(いんこう)とのゆえに、 30すなわち、あなたが異邦人(いほうじん)を慕(した)って姦淫(かんいん)を行(おこな)い、彼(かれ)らの偶像(ぐうぞう)をもって身(み)を汚(けが)したゆえに、これらのことがあなたに臨(のぞ)むのだ。 31あなたはその姉(あね)の道(みち)を歩(あゆ)んだので、わたしも彼女(かのじょ)の杯(さかずき)をあなたにわたす。 32主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、
あなたは姉(あね)の深(ふか)い、大(おお)きな杯(さかずき)を飲(の)み、
笑(わら)い物(もの)となり、あざけりとなる、
この杯(さかずき)にはそれらが多(おお)くこもっている。
33あなたは酔(よ)いと憂(うれ)いとに満(み)たされる。
驚(おどろ)きと滅(ほろ)びの杯(さかずき)、
これがあなたの姉(あね)サマリヤの杯(さかずき)である。
34あなたはこれを飲(の)みこれをかたむけ、
あなたの髪(かみ)の毛(け)をひきむしり、
あなたの乳(ち)ぶさをかきさく。
わたしがこれを言(い)うと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 35それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたはわたしを忘(わす)れ、わたしをあなたのうしろに捨(す)て去(さ)ったゆえ、あなたは自分(じぶん)の淫乱(いんらん)と淫行(いんこう)との罪(つみ)を負(お)わねばならぬ」。

36主(しゅ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、あなたはアホラとアホリバをさばくのか。それならば彼(かれ)らにその憎(にく)むべき事(こと)を告(つ)げよ。 37彼(かれ)らは姦淫(かんいん)を行(おこな)い、血(ち)が彼(かれ)らの手(て)の上(うえ)にある。彼(かれ)らはその偶像(ぐうぞう)と姦淫(かんいん)を行(おこな)い、またわたしに産(う)んだ子(こ)らを、食物(しょくもつ)のために彼(かれ)らにささげた。 38さらに彼(かれ)らは、わたしに対(たい)してこのようにした。すなわち、彼(かれ)らは同(おな)じ日(ひ)にわたしの聖所(せいじょ)を汚(けが)し、わたしの安息日(あんそくにち)を犯(おか)した。 39彼(かれ)らはその子(こ)らを、偶像(ぐうぞう)にささげるためにほふった同(おな)じ日(ひ)に、わたしの聖所(せいじょ)にきて、これを汚(けが)した。見(み)よ、彼(かれ)らがわたしの家(いえ)の中(なか)でしたことはこれである。 40さらに彼(かれ)らは使者(ししゃ)をやって、遠(とお)くから来(く)るように人々(ひとびと)を招(まね)いた。見(み)よ、彼(かれ)らはきた。あなたは、この人々(ひとびと)のために身(み)を洗(あら)い、目(め)を描(えが)き、飾(かざ)り物(もの)を身(み)につけ、 41尊(たっと)い床(とこ)に座(ざ)し、食卓(しょくたく)をその前(まえ)に設(もう)け、わたしの香(こう)と、わたしの油(あぶら)とを、その上(うえ)に供(そな)えた。 42こうして、のんきな群衆(ぐんしゅう)の声(こえ)は彼女(かのじょ)と共(とも)にあり、また、荒野(あらの)から連(つ)れて来(き)た通(とお)りがかりの酔(よ)いどれも、彼(かれ)らと共(とも)にいた。彼(かれ)らは女(おんな)たちの手(て)に腕輪(うでわ)をはめさせ、頭(あたま)に美(うつく)しい冠(かんむり)をいただかせた。

43そこでわたしは言(い)った、彼女(かのじょ)と姦淫(かんいん)を行(おこな)う時(とき)、人々(ひとびと)は姦淫(かんいん)を犯(おか)さないであろうか。 44人(ひと)が遊女(ゆうじょ)の所(ところ)にはいるように、彼(かれ)らは彼女(かのじょ)の所(ところ)にはいった。こうして彼(かれ)らは姦淫(かんいん)を行(おこな)うために、アホラおよびアホリバの所(ところ)にはいった。 45しかし正(ただ)しい人々(ひとびと)は淫婦(いんぷ)のさばきと、血(ち)を流(なが)した女(おんな)のさばきとをもって、彼(かれ)らをさばく。それは彼(かれ)らが淫婦(いんぷ)であって、その手(て)に血(ち)があるからである」。

46主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、「わたしは軍隊(ぐんたい)を彼(かれ)らに向(む)かって攻(せ)め上(のぼ)らせ、彼(かれ)らを恐(おそ)れと略奪(りゃくだつ)とに渡(わた)す。 47軍隊(ぐんたい)は彼(かれ)らを石(いし)で打(う)ち、つるぎで切(き)り、そのむすこ娘(むすめ)たちを殺(ころ)し、火(ひ)でその家(いえ)を焼(や)く。 48こうしてわたしはこの地(ち)に淫乱(いんらん)を絶(た)やす。すべての女(おんな)はみずからいましめて、あなたがたがしたような淫乱(いんらん)を行(おこな)わない。 49あなたがたの淫乱(いんらん)の報(むく)いは、あなたがたの上(うえ)にくだり、あなたがたはその偶像(ぐうぞう)礼拝(れいはい)の罪(つみ)を負(お)い、そしてわたしが主(しゅ)なる神(かみ)であることを知(し)るようになる」。

第二四章

1第(だい)九年(ねん)の十月(がつ)十日(か)に、主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、あなたはこの日(ひ)すなわち今日(こんにち)の名(な)を書(か)きしるせ。バビロンの王(おう)は、この日(ひ)エルサレムを包囲(ほうい)した。 3あなたはこの反逆(はんぎゃく)の家(いえ)にたとえを語(かた)って言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、
かますをすえ、これをすえて、水(みず)をくみ入(い)れよ。
4その中(なか)に肉(にく)の切(き)れを入(い)れよ、
すべて良(よ)い肉(にく)の切(き)れ、
すなわち、ももと肩(かた)の肉(にく)をこれに入(い)れよ。
良(よ)い骨(ほね)をこれに満(み)たせ。
5羊(ひつじ)の最(もっと)も良(よ)いものを取(と)れ。
かまの下(した)にまきを積(つ)み、
その肉(にく)を煮(に)たぎらせ、またその中(なか)の骨(ほね)を煮(に)よ。

6それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わざわいなるかな、流血(りゅうけつ)の町(まち)、さびているかま。そのさびはこれを離(はな)れない。肉(にく)をひとつびとつ無差別(むさべつ)に取(と)り出(だ)せ。 7その流(なが)した血(ち)はまだその中(なか)にある。彼女(かのじょ)はこれを裸(はだか)岩(いわ)の上(うえ)に流(なが)し、土(つち)でこれをおおうために、地面(じめん)には注(そそ)がなかった。 8これは、わたしの怒(いか)りをつのらせ、あだを返(かえ)すために、その流(なが)した血(ち)がおおわれないように、裸(はだか)岩(いわ)の上(うえ)に流(なが)したのである。 9それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わざわいなるかな、流血(りゅうけつ)の町(まち)。わたしもまた、まきをさらに積(つ)み重(かさ)ねる。 10まきを積(つ)み重(かさ)ね、火(ひ)を燃(も)やし、肉(にく)をよく煮(に)て、煮(に)つくし、骨(ほね)を焼(や)け。 11そしてかまを熱(あつ)くするため、それをからにして炭火(すみび)の上(うえ)に置(お)き、その銅(どう)を焼(や)いて、汚(けが)れをその中(なか)に溶(と)かし、そのさびを去(さ)れ。 12しかしわたしのほねおりは、むだであった。その多(おお)くのさびは火(ひ)によって消(き)えない。 13そのさびとは、あなたの不潔(ふけつ)な淫行(いんこう)である。わたしはあなたを清(きよ)めようとしたが、あなたはあなたの不潔(ふけつ)から清(きよ)められようとしないから、わたしの怒(いか)りをあなたに漏(も)らし尽(つく)すまでは、あなたは汚(けが)れから清(きよ)まることはない。 14主(しゅ)なるわたしはこれを言(い)った。そしてこれは必(かなら)ず成(な)る。わたしはこれをなす。わたしはやめない、惜(お)しまない、悔(く)いない。あなたのおこないにより、あなたのわざによって、あなたをさばくと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

15また主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 16「人(ひと)の子(こ)よ、見(み)よ、わたしは、にわかにあなたの目(め)の喜(よろこ)ぶ者(もの)を取(と)り去(さ)る。嘆(なげ)いてはならない。泣(な)いてはならない。涙(なみだ)を流(なが)してはならない。 17声(こえ)をたてずに嘆(なげ)け。死人(しにん)のために嘆(なげ)き悲(かな)しむな。ずきんをかぶり、足(あし)にくつをはけ。口(くち)をおおうな。嘆(なげ)きのパンを食(た)べるな」。 18朝(あさ)のうちに、わたしは人々(ひとびと)に語(かた)ったが、夕(ゆう)べには、わたしの妻(つま)は死(し)んだ。翌朝(よくあさ)わたしは命(めい)じられたようにした。

19人々(ひとびと)はわたしに言(い)った、「あなたがするこの事(こと)は、われわれになんの関係(かんけい)があるのか、それをわれわれに告(つ)げてはくれまいか」。 20わたしは彼(かれ)らに言(い)った、「主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 21『イスラエルの家(いえ)に言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしはあなたがたの力(ちから)の誇(ほこり)、目(め)の喜(よろこ)び、心(こころ)の望(のぞ)みであるわが聖所(せいじょ)を汚(けが)す。あなたがたが残(のこ)すむすこ娘(むすめ)たちは、つるぎに倒(たお)れる。 22あなたがたもわたしがしたようにし、口(くち)をおおわず、嘆(なげ)きのパンを食(た)べず、 23頭(あたま)にずきんをかぶり、足(あし)にくつをはき、嘆(なげ)かず、泣(な)かず、その罪(つみ)の中(なか)にやせ衰(おとろ)えて、互(たがい)にうめくようになる。 24このようにエゼキエルはあなたがたのためにしるしとなる。彼(かれ)がしたようにあなたがたもせよ。この事(こと)が成(な)る時(とき)、あなたがたはわたしが主(しゅ)なる神(かみ)であることを知(し)るようになる』。

25人(ひと)の子(こ)よ、わたしが、彼(かれ)らのとりで、彼(かれ)らの喜(よろこ)びと栄(さか)え、彼(かれ)らの目(め)の喜(よろこ)びであり、その心(こころ)の望(のぞ)みであるもの、また彼(かれ)らのむすこ娘(むすめ)たちを取(と)り去(さ)る日(ひ)、 26その日(ひ)に難(なん)をのがれて来(く)る者(もの)が、あなたのもとにきて、あなたに事(こと)を告(つ)げる。 27その日(ひ)あなたは、そののがれてきた者(もの)に向(む)かって口(くち)を開(ひら)き、語(かた)り、もはや沈黙(ちんもく)しない。こうしてあなたは彼(かれ)らのためにしるしとなり、彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る」。

第二五章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、あなたの顔(かお)をアンモンの人々(ひとびと)に向(む)け、これに向(む)かって預言(よげん)し、 3アンモンの人々(ひとびと)に言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)の言葉(ことば)を聞(き)け。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたはわが聖所(せいじょ)の汚(けが)された時(とき)、またイスラエルの地(ち)の荒(あら)された時(とき)、またユダの家(いえ)が捕(とら)え移(うつ)された時(とき)、ああ、それはよい気味(きみ)であると言(い)った。 4それゆえ、わたしはあなたを、東(ひがし)の人々(ひとびと)に渡(わた)して彼(かれ)らの所有(しょゆう)とする。彼(かれ)らはあなたのうちに陣営(じんえい)を設(もう)け、あなたのうちに住居(じゅうきょ)を造(つく)り、あなたのくだものを食(た)べ、あなたの乳(ちち)を飲(の)む。 5わたしはラバを、らくだを飼(か)う所(ところ)とし、アンモンびとの町々(まちまち)を、羊(ひつじ)の伏(ふ)す所(ところ)とする。そしてあなたがたは、わたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。 6主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたはイスラエルの地(ち)に向(む)かって手(て)をうち、足(あし)を踏(ふ)み、心(こころ)に悪意(あくい)を満(み)たして喜(よろこ)んだ。 7それゆえ、見(み)よ、わたしはわが手(て)をあなたに向(む)けて伸(の)べ、あなたを、もろもろの国民(こくみん)に渡(わた)して略奪(りゃくだつ)にあわせ、あなたを、もろもろの民(たみ)の中(なか)から断(た)ち、諸国(しょこく)の中(なか)から滅(ほろ)ぼし絶(た)やす。そしてあなたは、わたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。

8主(しゅ)なる神(かみ)はわたしにこう言(い)われる、モアブは言(い)った、見(み)よ、ユダの家(いえ)は、他(た)のすべての国民(こくみん)と同様(どうよう)であると。 9それゆえ、わたしはモアブの境界(きょうかい)の町々(まちまち)、すなわち国(くに)の栄(さか)えであるベテエシモテ、バアルメオン、キリアタイムの横腹(よこばら)を開(ひら)き、 10これをアンモンの人々(ひとびと)と共(とも)に、東方(とうほう)の人々(ひとびと)に与(あた)えて、その所有(しょゆう)とし、モアブの人々(ひとびと)をもろもろの国民(こくみん)の中(なか)に記憶(きおく)させない。 11わたしはモアブの上(うえ)にさばきを行(おこな)う。そのとき、彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る。

12主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、エドムは恨(うら)みをふくんでユダの家(いえ)に敵対(てきたい)し、これに恨(うら)みを返(かえ)して、はなはだしく罪(つみ)を犯(おか)した。 13それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしはエドムの上(うえ)に手(て)を伸(の)べて、その中(なか)から人(ひと)と獣(けもの)とを断(た)ち、これを荒(あ)れ地(ち)とする。テマンからデダンまで人々(ひとびと)はつるぎに倒(たお)れる。 14わたしはわが民(たみ)イスラエルの手(て)をもって、エドムにわがあだを報(むく)いる。彼(かれ)らがわが怒(いか)り、わが憤(いきどお)りに従(したが)ってエドムに行(おこな)う時(とき)、エドムの人々(ひとびと)は、わたしがあだを返(かえ)すことを知(し)るようになると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

15主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、ペリシテびとは恨(うら)みをふくんで行動(こうどう)し、心(こころ)に悪意(あくい)をもってあだを返(かえ)し、深(ふか)い敵意(てきい)をもって、滅(ほろ)ぼすことをした。 16それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしは手(て)をペリシテびとの上(うえ)に伸(の)べ、ケレテびとを断(た)ち、海(うみ)べの残(のこ)りの者(もの)を滅(ほろ)ぼす。 17わたしは怒(いか)りに満(み)ちた懲罰(ちょうばつ)をもって、大(おお)いなる復讐(ふくしゅう)を彼(かれ)らになす。わたしが彼(かれ)らにあだを返(かえ)す時(とき)、彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる」。

第二六章

1第(だい)十一年(ねん)の第(だい)一日(にち)に主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、ツロはエルサレムについて言(い)った、『ああ、それはよい気味(きみ)である。もろもろの民(たみ)の門(もん)は破(やぶ)れて、わたしに開(ひら)かれた。わたしは豊(ゆた)かになり、彼(かれ)は破(やぶ)れはてた』と。 3それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、ツロよ、わたしはあなたを攻(せ)め、海(うみ)がその波(なみ)を起(おこ)すように、わたしは多(おお)くの国民(こくみん)を、あなたに攻(せ)めこさせる。 4彼(かれ)らはツロの城壁(じょうへき)をこわし、そのやぐらを倒(たお)す。わたしはその土(つち)を払(はら)い去(さ)って、裸(はだか)の岩(いわ)にする。 5ツロは海(うみ)の中(なか)にあって、網(あみ)をはる場所(ばしょ)になる。これはわたしが言(い)ったのであると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。ツロは、もろもろの民(たみ)にかすめられ、 6その本土(ほんど)におる娘(むすめ)たちは、つるぎで殺(ころ)される。そして彼(かれ)らは、わたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。

7主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしは王(おう)の王(おう)なるバビロンの王(おう)ネブカデレザルに、馬(うま)、戦車(せんしゃ)、騎兵(きへい)、および多(おお)くの軍勢(ぐんぜい)をひきいて、北(きた)からツロに攻(せ)めこさせる。 8彼(かれ)は本土(ほんど)におるあなたの娘(むすめ)たちを、つるぎで殺(ころ)し、あなたに向(む)かって雲悌(うんてい)を建(た)て、塁(るい)を築(きず)き、盾(たて)を備(そな)え、 9城(しろ)くずしをあなたの城壁(じょうへき)に向(む)け、おのであなたのやぐらを打(う)ち砕(くだ)く。 10その多(おお)くの馬(うま)の土煙(つちけむり)は、あなたをおおう。人(ひと)が破(やぶ)れた町(まち)にはいるように、彼(かれ)があなたの門(もん)にはいる時(とき)、騎兵(きへい)と貨車(かしゃ)と戦車(せんしゃ)の響(ひび)きによって、あなたの石(いし)がきはゆるぐ。 11彼(かれ)はその馬(うま)のひずめで、あなたのすべてのちまたを踏(ふ)みあらし、つるぎであなたの民(たみ)を殺(ころ)す。あなたの力強(ちからづよ)い柱(はしら)は地(ち)に倒(たお)れる。 12彼(かれ)らはあなたの財宝(ざいほう)を奪(うば)い、商品(しょうひん)をかすめ、城壁(じょうへき)をくずし、楽(たの)しい家(いえ)をこわし、石(いし)と木(き)と土(つち)とを水(みず)の中(なか)に投(な)げ込(こ)む。 13わたしはあなたの歌(うた)の声(こえ)をとどめる。琴(こと)の音(ね)はもはや聞(きこ)えなくなる。 14わたしはあなたを裸(はだか)の岩(いわ)にする。あなたは網(あみ)を張(は)る場所(ばしょ)となり、再(ふたた)び建(た)てられることはない。主(しゅ)なるわたしがこれを言(い)ったと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

15主(しゅ)なる神(かみ)はツロにこう言(い)われる、海沿(うみぞ)いの国々(くにぐに)はあなたの倒(たお)れる響(ひび)き、手負(てお)いのうめき、あなたのうちの殺人(さつじん)のゆえに、身震(みぶる)いしないであろうか。 16その時(とき)、海(うみ)の君(きみ)たちは皆(みな)その位(くらい)からおり、朝(あさ)服(ふく)を脱(ぬ)ぎ、縫(ぬ)い取(と)りの衣服(いふく)を取(と)り去(さ)り、恐(おそ)れを身(み)にまとい、地(ち)に座(ざ)して、いたく恐(おそ)れ、あなたの事(こと)を驚(おどろ)き、 17あなたのために悲(かな)しみの歌(うた)をのべて言(い)う、
『あなたは海(うみ)にあって、強(つよ)い誉(ほまれ)ある町(まち)、
本土(ほんど)に恐(おそ)れを与(あた)えていたあなたも、その住民(じゅうみん)も、
海(うみ)から消(き)え去(さ)った。
18島々(しまじま)はあなたの倒(たお)れる日(ひ)に身震(みぶる)いする。
海(うみ)の島々(しまじま)はあなたの去(さ)り行(い)くことを見(み)て驚(おどろ)く』。

19主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしはあなたを、荒(あ)れた町(まち)となし、住(す)む者(もの)のない町(まち)のようにし、淵(ふち)をあなたに向(む)かってわきあがらせ、大水(おおみず)にあなたをおおわせる時(とき)、 20あなたを穴(あな)に下(くだ)る者(もの)どもと共(とも)に、昔(むかし)の民(たみ)の所(ところ)に下(くだ)し、穴(あな)に下(くだ)る者(もの)と共(とも)に下(した)の国(くに)に、昔(むかし)のままの荒(あ)れ跡(あと)の中(なか)に、あなたを住(す)ませる。それゆえ、あなたは人(ひと)の住(す)む所(ところ)とならず、また生(なま)ある者(もの)の地(ち)に所(ところ)を得(え)ない。 21わたしはあなたの終(おわ)りを、恐(おそ)るべきものとする。あなたは無(む)に帰(き)する。あなたを尋(たず)ねる人(ひと)があっても、永久(えいきゅう)に見(み)いださないと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

第二七章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、ツロのために悲(かな)しみの歌(うた)をのべ、 3海(うみ)の入口(いりぐち)に住(す)んで、多(おお)くの海沿(うみぞ)いの国々(くにぐに)の民(たみ)の商人(しょうにん)であるツロに対(たい)して言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、
ツロよ、あなたは言(い)った、
『わたしの美(び)は完全(かんぜん)である』と。
4あなたの境(さかい)は海(うみ)の中(なか)にあり、
あなたの建設(けんせつ)者(しゃ)はあなたの美(び)を完全(かんぜん)にした。
5人々(ひとびと)はセニルのもみの木(き)で
あなたのために船板(ふないた)を造(つく)り、
レバノンから香柏(こうはく)をとって、
あなたのために帆柱(ほばしら)を造(つく)り、
6バシャンのかしの木(き)で、
あなたのためにかいを造(つく)り、
クプロの島(しま)から来(く)る松(まつ)の木(き)に象牙(ぞうげ)をはめて、
あなたのために甲板(かんぱん)を造(つく)った。
7あなたの帆(ほ)はエジプトから来(く)るあや布(ぬの)であって、
あなたの旗(はた)に用(もち)いられ、
あなたのおおいはエリシャの海岸(かいがん)から来(く)る
青(あお)と紫(むらさき)の布(ぬの)である。
8あなたのこぎ手(て)は、
シドンとアルワデの住民(じゅうみん)、
あなたのかじとりは、
あなたのうちにいる熟練(じゅくれん)なゼメルの人々(ひとびと)である。
9ゲバルの老人(ろうじん)たち、およびその熟練(じゅくれん)な人々(ひとびと)は、
あなたのうちにいて漏(も)りを繕(つくろ)い、
海(うみ)のすべての船(ふね)およびその船員(せんいん)らは
あなたのうちにいて、あなたの商品(しょうひん)を交易(こうえき)する。

10ペルシャ人(ひと)、ルデびと、プテびとはあなたの軍(ぐん)に加(くわ)わって、あなたの戦士(せんし)となる。彼(かれ)らはあなたのうちに、盾(たて)とかぶとを掛(か)け、あなたに輝(かがや)きをそえた。 11アルワデとヘレクの人々(ひとびと)は、あなたの周囲(しゅうい)の城壁(じょうへき)の上(うえ)にあり、ガマデの人々(ひとびと)は、あなたのやぐらの中(なか)にあり、彼(かれ)らは、あなたの周囲(しゅうい)の城壁(じょうへき)にその盾(たて)を掛(か)けて、あなたの美観(びかん)を全(まっと)うした。

