民数記

第一章

1エジプトのくにつぎとしの二がつにちに、しゅはシナイの荒野あらのにおいて、会見かいけん幕屋まくやで、モーセにわれた、 2「あなたがたは、イスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調査ちょうさし、そのすべての男子だんしかずを、ひとりびとりかぞえて、その総数そうすうなさい。 3イスラエルのうちで、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものを、あなたとアロンとは、その部隊ぶたいにしたがってかぞえなければならない。 4また、すべての部族ぶぞくは、おのおの父祖ふそいえちょうたるものを、ひとりずつして、あなたがたと協力きょうりょくさせなければならない。 5すなわち、あなたがたに協力きょうりょくすべき人々ひとびとは、つぎのとおりである。ルベンからはシデウルのエリヅル。 6シメオンからはツリシャダイのシルミエル。 7ユダからはアミナダブのナション。 8イッサカルからはツアルのネタニエル。 9ゼブルンからはヘロンのエリアブ。 10ヨセフのたちのうち、エフライムからはアミホデのエリシャマ、マナセからはパダヅルのガマリエル。 11ベニヤミンからはギデオニのアビダン。 12ダンからはアミシャダイのアヒエゼル。 13アセルからはオクランのパギエル。 14ガドからはデウエルのエリアサフ。 15ナフタリからはエナンのアヒラ」。 16これらは会衆かいしゅうのうちからえらされた人々ひとびとで、その父祖ふそ部族ぶぞくのつかさたち、またイスラエルの氏族しぞくのかしらたちである。

17こうして、モーセとアロンが、ここにかかげた人々ひとびとれて、 18がつにち会衆かいしゅうをことごとくあつめたので、かれらはその氏族しぞくにより、その父祖ふそいえにより、そのかずにしたがって二十さい以上いじょうのものが、ひとりびとり登録とうろくした。 19しゅめいじられたように、モーセはシナイの荒野あらのかれらをかぞえた。

20すなわち、イスラエルの長子ちょうしルベンのたちからうまれたものを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調しらべ、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょう男子だんしかずを、ひとりびとりたが、 21ルベンの部族ぶぞくのうちで、かぞえられたものは四万六千五百にんであった。

22またシメオンのたちからうまれたものを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調しらべ、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょう男子だんしかずを、ひとりびとりたが、 23シメオンの部族ぶぞくのうちで、かぞえられたものは五万九千三百にんであった。

24またガドのたちからうまれたものを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調しらべ、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものかずたが、 25ガドの部族ぶぞくのうちで、かぞえられたものは四万五千六百五十にんであった。

26ユダのたちからうまれたものを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調しらべ、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものかずたが、 27ユダの部族ぶぞくのうちで、かぞえられたものは七万四千六百にんであった。

28イッサカルのたちからうまれたものを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調しらべ、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものかずたが、 29イッサカルの部族ぶぞくのうちで、かぞえられたものは五万四千四百にんであった。

30ゼブルンのたちからうまれたものを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調しらべ、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものかずたが、 31ゼブルンの部族ぶぞくのうちで、かぞえられたものは五万七千四百にんであった。

32ヨセフのたちのうち、エフライムのたちからうまれたものを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調しらべ、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものかずたが、 33エフライムの部族ぶぞくのうちで、かぞえられたものは四万五百にんであった。

34マナセのたちからうまれたものを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調しらべ、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものかずたが、 35マナセの部族ぶぞくのうちで、かぞえられたものは三万二千二百にんであった。

36ベニヤミンのたちからうまれたものを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調しらべ、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものかずたが、 37ベニヤミンの部族ぶぞくのうちで、かぞえられたものは三万五千四百にんであった。

38ダンのたちからうまれたものを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調しらべ、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものかずたが、 39ダンの部族ぶぞくのうちで、かぞえられたものは六万二千七百にんであった。

40アセルのたちからうまれたものを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調しらべ、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものかずたが、 41アセルの部族ぶぞくのうちで、かぞえられたものは四万一千五百にんであった。

42ナフタリのたちからうまれたものを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえによって調しらべ、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものかずたが、 43ナフタリの部族ぶぞくのうちで、かぞえられたものは、五万三千四百にんであった。

44これらがかぞえられた人々ひとびとであって、モーセとアロンとイスラエルのつかさたちとがかぞえた人々ひとびとである。そのつかさたちは十二にんであって、おのおのその父祖ふそいえのためにたものである。 45そしてイスラエルの人々ひとびとのうち、その父祖ふそいえにしたがってかぞえられたものは、すべてイスラエルのうち、戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものであって、 46そのかぞえられたものわせて六十万三千五百五十にんであった。

47しかし、レビびとは、その父祖ふそ部族ぶぞくにしたがって、そのうちにかぞえられなかった。 48すなわち、しゅはモーセにわれた、 49「あなたはレビの部族ぶぞくだけはかぞえてはならない。またその総数そうすうをイスラエルの人々ひとびとのうちにかぞえあげてはならない。 50あなたはレビびとに、あかしの幕屋まくやと、そのもろもろのうつわと、それに附属ふぞくするもろもろのもの管理かんりさせなさい。かれらは幕屋まくやと、そのもろもろのうつわとをはこび、またそこでつとめをし、幕屋まくやのまわりに宿営しゅくえいしなければならない。 51幕屋まくやすすときは、レビびとがこれをりくずし、幕屋まくやときは、レビびとがこれをてなければならない。ほかのひとがこれにちかづくときころされるであろう。 52イスラエルの人々ひとびとはその部隊ぶたいにしたがって、おのおのその宿営しゅくえいに、おのおのそのはたのもとにその天幕てんまくらなければならない。 53しかし、レビびとは、あかしの幕屋まくやのまわりに宿営しゅくえいしなければならない。そうすれば、しゅいかりはイスラエルの人々ひとびと会衆かいしゅううえのぞむことがないであろう。レビびとは、あかしの幕屋まくやつとめまもらなければならない」。 54イスラエルの人々ひとびとはこのようにして、すべてしゅがモーセにめいじられたようにおこなった。

第二章

1しゅはモーセとアロンにわれた、 2「イスラエルの人々ひとびとは、おのおのその部隊ぶたいはたのもとに、その父祖ふそいえ旗印はたじるしにしたがって宿営しゅくえいしなければならない。また会見かいけん幕屋まくやのまわりに、それにかって宿営しゅくえいしなければならない。 3すなわち、ほうひがし宿営しゅくえいするものは、ユダの宿営しゅくえいはたにつくものであって、その部隊ぶたいにしたがって宿営しゅくえいし、アミナダブのナションが、ユダのたちのつかさとなるであろう。 4その部隊ぶたい、すなわち、かぞえられたものは七万四千六百にんである。 5そのかたわらに宿営しゅくえいするものはイッサカルの部族ぶぞくで、ツアルのネタニエルが、イッサカルのたちのつかさとなるであろう。 6その部隊ぶたい、すなわち、かぞえられたものは五万四千四百にんである。 7つぎはゼブルンの部族ぶぞくで、ヘロンのエリアブが、ゼブルンのたちのつかさとなるであろう。 8その部隊ぶたい、すなわち、かぞえられたものは五万七千四百にんである。 9ユダの宿営しゅくえいの、その部隊ぶたいにしたがってかぞえられたものは、わせて十八万六千四百にんである。これらのものは、まっさきすすまなければならない。

10みなみほうでは、ルベンの宿営しゅくえいはたにつくものが、その部隊ぶたいにしたがっており、シデウルのエリヅルが、ルベンのたちのつかさとなるであろう。 11その部隊ぶたい、すなわち、かぞえられたものは四万六千五百にんである。 12そのかたわらに宿営しゅくえいするものはシメオンの部族ぶぞくで、ツリシャダイのシルミエルが、シメオンのたちのつかさとなるであろう。 13その部隊ぶたい、すなわち、かぞえられたものは五万九千三百にんである。 14つぎはガドの部族ぶぞくで、デウエルのエリアサフが、ガドのたちのつかさとなるであろう。 15その部隊ぶたい、すなわち、かぞえられたものは四万五千六百五十にんである。 16ルベンの宿営しゅくえいの、その部隊ぶたいにしたがってかぞえられたものは、わせて十五万一千四百五十にんである。これらのものは二番目ばんめすすまなければならない。

17そのつぎ会見かいけん幕屋まくやを、レビびとの宿営しゅくえいとともに、もろもろの宿営しゅくえい中央ちゅうおうにしてすすまなければならない。かれらは宿営しゅくえいするのとおなじように、おのおのその位置いちで、そのはたにしたがってすすまなければならない。

18西にしほうでは、エフライムの宿営しゅくえいはたにつくものが、その部隊ぶたいにしたがっており、アミホデのエリシャマが、エフライムのたちのつかさとなるであろう。 19その部隊ぶたい、すなわち、かぞえられたものは四万五百にんである。 20そのかたわらにマナセの部族ぶぞくがおって、パダヅルのガマリエルが、マナセのたちのつかさとなるであろう。 21その部隊ぶたい、すなわち、かぞえられたものは三万二千二百にんである。 22つぎにベニヤミンの部族ぶぞくがおって、ギデオニのアビダンが、ベニヤミンのたちのつかさとなるであろう。 23その部隊ぶたい、すなわち、かぞえられたものは三万五千四百にんである。 24エフライムの宿営しゅくえいの、その部隊ぶたいにしたがってかぞえられたものは、わせて十万八千百にんである。これらのものは三番目ばんめすすまなければならない。

25きたほうでは、ダンの宿営しゅくえいはたにつくものが、その部隊ぶたいにしたがっており、アミシャダイのアヒエゼルが、ダンのたちのつかさとなるであろう。 26その部隊ぶたい、すなわち、かぞえられたものは六万二千七百にんである。 27そのかたわらに宿営しゅくえいするものは、アセルの部族ぶぞくであって、オクランのパギエルが、アセルのたちのつかさとなるであろう。 28その部隊ぶたい、すなわち、かぞえられたものは四万一千五百にんである。 29つぎにナフタリの部族ぶぞくがおって、エナンのアヒラが、ナフタリのたちのつかさとなるであろう。 30その部隊ぶたい、すなわち、かぞえられたものは五万三千四百にんである。 31ダンの宿営しゅくえいの、かぞえられたものわせて十五万七千六百にんである。これらのものはそのはたにしたがって、最後さいごすすまなければならない」。

32これがイスラエルの人々ひとびとの、その父祖ふそいえにしたがってかぞえられた人々ひとびとである。もろもろの宿営しゅくえいの、その部隊ぶたいにしたがってかぞえられたものわせて六十万三千五百五十にんであった。 33しかし、レビびとはイスラエルの人々ひとびとのうちにかぞえられなかった。しゅがモーセにめいじられたとおりである。

34イスラエルの人々ひとびとは、すべてしゅがモーセにめいじられたとおりにおこない、そのはたにしたがって宿営しゅくえいし、おのおのその氏族しぞくしたがい、その父祖ふそいえしたがってすすんだ。

第三章

1しゅがシナイさんで、モーセとかたられたときの、アロンとモーセの一族いちぞくは、つぎのとおりであった。 2アロンのたちのは、つぎのとおりである。長子ちょうしはナダブ、つぎはアビウ、エレアザル、イタマル。 3これがアロンのたちのであって、かれらはみなあぶらそそがれ、祭司さいししょくにんじられて祭司さいしとなった。 4ナダブとアビウとは、シナイの荒野あらのにおいて、異火ことびしゅまえにささげたので、しゅまえんだ。かれらには子供こどもがなかった。そしてエレアザルとイタマルとが、ちちアロンのまえ祭司さいしつとめをした。

5しゅはまたモーセにわれた、 6「レビの部族ぶぞくせ、祭司さいしアロンのまえってつかえさせなさい。 7かれらは会見かいけん幕屋まくやまえにあって、アロンとぜん会衆かいしゅうのために、そのつとめをし、幕屋まくやはたらきをしなければならない。 8すなわち、かれらは会見かいけん幕屋まくやの、すべてのうつわをまもり、イスラエルの人々ひとびとのためにつとめをし、幕屋まくやはたらきをしなければならない。 9あなたはレビびとを、アロンとそのたちとに、あたえなければならない。かれらはイスラエルの人々ひとびとのうちから、まったくアロンにあたえられたものである。 10あなたはアロンとそのたちとをてて、祭司さいししょくまもらせなければならない。ほかのひとちかづくものはころされるであろう」。

11しゅはまたモーセにわれた、 12「わたしは、イスラエルの人々ひとびとのうちのはじめにうまれたすべてのういごのかわりに、レビびとをイスラエルの人々ひとびとのうちからるであろう。レビびとは、わたしのものとなるであろう。 13ういごはすべてわたしのものだからである。わたしは、エジプトのくににおいて、すべてのういごをころしたに、イスラエルのういごを、ひとけものも、ことごとく聖別せいべつして、わたしにせしめた。かれらはわたしのものとなるであろう。わたしはしゅである」。

14しゅはまたシナイの荒野あらのでモーセにわれた、 15「あなたはレビのたちを、その父祖ふそいえにより、その氏族しぞくによってかぞえなさい。すなわち、一かげつ以上いじょう男子だんしかぞえなければならない」。 16それでモーセはしゅ言葉ことばにしたがって、めいじられたとおりに、それをかぞえた。 17レビのたちのつぎのとおりである。すなわち、ゲルション、コハテ、メラリ。 18ゲルションのたちのは、その氏族しぞくによればつぎのとおりである。すなわち、リブニ、シメイ。 19コハテのたちは、その氏族しぞくによれば、アムラム、イヅハル、ヘブロン、ウジエル。 20メラリのたちは、その氏族しぞくによれば、マヘリ、ムシ。これらはその父祖ふそいえによるレビの氏族しぞくである。

21ゲルションからリブニびとの氏族しぞくと、シメイびとの氏族しぞくとがた。これらはゲルションびとの氏族しぞくである。 22そのかぞえられたもの、すなわち、一かげつ以上いじょう男子だんしかずわせて七千五百にんであった。 23ゲルションびとの氏族しぞく幕屋まくや後方こうほう、すなわち、西にしほう宿営しゅくえいし、 24ラエルのエリアサフが、ゲルションびとの父祖ふそいえのつかさとなるであろう。 25会見かいけん幕屋まくやの、ゲルションのたちのつとめは、幕屋まくや天幕てんまくとそのおおい、会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちのとばり、 26にわのあげばり、幕屋まくや祭壇さいだんのまわりのにわ入口いりぐちのとばり、そのひも、およびすべてそれにもちいるものまもることである。

27また、コハテからアムラムびとの氏族しぞく、イヅハルびとの氏族しぞく、ヘブロンびとの氏族しぞく、ウジエルびとの氏族しぞくた。これらはコハテびとの氏族しぞくである。 28一かげつ以上いじょう男子だんしかずは、わせて八千六百にんであって、聖所せいじょつとめまもものたちである。 29コハテのたちの氏族しぞくは、幕屋まくやみなみほう宿営しゅくえいし、 30ウジエルのエリザパンが、コハテびとの氏族しぞく父祖ふそいえのつかさとなるであろう。 31かれらのつとめは、契約けいやくはこつくえ燭台しょくだい、二つの祭壇さいだん聖所せいじょつとめもちいるうつわ、とばり、およびすべてそれにもちいるものまもることである。 32祭司さいしアロンのエレアザルが、レビびとのつかさたちのちょうとなり、聖所せいじょつとめまもるものたちを監督かんとくするであろう。

33メラリからマヘリびとの氏族しぞくと、ムシびとの氏族しぞくとがた。これらはメラリの氏族しぞくである。 34そのかぞえられたもの、すなわち、一かげつ以上いじょう男子だんしかずは、わせて六千二百にんであった。 35アビハイルのツリエルが、メラリの氏族しぞく父祖ふそいえのつかさとなるであろう。かれらは幕屋まくやきたほう宿営しゅくえいしなければならない。 36メラリのたちが、そのつとめとして管理かんりすべきものは、幕屋まくやわく、その横木よこぎ、そのはしら、その、そのすべてのうつわ、およびそれにもちいるすべてのもの 37ならびににわのまわりのはしらとその、そのくぎ、およびそのひもである。

38また幕屋まくやまえ、そのひがしほう、すなわち、会見かいけん幕屋まくやひがしほう宿営しゅくえいするものは、モーセとアロン、およびアロンのたちであって、イスラエルの人々ひとびとつとめかわって、聖所せいじょつとめまもるものである。ほかのひとちかづくものころされるであろう。 39モーセとアロンとが、しゅ言葉ことばにしたがってかぞえたレビびとで、その氏族しぞくによってかぞえられたもの、一かげつ以上いじょう男子だんしは、わせて二万二千にんであった。

40しゅはまたモーセにわれた、「あなたは、イスラエルの人々ひとびとのうち、すべてういごである男子だんしの一かげつ以上いじょうのものをかぞえて、そのかず調しらべなさい。 41またしゅなるわたしのために、イスラエルの人々ひとびとのうちの、すべてのういごのかわりにレビびとをり、またイスラエルの人々ひとびと家畜かちくのうちの、すべてのういごのかわりに、レビびとの家畜かちくりなさい」。 42そこでモーセはしゅめいじられたように、イスラエルの人々ひとびとのうちの、すべてのういごをかぞえた。 43そのかぞえられたういごの男子だんし、すべて一かげつ以上いじょうものは、そのかずによると二万二千二百七十三にんであった。

44しゅはモーセにわれた、 45「あなたはイスラエルの人々ひとびとのうちの、すべてのういごのかわりに、レビびとをり、またかれらの家畜かちくかわりに、レビびとの家畜かちくりなさい。レビびとはわたしのものとなる。わたしはしゅである。 46またイスラエルの人々ひとびとのういごは、レビびとのかずを二百七十三にん超過ちょうかしているから、そのあがないのために、 47そのあたまかずによって、ひとりごとにぎんシケルをらなければならない。すなわち、聖所せいじょのシケルにしたがって、それをらなければならない。一シケルは二十ゲラである。 48あなたは、その超過ちょうかしたものをあがなうかねを、アロンと、そのたちにわたさなければならない」。 49そこでモーセは、レビびとによってあがなわれたもの超過ちょうかした人々ひとびとから、あがないのかねった。 50すなわち、モーセは、イスラエルの人々ひとびとのういごから、聖所せいじょのシケルにしたがって千三百六十五シケルのぎんり、 51そのあがないのかねを、しゅ言葉ことばにしたがって、アロンとそのたちにわたした。しゅがモーセにめいじられたとおりである。

第四章

1しゅはまたモーセとアロンにわれた、 2「レビのたちのうちから、コハテのたちの総数そうすうを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえにしたがって調しらべ、 3三十さい以上いじょう五十さい以下いかで、つとめにつき、会見かいけん幕屋まくやはたらくことのできるものを、ことごとくかぞえなさい。 4コハテのたちの、会見かいけん幕屋まくやつとめは、いとせいなるものにかかわるものであって、つぎのとおりである。 5すなわち、宿営しゅくえいすすときに、アロンとそのたちとは、まず、はいって、へだての垂幕たれまくりおろし、それをもって、あかしのはこをおおい、 6そのうえに、じゅごんのかわのおおいをほどこし、またそのうえそう青色あおいろぬのをうちかけ、かんにさおをさしれる。 7またそなえのパンのつくえうえには、青色あおいろぬのをうちかけ、そのうえに、さら、乳香にゅうこうさかずきはち、および灌祭かんさいびんならべ、またやさずそなえるパンをき、 8緋色ひいろぬのをそのうえにうちかけ、じゅごんのかわのおおいをもって、これをおおい、さおをさしれる。 9また青色あおいろぬのって、燭台しょくだいとそのともしざら、しんりばさみ、しんりざら、およびそれにもちいるもろもろのあぶらうつわをおおい、 10じゅごんのかわのおおいのうちに、燭台しょくだいとそのもろもろのうつわをいれて、担架たんかせる。 11また、きん祭壇さいだんうえ青色あおいろぬのをうちかけ、じゅごんのかわのおおいで、これをおおい、そのさおをさしれる。 12また聖所せいじょつとめもちいるつとめうつわをみなり、青色あおいろぬのつつみ、じゅごんのかわのおおいで、これをおおって、担架たんかせる。 13また祭壇さいだんはいって、むらさきぬのをその祭壇さいだんうえにうちかけ、 14そのうえに、つとめをするのにもちいるもろもろのうつわ、すなわち、ざら、にくさし、十能じゅうのうはち、および祭壇さいだんのすべてのうつわせ、またそのうえに、じゅごんのかわのおおいをうちかけ、そしてさおをさしれる。 15宿営しゅくえいすすむとき、アロンとそのたちとが、聖所せいじょ聖所せいじょのすべてのうつわをおおうことをおわったならば、そののちコハテのたちは、それをはこぶために、はいってこなければならない。しかし、かれらはせいなるものれてはならない。れるとぬであろう。会見かいけん幕屋まくやのうちの、これらのものは、コハテのたちがはこぶものである。

16祭司さいしアロンのエレアザルは、ともしあぶらこうばしい薫香くんこうやさずそなえる素祭そさいおよびそそあぶらをつかさどり、また幕屋まくや全体ぜんたいと、そのうちにあるすべてのせいなるもの、およびそのところのもろもろのうつわをつかさどらなければならない」。