12あなたはそのすべての貨物(かもつ)に富(と)むゆえに、タルシシはあなたと交易(こうえき)をなし、銀(ぎん)、鉄(てつ)、すず、鉛(なまり)をあなたの商品(しょうひん)と交換(こうかん)した。 13ヤワン、トバル、およびメセクはあなたと取引(とりひき)し、彼(かれ)らは人身(じんしん)と青銅(せいどう)の器(うつわ)とを、あなたの商品(しょうひん)と交換(こうかん)した。 14ベテ・トガルマは馬(うま)、軍馬(ぐんば)、および騾馬(らば)をあなたの商品(しょうひん)と交換(こうかん)した。 15ローヅ島(とう)の人々(ひとびと)はあなたと取引(とりひき)し、多(おお)くの海沿(うみぞ)いの国々(くにぐに)は、あなたの市場(しじょう)となり、象牙(ぞうげ)と黒(くろ)たんとを、みつぎとしてあなたに持(も)ってきた。 16あなたの製品(せいひん)が多(おお)いので、エドムはあなたと商売(しょうばい)し、彼(かれ)らは赤玉(あかだま)、紫(むらさき)、縫(ぬ)い取(と)りの布(ぬの)、細(ほそ)布(ぬの)、さんご、めのうをもって、あなたの商品(しょうひん)と交換(こうかん)した。 17ユダとイスラエルの地(ち)は、あなたと取引(とりひき)し、麦(むぎ)、オリブ、いちじく、蜜(みつ)、油(あぶら)、および乳香(にゅうこう)をもって、あなたの商品(しょうひん)と交換(こうかん)した。 18あなたの製品(せいひん)が多(おお)く、あなたの富(とみ)が多(おお)いので、ダマスコはあなたと取引(とりひき)し、ヘルボンの酒(さけ)と、さらした羊毛(ようもう)と、 19ウザルの酒(さけ)をもって、あなたの商品(しょうひん)と交換(こうかん)し、銑鉄(せんてつ)、肉桂(にっけい)、菖蒲(しょうぶ)をもって、あなたの商品(しょうひん)と交易(こうえき)した。 20デダンは乗物(のりもの)の鞍(くら)敷(しき)をもって、あなたと取引(とりひき)した。 21アラビヤびと、およびケダルのすべての君(きみ)たちは小羊(こひつじ)、雄羊(おひつじ)、やぎをもって、あなたと取引(とりひき)し、これらの物(もの)をあなたと交易(こうえき)した。 22シバとラアマの商人(しょうにん)は、あなたと取引(とりひき)し、もろもろの尊(たっと)い香料(こうりょう)と、もろもろの宝石(ほうせき)と金(きん)とをもって、あなたの商品(しょうひん)と交換(こうかん)した。 23ハラン、カンネ、エデン、アッスリヤ、キルマデはあなたと取引(とりひき)した。 24彼(かれ)らは、はなやかな衣服(いふく)と、青(あお)く縫(ぬ)い取(と)りした布(ぬの)と、ひもで結(むす)んで、じょうぶにした敷物(しきもの)などをもって、あなたと取引(とりひき)した。 25タルシシの船(ふね)はあなたの商品(しょうひん)を運(はこ)んでまわった。
あなたは海(うみ)の中(なか)にいて満(み)ち足(た)り、いたく栄(さか)えた。
26あなたのこぎ手(て)らはあなたを大海(たいかい)の中(なか)に進(すす)め、
海(うみ)の中(なか)で東風(ひがしかぜ)があなたの船(ふね)を破(やぶ)った。
27あなたの財宝(ざいほう)、あなたの貨物(かもつ)、あなたの商品(しょうひん)、
あなたの船員(せんいん)、あなたのかじ取(と)り、
あなたの漏(も)りを繕(つくろ)う者(もの)、あなたの商品(しょうひん)を商(あきな)う者(もの)、
あなたの中(なか)にいるすべての軍人(ぐんじん)、
あなたの中(なか)にいるすべての仲間(なかま)は皆(みな)、
あなたの破滅(はめつ)の日(ひ)に海(うみ)の中(なか)に沈(しず)む。
28あなたのかじ取(と)りの叫(さけ)び声(ごえ)に、近郷(きんごう)は震(ふる)い、
29すべてかいをとる者(もの)は船(ふね)からくだる。
船員(せんいん)および海(うみ)のすべてのかじ取(と)りは海(うみ)べに立(た)ち、
30あなたのために声(こえ)をあげて泣(な)き、はげしく叫(さけ)び、
ちりをこうべにかぶり、灰(はい)の中(なか)にまろび、
31あなたのために髪(かみ)をそり、荒布(あらぬの)をまとい、
あなたのために心(こころ)を痛(いた)めて泣(な)き、はげしく嘆(なげ)く。
32彼(かれ)らは悲(かな)しんで、あなたのために悲(かな)しみの歌(うた)をのべ、
あなたを弔(とむら)って言(い)う、
『だれかツロのように海(うみ)の中(なか)で滅(ほろ)びたものがあるか。
33あなたの商品(しょうひん)が海(うみ)を越(こ)えてきた時(とき)、
あなたは多(おお)くの民(たみ)を飽(あ)かせ、
あなたの多(おお)くの財宝(ざいほう)と商品(しょうひん)とをもって、
地(ち)の王(おう)たちを富(と)ませた。
34今(いま)あなたは海(うみ)で破船(はせん)し、深(ふか)い水(みず)に沈(しず)み、
あなたの商品(しょうひん)と、あなたのすべての船員(せんいん)とは、
あなたと共(とも)に沈(しず)んだ。
35海沿(うみぞ)いの国々(くにぐに)に住(す)む者(もの)は皆(みな)あなたについて驚(おどろ)き、
その王(おう)たちは大(おお)いに恐(おそ)れてその顔(かお)を震(ふる)わす。
36もろもろの民(たみ)の中(なか)の商人(しょうにん)らはあなたをあざける。
あなたは恐(おそ)るべき終(おわ)りを遂(と)げ、
永遠(えいえん)にうせはてる』」。

第二八章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、ツロの君(きみ)に言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、
あなたは心(こころ)に高(たか)ぶって言(い)う、
『わたしは神(かみ)である、神々(かみがみ)の座(ざ)にすわって、海(うみ)の中(なか)にいる』と。
しかし、あなたは自分(じぶん)を神(かみ)のように賢(かしこ)いと思(おも)っても、
人(ひと)であって、神(かみ)ではない。
3見(み)よ、あなたはダニエルよりも賢(かしこ)く、
すべての秘密(ひみつ)もあなたには隠(かく)れていない。
4あなたは知恵(ちえ)と悟(さと)りとによって富(とみ)を得(え)、
金銀(きんぎん)を倉(くら)にたくわえた。
5あなたは大(おお)いなる貿易(ぼうえき)の知恵(ちえ)によって
あなたの富(とみ)を増(ま)し、
その富(とみ)によってあなたの心(こころ)は高(たか)ぶった。
6それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、
あなたは自分(じぶん)を神(かみ)のように賢(かしこ)いと思(おも)っているゆえ、
7見(み)よ、わたしは、もろもろの国民(こくみん)の最(もっと)も恐(おそ)れている
異邦人(いほうじん)をあなたに攻(せ)めこさせる。
彼(かれ)らはつるぎを抜(ぬ)いて、
あなたが知恵(ちえ)をもって得(え)た麗(うるわ)しいものに向(む)かい、
あなたの輝(かがや)きを汚(けが)し、
8あなたを穴(あな)に投(な)げ入(い)れる。
あなたは海(うみ)の中(なか)で殺(ころ)された者(もの)のような死(し)を遂(と)げる。
9それでもなおあなたは、『自分(じぶん)は神(かみ)である』と、
あなたを殺(ころ)す人々(ひとびと)の前(まえ)で言(い)うことができるか。
あなたは自分(じぶん)を傷(きず)つける者(もの)の手(て)にかかっては、
人(ひと)であって、神(かみ)ではないではないか。
10あなたは異邦人(いほうじん)の手(て)によって
割礼(かつれい)を受(う)けない者(もの)の死(し)を遂(と)げる。
これはわたしが言(い)うのであると、
主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

11また主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 12「人(ひと)の子(こ)よ、ツロの王(おう)のために悲(かな)しみの歌(うた)をのべて、これに言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、
あなたは知恵(ちえ)に満(み)ち、
美(び)のきわみである完全(かんぜん)な印(しるし)である。
13あなたは神(かみ)の園(その)エデンにあって、
もろもろの宝石(ほうせき)が、あなたをおおっていた。
すなわち赤(あか)めのう、黄玉(おうぎょく)、青玉(せいぎょく)、貴(き)かんらん石(せき)、
緑柱石(りょくちゅうせき)、縞(しま)めのう、
サファイヤ、ざくろ石(いし)、エメラルド。
そしてあなたの象眼(ぞうがん)も彫刻(ちょうこく)も金(きん)でなされた。
これらはあなたの造(つく)られた日(ひ)に、
あなたのために備(そな)えられた。
14わたしはあなたを油(あぶら)そそがれた
守護(しゅご)のケルブと一緒(いっしょ)に置(お)いた。
あなたは神(かみ)の聖(せい)なる山(やま)にいて、
火(ひ)の石(いし)の間(あいだ)を歩(ある)いた。
15あなたは造(つく)られた日(ひ)から、
あなたの中(なか)に悪(あく)が見(み)いだされた日(ひ)までは
そのおこないが完全(かんぜん)であった。
16あなたの商売(しょうばい)が盛(さか)んになると、
あなたの中(なか)に暴虐(ぼうぎゃく)が満(み)ちて、あなたは罪(つみ)を犯(おか)した。
それゆえ、わたしはあなたを神(かみ)の山(やま)から
汚(けが)れたものとして投(な)げ出(だ)し、
守護(しゅご)のケルブはあなたを
火(ひ)の石(いし)の間(あいだ)から追(お)い出(だ)した。
17あなたは自分(じぶん)の美(うつく)しさのために心(こころ)高(たか)ぶり、
その輝(かがや)きのために自分(じぶん)の知恵(ちえ)を汚(けが)したゆえに、
わたしはあなたを地(ち)に投(な)げうち、
王(おう)たちの前(まえ)に置(お)いて見(み)せ物(もの)とした。
18あなたは不正(ふせい)な交易(こうえき)をして犯(おか)した多(おお)くの罪(つみ)によって
あなたの聖所(せいじょ)を汚(けが)したゆえ、
わたしはあなたの中(なか)から火(ひ)を出(だ)して
あなたを焼(や)き、
あなたを見(み)るすべての者(もの)の前(まえ)で
あなたを地(ち)の上(うえ)の灰(はい)とした。
19もろもろの民(たみ)のうちであなたを知(し)る者(もの)は皆(みな)
あなたについて驚(おどろ)く。
あなたは恐(おそ)るべき終(おわ)りを遂(と)げ、
永遠(えいえん)にうせはてる」。

20主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 21「人(ひと)の子(こ)よ、あなたの顔(かお)をシドンに向(む)け、これに向(む)かって預言(よげん)して、 22言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、
シドンよ、見(み)よ、わたしはあなたの敵(てき)となる、
わたしはあなたのうちで栄(さか)えをあらわす。
わたしがシドンのうちにさばきをおこない、
そのうちにわたしの聖(せい)なることをあらわす時(とき)、
彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る。
23わたしは疫病(えきびょう)をこれに送(おく)り、
そのちまたに流血(りゅうけつ)を送(おく)る。
その四方(しほう)からこれに臨(のぞ)むつるぎによって
殺(ころ)される者(もの)がその中(なか)に倒(たお)れる時(とき)、
彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る。

24イスラエルの家(いえ)には、もはや刺(さ)すいばらはなく、これを卑(いや)しめたその周囲(しゅうい)の人々(ひとびと)のうちには、苦(くる)しめるとげもなくなる。こうして彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)るようになる。

25主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしがイスラエルの家(いえ)の者(もの)を、その散(ち)らされたもろもろの民(たみ)の中(なか)から集(あつ)め、もろもろの国民(こくみん)の目(め)の前(まえ)で、彼(かれ)らにわたしの聖(せい)なることをあらわす時(とき)、彼(かれ)らはわたしが、わがしもべヤコブに与(あた)えた地(ち)に住(す)むようになる。 26彼(かれ)らはそこに安(やす)らかに住(す)み、家(いえ)を建(た)て、またぶどう畑(はたけ)を作(つく)る。かつて彼(かれ)らを卑(いや)しめたすべての隣(とな)り人(びと)たちに対(たい)して、わたしがさばきを行(おこな)う時(とき)、彼(かれ)らは安(やす)らかに住(す)む。こうして彼(かれ)らは、わたしが彼(かれ)らの神(かみ)、主(しゅ)であることを知(し)る」。

第二九章

1第(だい)十年(ねん)の十月(がつ)十二日(にち)に、主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、あなたの顔(かお)をエジプトの王(おう)パロに向(む)け、彼(かれ)とエジプト全国(ぜんこく)に対(たい)して預言(よげん)し、 3語(かた)って言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、
エジプトの王(おう)パロよ、
見(み)よ、わたしはあなたの敵(てき)となる。
あなたはその川(かわ)の中(なか)に伏(ふ)す大(おお)いなる龍(りゅう)で、
『ナイル川(がわ)はわたしのもの、
わたしがこれを造(つく)った』と言(い)う。
4わたしは、かぎをあなたのあごにかけ、
あなたの川(かわ)の魚(うお)を、あなたのうろこにつかせ、
あなたと、あなたのうろこについている
もろもろの魚(うお)を、あなたの川(かわ)から引(ひ)きあげ、
5あなたとあなたの川(かわ)のもろもろの魚(うお)を、
荒野(あらの)に投(な)げ捨(す)てる。
あなたは野(の)の面(おもて)に倒(たお)れ、
あなたを取(と)り集(あつ)める者(もの)も、葬(ほうむ)る者(もの)もない。
わたしはあなたを
地(ち)の獣(けもの)と空(そら)の鳥(とり)のえじきとして与(あた)える。

6そしてエジプトのすべての住民(じゅうみん)はわたしが主(しゅ)であることを知(し)る。あなたはイスラエルの家(いえ)に対(たい)して葦(あし)のつえであった。 7彼(かれ)らがあなたを手(て)にとる時(とき)、あなたは折(お)れ、彼(かれ)らの肩(かた)はことごとく裂(さ)ける。彼(かれ)らがまたあなたに寄(よ)りかかる時(とき)、あなたは破(やぶ)れ、彼(かれ)らの腰(こし)をことごとく震(ふる)えさせる。 8それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしはつるぎをあなたに持(も)ってきて、人(ひと)と獣(けもの)とをあなたのうちから断(た)つ。 9エジプトの地(ち)は荒(あ)れて、むなしくなる。そして彼(かれ)はわたしが主(しゅ)であることを知(し)る。

あなたは『ナイル川(がわ)はわたしのもの、わたしがこれを造(つく)った』と言(い)っているゆえに、 10見(み)よ、わたしはあなたとあなたの川々(かわがわ)の敵(てき)となって、エジプトの地(ち)をミグドルからスエネまで、エチオピヤの境(さかい)に至(いた)るまで、ことごとく荒(あら)し、むなしくする。 11人(ひと)の足(あし)はこれを渡(わた)らず、獣(けもの)の足(あし)もこれを渡(わた)らない。四十年(ねん)の間(あいだ)、ここに住(す)む者(もの)はない。 12わたしはエジプトの地(ち)を荒(あら)して、荒(あ)れた国々(くにぐに)の中(なか)に置(お)き、その町々(まちまち)は荒(あ)れて、四十年(ねん)のあいだ荒(あ)れた町々(まちまち)の中(なか)にある。わたしはエジプトびとを、もろもろの国民(こくみん)の中(なか)に散(ち)らし、もろもろの国(くに)の中(なか)に散(ち)らす。

13主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、四十年(ねん)の後(のち)、わたしはエジプトびとを、その散(ち)らされたもろもろの民(たみ)の中(なか)から集(あつ)める。 14すなわちエジプトの運命(うんめい)をもとに返(かえ)し、彼(かれ)らをその生(うま)れた地(ち)であるパテロスの地(ち)に帰(かえ)らせる。その所(ところ)で彼(かれ)らは卑(いや)しい国(くに)となる。 15これはもろもろの国(くに)よりも卑(いや)しくなり、再(ふたた)びもろもろの国民(こくみん)の上(うえ)に出(で)ることができない。わたしは彼(かれ)らを小(ちい)さくするゆえ、再(ふたた)びもろもろの国民(こくみん)を治(おさ)めることはない。 16これはイスラエルが助(たす)けを求(もと)める時(とき)、その罪(つみ)を思(おも)い出(だ)して、再(ふたた)びイスラエルの家(いえ)の頼(たの)みとはならない。こうして彼(かれ)らは、わたしが主(しゅ)なる神(かみ)であることを知(し)る」。

17第(だい)二十七年(ねん)の一月(がつ)一日(にち)に、主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 18「人(ひと)の子(こ)よ、バビロンの王(おう)ネブカデレザルは、その軍勢(ぐんぜい)をツロに対(たい)して大(おお)いに働(はたら)かせた。頭(あたま)は皆(みな)はげ、肩(かた)はみな破(やぶ)れた。しかし彼(かれ)もその軍勢(ぐんぜい)も、ツロに対(たい)してなしたその働(はたら)きのために、なんの報(むく)いをも得(え)なかった。 19それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしはバビロンの王(おう)ネブカデレザルに、エジプトの地(ち)を与(あた)える。彼(かれ)はその財宝(ざいほう)を取(と)り、物(もの)をかすめ、物(もの)を奪(うば)い、それをその軍勢(ぐんぜい)に与(あた)えて報(むく)いとする。 20彼(かれ)の働(はたら)いた報酬(ほうしゅう)として、わたしはエジプトの地(ち)を彼(かれ)に与(あた)える。彼(かれ)らはわたしのために、これをしたからであると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

21その日(ひ)、わたしはイスラエルの家(いえ)に、一つの角(つの)を生(しょう)じさせ、あなたの口(くち)を彼(かれ)らのうちに開(ひら)かせる。そして彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る」。

第三〇章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、預言(よげん)して言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、
嘆(なげ)け、その日(ひ)はわざわいだ。
3その日(ひ)は近(ちか)い、主(しゅ)の日(ひ)は近(ちか)い。
これは雲(くも)の日(ひ)、異邦人(いほうじん)の滅(ほろ)びの時(とき)である。
4つるぎがエジプトに臨(のぞ)む。
エジプトで殺(ころ)される者(もの)の倒(たお)れる時(とき)、
エチオピヤには苦(くる)しみがあり、
その財宝(ざいほう)は奪(うば)い去(さ)られ、その基(もとい)は破(やぶ)られる。
5エチオピヤ、プテ、ルデ、アラビヤ、リビヤおよび同盟(どうめい)国(くに)の人々(ひとびと)は、彼(かれ)らと共(とも)につるぎに倒(たお)れる。
6主(しゅ)はこう言(い)われる、
エジプトを助(たす)ける者(もの)は倒(たお)れ、
その誇(ほこ)る力(ちから)はうせる。
ミグドルからスエネまで、
人々(ひとびと)はつるぎによってそのうちに倒(たお)れると
主(しゅ)なる神(かみ)が言(い)われる。
7それは荒(あ)れて、荒(あ)れはてた国々(くにぐに)のうちにあり、
その町々(まちまち)は荒(あ)れた町々(まちまち)のうちにある。
8わたしがエジプトに火(ひ)を送(おく)り、
これを助(たす)ける者(もの)が皆(みな)滅(ほろ)びる時(とき)、
彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る。

9その日(ひ)、早足(はやあし)の使者(ししゃ)がわたしから出(で)て、何事(なにごと)も知(し)らぬエチオピヤびとを恐(おそ)れさせる。そしてかのエジプトの滅(ほろ)びの日(ひ)に、彼(かれ)らに苦(くる)しみが来(く)る。見(み)よ、これはかならず来(く)る。
10主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、
わたしはバビロンの王(おう)ネブカデレザルの手(て)によって
エジプトの富(とみ)を滅(ほろ)ぼす。
11彼(かれ)と彼(かれ)に従(したが)うその民(たみ)、すなわち国民(こくみん)のうちの
最(もっと)も恐(おそ)るべき者(もの)がきて、その地(ち)を滅(ほろ)ぼす。
彼(かれ)らはつるぎを抜(ぬ)いて、エジプトを攻(せ)め、
殺(ころ)した者(もの)を国(くに)に満(み)たす。
12わたしはナイル川(がわ)をからし、
その国(くに)を悪(あ)しき者(もの)の手(て)に売(う)り、
異邦人(いほうじん)の手(て)によって国(くに)とその中(なか)のものとを荒(あら)す。
主(しゅ)なるわたしはこれを言(い)った。
13主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、
わたしは偶像(ぐうぞう)をこわし、メンピスで偶像(ぐうぞう)を滅(ほろ)ぼす。
エジプトの国(くに)には、もはや君(きみ)たる者(もの)がなくなる。
わたしはエジプトの国(くに)に恐(おそ)れを与(あた)える。
14わたしはパテロスを荒(あら)し、
ゾアンに火(ひ)を放(はな)ち、
テーベにさばきをおこない、
15わたしの怒(いか)りを、
エジプトの要害(ようがい)であるペルシゥムに注(そそ)ぎ、
テーベの群衆(ぐんしゅう)を断(た)ち、
16エジプトに火(ひ)を下(くだ)す。
ペルシゥムはいたく苦(くる)しみ、
テーベは打(う)ち破(やぶ)られ、
その城壁(じょうへき)は破壊(はかい)され、
17オンとピベセテの若者(わかもの)はつるぎに倒(たお)れ、
女(おんな)たちは捕(とら)え移(うつ)される。
18わたしがエジプトの支配(しはい)を砕(くだ)く時(とき)、
テパネスでは日(ひ)は暗(くら)くなり、
その誇(ほこ)る力(ちから)は絶(た)え、
雲(くも)はこれをおおい、
その娘(むすめ)たちは捕(とら)え移(うつ)される。
19このようにわたしはエジプトにさばきを行(おこな)う。
そのとき彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る」。

20第(だい)十一年(ねん)の一月(がつ)七日(なぬか)に主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 21「人(ひと)の子(こ)よ、わたしはエジプトの王(おう)パロの腕(うで)を折(お)った。見(み)よ、これは包(つつ)まれず、いやされず、ほうたいをも施(ほどこ)されない。それは強(つよ)くなって、つるぎを執(と)ることができない。 22それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしはエジプトの王(おう)パロを攻(せ)め、その強(つよ)い腕(うで)と、折(お)れた腕(うで)とを共(とも)に折(お)り、その手(て)からつるぎを落(おと)させる。 23わたしはエジプトびとを、もろもろの国民(こくみん)の中(なか)に散(ち)らし、国々(くにぐに)に散(ち)らす。 24わたしはバビロンの王(おう)の腕(うで)を強(つよ)くし、わたしのつるぎを、その手(て)に与(あた)える。しかしわたしはパロの腕(うで)を折(お)るゆえ、彼(かれ)は深手(ふかで)を負(お)った者(もの)のように、彼(かれ)の前(まえ)にうめく。 25わたしがバビロンの王(おう)の腕(うで)を強(つよ)くし、パロの腕(うで)がたれる時(とき)、彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る。わたしがわたしのつるぎを、バビロンの王(おう)に授(さづ)け、これをエジプトの国(くに)に向(む)かって伸(の)べさせ、 26わたしがエジプトびとを、もろもろの国民(こくみん)の中(なか)に散(ち)らし、国々(くにぐに)に散(ち)らす時(とき)、彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る」。