17しゅはまた、モーセとアロンにわれた、 18「あなたがたはコハテびとの一族いちぞくを、レビびとのうちからえさせてはならない。 19かれらがいとせいなるものちかづくときなないで、いのちたもつために、このようにしなさい、すなわち、アロンとそのたちが、まず、はいり、かれらをおのおのそのはたらきにつかせ、そのになうべきものをらせなさい。 20しかし、かれらは、はいって、ひとでもせいなるものてはならない。るならばぬであろう」。

21しゅはまたモーセにわれた、 22「あなたはまたゲルションのたちの総数そうすうを、その父祖ふそいえにより、その氏族しぞくにしたがって調しらべ、 23三十さい以上いじょう五十さい以下いかで、つとめにつき、会見かいけん幕屋まくやはたらくことのできるものを、ことごとくかぞえなさい。 24ゲルションびとの氏族しぞくつとめとしてはたらくことと、はこものとはつぎのとおりである。 25すなわち、かれらは幕屋まくやまく会見かいけん幕屋まくやおよびそのおおいと、そのうえのじゅごんのかわのおおい、ならびに会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちのとばりをはこび、 26またにわのあげばり、および幕屋まくや祭壇さいだんのまわりのにわもん入口いりぐちのとばりと、そのひも、ならびにそれにもちいるすべてのうつわはこばなければならない。そしてかれらはすべてこれらのものについてのはたらきをしなければならない。 27ゲルションびとのたちのすべてのつとめ、すなわち、そのはこぶことと、はたらくこととは、すべてアロンとそのたちのめいしたがわなければならない。あなたがたはかれらにすべてそのはこぶべきものさだめて、これをまもらせなければならない。 28これはすなわちゲルションびとのたちの氏族しぞくが、会見かいけん幕屋まくやでするはたらきであって、かれらのつとめ祭司さいしアロンのイタマルの指揮しきのもとにおかなければならない。

29メラリのたちをもまたあなたはその氏族しぞくにより、その祖父そふいえにしたがって調しらべ、 30三十さい以上いじょう五十さい以下いかで、つとめにつき、会見かいけん幕屋まくやはたらきをすることのできるものを、ことごとくかぞえなさい。 31かれらが会見かいけん幕屋まくやでするすべてのつとめにしたがって、そのはこ責任せきにんのあるものつぎのとおりである。すなわち、幕屋まくやわく、その横木よこぎ、そのはしら、その 32にわのまわりのはしら、その、そのくぎ、そのひも、またそのすべてのうつわ、およびそれにもちいるすべてのものである。あなたがたはかれらがはこ責任せきにんのあるうつわを、そのによっててなければならない。 33これはすなわちメラリのたちの氏族しぞくはたらきであって、かれらは祭司さいしアロンのイタマルの指揮しきのもとに、会見かいけん幕屋まくやで、このすべてのはたらきをしなければならない」。

34そこでモーセとアロン、および会衆かいしゅうのつかさたちは、コハテのたちをその氏族しぞくにより、その父祖ふそいえにしたがって調しらべ、 35三十さい以上いじょう五十さい以下いかで、つとめにつき、会見かいけん幕屋まくやはたらくことのできるものを、ことごとくかぞえたが、 36その氏族しぞくにしたがってかぞえられたものは二千七百五十にんであった。 37これはすなわち、コハテびとの氏族しぞくかぞえられたもので、すべて会見かいけん幕屋まくやはたらくことのできるものであった。モーセとアロンが、しゅのモーセによってめいじられたところにしたがってかぞえたのである。

38またゲルションのたちを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえにしたがって調しらべ、 39三十さい以上いじょう五十さい以下いかで、つとめにつき、会見かいけん幕屋まくやはたらくことのできるものを、ことごとくかぞえたが、 40その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえにしたがってかぞえられたものは二千六百三十にんであった。 41これはすなわち、ゲルションのたちの氏族しぞくかぞえられたもので、すべて会見かいけん幕屋まくやはたらくことのできるものであった。モーセとアロンが、しゅめいにしたがってかぞえたのである。

42またメラリのたちの氏族しぞくを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえにしたがって調しらべ、 43三十さい以上いじょう五十さい以下いかで、つとめにつき、会見かいけん幕屋まくやはたらくことのできるものを、ことごとくかぞえたが、 44その氏族しぞくにしたがってかぞえられたものは三千二百にんであった。 45これはすなわち、メラリのたちの氏族しぞくかぞえられたもので、モーセとアロンが、しゅのモーセによってめいじられたところにしたがってかぞえたのである。

46モーセとアロン、およびイスラエルのつかさたちは、レビびとを、その氏族しぞくにより、その父祖ふそいえにしたがって調しらべ、 47三十さい以上いじょう五十さい以下いかで、会見かいけん幕屋まくやにはいってつとめはたらきをし、また、はこはたらきをするものを、ことごとくかぞえたが、 48そのかぞえられたものは八千五百八十にんであった。 49かれらはしゅめいにより、モーセによってにんじられ、おのおのそのはたらきにつき、かつそのはこぶところをった。こうしてかれらはしゅのモーセにめいじられたようにかぞえられたのである。

第五章

1しゅはまたモーセにわれた、 2「イスラエルの人々ひとびとめいじて、らい病人びょうにん流出りゅうしゅつのあるもの死体したいにふれてけがれたものを、ことごとく宿営しゅくえいそとさせなさい。 3おとこでもおんなでも、あなたがたはかれらを宿営しゅくえいそとしてそこにおらせ、かれらに宿営しゅくえいけがさせてはならない。わたしがそのなかんでいるからである」。 4イスラエルの人々ひとびとはそのようにして、かれらを宿営しゅくえいそとした。すなわち、しゅがモーセにわれたようにイスラエルの人々ひとびとった。

5しゅはまたモーセにわれた、 6「イスラエルの人々ひとびとげなさい、『おとこまたはおんなが、もしひとおかつみをおかして、しゅつみ、そのひとがとがあるものとなるときは、 7そのおかしたつみ告白こくはくし、そのものあたいにその五ぶんの一をくわえて、かれがとがをおかした相手方あいてがたわたし、そのとがをことごとくつぐなわなければならない。 8しかし、もし、そのとがのつぐないをるべき親族しんぞくも、そのひとにないときは、しゅにそのとがのつぐないをして、これを祭司さいしせしめなければならない。なお、このほか、そのあがないをするためにもちいた贖罪しょくざい雄羊おひつじも、祭司さいしせしめなければならない。 9イスラエルの人々ひとびとが、祭司さいしのもとにたずさえてるすべてのせいなるささげものは、みな祭司さいしせしめなければならない。 10すべてひとせいなるささげもの祭司さいしし、すべてひと祭司さいしあたえるもの祭司さいしするであろう』」。

11しゅはまたモーセにわれた、 12「イスラエルの人々ひとびとげなさい、『もしひとつまたるものが、みちならぬことをして、そのおっとつみおかし、 13ひと彼女かのじょたのに、そのことおっとかくれてあらわれず、彼女かのじょはそのけがしたけれども、それにたいする証人しょうにんもなく、彼女かのじょもまたそのときとらえられなかった場合ばあい 14すなわち、つまけがしたために、おっとうたがいのこころおこしてつまうたがうことがあり、またはつまけがしたことがないのに、おっとうたがいのこころおこしてつまうたがうことがあれば、 15おっとつま祭司さいしのもとにともない、彼女かのじょのために大麦おおむぎこな一エパの十ぶんの一をそなものとしてたずさえてこなければならない。ただし、そのうえあぶらそそいではならない。また乳香にゅうこうくわえてはならない。これはうたがいのそなものおぼえのそなものであってつみおぼえさせるものだからである。

16祭司さいしはそのおんなちかすすませ、しゅまえたせなければならない。 17祭司さいしはまたつちうつわせいなるみずれ、幕屋まくやのゆかのちりをってそのみずれ、 18そのおんなしゅまえたせ、おんなにそのかみをほどかせ、おぼえのそなものすなわち、うたがいのそなものを、そのたせなければならない。そして祭司さいしは、のろいのにがみずり、 19おんなちかわせて、これにわなければならない、「もしひとがあなたとたことがなく、またあなたが、おっとのもとにあって、みちならぬことをしてけがれたことがなければ、のろいのにがみずも、あなたにがいあたえないであろう。 20しかし、あなたが、もしおっとのもとにあって、みちならぬことをしてけがし、あなたのおっとでないひとが、あなたとたことがあるならば、―― 21祭司さいしはそのおんなに、のろいのちかいをもってちかわせ、そのおんなわなければならない。――しゅはあなたのももをやせさせ、あなたのはらをふくれさせて、あなたをたみのうちの、のろいとし、また、ののしりとされるように。 22また、のろいのみずが、あなたのはらにはいってあなたのはらをふくれさせ、あなたのももをやせさせるように」。そのときおんなは「アァメン、アァメン」とわなければならない。

23祭司さいしは、こののろいをものきしるし、それをにがみずあらおとし、 24おんなにそののろいのみずませなければならない。そののろいのみず彼女かのじょのうちにはいってにがくなるであろう。 25そして祭司さいしはそのおんなからうたがいのそなものり、そのそなものしゅまえうごかして、それを祭壇さいだんってこなければならない。 26祭司さいしはそのそなもののうちから、おぼえのぶん一握ひとにぎりをって、それを祭壇さいだんき、そののちおんなにそのみずませなければならない。 27そのみずおんなませるとき、もしそのおんなけがし、おっとつみおかしたことがあれば、そののろいのみずおんなのうちにはいってにがくなり、そのはらはふくれ、ももはやせて、そのおんなたみのうちののろいとなるであろう。 28しかし、もしおんなけがしたことがなく、きよいならば、がいけないで、むことができるであろう。

29これはうたがいのあるときのおきてである。つまたるものおっとのもとにあって、みちならぬことをしてけがしたとき 30またはおっとたるものうたがいのこころおこして、つまうたがときかれはそのおんなしゅまえたせ、祭司さいしはこのおきてを、ことごとく彼女かのじょおこなわなければならない。 31こうするならば、おっとつみがなく、つまつみうであろう』」。

第六章

1しゅはまたモーセにわれた、 2「イスラエルの人々ひとびといなさい、『おとこまたはおんなが、とくちかいをて、ナジルびととなる誓願せいがんをして、しゅ聖別せいべつするときは、 3ぶどうしゅさけち、ぶどうしゅとなったもの、さけとなったものをまず、また、ぶどうのしるまず、またなまでもしたものでも、ぶどうをべてはならない。 4ナジルびとであるあいだは、すべて、ぶどうのからできるものは、たねかわべてはならない。

5また、ナジルびとたる誓願せいがんてているあいだは、すべて、かみそりをあたまててはならない。しゅ聖別せいべつした日数ひかずちるまで、かれせいなるものであるから、かみをのばしておかなければならない。

6しゅ聖別せいべつしているあいだは、すべて死体したいちかづいてはならない。 7父母ふぼ兄弟きょうだい姉妹しまいんだときでも、そのためにけがしてはならない。かみ聖別せいべつしたしるしが、あたまにあるからである。 8かれはナジルびとであるあいだは、すべてしゅせいなるものである。

9もしひとがはからずもかれのかたわらにんで、かれ聖別せいべつしたあたまけがしたならば、かれきよめるに、あたまをそらなければならない。すなわち、七日なぬかにそれをそらなければならない。   10そして八やまばと二、またはいえばとのひな二たずさえて、会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちにおる祭司さいしところかなければならない。 11祭司さいしはその一いちわ罪祭ざいさいに、一いちわ燔祭はんさいにささげて、かれ死体したいによってつみかれのためにあがない、そのかれあたま聖別せいべつしなければならない。 12かれはまたナジルびとたるかずを、あらためてしゅ聖別せいべつし、一さいおす小羊こひつじたずさえてきて、愆祭けんさいとしなければならない。それ以前いぜんは、かれがその聖別せいべつけがしたので、無効むこうになるであろう。

13これがナジルびとの律法りっぽうである。聖別せいべつかずちたときは、そのひと会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちれてこなければならない。 14そしてそのひとそなものしゅにささげなければならない。すなわち、一さいおす小羊こひつじまったきもの一とう燔祭はんさいとし、一さいめす小羊こひつじまったきもの一とう罪祭ざいさいとし、雄羊おひつじまったきもの一とう酬恩祭しゅうおんさいとし、 15またたねれぬパンの一かご、あぶらぜてつくった麦粉むぎこ菓子かしあぶらったたねれぬ煎餅せんべい、および素祭そさい灌祭かんさいたずさえてこなければならない。 16祭司さいしはこれをしゅまえたずさえてきて、その罪祭ざいさい燔祭はんさいとをささげ、 17また雄羊おひつじたねれぬパンの一かごとともに、酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせいとして、しゅにささげなければならない。祭司さいしはまたその素祭そさい灌祭かんさいをもささげなければならない。 18そのナジルびとは会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちで、聖別せいべつしたあたまをそり、その聖別せいべつしたあたまかみって、これを酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせいしたにあるうえかなければならない。 19祭司さいしはその雄羊おひつじかたえたものと、かごからったたねれぬ菓子かし一つと、たねれぬ煎餅せんべい一つをって、これをナジルびとが、その聖別せいべつしたあたまをそったのち、そのさづけ、 20祭司さいししゅまえでこれをうごかして揺祭ようさいとしなければならない。これはせいなるものであって、そのうごかしたむねと、ささげたももとともに、祭司さいしするであろう。こうしてのち、そのナジルびとは、ぶどうしゅむことができる。

21これは誓願せいがんをするナジルびとと、そのナジルびとたることのために、しゅにささげるかれそなものについての律法りっぽうである。このほかにそのちからおよものをささげることができる。すなわち、かれはそのちか誓願せいがんのように、ナジルびとの律法りっぽうにしたがっておこなわなければならない』」。

22しゅはまたモーセにわれた、 23「アロンとそのたちにいなさい、『あなたがたはイスラエルの人々ひとびと祝福しゅくふくしてこのようにわなければならない。
24ねがわくはしゅがあなたを祝福しゅくふくし、
あなたをまもられるように。
25ねがわくはしゅがみかおをもってあなたをてらし、
あなたをめぐまれるように。
26ねがわくはしゅがみかおをあなたにけ、
あなたに平安へいあんたまわるように」』。

27こうしてかれらがイスラエルの人々ひとびとのために、わたしのとなえるならば、わたしはかれらを祝福しゅくふくするであろう」。

第七章

1モーセが幕屋まくやおわり、これにあぶらそそいで聖別せいべつし、またそのすべてのうつわ、およびその祭壇さいだんと、そのすべてのうつわあぶらそそいで、これを聖別せいべつしたに、 2イスラエルのつかさたち、すなわち、その父祖ふそいえちょうたちは、ささげものをした。かれらはかく部族ぶぞくのつかさたちであって、そのかぞえられた人々ひとびとをつかさどるものどもであった。 3かれらはそのそなものを、しゅまえたずさえてきたが、おおいのあるくるまりょう雄牛おうし十二とうであった。つかさふたりにくるまりょう、ひとりに雄牛おうしとうである。かれらはこれを幕屋まくやまえいてきた。 4そのときしゅはモーセにわれた、 5「あなたはこれを会見かいけん幕屋まくやつとめもちいるために、かれらからって、レビびとに、おのおのそのつとめにしたがって、わたさなければならない」。 6そこでモーセはそのくるま雄牛おうしって、これをレビびとにわたした。 7すなわち、ゲルションのたちには、そのつとめにしたがって、くるまりょう雄牛おうしとうわたし、 8メラリのたちには、そのつとめにしたがってくるまりょう雄牛おうしとうわたし、祭司さいしアロンのイタマルに、これを監督かんとくさせた。 9しかし、コハテのたちには、なにをもわたさなかった。かれらのつとめせいなるものを、かたにになってはこぶことであったからである。 10つかさたちは、また祭壇さいだんあぶらそそに、祭壇さいだん奉納ほうのうそなものたずさえてきて、そのそなもの祭壇さいだんまえにささげた。 11しゅはモーセにわれた、「つかさたちは一にちにひとりずつ、祭壇さいだん奉納ほうのうそなものをささげなければならない」。

12だいにちそなものをささげたものは、ユダの部族ぶぞくのアミナダブのナションであった。 13そのそなものぎんのさら一つ、そのおもさは百三十シケル、ぎんはち一つ、これは七十シケル、とも聖所せいじょのシケルによる。この二つには素祭そさい使つかあぶらぜた麦粉むぎこたしていた。 14また十シケルのきんさかずき一つ。これには薫香くんこうたしていた。 15また燔祭はんさい使つかわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとう 16罪祭ざいさい使つかやぎ一とう 17酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしとう雄羊おひつじとうやぎ五とう、一さいおす小羊こひつじとうであって、これはアミナダブのナションのそなものであった。

18だいにちにはイッサカルのつかさ、ツアルのネタニエルがささげものをした。 19そのささげたそなものぎんのさら一つ、そのおもさは百三十シケル、ぎんはち一つ、これは七十シケル、とも聖所せいじょのシケルによる。この二つには素祭そさい使つかあぶらぜた麦粉むぎこたしていた。 20また十シケルのきんさかずき一つ、これには薫香くんこうたしていた。 21また燔祭はんさい使つかわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとう 22罪祭ざいさい使つかやぎ一とう 23酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしとう雄羊おひつじとうやぎ五とう、一さいおす小羊こひつじとうであって、これはツアルのネタニエルのそなものであった。

24だいにちにはゼブルンのたちのつかさ、ヘロンのエリアブ。 25そのそなものぎんのさら一つ、そのおもさは百三十シケル、ぎんはち一つ、これは七十シケル、とも聖所せいじょのシケルによる。この二つには素祭そさい使つかあぶらぜた麦粉むぎこたしていた。 26また十シケルのきんさかずき一つ、これには薫香くんこうたしていた。 27また燔祭はんさい使つかわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとう 28罪祭ざいさい使つかやぎ一とう 29酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしとう雄羊おひつじとうやぎ五とう、一さいおす小羊こひつじとうであって、これはヘロンのエリアブのそなものであった。

30だいにちにはルベンのたちのつかさ、シデウルのエリヅル。 31そのそなものぎんのさら一つ、そのおもさは百三十シケル、ぎんはち一つ、これは七十シケル、とも聖所せいじょのシケルによる。この二つには素祭そさい使つかあぶらぜた麦粉むぎこたしていた。 32また十シケルのきんさかずき一つ、これには薫香くんこうたしていた。 33また燔祭はんさい使つかわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとう 34罪祭ざいさい使つかやぎ一とう 35酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしとう雄羊おひつじとうやぎ五とう、一さいおす小羊こひつじとうであって、これはシデウルのエリヅルのそなものであった。

36だいにちにはシメオンのたちのつかさ、ツリシャダイのシルミエル。 37そのそなものぎんのさら一つ、そのおもさは百三十シケル、ぎんはち一つ、これは七十シケル、とも聖所せいじょのシケルによる。この二つには素祭そさい使つかあぶらぜた麦粉むぎこたしていた。 38また十シケルのきんさかずき一つ、これには薫香くんこうたしていた。 39また燔祭はんさい使つかわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとう 40罪祭ざいさい使つかやぎ一とう 41酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしとう雄羊おひつじとうやぎ五とう、一さいおす小羊こひつじとうであって、これはツリシャダイのシルミエルのそなものであった。

42だいにちにはガドのたちのつかさ、デウエルのエリアサフ。 43そのそなものぎんのさら一つ、そのおもさは百三十シケル、ぎんはち一つ、これは七十シケル、とも聖所せいじょのシケルによる。この二つには素祭そさい使つかあぶらぜた麦粉むぎこたしていた。 44また十シケルのきんさかずき一つ、これには薫香くんこうたしていた。 45また燔祭はんさい使つかわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとう 46罪祭ざいさい使つかやぎ一とう 47酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしとう雄羊おひつじとうやぎ五とう、一さいおす小羊こひつじとうであって、これはデウエルのエリアサフのそなものであった。

48だいにちにはエフライムのたちのつかさ、アミホデのエリシャマ。 49そのそなものぎんのさら一つ、そのおもさは百三十シケル、ぎんはち一つ、これは七十シケル、とも聖所せいじょのシケルによる。この二つには素祭そさい使つかあぶらぜた麦粉むぎこたしていた。 50また十シケルのきんさかずき一つ、これには薫香くんこうたしていた。 51また燔祭はんさい使つかわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとう 52罪祭ざいさい使つかやぎ一とう 53酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしとう雄羊おひつじとうやぎ五とう、一さいおす小羊こひつじとうであって、これはアミホデのエリシャマのそなものであった。

54だいにはマナセのたちのつかさ、パダヅルのガマリエル。 55そのそなものぎんのさら一つ、そのおもさは百三十シケル、ぎんはち一つ、これは七十シケル、とも聖所せいじょのシケルによる。この二つには素祭そさい使つかあぶらぜた麦粉むぎこたしていた。 56また十シケルのきんさかずき一つ、これには薫香くんこうたしていた。 57また燔祭はんさい使つかわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとう 58罪祭ざいさい使つかやぎ一とう 59酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしとう雄羊おひつじとうやぎ五とう、一さいおす小羊こひつじとうであって、これはパダヅルのガマリエルのそなものであった。

60だいにちにはベニヤミンのらのつかさ、ギデオニのアビダン。 61そのそなものぎんのさら一つ、そのおもさは百三十シケル、ぎんはち一つ、これは七十シケル、とも聖所せいじょのシケルによる。この二つには素祭そさい使つかあぶらぜた麦粉むぎこたしていた。 62また十シケルのきんさかずき一つ、これには薫香くんこうたしていた。 63また燔祭はんさい使つかわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとう 64罪祭ざいさい使つかやぎ一とう 65酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしとう雄羊おひつじとうやぎ五とう、一さいおす小羊こひつじとうであって、これはギデオニのアビダンのそなものであった。