第三一章

1第(だい)十一年(ねん)の三月(がつ)一日(にち)に主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、エジプトの王(おう)パロと、その民衆(みんしゅう)とに言(い)え、
あなたはその大(おお)いなること、だれに似(に)ているか。
3見(み)よ、わたしはあなたを
レバノンの香柏(こうはく)のようにする。
麗(うるわ)しき枝(えだ)と森(もり)の陰(かげ)があり、たけが高(たか)く、
その頂(いただき)は雲(くも)の中(なか)にある。
4水(みず)はこれを育(そだ)て、
大水(おおみず)がこれを高(たか)くする。
その川々(かわがわ)はその植(う)えた所(ところ)をめぐって流(なが)れ、
その流(なが)れを野(の)のすべての木(き)に送(おく)る。
5これによってそのたけは、
野(の)のすべての木(き)よりも高(たか)くなり、
その育(そだ)つとき多(おお)くの水(みず)のために
枝葉(えだは)は茂(しげ)り、枝(えだ)は伸(の)び、
6その枝葉(えだは)に空(そら)のすべての鳥(とり)が、巣(す)をつくり、
その枝(えだ)の下(した)に野(の)のすべての獣(けもの)は子(こ)を生(う)み、
その陰(かげ)にもろもろの国民(こくみん)は住(す)む。
7これはその大(おお)きなことと、
その枝(えだ)の長(なが)いことによって美(うつく)しかった。
その根(ね)を多(おお)くの水(みず)に、おろしていたからである。
8神(かみ)の園(その)の香柏(こうはく)も、これと競(きそ)うことはできない。
もみの木(き)もその枝葉(えだは)に及(およ)ばない。
けやきもその枝(えだ)と比(くら)べられない。
神(かみ)の園(その)のすべての木(き)も、その麗(うるわ)しきこと、
これに比(ひ)すべきものはない。
9わたしはその枝(えだ)を多(おお)くして、これを美(うつく)しくした。
神(かみ)の園(その)にあるエデンの木(き)は皆(みな)
これをうらやんだ。

10それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、これは、たけが高(たか)くなり、その頂(いただき)を雲(くも)の中(なか)におき、その心(こころ)が高(たか)ぶりおごるゆえ、 11わたしはこれを、もろもろの国民(こくみん)の力(ちから)ある者(もの)の手(て)に渡(わた)す。彼(かれ)はこれに対(たい)してその悪(あく)のために正(ただ)しい処置(しょち)をとる。わたしはこれを追(お)い出(だ)した。 12もろもろの国民(こくみん)の最(もっと)も恐(おそ)れている異邦人(いほうじん)はこれを切(き)り倒(たお)して捨(す)てる。その枝(えだ)はもろもろの山(やま)と、すべての谷(たに)とに落(お)ち、その枝葉(えだは)は砕(くだ)けて、地(ち)のすべての流(なが)れにあり、地(ち)のすべての民(たみ)は、その陰(かげ)を離(はな)れて、これを捨(す)てる。 13その倒(たお)れた所(ところ)に、空(そら)のもろもろの鳥(とり)は住(す)み、その枝(えだ)の上(うえ)に、野(の)のもろもろの獣(けもの)はいる。 14これは水(みず)のほとりのすべての木(き)が、その高(たか)さのために誇(ほこ)ることなく、その頂(いただき)を雲(くも)の中(なか)におくことなく、水(みず)に潤(うるお)う木(き)が、みずから高(たか)ぶり立(た)つことのないためである。これらは皆(みな)、死(し)に渡(わた)され、下(した)の国(くに)に入(い)り、穴(あな)に下(くだ)る者(もの)と共(とも)に他(た)の人々(ひとびと)のうちにいる。

15主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、これが陰府(よみ)に下(くだ)る日(ひ)にわたしが淵(ふち)をこれがために悲(かな)しませ、その川々(かわがわ)をせきとめるので、大水(おおみず)はとどまる。わたしはレバノンを、これがために嘆(なげ)かせ、野(の)のすべての木(き)を、これがために衰(おとろ)えさせる。 16わたしがこれを穴(あな)に下(くだ)る者(もの)と共(とも)に陰府(よみ)に落(おと)す時(とき)、もろもろの国民(こくみん)をその落(お)ちる響(ひび)きのために、打(う)ち震(ふる)えさせる。そしてエデンのすべての木(き)、レバノンのすぐれて美(うつく)しいもの、すべて水(みず)に潤(うるお)うものは、下(した)の国(くに)で慰(なぐさ)められる。 17彼(かれ)らもこれと共(とも)に陰府(よみ)に下(くだ)り、つるぎで殺(ころ)された者(もの)のところに至(いた)る。まことにもろもろの国民(こくみん)のうちで、その陰(かげ)に住(す)んだ者(もの)も滅(ほろ)びる。 18エデンの木(き)のうちで、その栄(さか)えと大(おお)いなることで、あなたはどれに似(に)ているのか。あなたはこのように、エデンの木(き)と共(とも)に、下(した)の国(くに)に落(おと)され、つるぎで殺(ころ)された者(もの)と共(とも)に、割礼(かつれい)を受(う)けない者(もの)のうちに住(す)む。

これがパロとその民衆(みんしゅう)であると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

第三二章

1第(だい)十二年(ねん)の十二月(がつ)一日(にち)に、主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、エジプトの王(おう)パロのために、悲(かな)しみの歌(うた)をのべて、これに言(い)え、
あなたは自分(じぶん)をもろもろの国民(こくみん)のうちの
ししであると考(かんが)えているが、
あなたは海(うみ)の中(なか)の龍(りゅう)のような者(もの)である。
あなたは川(かわ)の中(なか)に、はね起(お)き、
足(あし)で水(みず)をかきまぜ、川(かわ)を濁(にご)す。
3主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、
わたしは多(おお)くの民(たみ)の集団(しゅうだん)をもって、
わたしの網(あみ)をあなたに投(な)げかけ、
あなたを網(あみ)で引(ひ)きあげる。
4わたしはあなたを地(ち)に投(な)げ捨(す)て、
野(の)の面(おもて)に投(な)げうち、
空(そら)のすべての鳥(とり)をあなたの上(うえ)にとまらせ、
全(ぜん)地(ち)の獣(けもの)にあなたを与(あた)えて飽(あ)かせる。
5わたしはあなたの肉(にく)を山々(やまやま)に捨(す)て、
あなたの死体(したい)で谷(たに)を満(み)たす。
6わたしはあなたの流(なが)れる血(ち)で、
地(ち)を潤(うるお)し、山々(やまやま)にまで及(およ)ぼす。
谷川(たにがわ)はあなたの死体(したい)で満(み)ちる。
7わたしはあなたを滅(ほろ)ぼす時(とき)、
空(そら)をおおい、星(ほし)を暗(くら)くし、
雲(くも)で日(ひ)をおおい、月(つき)に光(ひかり)を放(はな)たせない。
8わたしは空(そら)の輝(かがや)く光(ひかり)を、
ことごとくあなたの上(うえ)に暗(くら)くし、
あなたの国(くに)をやみとすると
主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)う。

9わたしはもろもろの国民(こくみん)、あなたの知(し)らない国々(くにぐに)の中(なか)に、あなたを捕(とら)え移(うつ)す時(とき)、多(おお)くの民(たみ)の心(こころ)を痛(いた)ませる。 10わたしはあなたについて、多(おお)くの民(たみ)を驚(おどろ)かせる。その王(おう)たちは、わたしがわたしのつるぎを、彼(かれ)らの前(まえ)に振(ふ)るう時(とき)、あなたの事(こと)でおののく。あなたの倒(たお)れる日(ひ)には、彼(かれ)らはおのおの自分(じぶん)の命(いのち)を思(おも)って、絶(た)えず打(う)ち震(ふる)える。 11主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、バビロンの王(おう)のつるぎはあなたに臨(のぞ)む。 12わたしはあなたの民衆(みんしゅう)を勇士(ゆうし)のつるぎに倒(たお)れさせる。彼(かれ)らは皆(みな)、もろもろの国民(こくみん)の中(なか)で、最(もっと)も恐(おそ)れられている者(もの)たちである。
彼(かれ)らはエジプトの誇(ほこり)を断(た)つ、
エジプトの民衆(みんしゅう)は皆(みな)滅(ほろ)ぼされる。
13わたしはその家畜(かちく)をことごとく、
多(おお)くの水(みず)のかたわらから滅(ほろ)ぼす。
人(ひと)の足(あし)は再(ふたた)びこれを濁(にご)さず、
家畜(かちく)のひずめもこれを乱(みだ)さない。
14その時(とき)わたしはその水(みず)を清(きよ)くし、
その川々(かわがわ)を油(あぶら)のように流(なが)れさせると、
主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)う。
15わたしはエジプトの国(くに)を荒(あら)し、
その国(くに)に満(み)ちるものが、ことごとく取(と)り去(さ)られる時(とき)、
わたしがその中(なか)に住(す)む者(もの)をことごとく撃(う)つ時(とき)、
彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを知(し)る。
16これは悲(かな)しみの歌(うた)である。人々(ひとびと)はこれを歌(うた)い、もろもろの国(くに)の娘(むすめ)たちはこれを歌(うた)う。すなわちエジプトと、そのすべての民衆(みんしゅう)とのために、これを歌(うた)うのであると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

17第(だい)十二年(ねん)の一月(がつ)十五日(にち)に、主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 18「人(ひと)の子(こ)よ、エジプトの民衆(みんしゅう)のために嘆(なげ)き、これと大(おお)いなる国々(くにぐに)の娘(むすめ)らとを、下(した)の国(くに)に投(な)げ下(くだ)し、穴(あな)に下(くだ)った者(もの)のところに至(いた)らせよ。
19『あなたの美(び)はだれにまさっているか。
下(くだ)って、割礼(かつれい)を受(う)けない者(もの)と共(とも)に伏(ふ)せよ』。
20彼(かれ)らはつるぎに殺(ころ)される者(もの)のうちに倒(たお)れる。その民衆(みんしゅう)はこれと共(とも)に伏(ふ)せる。 21勇士(ゆうし)の首領(しゅりょう)はその助(たす)け手(て)と共(とも)に、陰府(よみ)の中(なか)から彼(かれ)らに言(い)う、『割礼(かつれい)を受(う)けない者(もの)、つるぎに殺(ころ)された者(もの)は下(くだ)って伏(ふ)している』と。

22アッスリヤとその仲間(なかま)とはその所(ところ)におり、その墓(はか)はこれを囲(かこ)む。彼(かれ)らはみな殺(ころ)された者(もの)、またつるぎに倒(たお)れた者(もの)である。 23彼(かれ)らの墓(はか)は穴(あな)の奥(おく)に設(もう)けられ、その仲間(なかま)はその墓(はか)の周囲(しゅうい)にあり、これはみな殺(ころ)された者(もの)、つるぎに倒(たお)れた者(もの)、生(い)ける者(もの)の地(ち)に恐(おそ)れを起(おこ)した者(もの)である。

24その所(ところ)にエラムがおり、その民衆(みんしゅう)は皆(みな)、その墓(はか)の周囲(しゅうい)におる。彼(かれ)らはみな殺(ころ)された者(もの)、つるぎに倒(たお)れた者(もの)、割礼(かつれい)を受(う)けないで、下(した)の国(くに)に下(くだ)った者(もの)、生(い)ける者(もの)の地(ち)に、恐(おそ)れを起(おこ)した者(もの)で、穴(あな)に下(くだ)る者(もの)と共(とも)に、恥(はじ)を負(お)うのである。 25彼(かれ)らはそのすべての民衆(みんしゅう)と共(とも)に、殺(ころ)された者(もの)の中(なか)に床(とこ)を置(お)き、その墓(はか)はこれを囲(かこ)む。これは皆(みな)、割礼(かつれい)を受(う)けない者(もの)、つるぎに殺(ころ)された者(もの)、生(い)ける者(もの)の地(ち)に恐(おそ)れを起(おこ)した者(もの)で、穴(あな)に下(くだ)る者(もの)と共(とも)に恥(はじ)を負(お)う。彼(かれ)らは殺(ころ)された者(もの)の中(なか)に置(お)かれている。

26その所(ところ)にメセクとトバル、およびすべての民衆(みんしゅう)がおる。その墓(はか)はこれを囲(かこ)む。彼(かれ)らは皆(みな)、割礼(かつれい)を受(う)けない者(もの)で、つるぎで殺(ころ)された者(もの)である。生(い)ける者(もの)の地(ち)に恐(おそ)れを起(おこ)したからである。 27彼(かれ)らは昔(むかし)の倒(たお)れた勇士(ゆうし)と共(とも)に伏(ふ)さない。これらの勇士(ゆうし)は、武具(ぶぐ)を持(も)って陰府(よみ)に下(くだ)り、つるぎをまくらとし、その盾(たて)は骨(ほね)の上(うえ)にある。これは勇士(ゆうし)の恐(おそ)れが、生(い)ける者(もの)の地(ち)にあったからである。 28あなたは割礼(かつれい)を受(う)けない者(もの)のうちに、つるぎで殺(ころ)された者(もの)と共(とも)に横(よこ)たわる。

29その所(ところ)にエドムとその王(おう)たちと、そのすべての君(きみ)たちがおる。彼(かれ)らはその力(ちから)を持(も)つにもかかわらず、かのつるぎで殺(ころ)された者(もの)と共(とも)に横(よこ)たえられ、割礼(かつれい)を受(う)けない者(もの)および穴(あな)に下(くだ)る者(もの)と共(とも)に伏(ふ)している。

30その所(ところ)に北(きた)の君(きみ)たち、およびシドンびとが皆(みな)おる。彼(かれ)らは自分(じぶん)の力(ちから)によって恐(おそ)れを起(おこ)したので、殺(ころ)された者(もの)と共(とも)に恥(はじ)を受(う)けて、下(くだ)って行(い)った者(もの)である。彼(かれ)らはつるぎで殺(ころ)された者(もの)と共(とも)に、割礼(かつれい)を受(う)けずに伏(ふ)し、穴(あな)に下(くだ)る者(もの)と共(とも)に恥(はじ)を負(お)う。

31パロは彼(かれ)らを見(み)る時(とき)、そのすべての民衆(みんしゅう)について慰(なぐさ)められる。パロとそのすべての軍勢(ぐんぜい)とは、つるぎで殺(ころ)されると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 32彼(かれ)は生(い)ける者(もの)の国(くに)に恐(おそ)れを広(ひろ)げた。それゆえ、パロとすべての民衆(みんしゅう)とは、割礼(かつれい)を受(う)けない者(もの)のうちにあって、つるぎで殺(ころ)された者(もの)と共(とも)に伏(ふ)すと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

第三三章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、あなたの民(たみ)の人々(ひとびと)に語(かた)って言(い)え、わたしがつるぎを一つの国(くに)に臨(のぞ)ませる時(とき)、その国(くに)の民(たみ)が彼(かれ)らのうちからひとりを選(えら)んで、これを自分(じぶん)たちの見守(みまも)る者(もの)とする。 3彼(かれ)は国(くに)につるぎが臨(のぞ)むのを見(み)て、ラッパを吹(ふ)き、民(たみ)を戒(いまし)める。 4しかし人(ひと)がラッパの音(おと)を聞(き)いても、みずから警戒(けいかい)せず、ついにつるぎが来(き)て、その人(ひと)を殺(ころ)したなら、その血(ち)は彼(かれ)のこうべに帰(き)する。 5彼(かれ)はラッパの音(おと)を聞(き)いて、みずから警戒(けいかい)しなかったのであるから、その血(ち)は彼(かれ)自身(じしん)に帰(き)する。しかしその人(ひと)が、みずから警戒(けいかい)したなら、その命(いのち)は救(すく)われる。 6しかし見守(みまも)る者(もの)が、つるぎの臨(のぞ)むのを見(み)ても、ラッパを吹(ふ)かず、そのため民(たみ)が、みずから警戒(けいかい)しないでいるうちに、つるぎが臨(のぞ)み、彼(かれ)らの中(なか)のひとりを失(うしな)うならば、その人(ひと)は、自分(じぶん)の罪(つみ)のために殺(ころ)されるが、わたしはその血(ち)の責任(せきにん)を、見守(みまも)る者(もの)の手(て)に求(もと)める。

7それゆえ、人(ひと)の子(こ)よ、わたしはあなたを立(た)てて、イスラエルの家(いえ)を見守(みまも)る者(もの)とする。あなたはわたしの口(くち)から言葉(ことば)を聞(き)き、わたしに代(かわ)って彼(かれ)らを戒(いまし)めよ。 8わたしが悪人(あくにん)に向(む)かって、悪人(あくにん)よ、あなたは必(かなら)ず死(し)ぬと言(い)う時(とき)、あなたが悪人(あくにん)を戒(いまし)めて、その道(みち)から離(はな)れさせるように語(かた)らなかったら、悪人(あくにん)は自分(じぶん)の罪(つみ)によって死(し)ぬ。しかしわたしはその血(ち)を、あなたの手(て)に求(もと)める。 9しかしあなたが悪人(あくにん)に、その道(みち)を離(はな)れるように戒(いまし)めても、その悪人(あくにん)がその道(みち)を離(はな)れないなら、彼(かれ)は自分(じぶん)の罪(つみ)によって死(し)ぬ。しかしあなたの命(いのち)は救(すく)われる。

10それゆえ、人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの家(いえ)に言(い)え、あなたがたはこう言(い)った、『われわれのとがと、罪(つみ)はわれわれの上(うえ)にある。われわれはその中(なか)にあって衰(おとろ)えはてる。どうして生(い)きることができようか』と。 11あなたは彼(かれ)らに言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている。わたしは悪人(あくにん)の死(し)を喜(よろこ)ばない。むしろ悪人(あくにん)が、その道(みち)を離(はな)れて生(い)きるのを喜(よろこ)ぶ。あなたがたは心(こころ)を翻(ひるがえ)せ、心(こころ)を翻(ひるがえ)してその悪(あ)しき道(みち)を離(はな)れよ。イスラエルの家(いえ)よ、あなたはどうして死(し)んでよかろうか。 12人(ひと)の子(こ)よ、あなたの民(たみ)の人々(ひとびと)に言(い)え、義人(ぎじん)の義(ぎ)は、彼(かれ)が罪(つみ)を犯(おか)す時(とき)には、彼(かれ)を救(すく)わない。悪人(あくにん)の悪(あく)は、彼(かれ)がその悪(あく)を離(はな)れる時(とき)、その悪(あく)のために倒(たお)れることはない。義人(ぎじん)は彼(かれ)が罪(つみ)を犯(おか)す時(とき)、その義(ぎ)のために生(い)きることはできない。 13わたしが義人(ぎじん)に、彼(かれ)は必(かなら)ず生(い)きると言(い)っても、もし彼(かれ)が自分(じぶん)の義(ぎ)をたのんで、罪(つみ)を犯(おか)すなら、彼(かれ)のすべての義(ぎ)は覚(おぼ)えられない。彼(かれ)はみずから犯(おか)した罪(つみ)のために死(し)ぬ。 14また、わたしが悪人(あくにん)に『あなたは必(かなら)ず死(し)ぬ』と言(い)っても、もし彼(かれ)がその罪(つみ)を離(はな)れ、公道(こうどう)と正義(せいぎ)とを行(おこな)うならば、 15すなわちその悪人(あくにん)が質物(しちもつ)を返(かえ)し、奪(うば)った物(もの)をもどし、命(いのち)の定(さだ)めに歩(あゆ)み、悪(あく)を行(おこな)わないならば、彼(かれ)は必(かなら)ず生(い)きる。決(けっ)して死(し)なない。 16彼(かれ)の犯(おか)したすべての罪(つみ)は彼(かれ)に対(たい)して覚(おぼ)えられない。彼(かれ)は公道(こうどう)と正義(せいぎ)とを行(おこな)ったのであるから、必(かなら)ず生(い)きる。

17あなたの民(たみ)の人々(ひとびと)は『主(しゅ)の道(みち)は公平(こうへい)でない』と言(い)う。しかし彼(かれ)らの道(みち)こそ公平(こうへい)でないのである。 18義人(ぎじん)がその義(ぎ)を離(はな)れて、罪(つみ)を犯(おか)すならば、彼(かれ)はこれがために死(し)ぬ。 19悪人(あくにん)がその悪(あく)を離(はな)れて、公道(こうどう)と正義(せいぎ)とを行(おこな)うならば、彼(かれ)はこれによって生(い)きる。 20それであるのに、あなたがたは『主(しゅ)の道(みち)は公平(こうへい)でない』と言(い)う。イスラエルの家(いえ)よ、わたしは各自(かくじ)のおこないにしたがって、あなたがたをさばく」。

21わたしたちが捕(とら)え移(うつ)された後(のち)、すなわち第(だい)十二年(ねん)の十月(がつ)五日(か)に、エルサレムからのがれて来(き)た者(もの)が、わたしのもとに来(き)て言(い)った、「町(まち)は打(う)ち破(やぶ)られた」と。 22その者(もの)が来(き)た前(まえ)の夜(よる)、主(しゅ)の手(て)がわたしに臨(のぞ)んだ。次(つぎ)の朝(あさ)、その人(ひと)がわたしのもとに来(き)たころ、主(しゅ)はわたしの口(くち)を開(ひら)かれた。わたしの口(くち)が開(ひら)けたので、もはやわたしは沈黙(ちんもく)しなかった。

23主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 24「人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの地(ち)の、かの荒(あ)れ跡(あと)の住民(じゅうみん)らは、語(かた)り続(つづ)けて言(い)う、『アブラハムはただひとりで、なおこの地(ち)を所有(しょゆう)した。しかしわたしたちの数(かず)は多(おお)い。この地(ち)はわれわれの所有(しょゆう)として与(あた)えられている』と。 25それゆえ、あなたは彼(かれ)らに言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたがたは肉(にく)を血(ち)のついたままで食(た)べ、おのが偶像(ぐうぞう)を仰(あお)ぎ、血(ち)を流(なが)していて、なおこの地(ち)を所有(しょゆう)することができるか。 26あなたがたはつるぎをたのみ、憎(にく)むべき事(こと)をおこない、おのおの隣(とな)り人(びと)の妻(つま)を汚(けが)して、なおこの地(ち)を所有(しょゆう)することができるか。 27あなたは彼(かれ)らに言(い)いなさい。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしは生(い)きている。かの荒(あ)れ跡(あと)にいる者(もの)は必(かなら)ずつるぎに倒(たお)れる。わたしは野(の)の面(おもて)にいる者(もの)を、獣(けもの)に与(あた)えて食(く)わせ、要害(ようがい)とほら穴(あな)とにいる者(もの)は疫病(えきびょう)で死(し)ぬ。 28わたしはこの国(くに)を全(まった)く荒(あら)す。彼(かれ)の誇(ほこ)る力(ちから)はうせ、イスラエルの山々(やまやま)は荒(あ)れて通(とお)る者(もの)もなくなる。 29彼(かれ)らがおこなったすべての憎(にく)むべきことのために、わたしがこの国(くに)を全(まった)く荒(あら)す時(とき)、彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを悟(さと)る。