66だいにちにはダンのたちのつかさ、アミシャダイのアヒエゼル。 67そのそなものぎんのさら一つ、そのおもさは百三十シケル、ぎんはち一つ、これは七十シケル、とも聖所せいじょのシケルによる。この二つには素祭そさい使つかあぶらぜた麦粉むぎこたしていた。 68また十シケルのきんさかずき一つ、これには薫香くんこうたしていた。 69また燔祭はんさい使つかわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとう 70罪祭ざいさい使つかやぎ一とう 71酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしとう雄羊おひつじとうやぎ五とう、一さいおす小羊こひつじとうであって、これはアミシャダイのアヒエゼルのそなものであった。

72だい十一にちにはアセルのたちのつかさ、オクランのパギエル。 73そのそなものぎんのさら一つ、そのおもさは百三十シケル、ぎんはち一つ、これは七十シケル、とも聖所せいじょのシケルによる。この二つには素祭そさい使つかあぶらぜた麦粉むぎこたしていた。 74また十シケルのきんさかずき一つ、これには薫香くんこうたしていた。 75また燔祭はんさい使つかわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとう 76罪祭ざいさい使つかやぎ一とう 77酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしとう雄羊おひつじとうやぎ五とう、一さいおす小羊こひつじとうであって、これはオクランのパギエルのそなものであった。

78だい十二にちにはナフタリのたちのつかさ、エナンのアヒラ。 79そのそなものぎんのさら一つ、そのおもさは百三十シケル、ぎんはち一つ、これは七十シケル、とも聖所せいじょのシケルによる。この二つには素祭そさい使つかあぶらぜた麦粉むぎこたしていた。 80また十シケルのきんさかずき一つ、これには薫香くんこうたしていた。 81また燔祭はんさい使つかわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとう 82罪祭ざいさい使つかやぎ一とう 83酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしとう雄羊おひつじとうやぎ五とう、一さいおす小羊こひつじとうであって、これはエナンのアヒラのそなものであった。

84以上いじょう祭壇さいだんあぶらそそに、イスラエルのつかさたちが、祭壇さいだん奉納ほうのうするそなものとして、ささげたものである。すなわち、ぎんのさら十二、ぎんはち十二、きんさかずき十二。 85ぎんのさらはそれぞれ百三十シケル、はちはそれぞれ七十シケル、聖所せいじょのシケルによれば、このぎんうつわわせて二千四百シケル。 86また薫香くんこうちている十二のきんさかずきは、聖所せいじょのシケルによれば、それぞれ十シケル、そのさかずききんわせて百二十シケルであった。 87また燔祭はんさい使つか雄牛おうしわせて十二、雄羊おひつじは十二、一さいおす小羊こひつじは十二、このほかにその素祭そさいのものがあった。また罪祭ざいさい使つかやぎは十二。 88酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせい使つか雄牛おうしわせて二十四、雄羊おひつじは六十、やぎは六十、一さいおす小羊こひつじは六十であって、これは祭壇さいだんあぶらそそいだのちに、祭壇さいだん奉納ほうのうそなものとしてささげたものである。

89さてモーセはしゅかたるために、会見かいけん幕屋まくやにはいって、あかしのはこうえの、贖罪所しょくざいしょうえ、二つのケルビムのあいだから自分じぶんかたられるこえいた。すなわち、しゅかれかたられた。

第八章

1しゅはモーセにわれた、 2「アロンにいなさい、『あなたがともしをともすときは、七つのともし燭台しょくだい前方ぜんぽうてらすようにしなさい』」。 3アロンはそのようにした。すなわち、しゅがモーセにめいじられたように、燭台しょくだい前方ぜんぽうてらすように、ともしをともした。 4燭台しょくだいつくりはつぎのとおりである。それはきんもので、そのだいもそのはなとも打物うちものつくりであった。モーセはしゅしめされたかたにしたがって、そのようにその燭台しょくだいつくった。

5しゅはまたモーセにわれた、 6「レビびとをイスラエルの人々ひとびとのうちからって、かれらをきよめなさい。 7あなたはこのようにしてかれらをきよめなければならない。すなわち、つみきよめるみずかれらにそそぎかけ、かれらに全身ぜんしんをそらせ、衣服いふくあらわせて、きよめさせ、 8そしてかれらにわか雄牛おうしとうと、あぶらぜた麦粉むぎこ素祭そさいとをらせなさい。あなたはまた、ほかにわか雄牛おうし罪祭ざいさいのためにらなければならない。 9そして、あなたはレビびとを会見かいけん幕屋まくやまえれてきて、イスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうあつめ、 10レビびとをしゅまえすすませ、イスラエルの人々ひとびとをして、をレビびとのうえかせなければならない。 11そしてアロンは、レビびとをイスラエルの人々ひとびとのささげる揺祭ようさいとして、しゅまえにささげなければならない。これはかれらにしゅつとめをさせるためである。 12それからあなたはレビびとをして、をかの雄牛おうしあたまうえかせ、その一つを罪祭ざいさいとし、一つを燔祭はんさいとしてしゅにささげ、レビびとのためにつみのあがないをしなければならない。 13あなたはレビびとを、アロンとそのたちのまえたせ、これを揺祭ようさいとしてしゅにささげなければならない。

14こうして、あなたはレビびとをイスラエルの人々ひとびとのうちからかち、レビびとをわたしのものとしなければならない。 15こうしてのちレビびとは会見かいけん幕屋まくやにはいってつとめにつくことができる。あなたはかれらをきよめ、かれらをささげて揺祭ようさいとしなければならない。 16かれらはイスラエルの人々ひとびとのうちから、まったくわたしにささげられたものだからである。イスラエルの人々ひとびとのうちのはじめにうまれたもの、すなわち、すべてのういごのかわりに、わたしはかれらをってわたしのものとした。 17イスラエルの人々ひとびとのうちのういごは、ひとけものも、みなわたしのものだからである。わたしはエジプトので、すべてのういごをころしたに、かれらを聖別せいべつしてわたしのものとした。 18それでわたしはイスラエルの人々ひとびとのうちの、すべてのういごのかわりにレビびとをった。 19わたしはイスラエルの人々ひとびとのうちからレビびとをって、アロンとそのたちにあたえ、かれらに会見かいけん幕屋まくやで、イスラエルの人々ひとびとかわってつとめをさせ、またイスラエルの人々ひとびとのためにつみのあがないをさせるであろう。これはイスラエルの人々ひとびとが、聖所せいじょちかづいて、イスラエルの人々ひとびとのうちにわざわいおこることのないようにするためである」。

20モーセとアロン、およびイスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうは、すべてしゅがレビびとのことにつき、モーセにめいじられたところにしたがって、レビびとにった、すなわち、イスラエルの人々ひとびとは、そのようにかれらにった。 21そこでレビびとはきよめ、その衣服いふくあらった。アロンはかれらをしゅまえにささげて揺祭ようさいとした。アロンはまたかれらのために、つみのあがないをしてかれらをきよめた。 22こうしてのち、レビびとは会見かいけん幕屋まくやにはいって、アロンとそのたちにつかえてつとめをした。すなわち、かれらはレビびとのことについて、しゅがモーセにめいじられたところにしたがって、そのようにかれらにった。

23しゅはまたモーセにわれた、 24「レビびとはつぎのようにしなければならない。すなわち、二十五さい以上いじょうものつとめにつき、会見かいけん幕屋まくやはたらきをしなければならない。 25しかし、五十さいからはつとめはたらきを退しりぞき、かさねてつとめをしてはならない。 26ただ、会見かいけん幕屋まくやでその兄弟きょうだいたちのつとめたすけをすることができる。しかし、つとめをしてはならない。あなたがレビびとにそのつとめをさせるには、このようにしなければならない」。

第九章

1エジプトのくにつぎとし正月しょうがつしゅはシナイの荒野あらのでモーセにわれた、 2「イスラエルの人々ひとびとに、過越すぎこしまつりさだめのときおこなわせなさい。 3このつきの十四夕暮ゆうぐれさだめのときに、それをおこなわなければならない。あなたがたは、そのすべてのさだめと、そのすべてのおきてにしたがって、それをおこなわなければならない」。 4そこでモーセがイスラエルの人々ひとびとに、過越すぎこしまつりおこなわなければならないとったので、 5かれらは正月しょうがつの十四夕暮ゆうぐれ、シナイの荒野あらの過越すぎこしまつりおこなった。すなわち、イスラエルの人々ひとびとは、すべてしゅがモーセにめいじられたようにおこなった。 6ところがひと死体したいれてけがしたために、その過越すぎこしまつりおこなうことのできない人々ひとびとがあって、そのモーセとアロンのまえにきて、 7その人々ひとびとかれった、「わたしたちはひと死体したいれてけがしましたが、なぜそのさだめのときに、イスラエルの人々ひとびとともに、しゅそなものをささげることができないのですか」。 8モーセはかれらにった、「しばらくて。しゅがあなたがたについて、どうおおせになるかをこう」。

9しゅはモーセにわれた、 10「イスラエルの人々ひとびといなさい、『あなたがたのうち、また、あなたがたの子孫しそんのうち、死体したいれてけがしたひとも、とお旅路たびじにあるひとも、なお、過越すぎこしまつりしゅたいしておこなうことができるであろう。 11すなわち、二にがつの十四夕暮ゆうぐれ、それをおこない、たねれぬパンとえて、それをべなければならない。 12これをすこしでもあさまでのこしておいてはならない。またそのほねは一ぽんでもってはならない。過越すぎこしまつりのすべてのさだめにしたがってこれをおこなわなければならない。 13しかし、そのきよく、たびてもいないのに、過越すぎこしまつりおこなわないときは、そのひとたみのうちからたれるであろう。このようなひとは、さだめのときしゅそなものをささげないゆえ、そのつみわなければならない。 14もし他国たこくひとが、あなたがたのうちに寄留きりゅうしていて、しゅたいして過越すぎこしまつりおこなおうとするならば、過越すぎこしまつりさだめにより、そのおきてにしたがって、これをおこなわなければならない。あなたがたは他国たこくひとにも、自国じこくひとにも、同一どういつさだめをもちいなければならない』」。

15幕屋まくやてたに、くも幕屋まくやをおおった。すれはすなわち、あかしの幕屋まくやであって、ゆうには、幕屋まくやうえに、くものようにえて、あさにまでおよんだ。 16つねにそうであって、ひるくもがそれをおおい、よるのようにえた。 17くも幕屋まくやはなれてのぼるときは、イスラエルの人々ひとびとは、ただちにみちすすんだ。またくもがとどまるところに、イスラエルの人々ひとびと宿営しゅくえいした。 18すなわち、イスラエルの人々ひとびとは、しゅめいによってみちすすみ、しゅめいによって宿営しゅくえいし、幕屋まくやうえくもがとどまっているあいだは、宿営しゅくえいしていた。 19幕屋まくやうえに、ひさしくくものとどまるときは、イスラエルの人々ひとびとしゅいつけをまもって、みちすすまなかった。 20また幕屋まくやうえに、くものとどまるすくないときもあったが、かれらは、ただしゅめいにしたがって宿営しゅくえいし、しゅめいにしたがって、みちすすんだ。 21またくもゆうからあさまで、とどまることもあったが、あさになって、くもがのぼるときは、かれらはみちすすんだ。またひるでもよるでも、くもがのぼるときは、かれらはみちすすんだ。 22ふつかでも、一かげつでも、あるいはそれ以上いじょうでも、幕屋まくやうえに、くもがとどまっているあいだは、イスラエルの人々ひとびと宿営しゅくえいしていて、みちすすまなかったが、それがのぼるとみちすすんだ。 23すなわち、かれらはしゅめいにしたがって宿営しゅくえいし、しゅめいにしたがってみちすすみ、モーセによって、しゅめいじられたとおりに、しゅいつけをまもった。

第一〇章

1しゅはモーセにわれた、 2ぎんのラッパを二ほんつくりなさい。すなわち、打物うちものつくりとし、それで会衆かいしゅうあつめ、また宿営しゅくえいすすませなさい。 3この二つをくときは、ぜん会衆かいしゅう会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちに、あなたのところあつまってこなければならない。 4もしその一つだけをくときは、イスラエルの氏族しぞくちょうであるつかさたちが、あなたのところあつまってこなければならない。 5またあなたがたが警報けいほうらすときは、ひがしほう宿営しゅくえいが、みちすすまなければならない。 6度目どめ警報けいほうらすときは、みなみほう宿営しゅくえいが、みちすすまなければならない。すべてみちすすときは、警報けいほうらさなければならない。 7また会衆かいしゅうあつめるときにも、ラッパをらすが、警報けいほうらしてはならない。 8アロンのである祭司さいしたちが、ラッパをかなければならない。これはあなたがたが、代々よよながくまもるべきさだめとしなければならない。 9また、あなたがたのくにで、あなたがたをしえたげるあだとのたたかいにときは、ラッパをもって、警報けいほうらさなければならない。そうするならば、あなたがたは、あなたがたのかみしゅおぼえられて、あなたがたのてきからすくわれるであろう。 10また、あなたがたのよろこびの、あなたがたのいわいのとき、および月々つきづきだいにちには、あなたがたの燔祭はんさい酬恩祭しゅうおんさい犠牲ぎせいをささげるにあたって、ラッパをらさなければならない。そうするならば、あなたがたのかみは、それによって、あなたがたをおぼえられるであろう。わたしはあなたがたのかみしゅである」。

11だいねんの二にがつ二十日はつかに、くもがあかしの幕屋まくやはなれてのぼったので、 12イスラエルの人々ひとびとは、シナイの荒野あらのて、その旅路たびじすすんだが、パランの荒野あらのいたって、くもはとどまった。 13こうしてかれらは、しゅがモーセによって、めいじられたところにしたがって、みちすすむことをはじめた。 14先頭せんとうには、ユダのたちの宿営しゅくえいはたが、その部隊ぶたいしたがえてすすんだ。ユダの部隊ぶたいちょうはアミナダブのナション、 15イッサカルのたちの部族ぶぞく部隊ぶたいちょうはツアルのネタニエル、 16ゼブルンのたちの部族ぶぞく部隊ぶたいちょうはヘロンのエリアブであった。

17そして幕屋まくやりくずされ、ゲルションのたち、およびメラリのたちは幕屋まくやはこすすんだ。 18つぎにルベンの宿営しゅくえいはたが、その部隊ぶたいしたがえてすすんだ。ルベンの部隊ぶたいちょうはシデウルのエリヅル、 19シメオンのたちの部族ぶぞく部隊ぶたいちょうはツリシャダイのシルミエル、 20ガドのたちの部族ぶぞく部隊ぶたいちょうはデウエルのエリアサフであった。

21そしてコハテびとはせいなるものはこすすんだ。これがくまでに、人々ひとびと幕屋まくやおわるのである。 22つぎにエフライムのたちの宿営しゅくえいはたが、その部隊ぶたいしたがえてすすんだ。エフライムの部隊ぶたいちょうはアミホデのエリシャマ、 23マナセのたちの部族ぶぞく部隊ぶたいちょうはパダヅルのガマリエル、 24ベニヤミンのたちの部族ぶぞく部隊ぶたいちょうはギデオニのアビダンであった。

25つぎにダンのたちの宿営しゅくえいはたが、その部隊ぶたいしたがえてすすんだ。この部隊ぶたいはすべての宿営しゅくえいのしんがりであった。ダンの部隊ぶたいちょうはアミシャダイのアヒエゼル、 26アセルのたちの部族ぶぞく部隊ぶたいちょうはオクランのパギエル、 27ナフタリのたちの部族ぶぞく部隊ぶたいちょうはエナンのアヒラであった。 28イスラエルの人々ひとびとが、そのみちすすときは、このように、その部隊ぶたいしたがってすすんだ。

29さて、モーセは、つまちち、ミデヤンびとリウエルのホバブにった、「わたしたちは、かつてしゅがおまえたちにあたえると約束やくそくされたところかってすすんでいます。あなたも一緒いっしょにおいでください。あなたが幸福こうふくになられるようにいたしましょう。しゅがイスラエルに幸福こうふく約束やくそくされたのですから」。 30かれはモーセにった、「わたしはきません。わたしはくにかえって、親族しんぞくのもとにきます」。 31モーセはまたった、「どうかわたしたちを見捨みすてないでください。あなたは、わたしたちが荒野あらののどこに宿営しゅくえいすべきかを御存ごぞんじですから、わたしたちのとなってください。 32もしあなたが一緒いっしょにおいでくださるなら、しゅがわたしたちにたまわる幸福こうふくをあなたにもおよぼしましょう」。

33こうしてかれらはしゅやまって、三行程こうていすすんだ。しゅ契約けいやくはこは、その三行程こうていあいだかれらに先立さきだってき、かれらのためにやすところたずねもとめた。 34かれらが宿営しゅくえいて、みちすすむとき、ひるしゅくもかれらのうえにあった。

35契約けいやくはこすすむときモーセはった、
しゅよ、ちあがってください。
あなたのてきらされ、
あなたをにくものどもは、
あなたのまえからりますように」。
36またそのとどまるとき、かれった、
しゅよ、かえってきてください、
イスラエルのちよろずのひとに」。

第一一章

1さて、たみ災難さいなんっているひとのように、しゅみみにつぶやいた。しゅはこれをいていかりをはっせられ、しゅかれらのうちにえあがって、宿営しゅくえいはしいた。 2そこでたみはモーセにむかってさけんだ。モーセがしゅいのったので、そのはしずまった。 3しゅかれらのうちにえあがったことによって、そのところはタベラとばれた。

4またかれらのうちにいたおおくのあつまりびとは欲心よくしんおこし、イスラエルの人々ひとびともまたふたたいてった、「ああ、にくべたい。 5われわれはおもおこすが、エジプトでは、ただで、うおべた。きゅうりも、すいかも、にらも、たまねぎも、そして、にんにくも。 6しかし、いま、われわれの精根せいこんきた。われわれのまえには、このマナのほかなにもない」。

7マナは、こえんどろののようで、いろはブドラクのいろのようであった。 8たみあるきまわって、これをあつめ、ひきうすでひき、または、うすでつき、かまでて、これをもちとした。そのあじあぶら菓子かしあじのようであった。 9よる宿営しゅくえいつゆがおりるとき、マナはそれとともった。

10モーセは、たみいえごとに、おのおのその天幕てんまく入口いりぐちくのをいた。そこでしゅはげしくいかられ、またモーセは不快ふかいおもった。 11そして、モーセはしゅった、「あなたはなぜ、しもべにわる仕打しうちをされるのですか。どうしてわたしはあなたのまえめぐみをないで、このすべてのたみ重荷おもにわされるのですか。 12わたしがこのすべてのたみを、はらんだのですか。わたしがこれをんだのですか。そうではないのに、あなたはなぜわたしに『やしなおや乳児にゅうじくように、かれらをふところにいて、あなたがかれらの先祖せんぞたちにちかわれたけ』とわれるのですか。 13わたしはどこからにくて、このすべてのたみあたえることができましょうか。かれらはいて、『にくべさせよ』とわたしにっているのです。 14わたしひとりでは、このすべてのたみうことができません。それはわたしにはおもぎます。 15もしわたしがあなたのまえめぐみをますならば、わたしにこのような仕打しうちをされるよりは、むしろ、ひとおもいにころし、このうえくるしみにわせないでください」。

16しゅはモーセにわれた、「イスラエルの長老ちょうろうたちのうち、たみ長老ちょうろうとなり、つかさとなるべきことを、あなたがっているもの七十にんをわたしのもとにあつめ、会見かいけん幕屋まくやれてきて、そこにあなたとともたせなさい。 17わたしはくだって、そのところで、あなたとかたり、またわたしはあなたのうえにあるれいを、かれらにもあたえるであろう。かれらはあなたとともに、たみ重荷おもにい、あなたが、ただひとりで、それをうことのないようにするであろう。 18あなたはまたたみいなさい、『あなたがたはきよめて、あすをちなさい。あなたがたはにくべることができるであろう。あなたがたがいてしゅみみに、わたしたちはにくべたい。エジプトにいたときかったとったからである。それゆえ、しゅはあなたがたににくあたえてべさせられるであろう。 19あなたがたがそれをべるのは、一にち二日ふつかや五や十二十日はつかではなく、 20一かげつおよび、ついにあなたがたのはなからるようになり、あなたがたは、それにてるであろう。それはあなたがたのうちにおられるしゅかるんじて、そのまえき、なぜ、わたしたちはエジプトからてきたのだろうとったからである』」。 21モーセはった、「わたしとともにおるたみ徒歩とほ男子だんしだけでも六十万です。ところがあなたは、『わたしはかれらににくあたえて一かげつのあいだべさせよう』とわれます。 22ひつじうしれをかれらのためにほふって、かれらをきさせるというのですか。うみのすべてのうおかれらのためにあつめて、かれらをきさせるというのですか」。 23しゅはモーセにわれた、「しゅみじかかろうか。あなたは、いま、わたしの言葉ことばるかどうかをるであろう」。

24このときモーセはて、しゅ言葉ことばたみげ、たみ長老ちょうろうたち七十にんあつめて、幕屋まくや周囲しゅういたせた。 25しゅくものうちにあってくだり、モーセとかたられ、モーセのうえにあるれいを、その七十にん長老ちょうろうたちにもあたえられた。そのれいかれらのうえにとどまったときかれらは預言よげんした。ただし、そののちかさねて預言よげんしなかった。