30人(ひと)の子(こ)よ、あなたの民(たみ)の人々(ひとびと)は、かきのかたわら、家(いえ)の入口(いりぐち)で、あなたの事(こと)を論(ろん)じ、たがいに語(かた)りあって言(い)う、『さあ、われわれは、どんな言葉(ことば)が主(しゅ)から出(で)るかを聞(き)こう』と。 31彼(かれ)らは民(たみ)が来(く)るようにあなたの所(ところ)に来(き)、わたしの民(たみ)のようにあなたの前(まえ)に座(ざ)して、あなたの言葉(ことば)を聞(き)く。しかし彼(かれ)らはそれを行(おこな)わない。彼等(かれら)は口先(くちさき)では多(おお)くの愛(あい)を現(あらわ)すが、その心(こころ)は利(り)におもむいている。 32見(み)よ、あなたは彼(かれ)らには、美(うつく)しい声(こえ)で愛(あい)の歌(うた)をうたう者(もの)のように、また楽器(がっき)をよく奏(そう)する者(もの)のように思(おも)われる。彼(かれ)らはあなたの言葉(ことば)は聞(き)くが、それを行(おこな)おうとはしない。 33この事(こと)が起(おこ)る時(とき)――これは必(かなら)ず起(おこ)る――そのとき彼(かれ)らの中(なか)にひとりの預言者(よげんしゃ)がいたことを彼(かれ)らは悟(さと)る」。

第三四章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの牧者(ぼくしゃ)たちに向(む)かって預言(よげん)せよ。預言(よげん)して彼(かれ)ら牧者(ぼくしゃ)に言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わざわいなるかな、自分(じぶん)自身(じしん)を養(やしな)うイスラエルの牧者(ぼくしゃ)。牧者(ぼくしゃ)は群(む)れを養(やしな)うべき者(もの)ではないか。 3ところが、あなたがたは脂肪(しぼう)を食(た)べ、毛織物(けおりもの)をまとい、肥(こ)えたものをほふるが、群(む)れを養(やしな)わない。 4あなたがたは弱(よわ)った者(もの)を強(つよ)くせず、病(や)んでいる者(もの)をいやさず、傷(きず)ついた者(もの)をつつまず、迷(まよ)い出(で)た者(もの)を引(ひ)き返(かえ)らせず、うせた者(もの)を尋(たず)ねず、彼(かれ)らを手荒(てあら)く、きびしく治(おさ)めている。 5彼(かれ)らは牧者(ぼくしゃ)がないために散(ち)り、野(の)のもろもろの獣(けもの)のえじきになる。 6わが羊(ひつじ)は散(ち)らされている。彼(かれ)らはもろもろの山(やま)と、もろもろの高(たか)き丘(おか)にさまよい、わが羊(ひつじ)は地(ち)の全面(ぜんめん)に散(ち)らされているが、これを捜(さが)す者(もの)もなく、尋(たず)ねる者(もの)もない。

7それゆえ、牧者(ぼくしゃ)よ、主(しゅ)の言葉(ことば)を聞(き)け。 8主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている。わが羊(ひつじ)はかすめられ、わが羊(ひつじ)は野(の)のもろもろの獣(けもの)のえじきとなっているが、その牧者(ぼくしゃ)はいない。わが牧者(ぼくしゃ)はわが羊(ひつじ)を尋(たず)ねない。牧者(ぼくしゃ)は自身(じしん)を養(やしな)うが、わが羊(ひつじ)を養(やしな)わない。 9それゆえ牧者(ぼくしゃ)らよ、主(しゅ)の言葉(ことば)を聞(き)け。 10主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしは牧者(ぼくしゃ)らの敵(てき)となり、わたしの羊(ひつじ)を彼(かれ)らの手(て)に求(もと)め、彼(かれ)らにわたしの群(む)れを養(やしな)うことをやめさせ、再(ふたた)び牧者(ぼくしゃ)自身(じしん)を養(やしな)わせない。またわが羊(ひつじ)を彼(かれ)らの口(くち)から救(すく)って、彼(かれ)らの食物(しょくもつ)にさせない。

11主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしは、わたしみずからわが羊(ひつじ)を尋(たず)ねて、これを捜(さが)し出(だ)す。 12牧者(ぼくしゃ)がその羊(ひつじ)の散(ち)り去(さ)った時(とき)、その羊(ひつじ)の群(む)れを捜(さが)し出(だ)すように、わたしはわが羊(ひつじ)を捜(さが)し出(だ)し、雲(くも)と暗(くら)やみの日(ひ)に散(ち)った、すべての所(ところ)からこれを救(すく)う。 13わたしは彼(かれ)らをもろもろの民(たみ)の中(なか)から導(みちび)き出(だ)し、もろもろの国(くに)から集(あつ)めて、彼(かれ)らの国(くに)に携(たずさ)え入(い)れ、イスラエルの山(やま)の上(うえ)、泉(いずみ)のほとり、また国(くに)のうちの人(ひと)の住(す)むすべての所(ところ)でこれを養(やしな)う。 14わたしは良(よ)き牧場(まきば)で彼(かれ)らを養(やしな)う。その牧場(まきば)はイスラエルの高(たか)い山(やま)にあり、その所(ところ)で彼(かれ)らは良(よ)い羊(ひつじ)のおりに伏(ふ)し、イスラエルの山々(やまやま)の上(うえ)で肥(こ)えた牧場(まきば)で草(くさ)を食(く)う。 15わたしはみずからわが羊(ひつじ)を飼(か)い、これを伏(ふ)させると主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 16わたしは、うせたものを尋(たず)ね、迷(まよ)い出(で)たものを引(ひ)き返(かえ)し、傷(きず)ついたものを包(つつ)み、弱(よわ)ったものを強(つよ)くし、肥(こ)えたものと強(つよ)いものとは、これを監督(かんとく)する。わたしは公平(こうへい)をもって彼(かれ)らを養(やしな)う。

17主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、あなたがた、わが群(む)れよ、見(み)よ、わたしは羊(ひつじ)と羊(ひつじ)との間(あいだ)、雄羊(おひつじ)と雄(お)やぎとの間(あいだ)をさばく。 18あなたがたは良(よ)き牧場(まきば)で草(くさ)を食(く)い、その草(くさ)の残(のこ)りを足(あし)で踏(ふ)み、また澄(す)んだ水(みず)を飲(の)み、その残(のこ)りを足(あし)で濁(にご)すが、これは、あまりのことではないか。 19わが羊(ひつじ)はあなたがたが、足(あし)で踏(ふ)んだものを食(く)い、あなたがたの足(あし)で濁(にご)したものを、飲(の)まなければならないのか。

20それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう彼(かれ)らに言(い)われる、見(み)よ、わたしは肥(こ)えた羊(ひつじ)と、やせた羊(ひつじ)との間(あいだ)をさばく。 21あなたがたは、わきと肩(かた)とをもって押(お)し、角(つの)をもって、すべて弱(よわ)い者(もの)を突(つ)き、ついに彼(かれ)らを外(そと)に追(お)い散(ち)らした。 22それゆえ、わたしはわが群(む)れを助(たす)けて、再(ふたた)びかすめさせず、羊(ひつじ)と羊(ひつじ)との間(あいだ)をさばく。 23わたしは彼(かれ)らの上(うえ)にひとりの牧者(ぼくしゃ)を立(た)てる。すなわちわがしもべダビデである。彼(かれ)は彼(かれ)らを養(やしな)う。彼(かれ)は彼(かれ)らを養(やしな)い、彼(かれ)らの牧者(ぼくしゃ)となる。 24主(しゅ)なるわたしは彼(かれ)らの神(かみ)となり、わがしもべダビデは彼(かれ)らのうちにあって君(きみ)となる。主(しゅ)なるわたしはこれを言(い)う。

25わたしは彼(かれ)らと平和(へいわ)の契約(けいやく)を結(むす)び、国(くに)の内(うち)から野獣(やじゅう)を追(お)い払(はら)う。彼(かれ)らは心(こころ)を安(やす)んじて荒野(あらの)に住(す)み、森(もり)の中(なか)に眠(ねむ)る。 26わたしは彼(かれ)らおよびわが山(やま)の周囲(しゅうい)の所々(ところどころ)を祝福(しゅくふく)し、季節(きせつ)にしたがって雨(あめ)を降(ふ)らす。これは祝福(しゅくふく)の雨(あめ)となる。 27野(の)の木(き)は実(み)を結(むす)び、地(ち)は産物(さんぶつ)を出(だ)す。彼(かれ)らは心(こころ)を安(やす)んじてその国(くに)におり、わたしが彼(かれ)らのくびきの棒(ぼう)を砕(くだ)き、彼(かれ)らを奴隷(どれい)とした者(もの)の手(て)から救(すく)い出(だ)す時(とき)、彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを悟(さと)る。 28彼(かれ)らは重(かさ)ねて、もろもろの国民(こくみん)にかすめられることなく、地(ち)の獣(けもの)も彼(かれ)らを食(く)うことはない。彼(かれ)らは心(こころ)を安(やす)んじて住(す)み、彼(かれ)らを恐(おそ)れさせる者(もの)はない。 29わたしは彼(かれ)らのために、良(よ)い栽培(さいばい)所(じょ)を与(あた)える。彼(かれ)らは重(かさ)ねて、国(くに)のききんに滅(ほろ)びることなく重(かさ)ねて諸(しょ)国民(こくみん)のはずかしめを受(う)けることはない。 30彼(かれ)らはその神(かみ)、主(しゅ)なるわたしが彼(かれ)らと共(とも)におり、彼(かれ)らイスラエルの家(いえ)が、わが民(たみ)であることを悟(さと)ると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 31あなたがたはわが羊(ひつじ)、わが牧場(まきば)の羊(ひつじ)である。わたしはあなたがたの神(かみ)であると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

第三五章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、あなたの顔(かお)をセイル山(やま)に向(む)け、これに対(たい)して預言(よげん)し、 3これに言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、セイル山(やま)よ、見(み)よ、わたしはあなたを敵(てき)とし、わたしの手(て)をあなたに向(む)かって伸(の)べ、あなたを全(まった)く荒(あら)し、 4あなたの町々(まちまち)を滅(ほろ)ぼす。あなたは荒(あ)れはてる。そしてわたしが主(しゅ)であることを悟(さと)る。 5あなたは限(かぎ)りない敵意(てきい)をいだいて、イスラエルの人々(ひとびと)をその災(わざわい)の時(とき)、終(おわ)りの刑罰(けいばつ)の時(とき)に、つるぎの手(て)に渡(わた)した。 6それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている。わたしはあなたを血(ち)にわたす。血(ち)はあなたを追(お)いかける。あなたには血(ち)のとががあるゆえ、血(ち)はあなたを追(お)いかける 7わたしはセイル山(やま)を全(まった)く荒(あら)し、そこに行(ゆ)き来(き)する者(もの)を断(た)ち、 8その山々(やまやま)を殺(ころ)された者(もの)で満(み)たす。つるぎで殺(ころ)された者(もの)が、あなたのもろもろの丘(おか)、もろもろの谷(たに)、もろもろのくぼ地(ち)に倒(たお)れる。 9わたしはあなたを、永遠(えいえん)の荒(あ)れ地(ち)とし、あなたの町々(まちまち)には住(す)む者(もの)がなくなる。そしてあなたがたは、わたしが主(しゅ)であることを悟(さと)る。

10あなたは言(い)う、『これら二つの国民(こくみん)、二つの国(くに)はわたしのもの、われわれはこれを獲(え)よう』と。しかし主(しゅ)はそこにおられる。 11それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは生(い)きている。あなたが彼(かれ)らを憎(にく)んで、彼(かれ)らに示(しめ)した怒(いか)りと、ねたみにしたがって、わたしはあなたを扱(あつか)う。わたしがあなたをさばく時(とき)、わたし自身(じしん)をあなたに示(しめ)す。 12あなたがイスラエルの山々(やまやま)に向(む)かって、『これは荒(あ)れはてて、われわれの食(しょく)となる』と言(い)ったもろもろのそしりを、主(しゅ)なるわたしが聞(き)いたことをあなたは悟(さと)る。 13あなたがたは、わたしに対(たい)して口(くち)をもって誇(ほこ)り、またわたしに対(たい)して、あなたがたの言葉(ことば)を多(おお)くした。わたしはそれを聞(き)いた。 14主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、全(ぜん)地(ち)の喜(よろこ)びのために、わたしはあなたを荒(あ)れ地(ち)とする。 15あなたが、イスラエルの家(いえ)の嗣(し)業(ぎょう)の荒(あ)れるのを喜(よろこ)んだように、わたしはあなたに、そのようにする。セイル山(やま)よ、あなたは荒(あ)れ地(ち)となる。エドムもすべてそのようになる。そのとき彼(かれ)らは、わたしが主(しゅ)であることを悟(さと)るようになる。

第三六章

1人(ひと)の子(こ)よ、イスラエルの山々(やまやま)に預言(よげん)して言(い)え。イスラエルの山々(やまやま)よ、主(しゅ)の言葉(ことば)を聞(き)け。 2主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、敵(てき)はあなたがたについて言(い)う、『ああ、昔(むかし)の高(たか)き所(ところ)が、われわれのものとなった』と。 3それゆえ、あなたは預言(よげん)して言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、彼(かれ)らはあなたがたを荒(あら)し、四方(しほう)からあなたがたを打(う)ち滅(ほろ)ぼしたので、あなたがたは他(た)の国民(こくみん)の所有(しょゆう)となり、また民(たみ)の悪(わる)いうわさとなった。 4それゆえ、イスラエルの山々(やまやま)よ、主(しゅ)なる神(かみ)の言葉(ことば)を聞(き)け。主(しゅ)なる神(かみ)は、山(やま)と、丘(おか)と、くぼ地(ち)と、谷(たに)と、滅(ほろ)びた荒(あ)れ跡(あと)と、人(ひと)の捨(す)てた町々(まちまち)、すなわちその周囲(しゅうい)にある諸(しょ)国民(こくみん)の残(のこ)った者(もの)にかすめられ、あざけられるようになったものに、こう言(い)われる。 5主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしはねたみの炎(ほのお)をもって、他(た)の国民(こくみん)とエドム全国(ぜんこく)とに対(たい)して言(い)う、彼(かれ)らは心(こころ)ゆくまで喜(よろこ)び、心(こころ)に誇(ほこ)ってわが地(ち)を自分(じぶん)の所有(しょゆう)とし、これを奪(うば)い、かすめた者(もの)である。 6それゆえ、あなたはイスラエルの地(ち)の事(こと)を預言(よげん)し、山(やま)と、丘(おか)と、くぼ地(ち)と、谷(たに)とに言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、あなたがたは諸(しょ)国民(こくみん)のはずかしめを受(う)けたので、わたしはねたみと怒(いか)りとをもって語(かた)る。 7それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしは誓(ちか)って言(い)う、あなたがたの周囲(しゅうい)の諸(しょ)国民(こくみん)は必(かなら)ずはずかしめを受(う)ける。

8しかしイスラエルの山々(やまやま)よ、あなたがたは枝(えだ)を出(だ)し、わが民(たみ)イスラエルのために実(み)を結(むす)ぶ。この事(こと)の成(な)るのは近(ちか)い。 9見(み)よ、わたしはあなたがたに臨(のぞ)み、あなたがたを顧(かえり)みる。あなたがたは耕(たがや)され、種(たね)をまかれる。 10わたしはあなたがたの上(うえ)に人(ひと)をふやす。これはことごとくイスラエルの家(いえ)の者(もの)となり、町々(まちまち)には人(ひと)が住(す)み、荒(あ)れ跡(あと)は建(た)て直(なお)される。 11わたしはあなたがたの上(うえ)に人(ひと)と獣(けもの)とをふやす。彼(かれ)らはふえて、子(こ)を生(う)む。わたしはあなたがたの上(うえ)に、昔(むかし)のように人(ひと)を住(す)ませ、初(はじ)めの時(とき)よりも、まさる恵(めぐ)みをあなたがたに施(ほどこ)す。その時(とき)あなたがたは、わたしが主(しゅ)であることを悟(さと)る。 12わたしはわが民(たみ)イスラエルの人々(ひとびと)をあなたがたの上(うえ)に歩(あゆ)ませる。彼(かれ)らはあなたがたを所有(しょゆう)し、あなたがたはその嗣(し)業(ぎょう)となり、あなたがたは重(かさ)ねて彼(かれ)らに子(こ)のない嘆(なげ)きをさせない。 13主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、彼(かれ)らはあなたがたに向(む)かって、『あなたは人(ひと)を食(く)い、あなたの民(たみ)に子(こ)のない嘆(なげ)きをさせる』と言(い)う。 14あなたはもはや人(ひと)を食(く)わない。あなたの民(たみ)に重(かさ)ねて子(こ)のない嘆(なげ)きをさせることはないと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 15わたしは重(かさ)ねて諸(しょ)国民(こくみん)のはずかしめをあなたに聞(き)かせない。あなたは重(かさ)ねて、もろもろの民(たみ)のはずかしめを受(う)けることはなく、あなたの民(たみ)を重(かさ)ねてつまずかせることはないと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

16主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 17「人(ひと)の子(こ)よ、昔(むかし)、イスラエルの家(いえ)が、自分(じぶん)の国(くに)に住(す)んだとき、彼(かれ)らはおのれのおこないとわざとをもって、これを汚(けが)した。そのおこないは、わたしの前(まえ)には、汚(けが)れにある女(おんな)の汚(けが)れのようであった。 18彼(かれ)らが国(くに)に血(ち)を流(なが)し、またその偶像(ぐうぞう)をもって、国(くに)を汚(けが)したため、わたしはわが怒(いか)りを彼(かれ)らの上(うえ)に注(そそ)ぎ、 19彼(かれ)らを諸(しょ)国民(こくみん)の中(なか)に散(ち)らしたので、彼(かれ)らは国々(くにぐに)の中(なか)に散(ち)った。わたしは彼(かれ)らのおこないと、わざとにしたがって、彼(かれ)らをさばいた。 20彼(かれ)らがその行(い)くところの国々(くにぐに)へ行(い)ったとき、わが聖(せい)なる名(な)を汚(けが)した。これは人々(ひとびと)が彼(かれ)らについて『これは主(しゅ)の民(たみ)であるが、その国(くに)から出(で)た者(もの)である』と言(い)ったからである。 21しかしわたしはイスラエルの家(いえ)が、その行(い)くところの諸(しょ)国民(こくみん)の中(なか)で汚(けが)したわが聖(せい)なる名(な)を惜(お)しんだ。

22それゆえ、あなたはイスラエルの家(いえ)に言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、イスラエルの家(いえ)よ、わたしがすることはあなたがたのためではない。それはあなたがたが行(い)った諸(しょ)国民(こくみん)の中(なか)で汚(けが)した、わが聖(せい)なる名(な)のためである。 23わたしは諸(しょ)国民(こくみん)の中(なか)で汚(けが)されたもの、すなわち、あなたがたが彼(かれ)らの中(なか)で汚(けが)した、わが大(おお)いなる名(な)の聖(せい)なることを示(しめ)す。わたしがあなたがたによって、彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)に、わたしの聖(せい)なることを示(しめ)す時(とき)、諸(しょ)国民(こくみん)はわたしが主(しゅ)であることを悟(さと)ると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 24わたしはあなたがたを諸(しょ)国民(こくみん)の中(なか)から導(みちび)き出(だ)し、万国(ばんこく)から集(あつ)めて、あなたがたの国(くに)に行(い)かせる。 25わたしは清(きよ)い水(みず)をあなたがたに注(そそ)いで、すべての汚(けが)れから清(きよ)め、またあなたがたを、すべての偶像(ぐうぞう)から清(きよ)める。 26わたしは新(あたら)しい心(こころ)をあなたがたに与(あた)え、新(あたら)しい霊(れい)をあなたがたの内(うち)に授(さづ)け、あなたがたの肉(にく)から、石(いし)の心(こころ)を除(のぞ)いて、肉(にく)の心(こころ)を与(あた)える。 27わたしはまたわが霊(れい)をあなたがたのうちに置(お)いて、わが定(さだ)めに歩(あゆ)ませ、わがおきてを守(まも)ってこれを行(おこな)わせる。 28あなたがたは、わたしがあなたがたの先祖(せんぞ)に与(あた)えた地(ち)に住(す)んで、わが民(たみ)となり、わたしはあなたがたの神(かみ)となる。 29わたしはあなたがたをそのすべての汚(けが)れから救(すく)い、穀物(こくもつ)を呼(よ)びよせてこれを増(ま)し、ききんをあなたがたに臨(のぞ)ませない。 30またわたしは木(き)の実(み)と、田畑(たはた)の作物(さくもつ)とを多(おお)くする。あなたがたは重(かさ)ねて諸(しょ)国民(こくみん)の間(あいだ)に、ききんのはずかしめを受(う)けることがない。 31その時(とき)あなたがたは自身(じしん)の悪(あ)しきおこないと、良(よ)からぬわざとを覚(おぼ)えて、その罪(つみ)と、その憎(にく)むべきこととのために、みずから恨(うら)む。 32わたしがなすことはあなたがたのためではないと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。あなたがたはこれを知(し)れ。イスラエルの家(いえ)よ、あなたがたは自分(じぶん)のおこないを恥(は)じて悔(く)やむべきである。

33主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしは、あなたがたのすべての罪(つみ)を清(きよ)める日(ひ)に、町々(まちまち)に人(ひと)を住(す)ませ、その荒(あ)れ跡(あと)を建(た)て直(なお)す。 34荒(あ)れた地(ち)は、行(い)き来(き)の人々(ひとびと)の目(め)に荒(あ)れ地(ち)と見(み)えたのに引(ひ)きかえて耕(たがや)される。 35そこで人々(ひとびと)は言(い)う、『この荒(あ)れた地(ち)は、エデンの園(その)のようになった。荒(あ)れ、滅(ほろ)び、くずれた町々(まちまち)は、堅固(けんご)になり、人(ひと)の住(す)む所(ところ)となった』と。 36あなたがたの周囲(しゅうい)に残(のこ)った諸(しょ)国民(こくみん)は主(しゅ)なるわたしがくずれた所(ところ)を建(た)て直(なお)し、荒(あ)れた所(ところ)にものを植(う)えたということを悟(さと)るようになる。主(しゅ)なるわたしがこれを言(い)い、これをなすのである。

37主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、イスラエルの家(いえ)は、わたしが次(つぎ)のことを彼(かれ)らのためにするように、わたしに求(もと)めるべきである。すなわち人(ひと)を群(む)れのようにふやすこと、 38すなわち犠牲(ぎせい)のための群(む)れのように、エルサレムの祝(いわ)い日(び)の群(む)れのようにすることである。こうして荒(あ)れた町々(まちまち)は人(ひと)の群(む)れで満(み)ちる。その時(とき)人々(ひとびと)は、わたしが主(しゅ)であることを悟(さと)るようになる」。

第三七章

1主(しゅ)の手(て)がわたしに臨(のぞ)み、主(しゅ)はわたしを主(しゅ)の霊(れい)に満(み)たして出(で)て行(い)かせ、谷(たに)の中(なか)にわたしを置(お)かれた。そこには骨(ほね)が満(み)ちていた。 2彼(かれ)はわたしに谷(たに)の周囲(しゅうい)を行(ゆ)きめぐらせた。見(み)よ、谷(たに)の面(めん)には、はなはだ多(おお)くの骨(ほね)があり、皆(みな)いたく枯(か)れていた。 3彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、これらの骨(ほね)は、生(い)き返(かえ)ることができるのか」。わたしは答(こた)えた、「主(しゅ)なる神(かみ)よ、あなたはご存(ぞん)じです」。 4彼(かれ)はまたわたしに言(い)われた、「これらの骨(ほね)に預言(よげん)して、言(い)え。枯(か)れた骨(ほね)よ、主(しゅ)の言葉(ことば)を聞(き)け。 5主(しゅ)なる神(かみ)はこれらの骨(ほね)にこう言(い)われる、見(み)よ、わたしはあなたがたのうちに息(いき)を入(い)れて、あなたがたを生(い)かす。 6わたしはあなたがたの上(うえ)に筋(すじ)を与(あた)え、肉(にく)を生(しょう)じさせ、皮(かわ)でおおい、あなたがたのうちに息(いき)を与(あた)えて生(い)かす。そこであなたがたはわたしが主(しゅ)であることを悟(さと)る」。

7わたしは命(めい)じられたように預言(よげん)したが、わたしが預言(よげん)した時(とき)、声(こえ)があった。見(み)よ、動(うご)く音(おと)があり、骨(ほね)と骨(ほね)が集(あつ)まって相(あい)つらなった。 8わたしが見(み)ていると、その上(うえ)に筋(すじ)ができ、肉(にく)が生(しょう)じ、皮(かわ)がこれをおおったが、息(いき)はその中(なか)になかった。 9時(とき)に彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、息(いき)に預言(よげん)せよ、息(いき)に預言(よげん)して言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、息(いき)よ、四方(しほう)から吹(ふ)いて来(き)て、この殺(ころ)された者(もの)たちの上(うえ)に吹(ふ)き、彼(かれ)らを生(い)かせ」。 10そこでわたしが命(めい)じられたように預言(よげん)すると、息(いき)はこれにはいった。すると彼(かれ)らは生(い)き、その足(あし)で立(た)ち、はなはだ大(おお)いなる群衆(ぐんしゅう)となった。

11そこで彼(かれ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、これらの骨(ほね)はイスラエルの全家(ぜんか)である。見(み)よ、彼(かれ)らは言(い)う、『われわれの骨(ほね)は枯(か)れ、われわれの望(のぞ)みは尽(つ)き、われわれは絶(た)え果(は)てる』と。 12それゆえ彼(かれ)らに預言(よげん)して言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わが民(たみ)よ、見(み)よ、わたしはあなたがたの墓(はか)を開(ひら)き、あなたがたを墓(はか)からとりあげて、イスラエルの地(ち)にはいらせる。 13わが民(たみ)よ、わたしがあなたがたの墓(はか)を開(ひら)き、あなたがたをその墓(はか)からとりあげる時(とき)、あなたがたは、わたしが主(しゅ)であることを悟(さと)る。 14わたしがわが霊(れい)を、あなたがたのうちに置(お)いて、あなたがたを生(い)かし、あなたがたをその地(ち)に安住(あんじゅう)させる時(とき)、あなたがたは、主(しゅ)なるわたしがこれを言(い)い、これをおこなったことを悟(さと)ると、主(しゅ)は言(い)われる」。

15主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 16「人(ひと)の子(こ)よ、あなたは一本(ぽん)の木(き)を取(と)り、その上(うえ)に『ユダおよびその友(とも)であるイスラエルの子孫(しそん)のために』と書(か)き、また一本(ぽん)の木(き)を取(と)って、その上(うえ)に『ヨセフおよびその友(とも)であるイスラエルの全家(ぜんか)のために』と書(か)け。これはエフライムの木(き)である。 17あなたはこれらを合(あ)わせて、一つの木(き)となせ。これらはあなたの手(て)で一つになる。 18あなたの民(たみ)の人々(ひとびと)があなたに向(む)かって、『これはなんのことであるか、われわれに示(しめ)してくれないか』と言(い)う時(とき)は、 19これに言(い)え、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、見(み)よ、わたしはエフライムの手(て)にあるヨセフと、その友(とも)であるイスラエルの部族(ぶぞく)の木(き)を取(と)り、これをユダの木(き)に合(あ)わせて、一つの木(き)となす。これらはわたしの手(て)で一つとなる。 20あなたが文字(もじ)を書(か)いた木(き)が、彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)で、あなたの手(て)にあるとき、 21あなたは彼(かれ)らに言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)は、こう言(い)われる、見(み)よ、わたしはイスラエルの人々(ひとびと)を、その行(い)った国々(くにぐに)から取(と)り出(だ)し、四方(しほう)から彼(かれ)らを集(あつ)めて、その地(ち)にみちびき、 22その地(ち)で彼(かれ)らを一つの民(たみ)となしてイスラエルの山々(やまやま)におらせ、ひとりの王(おう)が彼(かれ)ら全体(ぜんたい)の王(おう)となり、彼(かれ)らは重(かさ)ねて二つの国民(こくみん)とならず、再(ふたた)び二つの国(くに)に分(わか)れない。 23彼(かれ)らはまた、その偶像(ぐうぞう)と、その憎(にく)むべきことどもと、もろもろのとがとをもって、身(み)を汚(けが)すことはない。わたしは彼(かれ)らを、その犯(おか)したすべての背信(はいしん)から救(すく)い出(だ)して、これを清(きよ)める。そして彼(かれ)らはわが民(たみ)となり、わたしは彼(かれ)らの神(かみ)となる。

24わがしもべダビデは彼(かれ)らの王(おう)となる。彼(かれ)らすべての者(もの)のために、ひとりの牧者(ぼくしゃ)が立(た)つ。彼(かれ)らはわがおきてに歩(あゆ)み、わが定(さだ)めを守(まも)って行(おこな)う。 25彼(かれ)らはわがしもべヤコブに、わたしが与(あた)えた地(ち)に住(す)む。これはあなたがたの先祖(せんぞ)の住(す)んだ所(ところ)である。そこに彼(かれ)らと、その子(こ)らと、その子孫(しそん)とが永遠(えいえん)に住(す)み、わがしもべダビデが、永遠(えいえん)に彼(かれ)らの君(きみ)となる。 26わたしは彼(かれ)らと平和(へいわ)の契約(けいやく)を結(むす)ぶ。これは彼(かれ)らの永遠(えいえん)の契約(けいやく)となる。わたしは彼(かれ)らを祝福(しゅくふく)し、彼(かれ)らをふやし、わが聖所(せいじょ)を永遠(えいえん)に彼(かれ)らの中(なか)に置(お)く。 27わがすみかは彼(かれ)らと共(とも)にあり、わたしは彼(かれ)らの神(かみ)となり、彼(かれ)らはわが民(たみ)となる。 28そしてわが聖所(せいじょ)が永遠(えいえん)に、彼(かれ)らのうちにあるようになるとき、諸(しょ)国民(こくみん)は主(しゅ)なるわたしが、イスラエルを聖別(せいべつ)する者(もの)であることを悟(さと)る」。

第三八章

1主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「人(ひと)の子(こ)よ、メセクとトバルの大君(おおぎみ)であるマゴグの地(ち)のゴグに、あなたの顔(かお)を向(む)け、これに対(たい)して預言(よげん)して、 3言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、メセクとトバルの大君(おおぎみ)であるゴグよ、見(み)よ、わたしはあなたの敵(てき)となる。 4わたしはあなたを引(ひ)きもどし、あなたのあごにかぎをかけて、あなたと、あなたのすべての軍勢(ぐんぜい)と、馬(うま)と、騎兵(きへい)とを引(ひ)き出(だ)す。彼(かれ)らはみな武具(ぶぐ)をつけ、大盾(おおだて)、小盾(こだて)を持(も)ち、すべてつるぎをとる者(もの)で大軍(たいぐん)である。 5ペルシャ、エチオピヤ、プテは彼(かれ)らと共(とも)におり、みな盾(たて)とかぶとを持(も)つ。 6ゴメルとそのすべての軍隊(ぐんたい)、北(きた)の果(はて)のベテ・トガルマと、そのすべての軍隊(ぐんたい)など、多(おお)くの民(たみ)もあなたと共(とも)におる。

7あなたは備(そな)えをなせ。あなたとあなたの所(ところ)に集(あつ)まった軍隊(ぐんたい)は、みな備(そな)えをなせ。そしてあなたは彼(かれ)らの保護(ほご)者(しゃ)となれ。 8多(おお)くの日(ひ)の後(のち)、あなたは集(あつ)められ、終(おわ)りの年(ねん)にあなたは戦(たたか)いから回復(かいふく)された地(ち)、すなわち多(おお)くの民(たみ)の中(なか)から、人々(ひとびと)が集(あつ)められた地(ち)に向(む)かい、久(ひさ)しく荒(あ)れすたれたイスラエルの山々(やまやま)に向(む)かって進(すす)む。その人々(ひとびと)は国々(くにぐに)から導(みちび)き出(だ)されて、みな安(やす)らかに住(す)んでいる。 9あなたはそのすべての軍隊(ぐんたい)および多(おお)くの民(たみ)を率(ひき)いて上(のぼ)り、暴風(ぼうふう)のように進(すす)み、雲(くも)のように地(ち)をおおう。

10主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、その日(ひ)に、あなたの心(こころ)に思(おも)いが起(おこ)り、悪(わる)い計(はか)りごとを企(くわだ)てて、 11言(い)う、『わたしは無防備(むぼうび)の村々(むらむら)の地(ち)に上(のぼ)り、穏(おだ)やかにして安(やす)らかに住(す)む民(たみ)、すべて石(いし)がきもなく、貫(かん)の木(き)も門(もん)もない地(ち)に住(す)む者(もの)どもを攻(せ)めよう』と。 12そしてあなたは物(もの)を奪(うば)い、物(もの)をかすめ、いま人(ひと)の住(す)むようになっている荒(あ)れ跡(あと)を攻(せ)め、また国々(くにぐに)から集(あつ)まってきて、地(ち)の中央(ちゅうおう)に住(す)み、家畜(かちく)と貨(か)財(ざい)とを持(も)つ民(たみ)を攻(せ)めようとする。 13シバ、デダン、タルシシの商人(しょうにん)、およびそのもろもろの村々(むらむら)はあなたに言(い)う、『あなたは物(もの)を奪(うば)うために来(き)たのか。物(もの)をかすめるために軍隊(ぐんたい)を集(あつ)めたのか。あなたは金銀(きんぎん)を持(も)ち去(さ)り、家畜(かちく)と貨(か)財(ざい)とを取(と)りあげ、大(おお)いに物(もの)を奪(うば)おうとするのか』と。

14それゆえ、人(ひと)の子(こ)よ、ゴグに預言(よげん)して言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わが民(たみ)イスラエルの安(やす)らかに住(す)むその日(ひ)に、あなたは立(た)ちあがり、 15北(きた)の果(はて)のあなたの所(ところ)から来(く)る。多(おお)くの民(たみ)はあなたと共(とも)におり、みな馬(うま)に乗(の)り、その軍隊(ぐんたい)は大(おお)きく、その兵士(へいし)は強(つよ)い。 16あなたはわが民(たみ)イスラエルに攻(せ)めのぼり、雲(くも)のように地(ち)をおおう。ゴグよ、終(おわ)りの日(ひ)にわたしはあなたを、わが国(くに)に攻(せ)めきたらせ、あなたをとおして、わたしの聖(せい)なることを諸(しょ)国民(こくみん)の目(め)の前(まえ)にあらわして、彼(かれ)らにわたしを知(し)らせる。

17主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、わたしが昔(むかし)、わがしもべイスラエルの預言者(よげんしゃ)たちによって語(かた)ったのは、あなたのことではないか。すなわち彼(かれ)らは、そのころ年(とし)久(ひさ)しく預言(よげん)して、わたしはあなたを送(おく)って、彼(かれ)らを攻(せ)めさせると言(い)ったではないか。 18しかし主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、その日(ひ)、すなわちゴグがイスラエルの地(ち)に攻(せ)め入(い)る日(ひ)に、わが怒(いか)りは現(あらわ)れる。 19わたしは、わがねたみと、燃(も)えたつ怒(いか)りとをもって言(い)う。その日(ひ)には必(かなら)ずイスラエルの地(ち)に、大(おお)いなる震動(しんどう)があり、 20海(うみ)の魚(うお)、空(そら)の鳥(とり)、野(の)の獣(けもの)、すべての地(ち)に這(は)うもの、地(ち)のおもてにあるすべての人(ひと)は、わが前(まえ)に打(う)ち震(ふる)える。また山々(やまやま)はくずれ、がけは落(お)ち、すべての石(いし)がきは地(ち)に倒(たお)れる。 21主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしはゴグに対(たい)し、すべての恐(おそ)れを呼(よ)びよせる。すべての人(ひと)のつるぎは、その兄弟(きょうだい)に向(む)けられる。 22わたしは疫病(えきびょう)と流血(りゅうけつ)とをもって彼(かれ)をさばく。わたしはみなぎる雨(あめ)と、ひょうと、火(ひ)と、硫黄(いおう)とを、彼(かれ)とその軍隊(ぐんたい)および彼(かれ)と共(とも)におる多(おお)くの民(たみ)の上(うえ)に降(ふ)らせる。 23そしてわたしはわたしの大(おお)いなることと、わたしの聖(せい)なることとを、多(おお)くの国民(こくみん)の目(め)に示(しめ)す。そして彼(かれ)らはわたしが主(しゅ)であることを悟(さと)る。

第三九章

1人(ひと)の子(こ)よ、ゴグに向(む)かって預言(よげん)して言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、メセクとトバルの大君(おおぎみ)であるゴグよ、見(み)よ、わたしはあなたの敵(てき)となる。 2わたしはあなたを引(ひ)きもどし、あなたを押(お)しやり、北(きた)の果(はて)から上(のぼ)らせ、イスラエルの山々(やまやま)に導(みちび)き、 3あなたの左(ひだり)の手(て)から弓(ゆみ)を打(う)ち落(おと)し、右(みぎ)の手(て)から矢(や)を落(おと)させる。 4あなたとあなたのすべての軍隊(ぐんたい)およびあなたと共(とも)にいる民(たみ)たちは、イスラエルの山々(やまやま)に倒(たお)れる。わたしはあなたを、諸種(しょしゅ)の猛禽(もうきん)と野獣(やじゅう)とに与(あた)えて食(く)わせる。 5あなたは野(の)の面(おもて)に倒(たお)れる。わたしがこれを言(い)ったからであると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 6わたしはゴグと、海沿(うみぞ)いの国々(くにぐに)に安(やす)らかに住(す)む者(もの)に対(たい)して火(ひ)を送(おく)り、彼(かれ)らにわたしが主(しゅ)であることを悟(さと)らせる。

7わたしはわが聖(せい)なる名(な)を、わが民(たみ)イスラエルのうちに知(し)らせ、重(かさ)ねてわが聖(せい)なる名(な)を汚(けが)させない。諸(しょ)国民(こくみん)はわたしが主(しゅ)、イスラエルの聖者(せいじゃ)であることを悟(さと)る。 8主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、見(み)よ、これは来(く)る、必(かなら)ず成就(じょうじゅ)する。これはわたしが言(い)った日(ひ)である。 9イスラエルの町々(まちまち)に住(す)む者(もの)は出(で)て来(き)て、武器(ぶき)すなわち大盾(おおだて)、小盾(こだて)、弓(ゆみ)、矢(や)、手(て)やり、およびやりなどを燃(も)やし、焼(や)き、七年(ねん)の間(あいだ)これを火(ひ)に燃(も)やす。 10彼(かれ)らは野(の)から木(き)を取(と)らず、森(もり)から木(き)を切(き)らず、武器(ぶき)で火(ひ)を燃(も)やし、自分(じぶん)をかすめた者(もの)をかすめ、自分(じぶん)の物(もの)を奪(うば)った者(もの)を奪(うば)うと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

11その日(ひ)、わたしはイスラエルのうちに、墓地(ぼち)をゴグに与(あた)える。これは旅(たび)びとの谷(たに)にあって海(うみ)の東(ひがし)にある。これは旅(たび)びとを妨(さまた)げる。そこにゴグとその民衆(みんしゅう)を埋(う)めるからである。これをハモン・ゴグの谷(たに)と名(な)づける。 12イスラエルの家(いえ)はこれを埋(う)めて、地(ち)を清(きよ)めるために七か月(げつ)を費(ついや)す。 13国(くに)のすべての民(たみ)はこれを埋(う)め、これによって名(な)を高(たか)める。これはわが栄(さか)えを現(あらわ)す日(ひ)であると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 14彼(かれ)らは人々(ひとびと)を選(えら)んで、絶(た)えず国(くに)の中(なか)を行(ゆ)きめぐらせ、地(ち)のおもてに残(のこ)っている者(もの)を埋(う)めて、これを清(きよ)めさせる。七か月(げつ)の終(おわ)りに彼(かれ)らは尋(たず)ねる。 15国(くに)を行(ゆ)きめぐる者(もの)が行(ゆ)きめぐって、人(ひと)の骨(ほね)を見(み)る時(とき)、死人(しにん)を埋(う)める者(もの)が、これをハモン・ゴグの谷(たに)に埋(う)めるまで、そのかたわらに、標(しるべ)を建(た)てて置(お)く。 16(ハモナの町(まち)もそこにある。)こうして彼(かれ)らはその国(くに)を清(きよ)める。

17主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、人(ひと)の子(こ)よ、諸種(しょしゅ)の鳥(とり)と野(の)の獣(けもの)とに言(い)え、みな集(あつ)まってこい。わたしがおまえたちのために供(そな)えた犠牲(ぎせい)、すなわちイスラエルの山々(やまやま)の上(うえ)にある、大(おお)いなる犠牲(ぎせい)に、四方(しほう)から集(あつ)まり、その肉(にく)を食(く)い、その血(ち)を飲(の)め。 18おまえたちは勇士(ゆうし)の肉(にく)を食(く)い、地(ち)の君(きみ)たちの血(ち)を飲(の)め。雄羊(おひつじ)、小羊(こひつじ)、雄(お)やぎ、雄牛(おうし)などすべてバシャンの肥(こ)えた獣(けもの)を食(く)え。 19わたしがおまえたちのために供(そな)えた犠牲(ぎせい)は、飽(あ)きるまでその脂肪(しぼう)を食(た)べ、酔(よ)うまで血(ち)を飲(の)め。 20おまえたちはわが食卓(しょくたく)について馬(うま)と、騎手(きしゅ)と、勇士(ゆうし)と、もろもろの戦士(せんし)とを飽(あ)きるほど食(た)べると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

21わたしはわが栄光(えいこう)を諸(しょ)国民(こくみん)に示(しめ)す。すべての国民(こくみん)はわたしが行(おこな)ったさばきと、わたしが彼(かれ)らの上(うえ)に加(くわ)えた手(て)とを見(み)る。 22この日(ひ)から後(のち)、イスラエルの家(いえ)はわたしが彼(かれ)らの神(かみ)、主(しゅ)であることを悟(さと)るようになる。 23また諸(しょ)国民(こくみん)はイスラエルの家(いえ)が、その悪(あく)によって捕(とら)え移(うつ)されたことを悟(さと)る。彼(かれ)らがわたしにそむいたので、わたしはわが顔(かお)を彼(かれ)らに隠(かく)し、彼(かれ)らをその敵(てき)の手(て)に渡(わた)した。それで彼(かれ)らは皆(みな)つるぎに倒(たお)れた。 24わたしは彼(かれ)らの汚(けが)れと、とがとに従(したが)って、彼(かれ)らを扱(あつか)い、わたしの顔(かお)を彼(かれ)らに隠(かく)した。

25それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、いまわたしはヤコブの幸福(こうふく)をもとに返(かえ)し、イスラエルの全家(ぜんか)をあわれみ、わが聖(せい)なる名(な)のために、ねたみを起(おこ)す。 26彼(かれ)らは、その国(くに)に安(やす)らかに住(す)み、だれもこれを恐(おそ)れさせる者(もの)がないようになった時(とき)、自分(じぶん)の恥(はじ)と、わたしに向(む)かってなした反逆(はんぎゃく)とを忘(わす)れる。 27わたしが彼(かれ)らを諸(しょ)国民(こくみん)の中(なか)から帰(かえ)らせ、その敵(てき)の国(くに)から呼(よ)び集(あつ)め、彼(かれ)らによって、わたしの聖(せい)なることを、多(おお)くの国民(こくみん)の前(まえ)に示(しめ)す時(とき)、 28彼(かれ)らは、わたしが彼(かれ)らの神(かみ)、主(しゅ)であることを悟(さと)る。これはわたしが彼(かれ)らを諸(しょ)国民(こくみん)のうちに移(うつ)し、またこれをその国(くに)に呼(よ)び集(あつ)めたからである。わたしはそのひとりをも、国々(くにぐに)のうちに残(のこ)すことをしない。 29わたしは、わが霊(れい)をイスラエルの家(いえ)に注(そそ)ぐ時(とき)、重(かさ)ねてわが顔(かお)を彼(かれ)らに隠(かく)さないと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

第四〇章

1われわれが捕(とら)え移(うつ)されてから二十五年(ねん)、都(みやこ)が打(う)ち破(やぶ)られて後(のち)十四年(ねん)、その年(ねん)の初(はじ)めの月(つき)の十日(か)、その日(ひ)に主(しゅ)の手(て)がわたしに臨(のぞ)み、わたしをかの所(ところ)に携(たずさ)えて行(い)った。 2すなわち神(かみ)は幻(まぼろし)のうちに、わたしをイスラエルの地(ち)に携(たずさ)えて行(い)って、非常(ひじょう)に高(たか)い山(やま)の上(うえ)におろされた。その山(やま)の上(うえ)に、わたしと相対(あいたい)して、一つの町(まち)のような建物(たてもの)があった。 3神(かみ)がわたしをそこに携(たずさ)えて行(い)かれると、見(み)よ、ひとりの人(ひと)がいた。その姿(すがた)は青銅(せいどう)の形(かたち)のようで、手(て)に麻(あさ)のなわと、測(はか)りざおとを持(も)って門(もん)に立(た)っていた。 4その人(ひと)はわたしに言(い)った、「人(ひと)の子(こ)よ、目(め)で見(み)、耳(みみ)で聞(き)き、わたしがあなたに示(しめ)す、すべての事(こと)を心(こころ)にとめよ。あなたをここに携(たずさ)えて来(き)たのは、これをあなたに示(しめ)すためである。あなたの見(み)ることを、ことごとくイスラエルの家(いえ)に告(つ)げよ」。