26そのときふたりのものが、宿営しゅくえいにとどまっていたが、ひとりのはエルダデとい、ひとりのはメダデといった。かれらのうえにもれいがとどまった。かれらはをしるされたものであったが、幕屋まくやかなかったので、宿営しゅくえいのうちで預言よげんした。 27ときにひとりの若者わかものはしってきて、モーセにげてった、「エルダデとメダデとが宿営しゅくえいのうちで預言よげんしています」。 28わかときからモーセの従者じゅうしゃであったヌンのヨシュアはこたえてった、「わがしゅ、モーセよ、かれらをさしめてください」。 29モーセはかれった、「あなたは、わたしのためをおもって、ねたみをおこしているのか。しゅたみがみな預言者よげんしゃとなり、しゅがそのれいかれらにあたえられることは、ねがわしいことだ」。 30こうしてモーセはイスラエルの長老ちょうろうたちとともに、宿営しゅくえいきあげた。

31さて、しゅのもとからかぜおこり、うみこうから、うずらをはこんできて、これを宿営しゅくえいちかくにおとした。そのちた範囲はんいは、宿営しゅくえい周囲しゅういで、こちらがわも、おおよそ一にち行程こうてい、あちらがわも、おおよそ一にち行程こうてい地面じめんからたかさおおよそ二キュビトであった。 32そこでたみがってその終日しゅうじつ、その終夜しゅうや、またそのつぎ終日しゅうじつ、うずらをあつめたが、あつめることもっとすくないものも、十ホメルほどあつめた。かれらはみな、それを宿営しゅくえい周囲しゅういひろげておいた。 33そのにくがなお、かれらのあいだにあってべつくさないうちに、しゅたみにむかっていかりをはっし、しゅ非常ひじょうはげしい疫病えきびょうをもってたみたれた。 34これによって、そのところはキブロテ・ハッタワとばれた。欲心よくしんおこしたたみを、そこにめたからである。 35キブロテ・ハッタワから、たみはハゼロテにすすみ、ハゼロテにとどまった。

第一二章

1モーセはクシのおんなをめとっていたが、そのクシのおんなをめとったゆえをもって、ミリアムとアロンはモーセを非難ひなんした。 2かれらはった、「しゅはただモーセによってかたられるのか。われわれによってもかたられるのではないのか」。しゅはこれをかれた。 3モーセはそのひととなり柔和にゅうわなこと、地上ちじょうのすべてのひとにまさっていた。 4そこで、しゅ突然とつぜんモーセとアロン、およびミリアムにむかって「あなたがた三にん会見かいけん幕屋まくやてきなさい」とわれたので、かれら三にんてきたが、 5しゅくもはしらのうちにあってくだり、幕屋まくや入口いりぐちって、アロンとミリアムをばれた。かれらふたりがすすると、 6かれらにわれた、「あなたがたは、いま、わたしの言葉ことばきなさい。あなたがたのうちに、もし、預言者よげんしゃがあるならば、しゅなるわたしはまぼろしをもって、これにわたしをらせ、またゆめをもって、これとかたるであろう。 7しかし、わたしのしもべモーセとは、そうではない。かれはわたしの全家ぜんか忠信ちゅうしんなるものである。 8かれとは、わたしはくちずからかたり、あきらかにって、なぞを使つかわない。かれはまたしゅかたちるのである。なぜ、あなたがたはわたしのしもべモーセをおそれず非難ひなんするのか」。

9しゅかれらにむかいいかりをはっしてられた。 10くも幕屋まくやうえはなったとき、ミリアムは、らいびょうとなり、そのゆきのようにしろくなった。アロンがふりかえってミリアムをると、彼女かのじょはらいびょうになっていた。 11そこで、アロンはモーセにった、「ああ、わがしゅよ、わたしたちはおろかなことをしてつみおかしました。どうぞ、そのばつをわたしたちにけさせないでください。 12どうぞ彼女かのじょははたいからにくなかほろびうせて死人しにんのようにしないでください」。 13そのときモーセはしゅばわってった、「ああ、かみよ、どうぞ彼女かのじょをいやしてください」。 14しゅはモーセにわれた、「彼女かのじょちち彼女かのじょかおにつばきしてさえ、彼女かのじょ七日なぬかのあいだ、じてかくすではないか。彼女かのじょ七日なぬかのあいだ、宿営しゅくえいそとじこめておかなければならない。そののちれもどしてもよい」。 15そこでミリアムは七日なぬかのあいだ、宿営しゅくえいそとじこめられた。たみはミリアムがれもどされるまでは、みちすすまなかった。 16そののちたみはハゼロテをってすすみ、パランの荒野あらの宿営しゅくえいした。

第一三章

1しゅはモーセにわれた、 2ひとをつかわして、わたしがイスラエルの人々ひとびとあたえるカナンのさぐらせなさい。すなわち、その父祖ふそ部族ぶぞくごとに、すべてかれらのうちのつかさたるものひとりずつをつかわしなさい」。 3モーセはしゅめいにしたがって、パランの荒野あらのからかれらをつかわした。その人々ひとびとはみなイスラエルの人々ひとびとのかしらたちであった。 4かれらのつぎのとおりである。ルベンの部族ぶぞくではザックルのシャンマ、 5シメオンの部族ぶぞくではホリのシャパテ、 6ユダの部族ぶぞくではエフンネのカレブ、 7イッサカルの部族ぶぞくではヨセフのイガル、 8エフライムの部族ぶぞくではヌンのホセア、 9ベニヤミンの部族ぶぞくではラフのパルテ、 10ゼブルンの部族ぶぞくではソデのガデエル、 11ヨセフの部族ぶぞくすなわち、マナセの部族ぶぞくではスシのガデ、 12ダンの部族ぶぞくではゲマリのアンミエル、 13アセルの部族ぶぞくではミカエルのセトル、 14ナフタリの部族ぶぞくではワフシのナヘビ、 15ガドの部族ぶぞくではマキのギウエル。 16以上いじょうはモーセがそのさぐらせるためにつかわした人々ひとびとである。そしてモーセはヌンのホセアをヨシュアとづけた。

17モーセはかれらをつかわし、カナンのさぐらせようとして、これにった、「あなたがたはネゲブにって、やまのぼり、 18その様子ようす、そこにたみは、つよいかよわいか、すくないかおおいか、 19またかれらのんでいるは、いかわるいか。人々ひとびとんでいる町々まちまちは、天幕てんまくか、城壁じょうへきのあるまちか、 20そのは、えているか、やせているか、そこには、があるかないかをなさい。あなたがたは、いさんでって、そののくだものをってきなさい」。ときは、ぶどうのじゅくはじめる季節きせつであった。

21そこで、かれらはのぼっていって、そのをチンの荒野あらのからハマテの入口いりぐちちかいレホブまでさぐった。 22かれらはネゲブにのぼって、ヘブロンまでった。そこにはアナクの子孫しそんであるアヒマン、セシャイ、およびタルマイがいた。ヘブロンはエジプトのゾアンよりも七ねんまえてられたものである。 23ついにかれらはエシコルのたにって、そこで一ふさのぶどうのえだり、これをぼうをもって、ふたりでかつぎ、また、ざくろといちじくをもった。 24イスラエルの人々ひとびとが、そこでったぶどうの一ふさにちなんで、そのところはエシコルのたにばれた。

25四十にちのちかれらはそのさぐおわってかえってきた。 26そして、パランの荒野あらのにあるカデシにいたモーセとアロン、およびイスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうのもとにって、かれらとぜん会衆かいしゅうとに復命ふくめいし、そののくだものをかれらにせた。 27かれらはモーセにった、「わたしたちはあなたが、つかわしたきました。そこはまことにちちみつながれているです。これはそのくだものです。 28しかし、そのたみつよく、その町々まちまち堅固けんご非常ひじょうおおきく、わたしたちはそこにアナクの子孫しそんがいるのをました。 29またネゲブのには、アマレクびとがみ、山地さんちにはヘテびと、エブスびと、アモリびとがみ、うみべとヨルダンのきしべには、カナンびとがんでいます」。

30そのとき、カレブはモーセのまえで、たみをしずめてった、「わたしたちはすぐにのぼって、りましょう。わたしたちはかならつことができます」。 31しかし、かれとともにのぼってった人々ひとびとった、「わたしたちはそのたみのところへめのぼることはできません。かれらはわたしたちよりもつよいからです」。 32そしてかれらはそのさぐったのことを、イスラエルの人々ひとびとわるいふらしてった、「わたしたちがめぐってさぐったは、そこにものほろぼすです。またそのところでわたしたちがたみはみなたか人々ひとびとです。 33わたしたちはまたそこで、ネピリムからたアナクの子孫しそんネピリムをました。わたしたちには自分じぶんが、いなごのようにおもわれ、またかれらにも、そうえたにちがいありません」。

第一四章

1そこで、会衆かいしゅうはみなこえをあげてさけび、たみはそのかした。 2またイスラエルの人々ひとびとはみなモーセとアロンにむかってつぶやき、ぜん会衆かいしゅうかれらにった、「ああ、わたしたちはエジプトのくにんでいたらよかったのに。この荒野あらのんでいたらよかったのに。 3なにゆえ、しゅはわたしたちをこのれてきて、つるぎにたおれさせ、またわたしたちの妻子さいしをえじきとされるのであろうか。エジプトにかえほうが、むしろいではないか」。

4かれらはたがいった、「わたしたちはひとりのかしらをてて、エジプトにかえろう」。 5そこで、モーセとアロンはイスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうまえでひれふした。 6このとき、そのさぐったもののうちのヌンのヨシュアとエフンネのカレブは、その衣服いふくき、 7イスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうった、「わたしたちがめぐってさぐった非常ひじょうです。 8もし、しゅしとされるならば、わたしたちをそのみちびいてって、それをわたしたちにくださるでしょう。それはちちみつながれているです。 9ただ、しゅにそむいてはなりません。またそのたみおそれてはなりません。かれらはわたしたちのものにすぎません。かれらをまももののぞかれます。しゅがわたしたちとともにおられますから、かれらをおそれてはなりません」。 10ところが会衆かいしゅうはみないしかれらをころそうとした。

そのとき、しゅ栄光えいこうが、会見かいけん幕屋まくやからイスラエルのすべてのひとあらわれた。 11しゅはモーセにわれた、「このたみはいつまでわたしをあなどるのか。わたしがもろもろのしるしをかれらのうちにったのに、かれらはいつまでわたしをしんじないのか。 12わたしは疫病えきびょうをもってかれらをほろぼし、あなたをかれらよりもおおいなるつよ国民こくみんとしよう」。

13モーセはしゅった、「エジプトびとは、あなたがちからをもって、このたみかれらのうちからみちびされたことをいて、 14この住民じゅうみんげるでしょう。かれらは、しゅなるあなたが、このたみのうちにおられ、しゅなるあなたが、まのあたりあらわれ、あなたのくもが、かれらのうえにとどまり、ひるくもはしらのうちに、よるはしらのうちにあって、かれらのまえかれるのをいたのです。 15いま、もし、あなたがこのたみをひとりのこらずころされるならば、あなたのことをいた国民こくみんかたって、 16しゅあたえるとちかったに、このたみみちびれることができなかったため、かれらを荒野あらのころしたのだ』とうでしょう。 17どうぞ、あなたが約束やくそくされたように、いましゅおおいなるちからあらわしてください。 18あなたはかつて、『しゅいかることおそく、いつくしみにみ、つみととがをゆるすもの、しかし、ばつすべきものは、けっしてゆるさず、ちちつみむくいて、三、四だいおよぼすものである』とわれました。 19どうぞ、あなたのおおいなるいつくしみによって、エジプトからこのかた、いまにいたるまで、このたみをゆるされたように、このたみつみをおゆるしください」。

20しゅわれた、「わたしはあなたの言葉ことばのとおりにゆるそう。 21しかし、わたしはきている。またしゅ栄光えいこうが、ぜん世界せかいちている。 22わたしの栄光えいこうと、わたしがエジプトと荒野あらのったしるしをながら、このように十もわたしをこころみて、わたしのこえきしたがわなかった人々ひとびとはひとりも、 23わたしがかつてかれらの先祖せんぞたちにあたえるとちかったないであろう。またわたしをあなどった人々ひとびとも、それをないであろう。 24ただし、わたしのしもべカレブはちがったこころをもっていて、わたしに完全かんぜんしたがったので、わたしはかれってきたかれみちびれるであろう。かれ子孫しそんはそれを所有しょゆうするにいたるであろう。 25たににはアマレクびととカナンびとがんでいるから、あなたがたは、あす、をめぐらして紅海こうかいみち荒野あらのすすみなさい」。

26しゅはモーセとアロンにわれた、 27「わたしにむかってつぶやくこのわる会衆かいしゅうをいつまでしのぶことができようか。わたしはイスラエルの人々ひとびとが、わたしにむかってつぶやくのをいた。 28あなたはかれらにいなさい、『しゅわれる、「わたしはきている。あなたがたが、わたしのみみかたったように、わたしはあなたがたにするであろう。 29あなたがたは死体したいとなって、この荒野あらのたおれるであろう。あなたがたのうち、わたしにむかってつぶやいたもの、すなわち、すべてかぞえられた二十さい以上いじょうものはみなたおれるであろう。 30エフンネのカレブと、ヌンのヨシュアのほかは、わたしがかつて、あなたがたをまわせようと、をあげてちかったに、はいることができないであろう。 31しかし、あなたがたが、えじきになるであろうとったあなたがたの子供こどもは、わたしがみちびいて、はいるであろう。かれらはあなたがたが、いやしめたるようになるであろう。 32しかしあなたがたは死体したいとなってこの荒野あらのたおれるであろう。 33あなたがたのたちは、あなたがたの死体したい荒野あらのてるまで四十ねんのあいだ、荒野あらの羊飼ひつじかいとなり、あなたがたの不信ふしんつみうであろう。 34あなたがたは、かのさぐった四十にちかずにしたがい、その一にちを一ねんとして、四十ねんのあいだ、自分じぶんつみい、わたしがあなたがたをとおざかったことをるであろう」。 35しゅなるわたしがこれをう。わたしはかならずわたしにさからってあつまったこのわる会衆かいしゅうに、これをことごとくおこなうであろう。かれらはこの荒野あらのち、ここでぬであろう』」。

36こうして、モーセにつかわされ、かのさぐりにき、かえってきて、そのわるい、ぜん会衆かいしゅうを、モーセにむかって、つぶやかせた人々ひとびと 37すなわち、そのわるいふらした人々ひとびとは、疫病えきびょうにかかってしゅまえんだが、 38そのさぐりにった人々ひとびとのうち、ヌンのヨシュアと、エフンネのカレブとはのこった。

39モーセが、これらのことを、イスラエルのすべての人々ひとびとげたとき、たみ非常ひじょうかなしみ、 40あさはやきてやまいただきにのぼってった、「わたしたちはここにいる。さあ、しゅ約束やくそくされたところのぼってこう。わたしたちはつみおかしたのだから」。 41モーセはった、「あなたがたは、それをなしげることもできないのに、どうして、そのようにしゅめいにそむくのか。 42あなたがたはのぼってってはならない。しゅがあなたがたのうちにおられないから、あなたがたはてきまえに、やぶられるであろう。 43そこには、アマレクびとと、カナンびとがあなたがたのまえにいるから、あなたがたは、つるぎにたおれるであろう。あなたがたがそむいて、しゅしたがわなかったゆえ、しゅはあなたがたとともにおられないからである」。 44しかし、かれらは、ほしいままにやまいただきのぼった。ただし、しゅ契約けいやくはこと、モーセとは、宿営しゅくえいなかからなかった。 45そこで、そのやまんでいたアマレクびとと、カナンびとがくだってきて、かれらをやぶり、ホルマまでってきた。

第一五章

1しゅはモーセにわれた、 2「イスラエルの人々ひとびといなさい、『あなたがたが、わたしのあたえてませるって、 3しゅ火祭かさいをささげるとき、すなわち特別とくべつ誓願せいがんそなもの、あるいは自発じはつそなもの、あるいはしゅくのときのそなものとして、うしまたはひつじ燔祭はんさいまたは犠牲ぎせいとしてささげ、しゅこうばしいかおりとするとき、 5そのそなものしゅにささげるものは、燔祭はんさいまたは犠牲ぎせいともに、小羊こひつじとうごとに、麦粉むぎこ一エパの十ぶんの一に、あぶら一ヒンの四ぶんの一をぜたものを、素祭そさいとしてささげ、ぶどうしゅ一ヒンの四ぶんの一を、灌祭かんさいとしてささげなければならない。 6もし、また雄羊おひつじもちいるときは、麦粉むぎこ一エパの十ぶんの二に、あぶら一ヒンの三ぶんの一をぜたものを、素祭そさいとしてささげ、 7また、ぶどうしゅ一ヒンの三ぶんの一を、灌祭かんさいとしてささげて、しゅこうばしいかおりとしなければならない。 8またあなたが特別とくべつ誓願せいがんそなもの、あるいは酬恩祭しゅうおんさいを、しゅにささげるときわか雄牛おうしを、燔祭はんさいまたは犠牲ぎせいとするならば、 9麦粉むぎこ一エパの十ぶんの三に、あぶら一ヒンの二ぶんの一をぜたものを、素祭そさいとして、わか雄牛おうしともにささげ、 10また、ぶどうしゅ一ヒンの二ぶんの一を、灌祭かんさいとしてささげなければならない。これは火祭かさいであって、しゅこうばしいかおりとするものである。

11雄牛おうし、あるいは雄羊おひつじ、あるいは小羊こひつじ、あるいはやぎは、一とうごとに、このようにしなければならない。 12すなわち、あなたがたのささげるかずにてらし、そのかずにしたがって、一とうごとに、このようにしなければならない。 13すべてくにうまれたものが、火祭かさいをささげて、しゅこうばしいかおりとするときは、このように、これらのことをおこなわなければならない。 14またあなたがたのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじん、またはあなたがたのうちに、代々よよながくものが、火祭かさいをささげて、しゅこうばしいかおりとしようとするときは、あなたがたがするように、そのひともしなければならない。 15会衆かいしゅうたるものは、あなたがたも、あなたがたのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじんも、同一どういつさだめにしたがわなければならない。これは、あなたがたが代々よよながくまもるべきさだめである。他国たこくひとも、しゅまえには、あなたがたとひとしくなければならない。 16すなわち、あなたがたも、あなたがたのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじんも、同一どういつ律法りっぽう同一どういつのおきてにしたがわなければならない』」。

17しゅはまたモーセにわれた、 18「イスラエルの人々ひとびといなさい、『わたしがみちびいてに、あなたがたがはいって、 19その食物しょくもつべるとき、あなたがたは、ささげものしゅにささげなければならない。 20すなわち、麦粉むぎこ初物はつものつくった菓子かしを、ささげものとしなければならない。これを、からのささげもののように、ささげなければならない。 21あなたがたは代々よよその麦粉むぎこ初物はつもので、しゅにささげものをしなければならない。

22あなたがたが、もしあやまって、しゅがモーセにげられたこのすべてのいましめをおこなわず、 23しゅがモーセによっていましめをあたえられたからこのかた、代々よよにわたり、あなたがたにめいじられたすべてのことおこなわないとき、 24すなわち、会衆かいしゅうらずに、あやまっておかしたときは、ぜん会衆かいしゅうわか雄牛おうしとうを、燔祭はんさいとしてささげ、しゅこうばしいかおりとし、これに素祭そさい灌祭かんさいとをさだめのようにくわえ、またやぎ一とうを、罪祭ざいさいとしてささげなければならない。 25そして祭司さいしは、イスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうのために、つみのあがないをしなければならない。そうすれば、かれらはゆるされるであろう。それは過失かしつだからである。かれらはその過失かしつのために、そのそなものとして、火祭かさいしゅにささげ、また罪祭ざいさいしゅまえにささげなければならない。 26そうすれば、イスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうはゆるされ、またかれらのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじんも、ゆるされるであろう。たみはみな過失かしつおかしたからである。

27もしひとがあやまってつみおかときは、一さいやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげなければならない。 28そして祭司さいしは、ひとがあやまってつみおかしたとき、そのあやまってつみおかしたひとのために、しゅまえつみのあがないをして、そのつみをあがなわなければならない。そうすれば、かれはゆるされるであろう。 29イスラエルの人々ひとびとのうちの、くにうまれたものでも、そのうちに寄留きりゅうしている他国たこくじんでも、あやまってつみおかものには、あなたがたは同一どういつ律法りっぽうもちいなければならない。 30しかし、くにうまれたものでも、他国たこくひとでも、故意こいつみおかものしゅけがすもので、そのひとたみのうちからたれなければならない。 31かれしゅ言葉ことばあなどり、そのいましめをやぶったのであるから、かならたれ、そのつみわなければならない』」。

32イスラエルの人々ひとびと荒野あらのにおるとき、安息日あんそくにちにひとりのひとが、たきぎをあつめるのをた。 33そのたきぎをあつめるのを人々ひとびとは、そのひとをモーセとアロン、およびぜん会衆かいしゅうのもとにれてきたが、 34どうあつかうべきか、まだしめしをけていなかったので、かれめておいた。 35そのとき、しゅはモーセにわれた、「そのひとかならころされなければならない。ぜん会衆かいしゅう宿営しゅくえいそとで、かれいしころさなければならない」。 36そこで、ぜん会衆かいしゅうかれ宿営しゅくえいそとし、かれいしころし、しゅがモーセにめいじられたようにした。