5見(み)よ、宮(みや)の外(そと)の周囲(しゅうい)に、かきがあり、その人(ひと)の手(て)に六キュビトの測(はか)りざおがあった。そのキュビトは、おのおの一キュビトと一(ひと)手(て)幅(はば)とである。彼(かれ)が、そのかきの厚(あつ)さを測(はか)ると、一さおあり、高(たか)さも一さおあった。 6彼(かれ)が東(ひがし)向(む)きの門(もん)に行(い)き、その階段(かいだん)を上(のぼ)って、門(もん)の敷居(しきい)を測(はか)ると、その厚(あつ)さは一さおあり、 7その詰(つ)め所(しょ)は長(なが)さ一さお、幅(はば)一さお、詰(つ)め所(しょ)と、詰(つ)め所(しょ)との間(あいだ)は五キュビトあり、内(うち)の門(もん)の廊(ろう)のかたわらの門(もん)の敷居(しきい)は一さおあった。 8門(もん)の廊(ろう)を測(はか)ると八キュビトあり、 9その脇(わき)柱(ばしら)は二キュビト、門(もん)の廊(ろう)は内側(うちがわ)にあった。 10東(ひがし)向(む)きの門(もん)の詰(つ)め所(しょ)は、こなたに三つ、かなたに三つあり、三つとも同(おな)じ寸法(すんぽう)である。脇(わき)柱(ばしら)もまた、こなたかなたともに同(おな)じ寸法(すんぽう)である。 11門(もん)の入口(いりぐち)の広(ひろ)さを測(はか)ると十キュビトあり、門(もん)の長(なが)さは十三キュビトあった。 12詰(つ)め所(しょ)の前(まえ)の境(さかい)は一キュビト、かなたの境(さかい)も一キュビトで、詰(つ)め所(しょ)は、こなたかなたともに六キュビトあった。 13彼(かれ)がまたこの詰(つ)め所(しょ)の裏(うら)から、かの詰(つ)め所(しょ)の裏(うら)まで、門(もん)を測(はか)ると、入口(いりぐち)から入口(いりぐち)まで二十五キュビトあった。 14彼(かれ)がまた廊(ろう)を測(はか)ると二十キュビトあり、門(もん)の廊(ろう)の周囲(しゅうい)は、すべて庭(にわ)である。 15入口(いりぐち)の門(もん)の前(まえ)から内(うち)の門(もん)の廊(ろう)の前(まえ)まで五十キュビトあり、 16詰(つ)め所(しょ)と、門(もん)の内側(うちがわ)の周囲(しゅうい)の脇(わき)柱(ばしら)とに窓(まど)があり、廊(ろう)の内側(うちがわ)の周囲(しゅうい)にも、同様(どうよう)に窓(まど)があり、脇(わき)柱(ばしら)には、しゅろがあった。

17彼(かれ)がまたわたしを外(そと)庭(にわ)に携(たずさ)え入(い)れると、見(み)よ、庭(にわ)の周囲(しゅうい)に設(もう)けた室(しつ)と、敷石(しきいし)とがあり、敷石(しきいし)の上(うえ)に三十の室(しつ)があった。 18敷石(しきいし)は門(もん)のわきにあり、門(もん)と同(おな)じ長(なが)さで、これは下(した)の敷石(しきいし)である。 19彼(かれ)が下(した)の門(もん)の内(うち)の前(まえ)から、内庭(うちにわ)の外(そと)の前(まえ)までの距離(きょり)を測(はか)ると、百キュビトあった。

20また彼(かれ)はわたしに先(さき)だって北(きた)へ行(い)った。見(み)よ、そこに外(そと)庭(にわ)に属(ぞく)する北(きた)向(む)きの門(もん)があった。彼(かれ)はその長(なが)さと幅(はば)とを測(はか)った。 21その詰(つ)め所(しょ)が、こなたに三つ、かなたに三つあり、また脇(わき)柱(ばしら)と廊(ろう)とがあった。これらは初(はじ)めの門(もん)と同(おな)じ寸法(すんぽう)で、長(なが)さは五十キュビト、幅(はば)は二十五キュビトである。 22その窓(まど)と、廊(ろう)と、しゅろとは、東(ひがし)向(む)きの門(もん)にあるものと同(おな)じ寸法(すんぽう)である。そして七段(だん)の階段(かいだん)を経(へ)て、それに上(のぼ)ると、廊(ろう)は内側(うちがわ)にあった。 23内庭(うちにわ)の門(もん)は北(きた)と東(ひがし)の門(もん)に向(む)かっていた。彼(かれ)が門(もん)から門(もん)までを測(はか)ると、百キュビトあった。

24彼(かれ)がまたわたしを南(みなみ)へ行(い)かせると、見(み)よ、南(みなみ)向(む)きの門(もん)があった。その脇(わき)柱(ばしら)と廊(ろう)を測(はか)ると、他(ほか)と同(おな)じ寸法(すんぽう)であった。 25これと、その廊(ろう)の周囲(しゅうい)とに、他(た)の窓(まど)のような窓(まど)があって、その長(なが)さは五十キュビト、幅(はば)は二十五キュビトあった。 26これを上(のぼ)るのに七段(だん)の階段(かいだん)があり、その廊(ろう)は内側(うちがわ)にあった。その脇(わき)柱(ばしら)の上(うえ)には、こなたに一つ、かなたに一つのしゅろがあった。 27内庭(うちにわ)には南(みなみ)向(む)きの門(もん)があり、門(もん)から門(もん)まで南(みなみ)の方(ほう)へ測(はか)ると、百キュビトあった。

28彼(かれ)がわたしを南(みなみ)の門(もん)から内庭(うちにわ)にはいらせ、南(みなみ)の門(もん)を測(はか)ると、さきのものと、同(おな)じ寸法(すんぽう)であった。 29その詰(つ)め所(しょ)と、脇(わき)柱(ばしら)と、廊(ろう)とは、他(た)のものと同(おな)じ寸法(すんぽう)で、その門(もん)と、廊(ろう)の周囲(しゅうい)とには窓(まど)があり、門(もん)の長(なが)さは五十キュビト、幅(はば)は二十五キュビトであった。 30周囲(しゅうい)に廊(ろう)があって、その長(なが)さは二十五キュビト、幅(はば)は五キュビトである。 31その廊(ろう)は外(そと)庭(にわ)に面(めん)して、脇(わき)柱(ばしら)の上(うえ)にしゅろがあり、その階段(かいだん)は八段(だん)であった。

32彼(かれ)はまたわたしを内庭(うちにわ)の東(ひがし)の方(ほう)に携(たずさ)えて行(い)って、門(もん)を測(はか)った。それは他(ほか)と同(おな)じ寸法(すんぽう)であった。 33その詰(つ)め所(しょ)と、脇(わき)柱(ばしら)と、廊(ろう)とは、他(ほか)と同(おな)じ寸法(すんぽう)で、その門(もん)と、その廊(ろう)の周囲(しゅうい)とに窓(まど)があり、門(もん)の長(なが)さは五十キュビト、幅(はば)は二十五キュビトである。 34その廊(ろう)は外(そと)庭(にわ)に面(めん)し、その脇(わき)柱(ばしら)の上(うえ)には、こなたかなたに、しゅろがあり、その階段(かいだん)は八段(だん)であった。

35彼(かれ)がまたわたしを北(きた)の門(もん)に携(たずさ)えて行(い)って、これを測(はか)ると、それは他(ほか)と同(おな)じ寸法(すんぽう)であった。 36その詰(つ)め所(しょ)と、脇(わき)柱(ばしら)と、廊(ろう)とは、他(ほか)と同(おな)じ寸法(すんぽう)で、その周囲(しゅうい)に窓(まど)があり、門(もん)の長(なが)さは五十キュビト、幅(はば)は二十五キュビトである。 37その廊(ろう)は外(そと)庭(にわ)に面(めん)し、その脇(わき)柱(ばしら)の上(うえ)には、こなたかなたに、しゅろがあり、その階段(かいだん)は八段(だん)であった。

38門(もん)の廊(ろう)に戸(と)のある室(しつ)があって、そこは燔祭(はんさい)の物(もの)を洗(あら)う所(ところ)である。 39門(もん)の廊(ろう)に、こなたに二つの台(だい)、かなたに二つの台(だい)があり、その上(うえ)で、燔祭(はんさい)、罪祭(ざいさい)、愆祭(けんさい)の物(もの)をほふるのであった。 40北(きた)の門(もん)の入口(いりぐち)にある廊(ろう)の外(そと)の片側(かたがわ)に、二つの台(だい)があり、門(もん)の廊(ろう)の他(た)の側(がわ)にも、二つの台(だい)があり、 41門(もん)のかたわら、内側(うちがわ)に四つの台(だい)、外側(そとがわ)に四つの台(だい)があって、合(あ)わせて八つの台(だい)である。その上(うえ)で、犠牲(ぎせい)の物(もの)をほふるのである。 42そこにまた燔祭(はんさい)のために四つの切(き)り石(いし)の台(だい)があり、その長(なが)さは一キュビト半(はん)、幅(はば)は一キュビト半(はん)、高(たか)さは一キュビト、その上(うえ)に燔祭(はんさい)および犠牲(ぎせい)をほふる器(うつわ)を置(お)くのである。 43内(うち)の周囲(しゅうい)に、一(ひと)手(て)幅(はば)の折(お)り釘(くぎ)が打(う)ちつけてあって、供(そな)え物(もの)の肉(にく)は、台(だい)の上(うえ)に置(お)かれるのである。

44彼(かれ)はまたわたしを、外(そと)から内庭(うちにわ)に連(つ)れてはいった。見(み)よ、内庭(うちにわ)に二つの室(しつ)があり、一つは北(きた)の門(もん)のかたわらにあって南(みなみ)に向(む)かい、一つは南(みなみ)の門(もん)のかたわらにあって、北(きた)に向(む)かっていた。 45彼(かれ)はわたしに言(い)った、この南(みなみ)向(む)きの室(しつ)は、宮(みや)を守(まも)る祭司(さいし)のためのもの、 46また北(きた)向(む)きの室(しつ)は、祭壇(さいだん)を守(まも)る祭司(さいし)のためのものである。その人(ひと)たちは、レビの子孫(しそん)のうちのザドクの子孫(しそん)であって、主(しゅ)に近(ちか)く仕(つか)える者(もの)たちである。 47そして彼(かれ)が庭(にわ)を測(はか)ると、その長(なが)さは百キュビト、幅(はば)も百キュビトで四角(かく)である。宮(みや)の前(まえ)には祭壇(さいだん)があった。

48彼(かれ)がわたしを宮(みや)の廊(ろう)に連(つ)れて行(い)って、廊(ろう)の脇(わき)柱(ばしら)を測(はか)ると、こなたも五キュビト、かなたも五キュビトであり、門(もん)の幅(はば)は十四キュビトである。門(もん)の壁(かべ)は、こなたも三キュビト、かなたも三キュビトである。 49廊(ろう)の長(なが)さは二十キュビト、幅(はば)は十二キュビトであり、十の階段(かいだん)によって上(のぼ)るのである。脇(わき)柱(ばしら)に沿(そ)って、こなたに一つ、かなたに一つの柱(はしら)があった。

第四一章

1彼(かれ)がわたしを拝殿(はいでん)に連(つ)れて行(い)って、脇(わき)柱(ばしら)を測(はか)ると、こなたの幅(はば)も六キュビト、かなたの幅(はば)も六キュビトあった。 2その戸(と)の幅(はば)は十キュビト、戸(と)のわきの壁(かべ)は、こなたも五キュビト、かなたも五キュビトあった。彼(かれ)はまた拝殿(はいでん)の長(なが)さを測(はか)ると四十キュビト、その幅(はば)は二十キュビトあった。 3彼(かれ)がまた内(うち)にはいって、戸(と)の脇(わき)柱(ばしら)を測(はか)ると、それは二キュビトあり、戸(と)の幅(はば)は六キュビト、戸(と)のわきの壁(かべ)は七キュビトあった。 4彼(かれ)はまた拝殿(はいでん)の奥(おく)の室(しつ)の長(なが)さを測(はか)ると二十キュビト、幅(はば)も二十キュビトあった。そして彼(かれ)はわたしに、これは至聖所(しせいじょ)であると言(い)った。

5彼(かれ)が宮(みや)の壁(かべ)を測(はか)ると、その厚(あつ)さは六キュビトあり、宮(みや)の周囲(しゅうい)の脇間(わきま)の広(ひろ)さは、四方(しほう)おのおの四キュビトあり、 6脇間(わきま)は、室(しつ)の上(うえ)に室(しつ)があって三階(かい)になり、各階(かくかい)に三十の室(しつ)がある。宮(みや)の周囲(しゅうい)の壁(かべ)には、脇間(わきま)をささえる突起(とっき)があった。これは脇間(わきま)が、宮(みや)の壁(かべ)そのものによってささえられないためである。 7脇間(わきま)は、宮(みや)の周囲(しゅうい)の各階(かくかい)にある突起(とっき)につれて、階(かい)を重(かさ)ねて上(うえ)にいくにしたがって広(ひろ)くなり、宮(みや)の外部(がいぶ)の階段(かいだん)が上(うえ)に通(つう)じ、一階(かい)から三階(かい)へは、二階(かい)をとおって上(のぼ)るのである。 8わたしはまた宮(みや)の周囲(しゅうい)に高(たか)い所(ところ)のあるのを見(み)た。脇間(わきま)の基(もとい)を測(はか)ると、六キュビトの一さおあった。 9脇間(わきま)の外(そと)の壁(かべ)の厚(あつ)さは五キュビト、あき地(ち)になっている高(たか)い所(ところ)は五キュビトあった。宮(みや)の高(たか)い所(ところ)と、 10庭(にわ)の室(しつ)の間(あいだ)には、宮(みや)の周囲(しゅうい)に、広(ひろ)さ二十キュビトの所(ところ)があった。 11脇間(わきま)の戸(と)は、あき地(ち)になっている高(たか)い所(ところ)に向(む)かって開(ひら)け、一つの戸(と)は北(きた)に向(む)かい、一つの戸(と)は南(みなみ)に向(む)かっていた。そのあき地(ち)になっている所(ところ)の幅(はば)は、周囲(しゅうい)五キュビトであった。

12西(にし)の方(ほう)の宮(みや)の庭(にわ)に面(めん)した建物(たてもの)は、幅(はば)七十キュビト、その建物(たてもの)の周囲(しゅうい)の壁(かべ)の厚(あつ)さは五キュビト、長(なが)さは九十キュビトであった。

13彼(かれ)が宮(みや)を測(はか)ると、その長(なが)さは百キュビトあり、その庭(にわ)と建物(たてもの)と、その壁(かべ)は長(なが)さ百キュビト、 14また宮(みや)の東(ひがし)に面(めん)した所(ところ)と庭(にわ)との幅(はば)は百キュビトであった。

15彼(かれ)が西(にし)の方(ほう)の庭(にわ)に面(めん)した建物(たてもの)と、その壁(かべ)の長(なが)さを測(はか)ると、かなた、こなたともに百キュビトであった。宮(みや)の拝殿(はいでん)と、内部(ないぶ)の室(しつ)と、外(そと)の廊(ろう)とには、羽目板(はめいた)があった。 16これらの三つのものの周囲(しゅうい)には、すべて引込(ひっこ)み枠(わく)の窓(まど)があり、宮(みや)の敷居(しきい)に面(めん)して、宮(みや)の周囲(しゅうい)は、床(ゆか)から窓(まど)まで、羽目板(はめいた)であって、窓(まど)には、おおいがあった。 17戸(と)の上(うわ)の空(そら)所(ところ)、内室(ないしつ)、外(そと)室(しつ)ともに、羽目板(はめいた)であった。内室(ないしつ)および拝殿(はいでん)の周囲(しゅうい)のすべての壁(かべ)には、同(おな)じように彫刻(ちょうこく)してあった。 18すなわちケルビムと、しゅろとが彫刻(ちょうこく)してあった。ケルブとケルブとの間(あいだ)に、しゅろがあり、おのおののケルブには、二つの顔(かお)があり、 19こなたには、しゅろに向(む)かって、人(ひと)の顔(かお)があり、かなたには、しゅろに向(む)かって、若(わか)じしの顔(かお)があり、宮(みや)の周囲(しゅうい)は、すべてこのように彫刻(ちょうこく)してあった。 20床(ゆか)から戸(と)の上(うえ)まで、ケルビムと、しゅろとが、壁(かべ)に彫刻(ちょうこく)してあった。

21拝殿(はいでん)の柱(ばしら)は四角(かく)であった。聖所(せいじょ)の前(まえ)には、木(き)の祭壇(さいだん)に似(に)たものがあった。 22その高(たか)さは三キュビト、長(なが)さは二キュビト、幅(はば)は二キュビトで、すみと、台(だい)と、壁(かべ)とは、ともに木(き)である。彼(かれ)はわたしに言(い)った、「これは主(しゅ)の前(まえ)にある机(つくえ)である」 23拝殿(はいでん)と聖所(せいじょ)とには、二つの戸(と)があり、 24その戸(と)には、二つのとびらがあった。すなわち二つの開(ひら)き戸(ど)である。 25拝殿(はいでん)の戸(と)には、おのおのにケルビムと、しゅろとが、彫刻(ちょうこく)してあって、それは壁(かべ)に彫刻(ちょうこく)したものと同(おな)じである。また外(そと)の廊(ろう)に面(めん)して、木(き)の天蓋(てんがい)があり、 26廊(ろう)の壁(かべ)には、こなたかなたに引込(ひっこ)み窓(まど)と、しゅろとがあった。

第四二章

1彼(かれ)はわたしを北(きた)の方(ほう)の内庭(うちにわ)に連(つ)れ出(だ)し、庭(にわ)に向(む)かった北(きた)の方(ほう)の建物(たてもの)に対(たい)する室(しつ)に導(みちび)いた。 2北側(きたがわ)にある建物(たてもの)の長(なが)さは百キュビト、幅(はば)は五十キュビトである。 3二十キュビトの内庭(うちにわ)に続(つづ)いて、外(そと)庭(にわ)の敷石(しきいし)に面(めん)し、三階(かい)になった廊下(ろうか)があった。 4また室(しつ)の前(まえ)に幅(はば)十キュビト、長(なが)さ百キュビトの通路(つうろ)があった。その戸(と)は北(きた)に向(む)かっていた。 5その建物(たてもの)の上(うえ)の室(しつ)は、下(した)の室(しつ)と中(なか)の室(しつ)よりも狭(せま)かった。それは廊下(ろうか)のために、場所(ばしょ)を取(と)ったためである。 6これらは三階(かい)であって、外(そと)庭(にわ)の柱(はしら)のような柱(はしら)は持(も)たなかった。それで上(うえ)の室(しつ)は、下(した)および中(なか)の室(しつ)よりも狭(せま)いのである。 7室(しつ)の外(そと)に沿(そ)ってかきがあり、それは他(た)の室(しつ)に向(む)かって外(そと)庭(にわ)に至(いた)る。その長(なが)さは五十キュビト、 8外(そと)庭(にわ)の室(しつ)の長(なが)さも五十キュビトあった。宮(みや)に面(めん)する所(ところ)は百キュビトであった。 9これらの室(しつ)の下(した)に外(そと)庭(にわ)からこれにはいるように、東側(ひがしがわ)に入口(いりぐち)があった。 10外側(そとがわ)のかきは、外(そと)庭(にわ)に始(はじ)まっている。

南(みなみ)の方(ほう)で、庭(にわ)と建物(たてもの)との前(まえ)に、室(しつ)があった。 11北(きた)向(む)きの室(しつ)と同様(どうよう)に、その前(まえ)に通路(つうろ)があり、その長(なが)さも幅(はば)も同様(どうよう)で、その出口(でぐち)もその配置(はいち)もその戸(と)も同様(どうよう)である。 12南(みなみ)の室(しつ)の下(した)に、人々(ひとびと)が通路(つうろ)にはいる東(ひがし)の入口(いりぐち)があり、これに対(たい)して隔(へだ)てのかきがあった。

13時(とき)に彼(かれ)はわたしに言(い)った、「庭(にわ)に面(めん)した北(きた)の室(しつ)と、南(みなみ)の室(しつ)とは、聖(せい)なる室(しつ)であって、主(しゅ)に近(ちか)く仕(つか)える祭司(さいし)たちが、最(もっと)も聖(せい)なるものを食(た)べる場所(ばしょ)である。その場所(ばしょ)に彼(かれ)らは、最(もっと)も聖(せい)なるもの、すなわち素祭(そさい)、罪祭(ざいさい)、愆祭(けんさい)のものを置(お)かなければならない。その場所(ばしょ)は聖(せい)だからである。 14祭司(さいし)たちが、聖所(せいじょ)にはいった時(とき)は、そこから外(そと)庭(にわ)に出(で)てはならない。彼(かれ)らは勤(つと)めを行(おこな)う衣服(いふく)を、その所(ところ)に置(お)かなければならない。これは聖(せい)だからである。彼(かれ)らは民衆(みんしゅう)に属(ぞく)する場所(ばしょ)に近(ちか)づく前(まえ)に、他(た)の衣服(いふく)を着(つ)けなければならない」。

15彼(かれ)らは宮(みや)の庭(にわ)の内部(ないぶ)を測(はか)り終(お)えると、東(ひがし)向(む)きの門(もん)の道(みち)から、わたしを連(つ)れ出(だ)して、宮(みや)の周囲(しゅうい)を測(はか)った。 16彼(かれ)が測(はか)りざおで、東側(ひがしがわ)を測(はか)ると、測(はか)りざおで五百キュビトあり、 17また転(てん)じて、北側(きたがわ)を測(はか)ると、測(はか)りざおで五百キュビトあり、 18また転(てん)じて、南側(みなみがわ)を測(はか)ると、測(はか)りざおで五百キュビトあり、 19また転(てん)じて、西側(にしがわ)を測(はか)ると、測(はか)りざおで五百キュビトあった。 20このように、四方(しほう)を測(はか)ったが、その周囲(しゅうい)に、長(なが)さ五百キュビト、幅(はば)五百キュビトのかきがあって、聖所(せいじょ)と、俗(ぞく)の所(ところ)との隔(へだ)てをなしていた。