37しゅはまたモーセにわれた、 38「イスラエルの人々ひとびとめいじて、代々よよその衣服いふくのすその四すみにふさをつけ、そのふさをあおひもで、すその四すみにつけさせなさい。 39あなたがたが、そのふさをて、しゅのもろもろのいましめをおもおこして、それをおこない、あなたがたが自分じぶんこころと、よくしたがって、みだらなおこないをしないためである。 40こうして、あなたがたは、わたしのもろもろのいましめをおもおこして、それをおこない、あなたがたのかみせいなるものとならなければならない。 41わたしはあなたがたのかみしゅであって、あなたがたのかみとなるために、あなたがたをエジプトのくにからみちびしたものである。わたしはあなたがたのかみしゅである」。

第一六章

1ここに、レビのコハテのなるイヅハルのコラと、ルベンのなるエリアブのダタンおよびアビラムと、ルベンのなるペレテのオンとがあいむすび、 2イスラエルの人々ひとびとのうち、会衆かいしゅうのうちからえらばれて、つかさとなったのある人々ひとびと二百五十にんともって、モーセにさからった。 3かれらはあつまって、モーセとアロンとにさからってった、「あなたがたは、ぶんえています。ぜん会衆かいしゅうは、ことごとくせいなるものであって、しゅがそのうちにおられるのに、どうしてあなたがたは、しゅ会衆かいしゅううえつのですか」。 4モーセはこれをいてひれした。 5やがてかれはコラと、そのすべての仲間なかまとにった、「あす、しゅは、しゅにつくものはだれ、せいなるものはだれであるかをしめして、そのひとをみもとにちかづけられるであろう。すなわち、そのえらんだひとを、みもとにちかづけられるであろう。 6それで、つぎのようにしなさい。コラとそのすべての仲間なかまとは、ざらをり、 7そのなかれ、それに薫香くんこうって、あす、しゅまえなさい。そのときしゅえらばれるひとせいなるものである。レビのたちよ、あなたがたこそ、ぶんえている」。 8モーセはまたコラにった、「レビのたちよ、きなさい。 9イスラエルのかみはあなたがたをイスラエルの会衆かいしゅうのうちからかち、しゅちかづかせて、しゅ幕屋まくやつとめをさせ、かつ会衆かいしゅうまえってつかえさせられる。これはあなたがたにとって、ちいさいことであろうか。 10かみはあなたとあなたの兄弟きょうだいなるレビのたちをみなちかづけられた。あなたがたはなお、そのうえ祭司さいしとなることをもとめるのか。 11あなたとあなたの仲間なかまは、みなそのためにあつまってしゅてきしている。あなたがたはアロンをなんとおもって、かれたいしてつぶやくのか」。

12モーセはひとをやって、エリアブのダタンとアビラムとをばせたが、かれらはった、「わたしたちはまいりません。 13あなたはちちみつながれるから、わたしたちをみちびして、荒野あらのでわたしたちをころそうとしている。これはちいさいことでしょうか。そのうえ、あなたはわたしたちに君臨くんりんしようとしている。 14かつまた、あなたはわたしたちを、ちちみつながれるみちびいてかず、はたけと、ぶどうはたけとをぎょうとしてあたえもしない。これらの人々ひとびとをくらまそうとするのですか。わたしたちはまいりません」。

15モーセはおおいにいかって、しゅった、「かれらのそなものかえりみないでください。わたしはかれらから、ろば一とうをもったことなく、またかれらのひとりをもがいしたことはありません」。 16そしてモーセはコラにった、「あなたとあなたの仲間なかまはみなアロンと一緒いっしょに、あす、しゅまえなさい。 17あなたがたは、おのおのざらをって、それに薫香くんこうり、おのおのそのざらをしゅまえたずさえてきなさい。そのざらはわせて二百五十。あなたとアロンも、おのおのざらをたずさえてきなさい」。 18かれらは、おのおのざらをり、をそのなかれ、それに薫香くんこうり、モーセとアロンもともに、会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちった。 19そのとき、コラは会衆かいしゅうを、ことごとく会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちあつめて、かれらふたりにさからわせようとしたが、しゅ栄光えいこうぜん会衆かいしゅうあらわれた。

20しゅはモーセとアロンにわれた、 21「あなたがたはこの会衆かいしゅうはなれなさい。わたしはただちにかれらをほろぼすであろう」。 22かれらふたりは、ひれしてった、「かみよ、すべてのにくなるものいのちかみよ、このひとりのひとが、つみおかしたからといって、あなたはぜん会衆かいしゅうたいしていかられるのですか」。 23しゅはモーセにわれた、 24「あなたは会衆かいしゅうげて、コラとダタンとアビラムのすまいの周囲しゅういれといなさい」。

25モーセはってダタンとアビラムのもとにったが、イスラエルの長老ちょうろうたちも、かれしたがってった。 26モーセは会衆かいしゅうった、「どうぞ、あなたがたはこれらのわる人々ひとびと天幕てんまくはなれてください。かれらのものにはなににもれてはならない。かれらのもろもろのつみによって、あなたがたもほろぼされてはいけないから」。 27そこで人々ひとびとはコラとダタンとアビラムのすまいの周囲しゅういはなった。そして、ダタンとアビラムとは、つま、および幼児ようじ一緒いっしょて、天幕てんまく入口いりぐちった。 28モーセはった、「あなたがたはしゅがこれらのすべてのことをさせるために、わたしをつかわされたこと、またわたしが、これを自分じぶんこころにしたがっておこなうものでないことを、つぎのことによってるであろう。 29すなわち、もしこれらの人々ひとびとが、普通ふつうかたに、普通ふつう運命うんめいうのであれば、しゅがわたしをつかわされたのではない。 30しかし、しゅあたらしいことをされ、くちひらいて、これらの人々ひとびとと、それにぞくするものとを、ことごとくのみつくして、きながら陰府よみくだらせられるならば、あなたがたはこれらの人々ひとびとが、しゅあなどったのであることをらなければならない」。

31モーセが、これらのすべての言葉ことばおわったとき、かれらのした土地とちけ、 32くちひらいて、かれらとその家族かぞく、ならびにコラにぞくするすべての人々ひとびとと、すべての所有物しょゆうぶつをのみつくした。 33すなわち、かれらと、かれらにぞくするものは、みなきながら陰府よみくだり、はそのうえじふさいで、かれらは会衆かいしゅうのうちから、ほろぼされた。 34このとき、その周囲しゅういにいたイスラエルの人々ひとびとは、みなかれらのさけびをいてり、「おそらくはわたしたちをも、のみつくすであろう」とった。 35またしゅのもとからて、薫香くんこうそなえる二百五十にんをもきつくした。

36しゅはモーセにわれた、 37「あなたは祭司さいしアロンのエレアザルにげて、そのえるなかから、かのざらをさせ、そのなかとおひろくまきらさせなさい。それらのざらはせいとなったから、 38つみおかしていのちうしなった人々ひとびとの、これらのざらを、ひろいたとして、祭壇さいだんのおおいとしなさい。これはしゅまえにささげられて、せいとなったからである。こうして、これはイスラエルの人々ひとびとに、しるしとなるであろう」。 39そこで祭司さいしエレアザルは、かのころされた人々ひとびとそなえた青銅せいどうざらをり、これをひろばして、祭壇さいだんのおおいとし、 40これをイスラエルの人々ひとびと記念きねんものとした。これはアロンの子孫しそんでないほかのひとが、しゅまえちかづいて、薫香くんこうをたくことのないようにするため、またそのひとがコラ、およびその仲間なかまのようにならないためである。すなわち、しゅがモーセによってエレアザルにわれたとおりである。

41その翌日よくじつ、イスラエルの人々ひとびと会衆かいしゅうは、みなモーセとアロンとにつぶやいてった、「あなたがたはしゅたみころしました」。 42会衆かいしゅうあつまって、モーセとアロンとにさからったとき、会見かいけん幕屋まくやのぞると、くもがこれをおおい、しゅ栄光えいこうあらわれていた。 43モーセとアロンとが、会見かいけん幕屋まくやまえくと、 44しゅはモーセにわれた、 45「あなたがたはこの会衆かいしゅうはなれなさい。わたしはただちにかれらをほろぼそう」。そこでかれらふたりは、ひれした。 46モーセはアロンにった、「あなたはざらをって、それに祭壇さいだんからったれ、そのうえ薫香くんこうり、いそいでそれを会衆かいしゅうのもとにってって、かれらのためにつみのあがないをしなさい。しゅいかりをはっせられ、疫病えきびょうがすでにはじまったからです」。 47そこで、アロンはモーセのったように、それをって会衆かいしゅうなかはしってったが、疫病えきびょうはすでにたみのうちにはじまっていたので、薫香くんこうをたいて、たみのためにつみのあがないをし、 48すでにんだものと、なおきているものとのあいだつと、疫病えきびょうはやんだ。 49コラのことによってんだもののほかに、この疫病えきびょうによってんだものは一万四千七百にんであった。 50アロンは会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちにいるモーセのもとにかえった。こうして疫病えきびょうはやんだ。

第一七章

1しゅはモーセにわれた、 2「イスラエルの人々ひとびとげて、かれらのうちから、おのおのの父祖ふそいえにしたがって、つえ一ぽんずつをりなさい。すなわち、そのすべてのつかさたちから、父祖ふそいえにしたがって、つえ十二ほんり、その人々ひとびとを、おのおのそのつえにきしるし、 3レビのつえにはアロンのきしるしなさい。父祖ふそいえのかしらは、おのおののつえ一ぽんすのだからである。 4そして、これらのつえを、わたしがあなたがたに会見かいけん幕屋まくやなかの、あかしのはこまえきなさい。 5わたしのえらんだひとのつえには、るであろう。こうして、わたしはイスラエルの人々ひとびとが、あなたがたにむかって、つぶやくのをやめさせるであろう」。 6モーセが、このようにイスラエルの人々ひとびとかたったので、つかさたちはみな、その父祖ふそいえにしたがって、おのおの、つえ一ぽんずつをかれわたした。そのつえはわせて十二ほん。アロンのつえも、そのつえのうちにあった。 7モーセは、それらのつえを、あかしの幕屋まくやなかの、しゅまえいた。

8その翌日よくじつ、モーセが、あかしの幕屋まくやにはいってると、レビのいえのためにしたアロンのつえはをふき、つぼみをし、はないて、あめんどうのむすんでいた。 9モーセがそれらのつえを、ことごとくしゅまえから、イスラエルのすべてのひとところしたので、かれらはて、おのおの自分じぶんのつえをった。 10しゅはモーセにわれた、「アロンのつえを、あかしのはこまえかえり、そこに保存ほぞんして、そむくものどものために、しるしとしなさい。こうして、かれらのわたしにたいするつぶやきをやめさせ、かれらのぬのをまぬかれさせなければならない」。 11モーセはそのようにして、しゅかれめいじられたとおりにおこなった。

12イスラエルの人々ひとびとは、モーセにった、「ああ、わたしたちはぬ。破滅はめつです、全滅ぜんめつです。 13しゅ幕屋まくやちかづくものが、みなぬのであれば、わたしたちはえるではありませんか」。

第一八章

1そこで、しゅはアロンにわれた、「あなたとあなたのたち、およびあなたの父祖ふそいえものは、聖所せいじょかんするつみわなければならない。また、あなたとあなたのたちとは、祭司さいししょくかんするつみわなければならない。 2あなたはまた、あなたの兄弟きょうだいなるレビの部族ぶぞくもの、すなわち、あなたの父祖ふそ部族ぶぞくものどもを、あなたにちかづかせ、あなたにつらなり、あなたにつかえさせなければならない。ただし、あなたとあなたのたちとは、ともにあかしの幕屋まくやまえつかえなければならない。 3かれらは、あなたのつとめと、すべての幕屋まくやつとめとをまもらなければならない。ただし、聖所せいじょうつわと、祭壇さいだんとにちかづいてはならない。かれらもあなたがたも、ぬことのないためである。 4かれらはあなたにつらなって、会見かいけん幕屋まくやつとめまもり、幕屋まくやのもろもろのはたらきをしなければならない。ほかのものは、あなたがたにちかづいてはならない。 5このように、あなたがたは、聖所せいじょつとめと、祭壇さいだんつとめとをまもらなければならない。そうすれば、しゅはげしいいかりは、かさねてイスラエルの人々ひとびとのぞまないであろう。 6わたしはあなたがたの兄弟きょうだいたるレビびとを、イスラエルの人々ひとびとのうちからり、しゅのために、これを賜物たまものとして、あなたがたにあたえ、会見かいけん幕屋まくやはたらきをさせる。 7あなたとあなたのたちはとも祭司さいししょくまもって、祭壇さいだんと、垂幕たれまくのうちのすべてのことおこない、ともつとめなければならない。わたしは祭司さいし職務しょくむ賜物たまものとして、あなたがたにあたえる。ほかのひとちかづくものころされるであろう」。

8しゅはまたアロンにわれた、「わたしはイスラエルの人々ひとびとの、すべてのせいなるそなもので、わたしにささげるもの一部いちぶをあなたにあたえる。すなわち、わたしはこれをあなたと、あなたのたちに、そのまえとしてあたえ、永久えいきゅうくべきぶんとする。 9いとせいなるそなもののうち、かずに、あなたにすべきものはつぎのとおりである。すなわち、わたしにささげるすべてのそなもの素祭そさい罪祭ざいさい愆祭けんさいはみな、いとせいなるものであって、あなたとあなたのたちにするであろう。 10いとせいなるところで、それをべなければならない。男子だんしはみな、それをべることができる。それはあなたにすべきせいなるものである。 11またあなたにすべきものはこれである。すなわち、イスラエルの人々ひとびとのささげるそなもののうち、すべて揺祭ようさいとするものであって、これをあなたとあなたのむすこむすめあたえて、永久えいきゅうくべきぶんとする。あなたのいえもののうち、きよものはみな、これをべることができる。 12すべてあぶらもっともよいもの、およびすべてあたらしいぶどうしゅと、穀物こくもつもっとものなど、人々ひとびとしゅにささげる初穂はつほをあなたにあたえる。 13くにのすべての産物さんぶつ初物はつもので、人々ひとびとしゅのもとにたずさえてきたものは、あなたにするであろう。あなたのいえもののうち、きよものはみな、これをべることができる。 14イスラエルのうちの奉納物ほうのうぶつはみな、あなたにする。 15すべてにくなるもののういごであって、しゅにささげられるものはみな、ひとでもけものでも、あなたにする。ただし、ひとのういごはかならずあがなわなければならない。またけがれたけもののういごも、あがなわなければならない。 16ひとのういごは生後せいご一かげつで、あがなわなければならない。そのあがないきんはあなたのづもりにより、聖所せいじょのシケルにしたがって、ぎん五シケルでなければならない。一シケルは二十ゲラである。 17しかし、うしのういご、ひつじのういご、やぎのういごは、あがなってはならない。これらはせいなるものである。その祭壇さいだんそそぎかけ、その脂肪しぼういて火祭かさいとし、こうばしいかおりとして、しゅにささげなければならない。 18そのにくはあなたにする。それは揺祭ようさいむねみぎのももとおなじく、あなたにする。 19イスラエルの人々ひとびとが、しゅにささげるせいなるそなものはみな、あなたとあなたのむすこむすめとにあたえて、永久えいきゅうけるぶんとする。これはしゅまえにあって、あなたとあなたの子孫しそんとにたいし、永遠えいえんかわらぬしお契約けいやくである」。 20しゅはまたアロンにわれた、「あなたはイスラエルの人々ひとびとのうちに、ぎょうをもってはならない。またかれらのうちに、なにぶんをもってはならない。かれらのうちにあって、わたしがあなたのぶんであり、あなたのぎょうである。

21わたしはレビの子孫しそんにはイスラエルにおいて、すべて十ぶんの一をぎょうとしてあたえ、そのはたらき、すなわち、会見かいけん幕屋まくやはたらきにむくいる。 22イスラエルの人々ひとびとは、かさねて会見かいけん幕屋まくやちかづいてはならない。つみなないためである。 23レビびとだけが会見かいけん幕屋まくやはたらきをしなければならない。かれらがそのつみうであろう。かれらがイスラエルの人々ひとびとのうちに、ぎょうたないことをもって、あなたがたの代々よよながくまもるべきさだめとしなければならない。 24わたしはイスラエルの人々ひとびとそなものとしてしゅにささげる十ぶんの一を、レビびとにぎょうとしてあたえた。それで『かれらはイスラエルの人々ひとびとのうちに、ぎょうってはならない』と、わたしはかれらにったのである」。

25しゅはモーセにわれた、 26「レビびとにいなさい、『わたしがイスラエルの人々ひとびとからって、ぎょうとしてあたえる十ぶんの一をけるとき、あなたがたはその十ぶんの一の十ぶんの一を、しゅにささげなければならない。 27あなたがたのささげものは、からの穀物こくもつや、さかぶねからのぶどうしゅおなじようになされるであろう。 28そのようにあなたがたもまた、イスラエルの人々ひとびとからけるすべての十ぶんの一のもののうちから、しゅそなものをささげ、しゅにささげたそのそなものを、祭司さいしアロンにあたえなければならない。 29あなたがたのけるすべての贈もののうちから、そのいところ、すなわち、せいなる部分ぶぶんって、ことごとくそなものとして、しゅにささげなければならない』。 30あなたはまたかれらにいなさい、『あなたがたが、そのうちからいところをってささげるとき、そののこりの部分ぶぶんはレビびとには、産物さんぶつや、さかぶねの産物さんぶつおなじようになされるであろう。 31あなたがたと、あなたがたの家族かぞくとは、どこでそれをべてもよい。これは会見かいけん幕屋まくやであなたがたがするはたらきの報酬ほうしゅうである。 32あなたがたが、そのいところをささげるときは、それによって、あなたがたはつみわないであろう。あなたがたはイスラエルの人々ひとびとせいなるそなものけがしてはならない。をまぬかれるためである』」。

第一九章

1しゅはモーセとアロンにわれた、 2しゅめいじられた律法りっぽうさだめはつぎのとおりである。すなわち『イスラエルの人々ひとびとげて、完全かんぜんで、きずがなく、まだくびきをったことのないあか雌牛めうしを、あなたのもとにいてこさせ、 3これを祭司さいしエレアザルにわたして、宿営しゅくえいそとにひきさせ、かれまえでこれをほふらせなければならない。 4そして祭司さいしエレアザルは、ゆびをもってそのり、会見かいけん幕屋まくやひょうかって、そのを七たびふりかけなければならない。 5ついでその雌牛めうし自分じぶんまえかせ、そのかわにくとは、その汚物おぶつともかなければならない。 6そして祭司さいし香柏こうはくと、ヒソプと、いととをって雌牛めうしえているなかにれなければならない。 7そして祭司さいし衣服いふくあらい、みずをすすいでのち宿営しゅくえいに、はいることができる。ただし祭司さいしゆうまでけがれる。 8またその雌牛めうしいたものみず衣服いふくあらい、みずをすすがなければならない。かれゆうまでけがれる。 9それからきよものがひとり、その雌牛めうしはいあつめ、宿営しゅくえいそときよところにたくわえておかなければならない。これはイスラエルの人々ひとびと会衆かいしゅうのため、けがれをきよめるみずをつくるためにそなえるものであって、つみきよめるものである。 10その雌牛めうしはいあつめたもの衣服いふくあらわなければならない。そのひとゆうまでけがれる。これはイスラエルの人々ひとびとと、そのうちに宿やどっている他国たこくじんとの、永久えいきゅうまもるべきさだめとしなければならない。

11すべてひと死体したいれるものは、七日なぬかのあいだけがれる。 12そのひとは三七日なぬかとに、このはいみずをもってきよめなければならない。そうすればきよくなるであろう。しかし、もし三七日なぬかとに、きよめないならば、きよくならないであろう。 13すべて死人しにん死体したいれて、きよめないものしゅ幕屋まくやけがもので、そのひとはイスラエルからたれなければならない。けがれをきよめるみずがそのそそぎかけられないゆえ、そのひときよくならず、そのけがれは、なお、そのにあるからである。

14ひと天幕てんまくなかんだときもちいる律法りっぽうつぎのとおりである。すなわち、すべてその天幕てんまくにはいったもの、およびすべてその天幕てんまくにいたもの七日なぬかのあいだけがれる。 15ふたでうえをおおわないうつわはみなけがれる。 16つるぎでころされたもの、またはんだもの、またはひとほね、またははかなどに、野外やがいれるものみな七日なぬかのあいだけがれる。 17けがれたものがあったときには、つみきよめるいた雌牛めうしはいってうつわれ、ながれのみずをこれにくわえ、 18きよものがひとりヒソプをって、そのみずひたし、これをその天幕てんまくと、すべてのうつわと、そこにいた人々ひとびとと、ほね、あるいはころされたもの、あるいはんだもの、あるいははかなどにれたものとにふりかけなければならない。 19すなわちそのきよひとは三七日なぬかとにそのけがれたものに、それをふりかけなければならない。そして七日なぬかにそのひときよめ、衣服いふくあらい、みずをすすがなければならない。そうすればゆうになってきよくなるであろう。

20しかし、けがれてきよめないひとしゅ聖所せいじょけがもので、そのひと会衆かいしゅうのうちからたれなければならない。けがれをきよめるみずがそのそそぎかけられないゆえ、そのひとけがれているからである。 21これはかれらの永久えいきゅうまもるべきさだめとしなければならない。すなわちけがれをきよめるみずをふりかけたもの衣服いふくあらわなければならない。またけがれをきよめるみずれたものゆうまでけがれるであろう。 22すべてけがれたひとれるものけがれる。またそれにれるひとゆうまでけがれるであろう』」。

第二〇章

1イスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅう正月しょうがつになってチンの荒野あらのにはいった。そしてたみはカデシにとどまったが、ミリアムがそこでんだので、彼女かのじょをそこにほうむった。

2そのころ会衆かいしゅうみずられなかったため、あいあつまってモーセとアロンにせまった。 3すなわちたみはモーセとあらそってった、「さきにわれわれの兄弟きょうだいたちがしゅまえんだとき、われわれもんでいたらよかったものを。 4なぜ、あなたがたはしゅ会衆かいしゅうをこの荒野あらのみちびいて、われわれと、われわれの家畜かちくとを、ここでなせようとするのですか。 5どうしてあなたがたはわれわれをエジプトからのぼらせて、このわるところみちびれたのですか。ここにはたねをまくところもなく、いちじくもなく、ぶどうもなく、ざくろもなく、またみずもありません」。 6そこでモーセとアロンは会衆かいしゅうまえり、会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちってひれした。するとしゅ栄光えいこうかれらにあらわれ、 7しゅはモーセにわれた、 8「あなたは、つえをとり、あなたの兄弟きょうだいアロンととも会衆かいしゅうあつめ、そのまえいわめいじてみずさせなさい。こうしてあなたはかれらのためにいわからみずして、会衆かいしゅうとその家畜かちくませなさい」。 9モーセはめいじられたようにしゅまえにあるつえをった。 10モーセはアロンととも会衆かいしゅういわまえあつめてかれらにった、「そむくひとたちよ、きなさい。われわれがあなたがたのためにこのいわからみずさなければならないのであろうか」。 11モーセはをあげ、つえでいわを二つと、みずがたくさんわきたので、会衆かいしゅうとその家畜かちくはともにんだ。 12そのときしゅはモーセとアロンにわれた、「あなたがたはわたしをしんじないで、イスラエルの人々ひとびとまえにわたしのせいなることをあらわさなかったから、この会衆かいしゅうをわたしがかれらにあたえたみちびれることができないであろう」。 13これがメリバのみずであって、イスラエルの人々ひとびとはここでしゅあらそったが、しゅ自分じぶんせいなることをかれらのうちにあらわされた。

14さて、モーセはカデシからエドムのおう使者ししゃをつかわしてった、「あなたの兄弟きょうだい、イスラエルはこうもうします、『あなたはわたしたちが遭遇そうぐうしたすべての患難かんなんをごぞんじです。 15わたしたちの先祖せんぞはエジプトにくだってって、わたしたちはとしひさしくエジプトにんでいましたが、エジプトびとがわたしたちと、わたしたちの先祖せんぞなやましたので、 16わたしたちがしゅばわったとき、しゅはわたしたちのこえき、ひとりのてん使つかいをつかわして、わたしたちをエジプトからみちびされました。わたしたちはいまあなたの領地りょうちはしにあるカデシのまちにおります。 17どうぞ、わたしたちにあなたのくにとおらせてください。わたしたちははたけもぶどうはたけとおりません。また井戸いどみずみません。ただおう大路おおじとおり、あなたの領地りょうちぎるまではみぎにもひだりにもまがりません』」。 18しかし、エドムはモーセにった、「あなたはわたしの領地りょうちをとおってはなりません。さもないと、わたしはつるぎをもってて、あなたにちむかうでしょう」。 19イスラエルの人々ひとびとはエドムにった、「わたしたちは大路おおじとおります。もしわたしたちとわたしたちの家畜かちくとが、あなたのみずむことがあれば、そのあたいはらいます。わたしは徒歩とほとおるだけですから何事なにごともないでしょう」。 20しかし、エドムは「あなたはとおることはなりません」とって、おおくのたみつよ軍勢ぐんぜいとをひきい、て、これにちむかってきた。 21このようにエドムはイスラエルに、その領地りょうちとおることをこばんだので、イスラエルはエドムからほかにかった。

22こうしてイスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうはカデシからすすんでホルやまいた。 23しゅはエドムの国境こっきょうちかいホルやまで、モーセとアロンにわれた、 24「アロンはそのたみつらならなければならない。かれはわたしがイスラエルの人々ひとびとあたえたに、はいることができない。これはメリバのみずで、あなたがたがわたしの言葉ことばにそむいたからである。 25あなたはアロンとそのエレアザルをれてホルやまのぼり、 26アロンに衣服いふくがせて、それをそのエレアザルにせなさい。アロンはそのところでんで、そのたみつらなるであろう」。 27モーセはしゅめいじられたとおりにし、れだってぜん会衆かいしゅうまえでホルやまのぼった。 28そしてモーセはアロンに衣服いふくがせ、それをそのエレアザルにせた。アロンはそのやまいただきんだ。そしてモーセとエレアザルはやまからくだったが、 29ぜん会衆かいしゅうがアロンのんだのをたとき、イスラエルの全家ぜんかは三十にちあいだアロンのためにいた。

第二一章

1ときにネゲブにんでいたカナンびとアラデのおうは、イスラエルがアタリムのみちをとおってるといて、イスラエルを攻撃こうげきし、そのうちの数人すうにん捕虜ほりょにした。 2そこでイスラエルはしゅちかいをててった、「もし、あなたがこのたみをわたしのにわたしてくださるならば、わたしはその町々まちまちをことごとくほろぼしましょう」。 3しゅはイスラエルの言葉ことばきいれ、カナンびとをわたされたので、イスラエルはそのカナンびとと、その町々まちまちとをことごとくほろぼした。それでそのところはホルマとばれた。

4たみはホルやまからすすみ、紅海こうかいみちをとおって、エドムのまわろうとしたが、たみはそのみちえがたくなった。 5たみかみとモーセとにむかい、つぶやいてった、「あなたがたはなぜわたしたちをエジプトからみちびのぼって、荒野あらのなせようとするのですか。ここには食物しょくもつもなく、みずもありません。わたしたちはこの粗悪そあく食物しょくもつはいやになりました」。 6そこでしゅは、のへびをたみのうちにおくられた。へびはたみをかんだので、イスラエルのたみのうち、おおくのものがんだ。 7たみはモーセのもとにってった、「わたしたちはしゅにむかい、またあなたにむかい、つぶやいてつみおかしました。どうぞへびをわたしたちからられるようにしゅいのってください」。モーセはたみのためにいのった。 8そこでしゅはモーセにわれた、「のへびをつくって、それをさおのうえけなさい。すべてのかまれたものあおいで、それをるならばきるであろう」。 9モーセは青銅せいどうで一つのへびをつくり、それをさおのうえけていた。すべてへびにかまれたものはその青銅せいどうのへびをあおいできた。 10イスラエルの人々ひとびとみちすすんでオボテに宿営しゅくえいした。 11またオボテからすすんでひがしほう、モアブのまえにある荒野あらのにおいて、イエアバリムに宿営しゅくえいした。 12またそこからすすんでゼレデのたに宿営しゅくえいし、 13さらにそこからすすんでアルノンかわのかなたに宿営しゅくえいした。アルノンかわはアモリびとのさかいからひろがる荒野あらのながれるもので、モアブとアモリびととのあいだにあって、モアブのさかいをなしていた。 14それゆえに、「しゅたたかいのしょ」にこうわれている。
「スパのワヘブ、
アルノンの谷々たにだに
15谷々たにだに斜面しゃめん
アルのまちまでかたむき、
モアブのさかいりかかる」。

16かれらはそこからベエルへすすんでった。これはしゅがモーセにむかって、「たみあつめよ。わたしはかれらにみずあたえるであろう」とわれた井戸いどである。 17そのときイスラエルはこのうたをうたった。
井戸いどみずよ、わきあがれ、
人々ひとびとよ、この井戸いどのためにうたえ、
18しゃくとつえとをもって
つかさたちがこの井戸いどり、
たみのおさたちがこれをった」。
そしてかれらは荒野あらのからマッタナにすすみ、 19マッタナからナハリエルに、ナハリエルからバモテに、 20バモテからモアブのにあるたにき、荒野あらのおろすピスガのいただきいた。

21ここでイスラエルはアモリびとのおうシホンに使者ししゃをつかわしてわせた、 22「わたしにあなたのくにとおらせてください。わたしたちははたけにもぶどうはたけにも、はいりません。また井戸いどみずみません。わたしたちはあなたの領地りょうちとおぎるまで、ただおう大路おおじとおります」。 23しかし、シホンはイスラエルに自分じぶん領地りょうちとおることをゆるさなかった。そしてシホンはたみをことごとくあつめ、荒野あらのて、イスラエルをめようとし、ヤハズにきてイスラエルとたたかった。 24イスラエルは、やいばでかれちやぶり、アルノンからヤボクまでかれ占領せんりょうし、アンモンびとのさかいおよんだ。ヤゼルはアンモンびとのさかいだからである。 25こうしてイスラエルはこれらの町々まちまちをことごとくった。そしてイスラエルはアモリびとのすべての町々まちまちみ、ヘシボンとそれに附属ふぞくするすべての村々むらむらにいた。 26ヘシボンはアモリびとのおうシホンのみやこであって、シホンはモアブの以前いぜんおうたたかって、かれをアルノンまで、ことごとくそのからうばったのである。 27それゆえにうたにうたわれている。
人々ひとびとよ、ヘシボンにきたれ、
シホンのまちきずてよ。
28ヘシボンからし、
シホンのみやこからほのおて、
モアブのアルをつくし、
アルノンの高地こうちきみたちをほろぼしたからだ。
29モアブよ、おまえはわざわいなるかな、
ケモシのたみよ、おまえほろぼされるであろう。
かれは、むすこらをらせ、
むすめらをアモリびとのおうシホンの捕虜ほりょとならせた。
30かれらのらはほろった、
ヘシボンからデボンまで。
われわれはあらした、はついてメデバにおよんだ」。

31こうしてイスラエルはアモリびとのんだが、 32モーセはまたひとをつかわしてヤゼルをさぐらせ、ついにその村々むらむらって、そこにいたアモリびとをし、 33てんじてバシャンのみちのぼってったが、バシャンのおうオグは、そのたみをことごとくひきい、エデレイでたたかおうとして出迎でむかえた。 34しゅはモーセにわれた、「かれおそれてはならない。わたしはかれとそのたみとそのとを、ことごとくあなたのにわたす。あなたはヘシボンにんでいたアモリびとのおうシホンにしたようにかれにもするであろう」。 35そこでかれとそのとすべてのたみとを、ひとりのこらずころして、その占領せんりょうした。

第二二章

1さて、イスラエルの人々ひとびとはまたみちすすんで、エリコにちかいヨルダンのかなたのモアブの平野へいや宿営しゅくえいした。 2チッポルのバラクはイスラエルがアモリびとにしたすべてのことたので、 3モアブはおおいにイスラエルのたみおそれた。そのかずおおかったためである。モアブはイスラエルの人々ひとびとをひじょうにおそれたので、 4ミデアンの長老ちょうろうたちにった、「この群衆ぐんしゅううしくさをなめつくすように、われわれの周囲しゅういものをみな、なめつくそうとしている」。チッポルのバラクはこのときモアブのおうであった。 5かれはアンモンびとのくにのユフラテかわのほとりにあるペトルに使者ししゃをつかわし、ベオルのバラムをまねこうとしてわせた、「エジプトからてきたたみがあり、のおもてをおおってわたしのまえにいます。 6どうぞいまきてわたしのためにこのたみをのろってください。かれらはわたしよりもつよいのです。そうしてくだされば、われわれはかれらをって、このくにからはらうことができるかもしれません。あなたが祝福しゅくふくするもの祝福しゅくふくされ、あなたがのろうものはのろわれることをわたしはっています」。

7モアブの長老ちょうろうたちとミデアンの長老ちょうろうたちはうらないの礼物れいもつにして出発しゅっぱつし、バラムのもとへって、バラクの言葉ことばげた。 8バラムはかれらにった、「今夜こんやここにまりなさい。しゅがわたしにげられるとおりに、あなたがたに返答へんとうしましょう」。それでモアブのつかさたちはバラムのもとにとどまった。 9ときにかみはバラムにのぞんでわれた、「あなたのところにいるこの人々ひとびとはだれですか」。 10バラムはかみった、「モアブのおうチッポルのバラクが、わたしにひとをよこしていました。 11『エジプトからてきたたみがあり、のおもてをおおっています。どうぞいまきてわたしのためにかれらをのろってください。そうすればわたしはたたかって、かれらをはらうことができるかもしれません』」。 12かみはバラムにわれた、「あなたはかれらと一緒いっしょってはならない。またそのたみをのろってはならない。かれらは祝福しゅくふくされたものだからである」。 13くるあさきて、バラムはバラクのつかさたちにった、「あなたがたはくににおかえりなさい。しゅはわたしがあなたがたと一緒いっしょくことを、おゆるしになりません」。 14モアブのつかさたちはってバラクのもとにってった、「バラムはわたしたちと一緒いっしょることを承知しょうちしません」。

15バラクはまたまえものよりも身分みぶんたかいつかさたちをまえよりもおおくつかわした。 16かれらはバラムのところへってった、「チッポルのバラクはこうもうします、『どんなさまたげをもかえりみず、どうぞわたしのところへおいでください。 17わたしはあなたをおおいに優遇ゆうぐうします。そしてあなたがわたしにわれることはなんでもいたします。どうぞきてわたしのためにこのたみをのろってください』」。 18しかし、バラムはバラクの家来けらいたちにこたえた、「たといバラクがそのいえちるほどの金銀きんぎんをわたしにあたえようとも、こと大小だいしょうわず、わたしのかみしゅ言葉ことばえてはなにもすることができません。 19それで、どうぞ、あなたがたも今夜こんやここにとどまって、しゅがこのうえ、わたしになんとおおせられるかをたしかめさせてください」。 20よるになり、かみはバラムにのぞんでわれた、「この人々ひとびとはあなたをまねきにきたのだから、ってこの人々ひとびと一緒いっしょきなさい。ただしわたしがげることだけをおこなわなければならない」。

21くるあさきてバラムは、ろばにくらをおき、モアブのつかさたちと一緒いっしょった。 22しかるにかみかれったためにいかりをはっせられ、しゅ使つかいかれさまたげようとして、みちちふさがっていた。バラムは、ろばにり、そのしもべふたりもかれともにいたが、 23ろばはしゅ使つかいが、のつるぎをもって、みちちふさがっているのをみちをそれてはたけにはいったので、バラムは、ろばをってみちかえそうとした。 24しかるにしゅ使つかいはまたぶどうはたけあいだせまみちちふさがっていた。みち両側りょうがわにはいしがきがあった。 25ろばはしゅ使つかいて、いしがきにすりり、バラムのあしいしがきにしつけたので、バラムは、また、ろばをった。 26しゅ使つかいはまたさきすすんで、せまところちふさがっていた。そこはみぎにもひだりにも、まがみちがなかったので、 27ろばはしゅ使つかいてバラムのしたした。そこでバラムはいかりをはっし、つえでろばをった。 28すると、しゅが、ろばのくちひらかれたので、ろばはバラムにむかってった、「わたしがあなたになにをしたというのですか。あなたは三もわたしをったのです」。 29バラムは、ろばにった、「おまえがわたしをあなどったからだ。わたしのにつるぎがあれば、いま、おまえころしてしまうのだが」。 30ろばはまたバラムにった、「わたしはあなたが、きょうまでながいあいだられたろばではありませんか。わたしはいつでも、あなたにこのようにしたでしょうか」。バラムはった、「いや、しなかった」。

31このときしゅがバラムのひらかれたので、かれしゅ使つかいのつるぎをもって、みちちふさがっているのをて、とうれてひれした。 32しゅ使つかいかれった、「なぜあなたは三もろばをったのか。あなたがあやまってみちくので、わたしはあなたをさまたげようとしててきたのだ。 33ろばはわたしをて三めぐらしてわたしをけた。もし、ろばがめぐらしてわたしをけなかったなら、わたしはきっといまあなたをころして、ろばをかしておいたであろう」。 34バラムはしゅ使つかいった、「わたしはつみおかしました。あなたがわたしをとどめようとして、みちちふさがっておられるのを、わたしはりませんでした。それでいま、もし、お気おきさないのであれば、わたしはかえりましょう」。 35しゅ使つかいはバラムにった、「この人々ひとびと一緒いっしょきなさい。ただし、わたしがげることのみをべなければならない」。こうしてバラムはバラクのつかさたちと一緒いっしょった。

36さて、バラクはバラムがきたといて、国境こっきょうのアルノンかわのほとり、国境こっきょう一端いったんにあるモアブのまちまでってむかえた。 37そしてバラクはバラムにった、「わたしはひとをつかわしてあなたをまねいたではありませんか。あなたはなぜわたしのところへきませんでしたか。わたしは実際じっさいあなたを優遇ゆうぐうすることができないでしょうか」。 38バラムはバラクにった、「ごらんなさい。わたしはあなたのところにきています。しかし、いま何事なにごとかをみずからうことができましょうか。わたしはただかみがわたしのくちさづけられることをべなければなりません」。 39こうしてバラムはバラクと一緒いっしょき、キリアテ・ホゾテにきたとき、 40バラクはうしひつじとをほふって、バラムおよびかれともにいたバラムをれてきたつかさたちにおくった。

41くるあさバラクはバラムをともなってバモテバアルにのぼり、そこからイスラエルのたみ宿営しゅくえい一端いったんをながめさせた。

第二三章

1バラムはバラクにった、「わたしのために、ここに七つの祭壇さいだんきずき、七とう雄牛おうしと七とう雄羊おひつじとをととのえなさい」。 2バラクはバラムのったとおりにした。そしてバラクとバラムとは、その祭壇さいだんごとに雄牛おうしとう雄羊おひつじとうとをささげた。 3バラムはバラクにった、「あなたは燔祭はんさいのかたわらにっていてください。そのあいだにわたしはってきます。しゅはたぶんわたしにってくださるでしょう。そして、しゅがわたしにしめされることはなんでもあなたにげましょう」。こうしてかれは一つのはげやまのぼった。 4かみがバラムにわれたので、バラムはかみった、「わたしは七つの祭壇さいだんもうけ、祭壇さいだんごとに雄牛おうしとう雄羊おひつじとうとをささげました」。 5しゅはバラムのくち言葉ことばさづけてわれた、「バラクのもとにかえってこういなさい」。 6かれがバラクのもとにかえってみると、バラクはモアブのすべてのつかさたちととも燔祭はんさいのかたわらにっていた。 7バラムはこの託宣たくせんべた。
「バラクはわたしをアラムからまねせ、
モアブのおうはわたしをひがしやまからまねせてう、
『きてわたしのためにヤコブをのろえ、
きてイスラエルをのろえ』と。
8かみののろわないものを、わたしがどうしてのろえよう。
しゅののろわないものを、わたしがどうしてのろえよう。
9いわいただきからながめ、
おかうえからたが、
これはひとりはなれてたみ
もろもろの国民こくみんのうちにならぶものはない。
10だれがヤコブの群衆ぐんしゅうかぞえ、
イスラエルの無数むすうたみかぞよう。
わたしは義人ぎじんのようにに、
わたしのおわりはかれらのおわりのようでありたい」。

11そこでバラクはバラムにった、「あなたはわたしになにをするのですか。わたしはてきをのろうために、あなたをまねいたのに、あなたはかえっててき祝福しゅくふくするばかりです」。 12バラムはこたえた、「わたしは、しゅがわたしのくちさづけられることだけをかたるように注意ちゅういすべきではないでしょうか」。

13バラクはかれった、「わたしと一緒いっしょにほかのところへって、そこからかれらをごらんください。あなたはただかれらの一端いったんるだけで、全体ぜんたいることはできないでしょうが、そこからわたしのためにかれらをのろってください」。 14そしてかれはバラムをれてゾピムのき、ピスガのいただきのぼって、そこに七つの祭壇さいだんきずき、祭壇さいだんごとに雄牛おうしとう雄羊おひつじとうとをささげた。 15ときにはバラムはバラクにった、「あなたはここで、燔祭はんさいのかたわらにっていてください。わたしはこうへって、しゅうかがいますから」。 16しゅはバラムにのぞみ、言葉ことばくちさづけてわれた、「バラクのもとにかえってこういなさい」。 17かれがバラクのところへってると、バラクは燔祭はんさいのかたわらにち、モアブのつかさたちもともにいた。バラクはバラムにった、「しゅはなんとわれましたか」。 18そこでバラムはまたこの託宣たくせんべた。
「バラクよ、ってけ、
チッポルのよ、わたしにみみかたむけよ。
19かみひとのようにいつわることはなく、
またひとのようにいることもない。
ったことで、おこなわないことがあろうか、
かたったことで、しとげないことがあろうか。
20祝福しゅくふくせよとのめいをわたしはうけた、
すでにかみ祝福しゅくふくされたものを、
わたしはえることができない。
21だれもヤコブのうちにわざわいのあるのをない、
またイスラエルのうちになやみのあるのをない。
かれらのかみしゅともにいまし、
おうをたたえるこえがそのなかきこえる。
22かみかれらをエジプトからみちびされた、
かれらは野牛やぎゅうつののようだ。
23ヤコブには魔術まじゅつがなく、
イスラエルにはうらないがない。
かみがそのなすところをときおうじてヤコブにげ、
イスラエルにしめされるからだ。
24よ、このたみじしのようにがり、
じしのようにおこす。
これはその獲物えものらい、
そのころしたものむまではよこたえない」。