第四三章

1その後(のち)、彼(かれ)はわたしを門(もん)に導(みちび)いた。門(もん)は東(ひがし)に面(めん)していた。 2その時(とき)、見(み)よ、イスラエルの神(かみ)の栄光(えいこう)が、東(ひがし)の方(ほう)から来(き)たが、その来(く)る響(ひび)きは、大水(おおみず)の響(ひび)きのようで、地(ち)はその栄光(えいこう)で輝(かがや)いた。 3わたしが見(み)た幻(まぼろし)の様(よう)は、彼(かれ)がこの町(まち)を滅(ほろ)ぼしに来(き)た時(とき)に、わたしが見(み)た幻(まぼろし)と同様(どうよう)で、これはまたわたしがケバル川(がわ)のほとりで見(み)た幻(まぼろし)のようであった。それでわたしは顔(かお)を伏(ふ)せた。 4主(しゅ)の栄光(えいこう)が、東(ひがし)の方(ほう)に面(めん)した門(もん)の道(みち)から宮(みや)にはいった時(とき)、 5霊(れい)がわたしを引(ひ)き上(あ)げて、内庭(うちにわ)に導(みちび)き入(い)れると、見(み)よ、主(しゅ)の栄光(えいこう)が宮(みや)に満(み)ちた。

6その人(ひと)がわたしのかたわらに立(た)った時(とき)、わたしはひとりの人(ひと)が、宮(みや)の中(なか)からわたしに語(かた)るのを聞(き)いた。 7彼(かれ)はわたしに言(い)った、「人(ひと)の子(こ)よ、これはわたしの位(くらい)のある所(ところ)、わたしの足(あし)の裏(うら)の踏(ふ)む所(ところ)、わたしが永久(えいきゅう)にイスラエルの人々(ひとびと)の中(なか)に住(す)む所(ところ)である。またイスラエルの家(いえ)は、民(たみ)もその王(おう)たちも、再(ふたた)び姦淫(かんいん)と、王(おう)たちの死体(したい)とをもって、わが聖(せい)なる名(な)を汚(けが)さない。 8彼(かれ)らはその敷居(しきい)を、わが敷居(しきい)のかたわらに設(もう)け、その門柱(もんちゅう)を、わが門柱(もんちゅう)のかたわらに設(もう)けたので、わたしと彼(かれ)らとの間(あいだ)には、わずかに壁(かべ)があるのみである。そして彼(かれ)らは、その犯(おか)した憎(にく)むべき事(こと)をもって、わが聖(せい)なる名(な)を汚(けが)したので、わたしは怒(いか)りをもって、これを滅(ほろ)ぼした。 9今(いま)彼(かれ)らに命(めい)じて姦淫(かんいん)と、その王(おう)たちの死体(したい)を、わたしから遠(とお)く取(す)り除(のぞ)かせよ。そうしたら、わたしは永久(えいきゅう)に彼(かれ)らの中(なか)に住(す)む。

10人(ひと)の子(こ)よ、宮(みや)と、その外形(がいけい)と、設計(せっけい)とをイスラエルの家(いえ)に示(しめ)せ。彼(かれ)らはその悪(あく)を恥(は)じるであろう。 11彼(かれ)らがその犯(おか)したすべての事(こと)を恥(は)じたら、彼(かれ)らに、この宮(みや)の建(た)て方(かた)、設備(せつび)、出口(でぐち)、入口(いりぐち)、すべての形式(けいしき)、すべてのおきて、すべての規定(きてい)を示(しめ)せ。これを彼(かれ)らの目(め)の前(まえ)に書(か)き、彼(かれ)らにそのすべての規定(きてい)と、おきてとを守(まも)り行(おこな)わせよ。 12宮(みや)の規定(きてい)はこれである。山(やま)の頂(いただき)の四方(しほう)の地域(ちいき)はみな最(もっと)も聖(せい)である。見(み)よ、これは宮(みや)の規定(きてい)である。

13祭壇(さいだん)の寸法(すんぽう)はキュビトですれば、次(つぎ)のようである。(そのキュビトは一キュビトと一(ひと)手(て)幅(はば)である。)土台(どだい)は高(たか)さ一キュビト、幅(はば)一キュビト、その周囲(しゅうい)の縁(ふち)は半(はん)キュビトである。 14祭壇(さいだん)の高(たか)さは、次(つぎ)のとおりである。地面(じめん)の土台(どだい)から下(した)のかさねまで二キュビト、幅(はば)は一キュビト、また小(ちい)さいかさねから大(おお)きいかさねまで四キュビト、その幅(はば)は一キュビトである。 15祭壇(さいだん)の炉(ろ)は四キュビトで、祭壇(さいだん)の炉(ろ)から高(たか)さ一キュビトの角(つの)が四本(ほん)出(で)ていた。 16炉(ろ)は長(なが)さ十二キュビト、幅(はば)十二キュビトの四角形(かくけい)である。 17そのかさねは四方(しほう)とも長(なが)さ十四キュビト、幅(はば)十四キュビトの四角形(かくけい)、その周囲(しゅうい)の縁(ふち)は幅(はば)半(はん)キュビト、その台(だい)は四方(しほう)一キュビト、その階段(かいだん)は東(ひがし)に面(めん)する」。

18彼(かれ)はわたしに言(い)った、「人(ひと)の子(こ)よ、主(しゅ)なる神(かみ)はこう言(い)われる、祭壇(さいだん)を建(た)て、その上(うえ)に燔祭(はんさい)をささげ、これに血(ち)を注(そそ)ぐ日(ひ)には、次(つぎ)のことを祭壇(さいだん)の定(さだ)めとせよ。 19すなわち主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、ザドクの子孫(しそん)で、わたしに近(ちか)く仕(つか)えるレビびとである祭司(さいし)には、罪祭(ざいさい)のために雄牛(おうし)の子(こ)を与(あた)えよ。 20またその血(ち)をとって、これを祭壇(さいだん)の四つの角(つの)と、かさねの四すみと、周囲(しゅうい)の縁(ふち)に塗(ぬ)って、祭壇(さいだん)を清(きよ)め、これをあがなえ。 21あなたはまた罪祭(ざいさい)の牛(うし)をとって、これを聖所(せいじょ)の外(そと)、宮(みや)のうちの定(さだ)められた所(ところ)で焼(や)け。 22第(だい)二日(にち)に、あなたは無傷(むきず)の雄(お)やぎを、罪祭(ざいさい)としてささげよ。すなわち雄牛(おうし)で清(きよ)めたように、これで祭壇(さいだん)を清(きよ)めよ。 23清(きよ)めごとを終(お)えたなら、無傷(むきず)の雄牛(おうし)の子(こ)と、群(む)れの中(なか)の無傷(むきず)の雄羊(おひつじ)とをささげよ。 24これを主(しゅ)の前(まえ)に持(も)ってきて、祭司(さいし)らはその上(うえ)に塩(しお)をまき、これらを燔祭(はんさい)として主(しゅ)にささげよ。 25七日(なぬか)の間(あいだ)、あなたは日々(ひび)雄(お)やぎを罪祭(ざいさい)とせよ。また雄牛(おうし)の子(こ)と、群(む)れの中(なか)の雄羊(おひつじ)との無傷(むきず)のものをととのえ、 26七日(なぬか)の間(あいだ)、彼(かれ)らは祭壇(さいだん)をあがない、これを清(きよ)め、これを聖別(せいべつ)しなければならない。 27彼(かれ)らがこれらの日(ひ)を満(み)たしたとき、八日(ようか)目(め)から後(のち)は、祭司(さいし)たちは、あなたがたの燔祭(はんさい)と、酬恩祭(しゅうおんさい)とを祭壇(さいだん)の上(うえ)に供(そな)える。そうすれば、わたしは、あなたがたを受(う)けいれると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる」。

第四四章

1こうして、彼(かれ)はわたしを連(つ)れて、聖所(せいじょ)の東(ひがし)に向(む)いている外(そと)の門(もん)に帰(かえ)ると、門(もん)は閉(と)じてあった。 2彼(かれ)はわたしに言(い)った、「この門(もん)は閉(と)じたままにしておけ、開(ひら)いてはならない。ここからだれもはいってはならない。イスラエルの神(かみ)、主(しゅ)が、ここからはいったのだから、これは閉(と)じたままにしておけ。 3ただ君(きみ)たる者(もの)だけが、この内(うち)に座(ざ)し、主(しゅ)の前(まえ)でパンを食(しょく)し、門(もん)の廊(ろう)を通(とお)ってはいり、またそこから外(そと)に出(で)よ」。

4彼(かれ)はまたわたしを連(つ)れて、北(きた)の門(もん)の道(みち)から宮(みや)の前(まえ)に行(い)った。わたしが見(み)ていると、見(み)よ、主(しゅ)の栄光(えいこう)が主(しゅ)の宮(みや)に満(み)ちた。わたしがひれ伏(ふ)すと、 5主(しゅ)はわたしに言(い)われた、「人(ひと)の子(こ)よ、主(しゅ)の宮(みや)のすべてのおきてと、そのすべての規定(きてい)とについて、わたしがあなたに告(つ)げるすべての事(こと)に心(こころ)をとめ、目(め)を注(そそ)ぎ、耳(みみ)を傾(かたむ)けよ。また宮(みや)にはいることを許(ゆる)されている者(もの)と、聖所(せいじょ)にはいることのできない者(もの)とに心(こころ)せよ。 6また反逆(はんぎゃく)の家(いえ)であるイスラエルの家(いえ)に言(い)え。主(しゅ)なる神(かみ)は、こう言(い)われる、イスラエルの家(いえ)よ、その憎(にく)むべきことをやめよ。 7すなわちあなたがたは、わたしの食物(しょくもつ)である脂肪(しぼう)と血(ち)とがささげられる時(とき)、心(こころ)にも肉(にく)にも、割礼(かつれい)を受(う)けない異邦人(いほうじん)を入(い)れて、わが聖所(せいじょ)におらせ、これを汚(けが)した。また、もろもろの憎(にく)むべきものをもって、わが契約(けいやく)を破(やぶ)った。 8あなたがたは、わが聖(せい)なる物(もの)を守(まも)る務(つとめ)を怠(おこた)り、かえって異邦人(いほうじん)を立(た)てて、わが聖所(せいじょ)の務(つとめ)を守(まも)らせた。

9それゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)は、こう言(い)われる、イスラエルの人々(ひとびと)のうちにいるすべての異邦人(いほうじん)のうち、心(こころ)と肉(にく)とに割礼(かつれい)を受(う)けないすべての者(もの)は、わが聖所(せいじょ)にはいってはならない。 10またレビ人(ひと)であって、イスラエルが迷(まよ)った時(とき)、偶像(ぐうぞう)を慕(した)い、わたしから迷(まよ)い出(で)て、遠(とお)く離(はな)れた者(もの)は、その罪(つみ)を負(お)わなければならない。 11すなわち彼(かれ)らはわが聖所(せいじょ)で、仕(つか)え人(びと)となり、宮(みや)の門(もん)を守(まも)る者(もの)となり、宮(みや)に仕(つか)えるしもべとなり、民(たみ)のために、燔祭(はんさい)および犠牲(ぎせい)のものを殺(ころ)し、彼(かれ)らの前(まえ)に立(た)って仕(つか)えなければならない。 12彼(かれ)らはその偶像(ぐうぞう)の前(まえ)で民(たみ)に仕(つか)え、イスラエルの家(いえ)にとって、罪(つみ)のつまずきとなったゆえ、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる、わたしは彼(かれ)らについて誓(ちか)った。彼(かれ)らはその罪(つみ)を負(お)わなければならない。 13彼(かれ)らはわたしに近(ちか)づき、祭司(さいし)として、わたしに仕(つか)えることはできない。またわたしの聖(せい)なる物(もの)、および最(もっと)も聖(せい)なる物(もの)に、近(ちか)づいてはならない。彼(かれ)らはそのおこなった憎(にく)むべきことのため、恥(はじ)を負(お)わなければならない。 14しかし彼(かれ)らには、宮(みや)を守(まも)る務(つとめ)をさせ、そのもろもろの務(つとめ)と、宮(みや)でなすべきすべての事(こと)とに当(あた)らせる。

15しかしザドクの子孫(しそん)であるレビの祭司(さいし)たち、すなわちイスラエルの人々(ひとびと)が、わたしを捨(す)てて迷(まよ)った時(とき)に、わが聖所(せいじょ)の務(つとめ)を守(まも)った者(もの)どもは、わたしに仕(つか)えるために近(ちか)づき、脂肪(しぼう)と血(ち)とをわたしにささげるために、わたしの前(まえ)に立(た)てと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 16すなわち彼(かれ)らはわが聖所(せいじょ)に入(い)り、わが台(だい)に近(ちか)づいてわたしに仕(つか)え、わたしの務(つとめ)を守(まも)る。 17彼(かれ)らが内庭(うちにわ)の門(もん)にはいる時(とき)は、麻(あさ)の衣服(いふく)を着(き)なければならない。内庭(うちにわ)の門(もん)および宮(みや)の内(うち)で、務(つとめ)をなす時(とき)は、毛織物(けおりもの)を身(み)につけてはならない。 18また頭(あたま)には亜麻(あま)布(ぬの)の冠(かんむり)をつけ、腰(こし)には亜麻(あま)布(ぬの)の袴(はかま)をつけなければならない。ただし汗(あせ)の出(で)るような衣(ころも)を身(み)につけてはならない。 19彼(かれ)らは外(そと)庭(にわ)に出(で)る時(とき)、すなわち外(そと)庭(にわ)に出(で)て民(たみ)に接(せっ)する時(とき)は、務(つとめ)をなす時(とき)の衣服(いふく)は脱(ぬ)いで聖(せい)なる室(しつ)に置(お)き、ほかの衣服(いふく)を着(き)なければならない。これはその衣服(いふく)をもって、その聖(せい)なることを民(たみ)にうつさないためである。 20彼(かれ)らはまた頭(あたま)をそってはならない。また髪(かみ)を長(なが)くのばしてはならない。その頭(あたま)の髪(かみ)は切(き)らなければならない。 21祭司(さいし)はすべて内庭(うちにわ)にはいる時(とき)は、酒(さけ)を飲(の)んではならない。 22また寡婦(かふ)、および出(だ)された女(おんな)をめとってはならない。ただイスラエルの家(いえ)の血統(けっとう)の処女(しょじょ)、あるいは祭司(さいし)の妻(つま)で、やもめになったものをめとらなければならない。 23彼(かれ)らはわが民(たみ)に、聖(せい)と俗(ぞく)との区別(くべつ)を教(おし)え、汚(けが)れたものと、清(きよ)いものとの区別(くべつ)を示(しめ)さなければならない。 24争(あらそ)いのある時(とき)は、さばきのために立(た)ち、わがおきてにしたがってさばき、また、わたしのもろもろの祭(まつり)の時(とき)は、彼(かれ)らはわが律法(りっぽう)と定(さだ)めを守(まも)り、わが安息日(あんそくにち)を、聖別(せいべつ)しなければならない。 25死人(しにん)に近(ちか)づいて、身(み)を汚(けが)してはならない。ただ父(ちち)のため、母(はは)のため、むすこのため、娘(むすめ)のため、兄弟(きょうだい)のため、夫(おっと)をもたない姉妹(しまい)のためには、近(ちか)よって身(み)を汚(けが)すことも許(ゆる)される。 26このような人(ひと)は、汚(けが)れた後(のち)、自身(じしん)のために、七日(なぬか)の期間(きかん)を数(かぞ)えよ。そうすれば清(きよ)まる。 27彼(かれ)は聖所(せいじょ)に入(い)り、内庭(うちにわ)に行(い)き、聖所(せいじょ)で務(つとめ)に当(あた)る日(ひ)には、罪祭(ざいさい)をささげなければならないと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

28彼(かれ)らには嗣(し)業(ぎょう)はない。わたしがその嗣(し)業(ぎょう)である。あなたがたはイスラエルの中(なか)で、彼(かれ)らに所有(しょゆう)を与(あた)えてはならない。わたしが彼(かれ)らの所有(しょゆう)である。 29彼(かれ)らは素祭(そさい)、罪祭(ざいさい)、愆祭(けんさい)の物(もの)を食(た)べる。すべてイスラエルのうちのささげられた物(もの)は彼(かれ)らの物(もの)となる。 30すべての物(もの)の初(はつ)なりの初物(はつもの)、およびすべてあなたがたのささげるもろもろのささげ物(もの)は、みな祭司(さいし)のものとなる。またあなたがたの麦粉(むぎこ)の初物(はつもの)は祭司(さいし)に与(あた)えよ。これはあなたがたの家(いえ)が、祝福(しゅくふく)されるためである。 31祭司(さいし)は、鳥(とり)でも獣(けもの)でも、すべて自然(しぜん)に死(し)んだもの、または裂(さ)き殺(ころ)されたものを食(た)べてはならない。

第四五章

1あなたがたは、くじを引(ひ)き、地(ち)を分(わ)けて、それを所有(しょゆう)するときには、地(ち)の一部(いちぶ)を聖(せい)なる地所(じしょ)として主(しゅ)にささげよ。その長(なが)さは二万五千キュビト、幅(はば)は二万キュビトで、その区域(くいき)はすべて聖(せい)なる地(ち)である。 2そのうち聖所(せいじょ)に属(ぞく)するものは縦横(たてよこ)五百キュビトずつであって、それは四角(かく)である。また五十キュビトの空地(くうち)をその周囲(しゅうい)につくれ。 3あなたはこの聖(せい)なる地所(じしょ)から長(なが)さ二万五千キュビト、幅(はば)一万キュビトを測(はか)り取(と)り、その中(なか)に聖所(せいじょ)と至聖所(しせいじょ)とを設(もう)けよ。 4これは国(くに)の中(なか)で聖(せい)なる所(ところ)であって、主(しゅ)に近(ちか)く仕(つか)える聖所(せいじょ)の仕(つか)え人(びと)である祭司(さいし)に帰(き)属(ぞく)する。これは彼(かれ)らのためには家(いえ)を建(た)てる所(ところ)、聖所(せいじょ)のためには聖地(せいち)となる。 5また長(なが)さ二万五千キュビト、幅(はば)一万キュビトの別(べつ)の地所(じしょ)は、宮(みや)に仕(つか)えるレビびとに帰属(きぞく)し、彼(かれ)らの住(す)む町(まち)のための所有(しょゆう)とする。

6聖地(せいち)として区別(くべつ)した部分(ぶぶん)に沿(そ)い、幅(はば)五千キュビト、長(なが)さ二万五千キュビトは、町(まち)の所有(しょゆう)とせよ。これはイスラエル全家(ぜんか)のものとなる。

7また君(きみ)たる者(もの)の分(ぶん)は、かの聖地(せいち)と町(まち)の所有(しょゆう)地(ち)との、こなたかなたにある。すなわち聖地(せいち)と町(まち)の所有(しょゆう)地(ち)に沿(そ)い、西(にし)と東(ひがし)に向(む)かい、部族(ぶぞく)の分(ぶん)の一つに応(おう)じて、地所(じしょ)の西(にし)から東(ひがし)の境(さかい)に至(いた)り、 8その所有(しょゆう)の地所(じしょ)はイスラエルの中(なか)にある。わたしの君(きみ)たちは、重(かさ)ねてわたしの民(たみ)をしえたげず、部族(ぶぞく)にしたがってイスラエルの家(いえ)に土地(とち)を与(あた)える。

9主(しゅ)なる神(かみ)は、こう言(い)われる、イスラエルの君(きみ)たちよ、暴虐(ぼうぎゃく)と略奪(りゃくだつ)とをやめ、公道(こうどう)と正義(せいぎ)を行(おこな)え。わが民(たみ)を追(お)いたてることをやめよと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

10あなたがたは正(ただ)しいはかり、正(ただ)しいエパ、正(ただ)しいバテを用(もち)いよ。 11エパとバテとは同(どう)量(りょう)にせよ。すなわちバテをホメルの十分(ぶん)の一とし、エパもホメルの十分(ぶん)の一とし、すべてホメルによって量(りょう)を定(さだ)めよ。 12一シケルは二十ゲラである。五シケルは五シケル、十シケルは十シケルとせよ。一ミナは五十シケルとせよ。

13あなたがたがささげるささげ物(もの)はこれである。すなわち、一ホメルの小麦(こむぎ)のうちから六分(ぶん)の一エパをささげ、大麦(おおむぎ)一ホメルのうちから六分(ぶん)の一エパをささげよ。 14油(あぶら)は一コルのうちから十分(ぶん)の一バテをささげよ。コルはホメルと同(おな)じく十バテに当(あた)る。 15またイスラエルの氏族(しぞく)から、家畜(かちく)の群(む)れ二百につき一頭(とう)の羊(ひつじ)を出(だ)して、素祭(そさい)、燔祭(はんさい)、酬恩祭(しゅうおんさい)とし、彼(かれ)らのために、あがないをなせと主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。 16国(くに)の民(たみ)は皆(みな)これをイスラエルの君(きみ)にささげ物(もの)とせよ。 17また祭日(さいじつ)、ついたち、安息日(あんそくにち)、すなわちイスラエルの家(いえ)のすべての祝(いわ)い日(び)に、燔祭(はんさい)、素祭(そさい)、灌祭(かんさい)を供(そな)えるのは、君(きみ)たる者(もの)の務(つとめ)である。すなわち彼(かれ)はイスラエルの家(いえ)のあがないのために、罪祭(ざいさい)、素祭(そさい)、燔祭(はんさい)、酬恩祭(しゅうおんさい)をささげなければならない。

18主(しゅ)なる神(かみ)は、こう言(い)われる、正月(しょうがつ)の元日(がんじつ)に、あなたは無傷(むきず)の雄牛(おうし)の子(こ)を取(と)って聖所(せいじょ)を清(きよ)めよ。 19祭司(さいし)は罪祭(ざいさい)の獣(けもの)の血(ち)を取(と)って、宮(みや)の柱(はしら)と祭壇(さいだん)のかさねの四すみ、および内庭(うちにわ)の門(もん)の柱(はしら)に塗(ぬ)れ。 20月(つき)の七日(なぬか)に、あなたがたは、過失(かしつ)や無知(むち)のために罪(つみ)を犯(おか)した者(もの)のために、このように行(い)って宮(みや)のためにあがないをなせ。

21正月(しょうがつ)の十四日(か)に、あなたがたは過越(すぎこし)の祭(まつり)を祝(いわ)え。七日(なぬか)の間(あいだ)、種(たね)を入(い)れぬパンを食(た)べよ。 22その日(ひ)に君(きみ)たる者(もの)は、自身(じしん)のため、また国(くに)のすべての民(たみ)のため、雄牛(おうし)をささげて罪祭(ざいさい)とし、 23祝(いわ)い日(び)である七日(なぬか)の間(あいだ)は、七頭(とう)の雄牛(おうし)と、七頭(とう)の雄羊(おひつじ)の無傷(むきず)のものを、七日(なぬか)の間(あいだ)毎日(まいにち)、燔祭(はんさい)として主(しゅ)に供(そな)えよ。また、雄(お)やぎを罪祭(ざいさい)として日々(ひび)ささげよ。 24また素祭(そさい)として麦粉(むぎこ)一エパを各(かく)雄牛(おうし)のため、一エパを各(かく)雄羊(おひつじ)のためにととのえ、油(あぶら)一ヒンを各(かく)エパに加(くわ)えよ。 25七月(がつ)十五日(にち)の祝(いわ)い日(び)に、彼(かれ)は七日(なぬか)の間(あいだ)、罪祭(ざいさい)、燔祭(はんさい)、素祭(そさい)および油(あぶら)を、このように供(そな)えなければならない。