25バラクはバラムにった、「あなたはかれらをのろうことも祝福しゅくふくすることも、やめてください」。 26バラムはこたえてバラクにった、「しゅわれることは、なんでもしなければならないと、わたしはあなたにげませんでしたか」。 27バラクはバラムにった、「どうぞ、おいでください。わたしはあなたをほかのところへおれしましょう。かみはあなたがそこからわたしのためにかれらをのろうことをゆるされるかもしれません」。 28そしてバラクはバラムをれて、荒野あらのおろすペオルのいただきった。 29バラムはバラクにった、「わたしのためにここに七つの祭壇さいだんきずき、雄牛おうしとうと、雄羊おひつじとうとをととのえなさい」。 30バラクはバラムのったとおりにし、その祭壇さいだんごとに雄牛おうしとう雄羊おひつじとうとをささげた。

第二四章

1バラムはイスラエルを祝福しゅくふくすることがしゅこころにかなうのをたので、今度こんどはいつものようにって魔術まじゅつもとめることをせず、かお荒野あらのにむけ、 2げて、イスラエルがそれぞれ部族ぶぞくにしたがって宿営しゅくえいしているのをた。そのときかみれいのぞんだので、 3かれはこの託宣たくせんべた。
「ベオルのバラムの言葉ことば
じたひと言葉ことば
4かみ言葉ことばもの
全能者ぜんのうしゃまぼろしもの
たおして、ひらかれたもの言葉ことば
5ヤコブよ、あなたの天幕てんまくうるわしい、
イスラエルよ、あなたのすまいは、うるわしい。
6それはとおくひろがる谷々たにだにのよう、
かわべのそののよう、
しゅえられた沈香ぢんこうじゅのよう、
ながれのほとりの香柏こうはくのようだ。
7みずかれらのかめからあふれ、
かれらのたねみずうるおいにそだつであろう。
かれらのおうはアガグよりもたかくなり、
かれらのくにはあがめられるであろう。
8かみかれらをエジプトからみちびされた、
かれらは野牛やぎゅうつののようだ。
かれらはてきなる国々くにぐにたみほろぼし、
そのほねくだき、
をもってとおすであろう。
9かれらはじしのようにをかがめ、
じしのようにしている。
だれがかれらをおこしえよう。
あなたを祝福しゅくふくするもの祝福しゅくふくされ、
あなたをのろうものはのろわれるであろう」。

10そこでバラクはバラムにむかっていかりをはっし、らした。そしてバラクはバラムにった、「てきをのろうためにまねいたのに、あなたはかえって三までもかれらを祝福しゅくふくした。 11それでいまあなたはいそいで自分じぶんのところへかえってください。わたしはあなたをおおいに優遇ゆうぐうしようとおもった。しかし、しゅはその優遇ゆうぐうをあなたにさせないようにされました」。 12バラムはバラクにった、「わたしはあなたがつかわされた使者ししゃたちにったではありませんか、 13『たといバラクがそのいえちるほどの金銀きんぎんをわたしにあたえようとも、しゅ言葉ことばえてこころのままにぜんあくおこなうことはできません。わたしはしゅわれることをべるだけです』。 14わたしはいまわたしのたみのところへかえってきます。それでわたしはこのたみのちにあなたのたみにどんなことをするかをおおしらせしましょう」。 15そしてこの託宣たくせんべた。
「ベオルのバラムの言葉ことば
じたひと言葉ことば
16かみ言葉ことばもの
いとたかもの知識ちしきをもつもの
全能者ぜんのうしゃまぼろし
たおして、ひらかれたもの言葉ことば
17わたしはかれる、しかしいまではない。
わたしはかれのぞる、しかしちかくではない。
ヤコブから一つのほし
イスラエルから一ぽんのつえがおこり、
モアブのこめかみと、
セツのすべてのらの脳天のうてんつであろう。
18てきのエドムは領地りょうちとなり、
セイルもまた領地りょうちとなるであろう。
そしてイスラエルは勝利しょうりるであろう。
19けんものがヤコブから
のこったものまちからほろぼすであろう」。
20バラムはまたアマレクをのぞて、この託宣たくせんべた。
「アマレクはしょ国民こくみんのうちの最初さいしょのもの、
しかし、ついにほろるであろう」。
21またケニびとをのぞてこの託宣たくせんべた。
「おまえのすみかは堅固けんごだ、
いわに、おまえをつくっている。
22しかし、カインはほろぼされるであろう。
アシュルはいつまでおまえ捕虜ほりょとするであろうか」。
23かれはまたこの託宣たくせんべた。
「ああ、かみさだめられた以上いじょう
だれがびることができよう。
24キッテムの海岸かいがんからふねがきて、
アシュルをめなやまし、
エベルをめなやますであろう。
そしてかれもまたついにほろるであろう」。
25こうしてバラムはがって、自分じぶんのところへかえっていった。バラクもまたった。

第二五章

1イスラエルはシッテムにとどまっていたが、たみはモアブのむすめたちと、みだらなことをしはじめた。 2そのむすめたちが神々かみがみ犠牲ぎせいをささげるときたみまねくと、たみ一緒いっしょにそれをべ、むすめたちの神々かみがみおがんだ。 3イスラエルはこうしてペオルのバアルにつきしたがったので、しゅはイスラエルにむかっていかりをはっせられた。 4そしてしゅはモーセにわれた、「たみ首領しゅりょうをことごとくとらえ、のあるうちにその人々ひとびとしゅまえ処刑しょけいしなさい。そうすればしゅいかりはイスラエルをはなれるであろう」。 5モーセはイスラエルのさばきびとたちにむかってった、「あなたがたはおのおの、配下はいかものどもでペオルのバアルにつきしたがったものをころしなさい」。

6モーセとイスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうとが会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちいていたときかれらのまえで、ひとりのイスラエルびとが、その兄弟きょうだいたちのなかに、ひとりのミデアンのおんなれてきた。 7祭司さいしアロンのなるエレアザルのピネハスはこれをて、会衆かいしゅうのうちからがり、やりをり、 8そのイスラエルのひとあとって、おくり、そのイスラエルのひとき、またそのおんなはらとおして、ふたりをころした。こうして疫病えきびょうがイスラエルの人々ひとびとおよぶのがやんだ。 9しかし、その疫病えきびょうんだものは二万四千にんであった。

10しゅはモーセにわれた、 11祭司さいしアロンのなるエレアザルのピネハスは自分じぶんのことのように、わたしの憤激ふんげきをイスラエルの人々ひとびとのうちにあらわし、わたしのいかりをそのうちからったので、わたしは憤激ふんげきして、イスラエルの人々ひとびとほろぼすことをしなかった。 12このゆえにあなたはいなさい、『わたしは平和へいわ契約けいやくかれさづける。 13これはかれとそののち子孫しそん永遠えいえん祭司さいししょく契約けいやくとなるであろう。かれはそのかみのために熱心ねっしんであって、イスラエルの人々ひとびとのためにつみのあがないをしたからである』と」。

14ミデアンのおんなともころされたイスラエルのひとはジムリといい、サルので、シメオンびとのうちの一族いちぞくのつかさであった。 15またそのころされたミデアンのおんなはコズビといい、ツルのむすめであった。ツルはミデアンのたみ一族いちぞくのかしらであった。 16しゅはまたモーセにわれた、 17「ミデアンびとをなやましなさい。 18かれらはたくらみをもって、あなたがたをなやまし、ペオルのことと、かれらの姉妹しまい、ミデアンのつかさのむすめコズビ、すなわちペオルのことにより、疫病えきびょうおこったころされたおんなこととによって、あなたがたをまどわしたからである」。

第二六章

1疫病えきびょうのちしゅはモーセと祭司さいしアロンのエレアザルとにわれた、 2「イスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅう総数そうすうをその父祖ふそいえにしたがって調しらべ、イスラエルにおいて、すべて戦争せんそうることのできる二十さい以上いじょうものかぞえなさい」。 3そこでモーセと祭司さいしエレアザルとは、エリコにちかいヨルダンのほとりにあるモアブの平野へいやかれらにった、 4しゅがモーセにめいじられたように、あなたがたのうちの二十さい以上いじょうものかぞえなさい」。エジプトのからてきたイスラエルの人々ひとびとつぎのとおりである。

5ルベンはイスラエルの長子ちょうしである。ルベンの子孫しそんは、ヘノクからヘノクびとの氏族しぞく、パルからパルびとの氏族しぞく 6ヘヅロンからヘヅロンびとの氏族しぞく、カルミからカルミびとの氏族しぞくた。 7これらはルベンびとの氏族しぞくであって、かぞえられたものは四万三千七百三十にんであった。 8またパルのはエリアブ。 9エリアブのはネムエル、ダタン、アビラムである。このダタンとアビラムとは会衆かいしゅうのうちからえらされたもので、コラのともがらとともにモーセとアロンとにさからってしゅあらそったとき 10くちひらいてかれらとコラとをのみ、その仲間なかまんだ。そのとき二百五十にんほろぼされて、いましめのかがみとなった。 11ただし、コラのたちはななかった。

12シメオンの子孫しそんは、その氏族しぞくによれば、ネムエルからネムエルびとの氏族しぞく、ヤミンからヤミンびとの氏族しぞく、ヤキンからヤキンびとの氏族しぞく 13ゼラからゼラびとの氏族しぞく、シャウルからシャウルびとの氏族しぞくた。 14これらはシメオンびとの氏族しぞくであって、かぞえられたものは二万二千二百にんであった。

15ガドの子孫しそんは、その氏族しぞくによれば、ゼポンからゼポンびとの氏族しぞく、ハギからハギびとの氏族しぞく、シュニからシュニびとの氏族しぞく 16オズニからオズニびとの氏族しぞく、エリからエリびとの氏族しぞく 17アロドからアロドびとの氏族しぞく、アレリからアレリびとの氏族しぞくた。 18これらはガドの子孫しそん氏族しぞくであって、かぞえられたものは四万五百にんであった。

19ユダのらはエルとオナンとであって、エルとオナンとはカナンのんだ。 20ユダの子孫しそんは、その氏族しぞくによれば、シラからシラびとの氏族しぞく、ペレヅからペレヅびとの氏族しぞく、ゼラからゼラびとの氏族しぞくた。 21ペレヅの子孫しそんは、ヘヅロンからヘヅロンびとの氏族しぞく、ハムルからハムルびとの氏族しぞくた。 22これらはユダの氏族しぞくであって、かぞえられたものは七万六千五百にんであった。

23イッサカルの子孫しそんは、その氏族しぞくによれば、トラからトラびとの氏族しぞく、プワからプワびとの氏族しぞく 24ヤシュブからヤシュブびとの氏族しぞく、シムロンからシムロンびとの氏族しぞくた。 25これらはイッサカルの氏族しぞくであって、かぞえられたものは六万四千三百にんであった。 26ゼブルンの子孫しそんは、その氏族しぞくによれば、セレデからセレデびとの氏族しぞく、エロンからエロンびとの氏族しぞく、ヤリエルからヤリエルびとの氏族しぞくた。 27これらはゼブルンびとの氏族しぞくであって、かぞえられたものは六万五百にんであった。

28ヨセフのらは、その氏族しぞくによれば、マナセとエフライムとであって、 29マナセの子孫しそんは、マキルからマキルびとの氏族しぞくた。マキルからギレアデがうまれ、ギレアデからギレアデびとの氏族しぞくた。 30ギレアデの子孫しそんつぎのとおりである。イエゼルからイエゼルびとの氏族しぞく、ヘレクからヘレクびとの氏族しぞく 31アスリエルからアスリエルびとの氏族しぞく、シケムからシケムびとの氏族しぞく 32セミダからセミダびとの氏族しぞく、ヘペルからヘペルびとの氏族しぞくた。 33ヘペルのゼロペハデにはおとこがなく、ただおんなのみで、ゼロペハデのおんなはマアラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザといった。 34これらはマナセの氏族しぞくであって、かぞえられたものは五万二千七百にんであった。

35エフライムの子孫しそんは、その氏族しぞくによれば、つぎのとおりである。シュテラからはシュテラびとの氏族しぞく、ベケルからベケルびとの氏族しぞく、タハンからタハンびとの氏族しぞくた。 36またシュテラの子孫しそんつぎのとおりである。すなわちエランからエランびとの氏族しぞくた。 37これらはエフライムの子孫しそん氏族しぞくであって、かぞえられたものは三万二千五百にんであった。以上いじょうはヨセフの子孫しそんで、その氏族しぞくによるものである。

38ベニヤミンの子孫しそんは、その氏族しぞくによれば、ベラからベラびとの氏族しぞく、アシベルからアシベルびとの氏族しぞく、アヒラムからアヒラムびとの氏族しぞく 39シュパムからシュパムびとの氏族しぞく、ホパムからホパムびとの氏族しぞくた。 40ベラのはアルデとナアマンとであって、アルデからアルデびとの氏族しぞく、ナアマンからナアマンびとの氏族しぞくた。 41これらはベニヤミンの子孫しそんであって、その氏族しぞくによればかぞえられたものは四万五千六百にんであった。

42ダンの子孫しそんは、その氏族しぞくによれば、つぎのとおりである。シュハムからシュハムびとの氏族しぞくた。これらはダンの氏族しぞくであって、その氏族しぞくによるものである。 43シュハムびとのすべての氏族しぞくのうち、かぞえられたものは六万四千四百にんであった。

44アセルの子孫しそんは、その氏族しぞくによれば、エムナからエムナびとの氏族しぞく、エスイからエスイびとの氏族しぞく、ベリアからベリアびとの氏族しぞくた。 45ベリアの子孫しそんのうちヘベルからヘベルびとの氏族しぞく、マルキエルからマルキエルびとの氏族しぞくた。 46アセルのむすめはサラといった。 47これらはアセルの子孫しそん氏族しぞくであって、かぞえられたものは五万三千四百にんであった。

48ナフタリの子孫しそんは、その氏族しぞくによれば、ヤジエルからヤジエルびとの氏族しぞく、グニからグニびとの氏族しぞく 49エゼルからエゼルびとの氏族しぞく、シレムからシレムびとの氏族しぞくた。 50これらはナフタリの氏族しぞくであって、その氏族しぞくにより、かぞえられたものは四万五千四百にんであった。

51これらはイスラエルの子孫しそんかぞえられたものであって、六十万一千百三十にんであった。

52しゅはモーセにわれた、 53「これらの人々ひとびとに、そのかずにしたがってあたえ、ぎょうとさせなさい。 54おおきい部族ぶぞくにはおおくのぎょうあたえ、ちいさい部族ぶぞくにはすこしのぎょうあたえなさい。すなわちかぞえられたかずにしたがって、おのおのの部族ぶぞくにそのぎょうあたえなければならない。 55ただしは、くじをもってけ、その父祖ふそ部族ぶぞくにしたがって、それをがなければならない。 56すなわち、くじをもってそのぎょうおおきいものと、ちいさいものとにけなければならない」。

57レビびとのその氏族しぞくにしたがってかぞえられたものつぎのとおりである。ゲルションからゲルションびとの氏族しぞく、コハテからコハテびとの氏族しぞく、メラリからメラリびとの氏族しぞくた。 58レビの氏族しぞくつぎのとおりである。すなわちリブニびとの氏族しぞく、ヘブロンびとの氏族しぞく、マヘリびとの氏族しぞく、ムシびとの氏族しぞく、コラびとの氏族しぞくであって、コハテからアムラムがうまれた。 59アムラムのつまはヨケベデといって、レビのむすめである。彼女かのじょはエジプトでレビにうまれたものであるが、アムラムにとついで、アロンとモーセおよびその姉妹しまいミリアムをんだ。 60アロンにはナダブ、アビウ、エレアザルおよびイタマルがうまれた。 61ナダブとアビウは異火ことびしゅまえにささげたときんだ。 62そのかぞえられた一かげつ以上いじょうのすべての男子だんしは二万三千にんであった。かれらはイスラエルの人々ひとびとのうちにぎょうあたえられなかったため、イスラエルの人々ひとびとのうちにかぞえられなかったものである。

63これらはモーセと祭司さいしエレアザルが、エリコにちかいヨルダンのほとりにあるモアブの平野へいやかぞえたイスラエルの人々ひとびとかずである。 64ただしそのうちには、モーセと祭司さいしアロンがシナイの荒野あらのでイスラエルの人々ひとびとかぞえたときかぞえられたものはひとりもなかった。 65それはしゅがかつてかれらについて「かれらはかなら荒野あらのぬであろう」とわれたからである。それでかれらのうちエフンネのカレブとヌンのヨシュアのほか、ひとりものこったものはなかった。

第二七章

1さて、ヨセフのマナセの氏族しぞくのうちのヘペルの、ゼロペハデのむすめたちがうったえてきた。ヘペルはギレアデの、ギレアデはマキルの、マキルはマナセのである。そのむすめたちはをマアラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザといったが、 2かれらは会見かいけん幕屋まくや入口いりぐちでモーセと、祭司さいしエレアザルと、つかさたちとぜん会衆かいしゅうとのまえってった、 3「わたしたちのちち荒野あらのにました。かれは、コラの仲間なかまとなってしゅさからったものどもの仲間なかまのうちにはくわわりませんでした。かれ自分じぶんつみによってんだのですが、おとこがありませんでした。 4おとこがないからといって、どうしてわたしたちのちちがその氏族しぞくのうちからけずられなければならないのでしょうか。わたしたちのちち兄弟きょうだいおなじように、わたしたちにも所有しょゆうあたえてください」。

5モーセがそのことしゅまえべると、 6しゅはモーセにわれた、 7「ゼロペハデのむすめたちのうことはただしい。あなたはかならかれらのちち兄弟きょうだいたちとおなじように、かれらにもぎょう所有しょゆうあたえなければならない。すなわち、そのちちぎょうかれらにわたさなければならない。 8あなたはイスラエルの人々ひとびといなさい、『もしひとんで、おとこがないときは、そのぎょうむすめわたさなければならない。 9もしまたむすめもないときは、そのぎょう兄弟きょうだいあたえなければならない。 10もし兄弟きょうだいもないときは、そのぎょうちち兄弟きょうだいあたえなければならない。 11もしまたちち兄弟きょうだいがないときは、その氏族しぞくのうちでかれもっとちか親族しんぞくにそのぎょうあたえて所有しょゆうさせなければならない』。しゅがモーセにめいじられたようにイスラエルの人々ひとびとは、これをおきてのさだめとしなければならない」。

12しゅはモーセにわれた、「このアバリムのやまのぼって、わたしがイスラエルの人々ひとびとあたえるなさい。 13あなたはそれをてから、兄弟きょうだいアロンのようにそのたみくわえられるであろう。 14これは会衆かいしゅうがチンの荒野あらのさからいあらそったとき、あなたがたはわたしのめいにそむき、あのみずのかたわらでかれらのまえにわたしのせいなることをあらわさなかったからである」。これはチンの荒野あらのにあるカデシのメリバのみずである。 15モーセはしゅった、 16「すべてのにくなるもののいのちかみしゅよ、どうぞ、この会衆かいしゅううえにひとりのひとて、 17かれらのまえ出入でいりし、かれらをみちびし、かれらをみちびれるものとし、しゅ会衆かいしゅう牧者ぼくしゃのないひつじのようにしないでください」。 18しゅはモーセにわれた、「かみれいのやどっているヌンのヨシュアをえらび、あなたのをそのうえにおき、 19かれ祭司さいしエレアザルとぜん会衆かいしゅうまえたせて、かれらのまえしょくにんじなさい。 20そしてかれにあなたの権威けんいあたえ、イスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうかれしたがわせなさい。 21かれ祭司さいしエレアザルのまえち、エレアザルはかれのためにウリムをもって、しゅまえ判断はんだんもとめなければならない。ヨシュアとイスラエルの人々ひとびとぜん会衆かいしゅうとはエレアザルの言葉ことばしたがっていで、エレアザルの言葉ことばしたがってはいらなければならない」。 22そこでモーセはしゅめいじられたようにし、ヨシュアをえらんで、祭司さいしエレアザルとぜん会衆かいしゅうまえたせ、 23かれうえをおき、しゅがモーセによってかたられたとおりにかれ任命にんめいした。

第二八章

1しゅはモーセにわれた、 2「イスラエルの人々ひとびとめいじていなさい、『あなたがたはこうばしいかおりとしてわたしにささげる火祭かさい、すなわち、わたしのそなもの、わたしの食物しょくもつさだめのときにわたしにささげることをおこたってはならない』。 3またかれらにいなさい、『あなたがたがしゅにささぐべき火祭かさいはこれである。すなわち一さいおすまった小羊こひつじとう毎日まいにちささげて常燔祭じょうはんさいとしなければならない。 4すなわち一とう小羊こひつじあさにささげ、一とう小羊こひつじゆうにささげなければならない。 5また麦粉むぎこ一エパの十ぶんの一に、くだいてったあぶら一ヒンの四ぶんの一をぜて素祭そさいとしなければならない。 6これはシナイさんさだめられた常燔祭じょうはんさいであって、しゅこうばしいかおりとしてささげる火祭かさいである。 7またその灌祭かんさい小羊こひつじとうについて一ヒンの四ぶんの一をささげなければならない。すなわち聖所せいじょにおいてしゅのためにさけをそそいで灌祭かんさいとしなければならない。 8ゆうにはの一とう小羊こひつじをささげなければならない。その素祭そさい灌祭かんさいとはあさのものとおなじようにし、その小羊こひつじ火祭かさいとしてささげ、しゅこうばしいかおりとしなければならない。