第四六章

1主(しゅ)なる神(かみ)は、こう言(い)われる、内庭(うちにわ)にある東(ひがし)向(む)きの門(もん)は、働(はたら)きをする六日(か)の間(あいだ)は閉(と)じ、安息日(あんそくにち)にはこれを開(ひら)き、またついたちにはこれを開(ひら)け。 2君(きみ)たる者(もの)は、外(そと)から門(もん)の廊(ろう)をとおってはいり、門(もん)の柱(はしら)のかたわらに立(た)て。そのとき祭司(さいし)たちは、燔祭(はんさい)と酬恩祭(しゅうおんさい)とをささげ、彼(かれ)は門(もん)の敷居(しきい)で、礼拝(れいはい)して出(で)て行(い)くのである。しかし門(もん)は夕暮(ゆうぐれ)まで閉(と)じてはならない。 3国(くに)の民(たみ)は安息日(あんそくにち)と、ついたちとに、その門(もん)の入口(いりぐち)で主(しゅ)の前(まえ)に礼拝(れいはい)をせよ。 4君(きみ)たる者(もの)が、安息日(あんそくにち)に主(しゅ)にささげる燔祭(はんさい)は、六頭(とう)の無傷(むきず)の小羊(こひつじ)と、一頭(とう)の無傷(むきず)の雄羊(おひつじ)とである。 5また素祭(そさい)は雄羊(おひつじ)のために麦粉(むぎこ)一エパ、小羊(こひつじ)のための素祭(そさい)は、その人(ひと)のささげうる程度(ていど)とし、麦粉(むぎこ)一エパに油(あぶら)一ヒンを加(くわ)えよ。 6ついたちには無傷(むきず)の雄牛(おうし)の子(こ)一頭(とう)、六頭(とう)の小羊(こひつじ)および一頭(とう)の雄羊(おひつじ)をささげよ。これらはすべて無傷(むきず)のものでなければならない。 7素祭(そさい)は雄牛(おうし)のために麦粉(むぎこ)一エパ、雄羊(おひつじ)のために麦粉(むぎこ)一エパ、小羊(こひつじ)のためには、その人(ひと)のささげうる程度(ていど)のものを供(そな)えよ。また麦粉(むぎこ)一エパに油(あぶら)一ヒンを加(くわ)えよ。 8君(きみ)たる者(もの)がはいる時(とき)は門(もん)の廊(ろう)の道(みち)からはいり、またその道(みち)から出(で)よ。

9国(くに)の民(たみ)が、祝(いわ)い日(び)に主(しゅ)の前(まえ)に出(で)る時(とき)、礼拝(れいはい)のため、北(きた)の門(もん)の道(みち)からはいる者(もの)は、南(みなみ)の門(もん)の道(みち)から出(で)て行(い)き、南(みなみ)の門(もん)の道(みち)からはいる者(もの)は、北(きた)の門(もん)の道(みち)から出(で)て行(い)け。そのはいった門(もん)の道(みち)からは、帰(かえ)ってはならない。まっすぐに進(すす)んで、出(で)て行(い)かなければならない。 10彼(かれ)らがはいる時(とき)、君(きみ)たる者(もの)は、彼(かれ)らと共(とも)にはいり、彼(かれ)らが出(で)る時(とき)、彼(かれ)も出(で)なければならない。

11祭日(さいじつ)と祝(いわ)い日(び)には、素祭(そさい)として、若(わか)い雄牛(おうし)のために麦粉(むぎこ)一エパ、雄羊(おひつじ)のために麦粉(むぎこ)一エパ、小羊(こひつじ)のためには、その人(ひと)のささげうる程度(ていど)のものを供(そな)え、麦粉(むぎこ)一エパには油(あぶら)一ヒンを加(くわ)えよ。 12また君(きみ)たる者(もの)が、心(こころ)からの供(そな)え物(もの)として、燔祭(はんさい)または酬恩祭(しゅうおんさい)を主(しゅ)にささげる時(とき)は、彼(かれ)のために東(ひがし)に面(めん)した門(もん)を開(ひら)け。彼(かれ)は安息日(あんそくにち)に行(おこな)うように、その燔祭(はんさい)と酬恩祭(しゅうおんさい)を供(そな)え、そして退出(たいしゅつ)する。その退出(たいしゅつ)の後(のち)、門(もん)は閉(と)ざされる。

13彼(かれ)は日(ひ)ごとに一歳(さい)の無傷(むきず)の小羊(こひつじ)を燔祭(はんさい)として、主(しゅ)にささげなければならない。すなわち朝(あさ)ごとに、これをささげなければならない。 14彼(かれ)は朝(あさ)ごとに、素祭(そさい)をこれに添(そ)えてささげなければならない。すなわち麦粉(むぎこ)一エパの六分(ぶん)の一に、これを潤(うるお)す油(あぶら)一ヒンの三分(ぶん)の一を、素祭(そさい)として主(しゅ)にささげなければならない。これは常燔祭(じょうはんさい)のおきてである。 15すなわち朝(あさ)ごとに常燔祭(じょうはんさい)として、小羊(こひつじ)と素祭(そさい)と油(あぶら)とをささげなければならない。

16主(しゅ)なる神(かみ)は、こう言(い)われる、君(きみ)たる者(もの)が、もしその嗣(し)業(ぎょう)から、その子(こ)のひとりに財産(ざいさん)を与(あた)える時(とき)は、それはその子(こ)らの嗣(し)業(ぎょう)の所有(しょゆう)となる。 17しかし彼(かれ)がその奴隷(どれい)のひとりに、嗣(し)業(ぎょう)の一部分(いちぶぶん)を与(あた)える時(とき)は、それは彼(かれ)の解放(かいほう)の年(ねん)まで、その人(ひと)に属(ぞく)していて、その後(のち)は君(きみ)たる人(ひと)に帰(かえ)る。彼(かれ)の嗣(し)業(ぎょう)は、ただその子(こ)らにだけ伝(つた)わるべきである。 18君(きみ)たる者(もの)はその民(たみ)の嗣(し)業(ぎょう)を取(と)って、その財産(ざいさん)を継(つ)がせないようにしてはならない。彼(かれ)はただ、自分(じぶん)の財産(ざいさん)のうちから、その子(こ)らにその嗣(し)業(ぎょう)を、与(あた)えなければならない。これはわが民(たみ)のひとりでも、その財産(ざいさん)を失(うしな)わないためである」。

19こうして彼(かれ)はわたしを連(つ)れて、門(もん)のかたわらの入口(いりぐち)から、北(きた)向(む)きの祭司(さいし)の聖(せい)なる室(しつ)に、はいらせた。見(み)ると、西(にし)の奥(おく)の方(ほう)に一つの場所(ばしょ)があった。 20彼(かれ)はわたしに言(い)った、「これは祭司(さいし)たちが愆祭(けんさい)および罪祭(ざいさい)のものを煮(に)、素祭(そさい)のものを焼(や)く所(ところ)である。これは外(そと)庭(にわ)にそれらを携(たずさ)え出(で)て、聖(せい)なるべきことを、民(たみ)にうつさないためである」。

21彼(かれ)はまたわたしを外(そと)庭(にわ)に連(つ)れ出(だ)し、庭(にわ)の四すみを通(とお)らせた。見(み)よ、庭(にわ)のこのすみにも庭(にわ)があり、また庭(にわ)のかのすみにも庭(にわ)があった。 22すなわち庭(にわ)の四すみに小(ちい)さい庭(にわ)があり、長(なが)さ四十キュビト、幅(はば)三十キュビトで、四つとも同(おな)じ大(おお)きさである。 23その四つの小(ちい)さい庭(にわ)の内部(ないぶ)の四方(しほう)には、石(いし)の壁(かべ)があり、周囲(しゅうい)の壁(かべ)の下(した)に、物(もの)を煮(に)る所(ところ)が設(もう)けてあった。 24彼(かれ)はわたしに言(い)った、「これらは宮(みや)の仕(つか)え人(びと)たちが、民(たみ)のささげる犠牲(ぎせい)のものを煮(に)る台所(だいどころ)である」。

第四七章

1そして彼(かれ)はわたしを宮(みや)の戸口(とぐち)に帰(かえ)らせた。見(み)よ、水(みず)の宮(みや)の敷居(しきい)の下(した)から、東(ひがし)の方(ほう)へ流(なが)れていた。宮(みや)は東(ひがし)に面(めん)し、その水(みず)は、下(した)から出(で)て、祭壇(さいだん)の南(みなみ)にある宮(みや)の敷居(しきい)の南(みなみ)の端(たん)から、流(なが)れ下(くだ)っていた。 2彼(かれ)は北(きた)の門(もん)の道(みち)から、わたしを連(つ)れ出(だ)し、外(そと)をまわって、東(ひがし)に向(む)かう外(そと)の門(もん)に行(い)かせた。見(み)よ、水(みず)は南(みなみ)の方(ほう)から流(なが)れ出(で)ていた。

3その人(ひと)は東(ひがし)に進(すす)み、手(て)に測(はか)りなわをもって一千キュビトを測(はか)り、わたしを渡(わた)らせた。すると水(みず)はくるぶしに達(たっ)した。 4彼(かれ)がまた一千キュビトを測(はか)って、わたしを渡(わた)らせると、水(みず)はひざに達(たっ)した。彼(かれ)がまた一千キュビトを測(はか)って、わたしを渡(わた)らせると、水(みず)は腰(こし)に達(たっ)した。 5彼(かれ)がまた一千キュビトを測(はか)ると、渡(わた)り得(え)ないほどの川(かわ)になり、水(みず)は深(ふか)くなって、泳(およ)げるほどの水(みず)、越(こ)え得(え)ないほどの川(かわ)になった。 6彼(かれ)はわたしに「人(ひと)の子(こ)よ、あなたはこれを見(み)るか」と言(い)った。

それから、彼(かれ)はわたしを川(かわ)の岸(きし)に沿(そ)って連(つ)れ帰(かえ)った。 7わたしが帰(かえ)ってくると、見(み)よ、川(かわ)の岸(きし)のこなたかなたに、はなはだ多(おお)くの木(き)があった。 8彼(かれ)はわたしに言(い)った、「この水(みず)は東(ひがし)の境(さかい)に流(なが)れて行(い)き、アラバに落(お)ち下(くだ)り、その水(みず)が、よどんだ海(うみ)にはいると、それは清(きよ)くなる。 9おおよそこの川(かわ)の流(なが)れる所(ところ)では、もろもろの動(うご)く生(い)き物(もの)が皆(みな)生(い)き、また、はなはだ多(おお)くの魚(うお)がいる。これはその水(みず)がはいると、海(うみ)の水(みず)を清(きよ)くするためである。この川(かわ)の流(なが)れる所(ところ)では、すべてのものが生(い)きている。 10すなどる者(もの)が、海(うみ)のかたわらに立(た)ち、エンゲデからエン・エグライムまで、網(あみ)を張(は)る所(ところ)となる。その魚(うお)は、大海(たいかい)の魚(うお)のように、その種類(しゅるい)がはなはだ多(おお)い。 11ただし、その沢(さわ)と沼(ぬま)とは清(きよ)められないで、塩(しお)地(ち)のままで残(のこ)る。 12川(かわ)のかたわら、その岸(きし)のこなたかなたに、食物(しょくもつ)となる各種(かくしゅ)の木(き)が育(そだ)つ。その葉(は)は枯(か)れず、その実(み)は絶(た)えず、月(つき)ごとに新(あたら)しい実(み)がなる。これはその水(みず)が聖所(せいじょ)から流(なが)れ出(で)るからである。その実(み)は食用(しょくよう)に供(きょう)せられ、その葉(は)は薬(くすり)となる」。

13主(しゅ)なる神(かみ)は、こう言(い)われる、「あなたがたがイスラエルの十二の部族(ぶぞく)に、嗣(し)業(ぎょう)として土地(とち)を分(わ)け与(あた)えるには、その境(さかい)を次(つぎ)のように定(さだ)めなければならない。ヨセフには二つの分(ぶん)を与(あた)えよ。 14あなたがたは、これを公平(こうへい)に分(わ)けよ。これはわたしが、あなたがたの先祖(せんぞ)に与(あた)えると誓(ちか)ったもので、これは嗣(し)業(ぎょう)として、あなたがたに属(ぞく)するものである。

15その地(ち)の境(さかい)はこのとおりである。北(きた)は大海(たいかい)からヘテロンの道(みち)を経(へ)て、ハマテの入口(いりぐち)およびゼダデに至(いた)り、 16またベロテおよびダマスコとハマテの境(さかい)にあるシブライムに至(いた)り、ハウランの境(さかい)にあるハザル・ハテコンに及(およ)ぶ。 17その境(さかい)は海(うみ)からダマスコの北(きた)の境(さかい)にあるハザル・エノンにおよび、北(きた)の方(ほう)はハマテがその境(さかい)である。これが北(きた)の方(ほう)である。

18東(ひがし)の方(ほう)は、ハウランとダマスコの間(あいだ)のハザル・エノンから、ギレアデとイスラエルの地(ち)との間(あいだ)の、ヨルダンに沿(そ)い、東(ひがし)の海(うみ)に至(いた)り、タマルに及(およ)ぶ。これが東(ひがし)の方(ほう)である。

19南(みなみ)の方(ほう)はタマルからメリボテ・カデシの川(かわ)に及(およ)び、そこからエジプトの川(かわ)に沿(そ)って大海(たいかい)に至(いた)る。これが南(みなみ)の方(ほう)である。

20西(にし)の方(ほう)はハマテの入口(いりぐち)に至(いた)る大海(たいかい)を境(さかい)とする。これが西(にし)の方(ほう)である。

21あなたがたはこのように、イスラエルの部族(ぶぞく)に従(したが)って、この地(ち)をあなたがたの間(あいだ)に分割(ぶんかつ)せよ。 22あなたがたは、くじをもって、これをあなたがたのうちに分(わ)け、またあなたがたのうちにいて、あなたがたのうちに、子(こ)を生(う)んだ寄留(きりゅう)の他国(たこく)人(じん)のうちに分(わ)けて、嗣(し)業(ぎょう)とせよ。彼(かれ)らは、あなたがたには、イスラエルの人々(ひとびと)のうちの本国(ほんごく)人(じん)と同様(どうよう)である。彼(かれ)らもあなたがたと一緒(いっしょ)にくじを引(ひ)いて、イスラエルの部族(ぶぞく)のうちに嗣(し)業(ぎょう)を得(え)るべきである。 23他国(たこく)人(じん)には、その住(す)んでいる部族(ぶぞく)のうちで、その嗣(し)業(ぎょう)をこれに与(あた)えなければならないと、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

第四八章

1イスラエルの部族(ぶぞく)の名(な)は次(つぎ)のとおりである。北(きた)の果(はて)からヘテロンの道(みち)を経(へ)て、ハマテの入口(いりぐち)に至(いた)り、ハマテに相対(あいたい)するダマスコの北(きた)の境(さかい)にあるハザル・エノンに及(およ)び、東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)へのびる地方(ちほう)、これがダンの分(ぶん)である。 2ダンの領地(りょうち)に沿(そ)って、東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)へのびる地方(ちほう)、これがアセルの分(ぶん)である。 3アセルの領地(りょうち)に沿(そ)って、東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)へのびる地方(ちほう)、これがナフタリの分(ぶん)である。 4ナフタリの領地(りょうち)に沿(そ)って、東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)へのびる地方(ちほう)、これがマナセの分(ぶん)である。 5マナセの領地(りょうち)に沿(そ)って、東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)へのびる地方(ちほう)、これがエフライムの分(ぶん)である。 6エフライムの領地(りょうち)に沿(そ)って、東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)へのびる地方(ちほう)、これがルベンの分(ぶん)である。 7ルベンの領地(りょうち)に沿(そ)って、東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)へのびる地方(ちほう)、これがユダの分(ぶん)である。

8ユダの領地(りょうち)に沿(そ)って、東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)へのびる地方(ちほう)は、あなたがたのささげる献納(けんのう)地(ち)とせよ。その幅(はば)は二万五千キュビト、その東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)へのびる長(なが)さは、部族(ぶぞく)の一つの分(ぶん)に同(おな)じで、聖所(せいじょ)はその中(なか)にある。 9すなわちあなたがたの主(しゅ)にささげる献納(けんのう)地(ち)は長(なが)さ二万五千キュビト、幅(はば)二万キュビトとである。 10これが祭司(さいし)への聖(せい)なる献納(けんのう)地(ち)である。すなわち祭司(さいし)の分(ぶん)は、北(きた)は二万五千キュビト、西(にし)は幅(はば)一万キュビト、東(ひがし)は幅(はば)一万キュビト、南(みなみ)は長(なが)さ二万五千キュビトである。主(しゅ)の聖所(せいじょ)はその中(なか)にある。 11これはイスラエルの人々(ひとびと)が迷(まよ)い出(で)た時(とき)、レビびとが迷(まよ)ったように迷(まよ)ったことはなく、わが務(つとめ)を守(まも)り通(とお)したザドクの子孫(しそん)のうちから、聖別(せいべつ)された祭司(さいし)に属(ぞく)する。 12このようにレビびとの境(さかい)に沿(そ)って、いと聖(せい)なる地(ち)、すなわち聖(せい)なる献納(けんのう)地(ち)が、特別(とくべつ)な分(ぶん)として彼(かれ)らに帰(き)属(ぞく)する。 13レビびとの分(ぶん)は祭司(さいし)の所有(しょゆう)地(ち)の境(さかい)に沿(そ)って、長(なが)さ二万五千キュビト、幅(はば)一万キュビト、すなわち、そのすべての長(なが)さ二万五千キュビト、幅(はば)二万キュビトである。 14彼(かれ)らはこれを売(う)ってはならない、また交換(こうかん)してはならない、またその大事(だいじ)な分(ぶん)を手(て)ばなしてはならない。これは主(しゅ)に属(ぞく)する聖(せい)なる物(もの)だからである。

15その残(のこ)りの地(ち)すなわち幅(はば)五千キュビト、長(なが)さ二万五千キュビトは町(まち)のため、すみかのため、また郊外(こうがい)のための一般人(いっぱんじん)の地所(じしょ)とせよ。町(まち)はその中(なか)に置(お)け。 16一般人(いっぱんじん)の地所(じしょ)の広(ひろ)さは次(つぎ)のとおりである。すなわち北(きた)の方(ほう)四千五百キュビト、南(みなみ)の方(ほう)四千五百キュビト、東(ひがし)の方(ほう)四千五百キュビト、西(にし)の方(ほう)四千五百キュビトである。 17町(まち)は郊外(こうがい)を含(ふく)む。郊外(こうがい)は北(きた)二百五十キュビト、南(みなみ)二百五十キュビト、東(ひがし)二百五十キュビト、西(にし)二百五十キュビトである。 18聖(せい)なる献納(けんのう)地(ち)に沿(そ)っている残(のこ)りの地(ち)の長(なが)さは東(ひがし)へ一万キュビト、西(にし)へ一万キュビトである。これは聖(せい)なる献納(けんのう)地(ち)に沿(そ)っており、その産物(さんぶつ)は町(まち)の働(はたら)き人(ひと)の食物(しょくもつ)となる。 19町(まち)の働(はたら)き人(ひと)は、イスラエルのすべての部族(ぶぞく)から出(で)て、これを耕作(こうさく)するのである。 20あなたがたがささげる献納(けんのう)地(ち)の全体(ぜんたい)は二万五千キュビト四方(しほう)である。これは町(まち)の所有(しょゆう)地(ち)と共(とも)に聖(せい)なる献納(けんのう)地(ち)である。

21聖(せい)なる献納(けんのう)地(ち)と町(まち)の所有(しょゆう)地(ち)との、こなたかなたの残(のこ)りの地(ち)は、君(きみ)たる者(もの)に属(ぞく)する。これは聖(せい)なる献納(けんのう)地(ち)の二万五千キュビトに面(めん)して東(ひがし)の境(さかい)に至(いた)り、西(にし)はその二万五千キュビトに面(めん)して西(にし)の境(さかい)に至(いた)り、部族(ぶぞく)の分(ぶん)に沿(そ)うもので、君(きみ)たる者(もの)に属(ぞく)する。聖(せい)なる献納(けんのう)地(ち)と、宮(みや)の聖所(せいじょ)とは、その中(なか)にある。 22町(まち)の所有(しょゆう)地(ち)は、君(きみ)たる者(もの)に属(ぞく)する部分(ぶぶん)の中(なか)にあり、そして君(きみ)たる者(もの)の分(ぶん)は、ユダの領地(りょうち)と、ベニヤミンの領地(りょうち)との間(あいだ)にある。

23なお残(のこ)りの部族(ぶぞく)では東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)に至(いた)る地方(ちほう)、これがベニヤミンの分(ぶん)である。 24ベニヤミンの領地(りょうち)に沿(そ)って、東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)に至(いた)る地方(ちほう)、これがシメオンの分(ぶん)である。 25シメオンの領地(りょうち)に沿(そ)って、東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)に至(いた)る地方(ちほう)、これがイッサカルの分(ぶん)である。 26イッサカルの領地(りょうち)に沿(そ)って、東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)に至(いた)る地方(ちほう)、これがゼブルンの分(ぶん)である。 27ゼブルンの領地(りょうち)に沿(そ)って、東(ひがし)の方(ほう)から西(にし)の方(ほう)に至(いた)る地方(ちほう)、これがガドの分(ぶん)である。 28南(みなみ)の方(ほう)はガドの領地(りょうち)に沿(そ)って、タマルからメリボテ・カデシの水(みず)に至(いた)り、そこからエジプトの川(かわ)に沿(そ)って大海(たいかい)に至(いた)る。 29これはあなたがたが、くじをもってイスラエルの部族(ぶぞく)のうちに分(わ)けて、嗣(し)業(ぎょう)とすべき地(ち)である。これが彼(かれ)らの分(ぶん)であると、主(しゅ)なる神(かみ)は言(い)われる。

30町(まち)の出口(でぐち)は次(つぎ)のとおりである。北(きた)の方(ほう)の長(なが)さは四千五百キュビトである。 31町(まち)の門(もん)はイスラエルの部族(ぶぞく)の名(な)にしたがい、三つの門(もん)になっている。すなわちルベンの門(もん)、ユダの門(もん)、レビの門(もん)である。 32東(ひがし)の方(ほう)は四千五百キュビトであって、三つの門(もん)がある。すなわちヨセフの門(もん)、ベニヤミンの門(もん)、ダンの門(もん)である。 33南(みなみ)の方(ほう)は四千五百キュビトであって、三つの門(もん)がある。すなわちシメオンの門(もん)、イッサカルの門(もん)、ゼブルンの門(もん)である。 34西(にし)の方(ほう)は四千五百キュビトであって、三つの門(もん)がある。すなわちガドの門(もん)、アセルの門(もん)、ナフタリの門(もん)である。 35町(まち)の周囲(しゅうい)は一万八千キュビトあり、この日(ひ)から後(のち)、この町(まち)の名(な)は『主(しゅ)そこにいます』と呼(よ)ばれる」。