9また安息日あんそくにちには一さいおすまった小羊こひつじとうと、麦粉むぎこ一エパの十の二にあぶらぜた素祭そさいと、その灌祭かんさいとをささげなければならない。 10これは安息日あんそくにちごとの燔祭はんさいであって、常燔祭じょうはんさいとその灌祭かんさいとにくわえらるべきものである。

11またあなたがたは月々つきづきだいにち燔祭はんさいしゅにささげなければならない。すなわちわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおすまった小羊こひつじとうをささげ、 12雄牛おうしとうには麦粉むぎこ一エパの十ぶんの三にあぶらぜたものを素祭そさいとし、雄羊おひつじとうには麦粉むぎこ一エパの十ぶんの二にあぶらぜたものを素祭そさいとし、 13小羊こひつじとうには麦粉むぎこぶんの一にあぶらぜたものを素祭そさいとし、これをこうばしいかおりの燔祭はんさいとしてしゅのために火祭かさいとしなければならない。 14またその灌祭かんさい雄牛おうしとうについてぶどうしゅ一ヒンの二ぶんの一、雄羊おひつじとうについて一ヒンの三ぶんの一、小羊こひつじとうについて一ヒンの四ぶんの一をささげなければならない。これはねん月々つきづきつうじて、新月しんげつごとにささぐべき燔祭はんさいである。 15また常燔祭じょうはんさいとその灌祭かんさいとのほかに、やぎ一とう罪祭ざいさいとしてしゅにささげなければならない。

16正月しょうがつの十四しゅ過越すぎこしまつりである。 17またそのつきの十五にち祭日さいじつとしなければならない。七日なぬかのあいだたねれぬパンをべなければならない。 18そのはじめのにはせいかいひらかなければならない。なんの労役ろうえきをもしてはならない。 19あなたがたは火祭かさいとしてしゅ燔祭はんさいをささげなければならない。すなわちわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとうをささげなければならない。これらはみなまったきものでなければならない。 20その素祭そさいにはあぶらぜた麦粉むぎこをささげなければならない。すなわち雄牛おうしとうにつき麦粉むぎこ一エパの十ぶんの三、雄羊おひつじとうにつき十ぶんの二をささげ、 21また七とう小羊こひつじにはその一とうごとに十ぶんの一をささげなければならない。 22またやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげ、あなたがたのためにつみのあがないをしなければならない。 23あなたがたはあさにささげる常燔祭じょうはんさい燔祭はんさいのほかに、これらをささげなければならない。 24このようにあなたがたは七日なぬかのあいだ毎日まいにち火祭かさい食物しょくもつをささげて、しゅこうばしいかおりとしなければならない。これは常燔祭じょうはんさいとその灌祭かんさいとのほかにささぐべきものである。 25そしてだいにちに、あなたがたはせいかいひらかなければならない。なんの労役ろうえきをもしてはならない。

26あなたがたは七しゅうまつり、すなわちあたらしい素祭そさいしゅにささげる初穂はつほにもせいかいひらかなければならない。なんの労役ろうえきをもしてはならない。 27あなたがたは燔祭はんさいをささげて、しゅこうばしいかおりとしなければならない。すなわちわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとうをささげなければならない。 28その素祭そさいにはあぶらぜた麦粉むぎこをささげなければならない。すなわち雄牛おうしとうにつき一エパの十ぶんの三、雄羊おひつじとうにつき十ぶんの二をささげ、 29また七とう小羊こひつじには一とうごとに十ぶんの一をささげなければならない。 30またやぎ一とうをささげてあなたがたのためにつみのあがないをしなければならない。 31あなたがたは常燔祭じょうはんさいとその素祭そさいとその灌祭かんさいとのほかに、これらをささげなければならない。これらはみな、まったきものでなければならない。

第二九章

1がつには、そのつきだいにちせいかいひらかなければならない。なんの労役ろうえきをもしてはならない。これはあなたがたがラッパをである。 2あなたがたは燔祭はんさいをささげて、しゅこうばしいかおりとしなければならない。すなわちわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおすまった小羊こひつじとうをささげなければならない。 3その素祭そさいにはあぶらぜた麦粉むぎこをささげなければならない。すなわち雄牛おうしとうについて一エパの十ぶんの三、雄羊おひつじとうについて十ぶんの二をささげ、 4また七とう小羊こひつじには一とうごとに十ぶんの一をささげなければならない。 5またやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげ、あなたがたのためにつみのあがないをしなければならない。 6これは新月しんげつ燔祭はんさいとその素祭そさい常燔祭じょうはんさいとその素祭そさい、および灌祭かんさいのほかのものであって、これらのもののさだめにしたがい、こうばしいかおりとして、しゅ火祭かさいとしなければならない。

7またその七がつの十せいかいひらき、かつあなたがたのなやまさなければならない。なんの仕事しごともしてはならない。 8あなたがたはしゅ燔祭はんさいをささげて、こうばしいかおりとしなければならない。すなわちわか雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじとうをささげなければならない。これらはみなまったきものでなければならない。 9その素祭そさいにはあぶらぜた麦粉むぎこをささげなければならない。すなわち雄牛おうしとうにつき一エパの十ぶんの三、雄羊おひつじとうにつき十ぶんの二をささげ、 10また七とう小羊こひつじには一とうごとに十ぶんの一をささげなければならない。 11またやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげなければならない。これらは贖罪しょくざい罪祭ざいさい常燔祭じょうはんさいとその素祭そさい、および灌祭かんさいのほかのものである。

12がつの十五にちせいかいひらかなければならない。なんの労役ろうえきもしてはならない。七日なぬかのあいだしゅのためにまつりをしなければならない。 13あなたがたは燔祭はんさいをささげて、しゅこうばしいかおりの火祭かさいとしなければならない。すなわちわか雄牛おうし十三とう雄羊おひつじとう、一さいおす小羊こひつじ十四とうをささげなければならない。これらはみなまったきものでなければならない。 14その素祭そさいにはあぶらぜた麦粉むぎこをささげなければならない。すなわち十三とう雄牛おうしには一とうごとに十ぶんの三、その二とう雄羊おひつじには一とうごとに十ぶんの二をささげ、 15その十四とう小羊こひつじには一とうごとに十ぶんの一をささげなければならない。 16またやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげなければならない。これらは常燔祭じょうはんさいとその素祭そさいおよび灌祭かんさいのほかのものである。

17だいにちにはわか雄牛おうし十二とう雄羊おひつじとう、一さいおすまった小羊こひつじ十四とうをささげなければならない。 18その雄牛おうし雄羊おひつじ小羊こひつじとのための素祭そさい灌祭かんさいとはそのかずにしたがって、さだめのようにささげなければならない。 19またやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげなければならない。これらは常燔祭じょうはんさいとその素祭そさいおよび灌祭かんさいのほかのものである。 20だいにちには雄牛おうし十一とう雄羊おひつじとう、一さいおすまった小羊こひつじ十四とうをささげなければならない。 21その雄牛おうし雄羊おひつじ小羊こひつじとのための素祭そさい灌祭かんさいとは、そのかずにしたがってさだめのようにささげなければならない。 22またやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげなければならない。これらは常燔祭じょうはんさいとその素祭そさいおよび灌祭かんさいのほかのものである。

23だいにちには雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおすまった小羊こひつじ十四とうをささげなければならない。 24その雄牛おうし雄羊おひつじ小羊こひつじとのための素祭そさい灌祭かんさいとは、そのかずにしたがってさだめのようにささげなければならない。 25またやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげなければならない。これらは常燔祭じょうはんさいとその素祭そさいおよび灌祭かんさいのほかのものである。

26だいにちには雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおすまった小羊こひつじ十四とうをささげなければならない。 27その雄牛おうし雄羊おひつじ小羊こひつじとのための素祭そさい灌祭かんさいとは、そのかずにしたがってさだめのようにささげなければならない。 28またやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげなければならない。これらは常燔祭じょうはんさいとその素祭そさいおよび灌祭かんさいのほかのものである。

29だいにちには雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおすまった小羊こひつじ十四とうをささげなければならない。 30その雄牛おうし雄羊おひつじ小羊こひつじとのための素祭そさい灌祭かんさいとは、そのかずにしたがってさだめのようにささげなければならない。 31またやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげなければならない。これらは常燔祭じょうはんさいとその素祭そさいおよび灌祭かんさいのほかのものである。

32だいにちには雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおすまった小羊こひつじ十四とうをささげなければならない。 33その雄牛おうし雄羊おひつじ小羊こひつじとのための素祭そさい灌祭かんさいとは、そのかずにしたがってさだめのようにささげなければならない。 34またやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげなければならない。これらは常燔祭じょうはんさいとその素祭そさいおよび灌祭かんさいのほかのものである。

35だいにはまた集会しゅうかいひらかなければならない。なんの労役ろうえきをもしてはならない。 36あなたがたは燔祭はんさいをささげてしゅこうばしいかおりの火祭かさいとしなければならない。すなわち雄牛おうしとう雄羊おひつじとう、一さいおすまった小羊こひつじとうをささげなければならない。 37その雄牛おうし雄羊おひつじ小羊こひつじとのための素祭そさい灌祭かんさいとは、そのかずにしたがってさだめのようにささげなければならない。 38またやぎ一とう罪祭ざいさいとしてささげなければならない。これらは常燔祭じょうはんさいとその素祭そさいおよび灌祭かんさいのほかのものである。

39あなたがたはさだめのまつりときに、これらのものをしゅにささげなければならない。これらはあなたがたの誓願せいがん、または自発じはつそなものとしてささげる燔祭はんさい素祭そさい灌祭かんさいおよび酬恩祭しゅうおんさいのほかのものである』」。

40モーセはしゅめいじられたことをことごとくイスラエルの人々ひとびとげた。

第三〇章

1モーセはイスラエルの人々ひとびと部族ぶぞくのかしらたちにった、「これはしゅめいじられたことである。 2もしひとしゅ誓願せいがんをかけ、またはそのものちをしようとちかいをするならば、その言葉ことばやぶってはならない。くちったとおりにすべておこなわなければならない。 3またもしおんながまだわかく、ちちいえにいて、しゅ誓願せいがんをかけ、またはそのものちをしようとするとき 4ちち彼女かのじょ誓願せいがん、または彼女かのじょったものちのことをいて、彼女かのじょなにわないならば、彼女かのじょはすべて誓願せいがんおこない、またそのったものちをすべてまもらなければならない。 5しかし、彼女かのじょちちがそれをいたに、それを承認しょうにんしないときは、彼女かのじょはその誓願せいがん、またはそのったものちをすべてやめることができる。ちち承認しょうにんしないのであるから、しゅ彼女かのじょをゆるされるであろう。 6またもしおっとのあるで、みずから誓願せいがんをかけ、またはそのものちをしようと、軽々かるがるしくくちった場合ばあい 7おっとがそれをき、それをいた彼女かのじょなにわないならば、彼女かのじょはその誓願せいがんおこない、そのったものちをまもらなければならない。 8しかし、もしおっとがそれをいたに、それを承認しょうにんしないならば、おっとはそのおんながかけた誓願せいがん、またはそのものちをしようと、軽々かるがるしくくちったことをやめさせることができる。しゅはそのおんなをゆるされるであろう。 9しかし、寡婦かふあるいは離縁りえんされたおんな誓願せいがん、すべてそのったものちは、それをまもらなければならない。 10もしおんなおっといえ誓願せいがんをかけ、またはそのものちをしようとちかったとき 11おっとがそれをいて、彼女かのじょなにわず、またそれに反対はんたいしないならば、その誓願せいがんはすべておこなわなければならない。またそのったものちはすべてまもらなければならない。 12しかし、もしおっとがそれをいたにそれをみとめないならば、彼女かのじょ誓願せいがん、またはものちについて、彼女かのじょくちったことは、すべてやめることができる。おっとがそれをみとめなかったのだから、しゅはそのおんなをゆるされるであろう。 13すべての誓願せいがんおよびすべてそのなやますものちの誓約せいやくは、おっとがそれをまもらせることができ、またはおっとがそれをやめさせることができる。 14もしおっと彼女かのじょなにわずにおくるならば、かれつまがした誓願せいがん、またはものちをすべてみとめたのである。かれはそれをいたつまなにわなかったのだから、それをみとめたのである。 15しかし、もしおっとがそれをき、あとになって、それをみとめないならば、かれつまつみわなければならない」。

16これらはしゅがモーセにめいじられたさだめであって、おっとつまとのあいだ、およびちちとまだわかくてちちいえにいるむすめとのあいだかんするものである。

第三一章

1さてしゅはモーセにわれた、 2「ミデアンびとにイスラエルの人々ひとびとのあだをむくいなさい。そののち、あなたはあなたのたみくわえられるであろう」。 3モーセはたみった、「あなたがたのうちからひとえらんでたたかいのために武装ぶそうさせ、ミデアンびとをめて、しゅのためミデアンびとに復讐ふくしゅうしなさい。 4すなわちイスラエルのすべての部族ぶぞくから、部族ぶぞくごとに千にんずつをたたかいにおくさなければならない」。 5そこでイスラエルの部族ぶぞくのうちから部族ぶぞくごとに千にんずつをえらび、一万二千にんて、たたかいのために武装ぶそうさせた。 6モーセはかく部族ぶぞくから千にんずつをたたかいにつかわし、また祭司さいしエレアザルのピネハスに、せいなるうつわらすラッパとをらせて、ともたたかいにつかわした。 7かれらはしゅがモーセにめいじられたようにミデアンびととたたかって、その男子だんしをみなころした。 8そのころしたもののほかにまたミデアンのおうにんころした。そのはエビ、レケム、ツル、フル、レバである。またベオルのバラムをも、つるぎにかけてころした。 9またイスラエルの人々ひとびとはミデアンのおんなたちとそのともたちを捕虜ほりょにし、その家畜かちくと、ひつじれと、ざいとをことごとくうばり、 10そのすまいのある町々まちまちと、その部落ぶらくとを、ことごとくいた。 11こうしてかれらはすべてうばったものと、かすめたものとはひとをも家畜かちくをもり、 12そのなまけどったものと、かすめたものと、うばったものとをたずさえて、エリコにちかいヨルダンのほとりのモアブの平野へいや宿営しゅくえいにおるモーセと祭司さいしエレアザルとイスラエルの人々ひとびと会衆かいしゅうのもとへもどってきた。

13ときにモーセと祭司さいしエレアザルと会衆かいしゅうのつかさたちはみな宿営しゅくえいそとむかえたが、 14モーセは軍勢ぐんぜいしょうたち、すなわち戦場せんじょうからかえってきた千にんちょうたちと、百にんちょうたちにたいしていかった。 15モーセはかれらにった、「あなたがたはおんなたちをみなかしておいたのか。 16かれらはバラムのはかりごとによって、イスラエルの人々ひとびとに、ペオルのことでしゅつみおかさせ、ついにしゅ会衆かいしゅうのうちに疫病えきびょうおこすにいたった。 17それでいま、この子供こどもたちのうちのおとこをみなころし、またおとこて、おとこったおんなをみなころしなさい。 18ただし、まだおとこず、おとこらないむすめはすべてあなたがたのためにかしておきなさい。 19そしてあなたがたは七日なぬかのあいだ宿営しゅくえいそとにとどまりなさい。あなたがたのうちすべてひところしたもの、およびすべてころされたものれたものは、あなたがた自身じしんも、あなたがたの捕虜ほりょともに、三七日なぬかとにきよめなければならない。 20またすべての衣服いふくと、すべてのかわうつわと、すべてやぎのつくったものと、すべてのうつわとをきよめなければならない」。

21祭司さいしエレアザルはたたかいにたいくさびとたちにった、「これはしゅがモーセにめいじられた律法りっぽうさだめである。 22きんぎん青銅せいどうてつ、すず、なまりなど、 23すべてえるものなかとおさなければならない。そうすればきよくなるであろう。なおそのうえけがれをきよめるみずで、きよめなければならない。しかし、すべてえないものはみずなかとおさなければならない。 24あなたがたは七日なぬか衣服いふくあらわなければならない。そしてきよくなり、そののち宿営しゅくえいにはいることができる」。

25しゅはモーセにわれた、 26「あなたと祭司さいしエレアザルおよび会衆かいしゅう氏族しぞくのかしらたちは、そのなまけどったひと家畜かちく獲物えもの総数そうすう調しらべ、 27その獲物えものたたかいに勇士ゆうしと、ぜん会衆かいしゅうとに折半せっぱんしなさい。 28そしてたたかいにたいくさびとに、ひとまたはうし、またはろば、またはひつじを、おのおの五百ごとに一つをり、みつぎとしてしゅにささげさせなさい。 29すなわちかれらがける半分はんぶんのなかから、それをり、しゅにささげるものとして祭司さいしエレアザルにわたしなさい。 30またイスラエルの人々ひとびとける半分はんぶんのなかから、そのひとまたはうし、またはろば、またはひつじなどの家畜かちくを、おのおの五十ごとに一つをり、しゅ幕屋まくやつとめをするレビびとにあたえなさい」。 31モーセと祭司さいしエレアザルとはしゅがモーセにめいじられたとおりにった。

32そこでその獲物えもの、すなわち、いくさびとたちがうばったものののこりはひつじ六十七万五千、 33うし七万二千、 34ろば六万一千、 35ひと三万二千、これはみなおとこず、おとこらないおんなであった。 36そしてその半分はんぶん、すなわちたたかいにものぶんひつじ三十三万七千五百、 37しゅにみつぎとしたひつじは六百七十五。 38うしは三万六千、そのうちからしゅにみつぎとしたものは七十二。 39ろばは三万五百、そのうちからしゅにみつぎとしたものは六十一。 40ひとは一万六千、そのうちからしゅにみつぎとしたものは三十二にんであった。 41モーセはそのみつぎをしゅにささげるものとして祭司さいしエレアザルにわたした。しゅがモーセにめいじられたとおりである。

42モーセがたたかいに人々ひとびととはべつにイスラエルの人々ひとびとあたえた半分はんぶん 43すなわち会衆かいしゅうけた半分はんぶんひつじ三十三万七千五百、 44うし三万六千、 45ろば三万五百、 46ひと一万六千であって、 47モーセはイスラエルの人々ひとびとけた半分はんぶんのなかから、ひとおよびけものをおのおの五十ごとに一つをって、しゅ幕屋まくやつとめをするレビびとにあたえた。しゅがモーセにめいじられたとおりである。

48とき軍勢ぐんぜいしょうであったものども、すなわち千にんちょうたちと百にんちょうたちとがモーセのところにきて、 49モーセにった、「しもべらは、指揮しきのいくさびとをかぞえましたが、われわれのうち、ひとりもけたものはありませんでした。 50それで、われわれは、おのおのれたきんかざもの、すなわちうでかざり、腕輪うでわ指輪ゆびわ耳輪みみわ首飾くびかざりなどをしゅたずさえてきてそなものとし、しゅまえにわれわれのいのちのあがないをしようとおもいます」。 51モーセと祭司さいしエレアザルとは、かれらから細工さいくほどこしたきんかざものった。 52にんちょうたちと百にんちょうたちとが、しゅにささげものとしたきんわせて一万六千七百五十シケル。 53いくさびとは、おのおの自分じぶんのぶんどりものた。 54モーセと祭司さいしエレアザルとは、千にんちょうたちと百にんちょうたちとから、そのきんり、それをたずさえて会見かいけん幕屋まくやり、しゅまえいてイスラエルの人々ひとびとのために記念きねんとした。

第三二章

1ルベンの子孫しそんとガドの子孫しそんとは非常ひじょうおおくの家畜かちくれをっていた。かれらがヤゼルのと、ギレアデのとをると、そこは家畜かちくうのにてきしていたので、 2ガドの子孫しそんとルベンの子孫しそんとがきて、モーセと、祭司さいしエレアザルと、会衆かいしゅうのつかさたちとにった、 3「アタロテ、デボン、ヤゼル、ニムラ、ヘシボン、エレアレ、シバム、ネボ、ベオン、 4すなわちしゅがイスラエルの会衆かいしゅうまえほろぼされたくには、家畜かちくうのにてきしたですが、しもべらは家畜かちくっています」。 5かれらはまたった、「それでもし、あなたのめぐみをられますなら、どうぞこのをしもべらの領地りょうちにして、われわれにヨルダンをわたらせないでください」。

6モーセはガドの子孫しそんとルベンの子孫しそんとにった、「あなたがたは兄弟きょうだいたたかいにくのに、ここにすわっていようというのか。 7どうしてあなたがたはイスラエルの人々ひとびとこころをくじいて、しゅかれらにあたえられるわたることができないようにするのか。 8あなたがたの先祖せんぞも、わたしがカデシ・バルネアから、そのるためにつかわしたときに、おなじようなことをした。 9すなわちかれらはエシコルのたにって、そのたとき、イスラエルの人々ひとびとこころをくじいて、しゅあたえられるくことができないようにした。 10そこでそのときしゅいかりをはっし、ちかってわれた、 11『エジプトからてきた人々ひとびとで二十さい以上いじょうものはひとりもわたしがアブラハム、イサク、ヤコブにちかったることはできない。かれらはわたしにしたがわなかったからである。 12ただケニズびとエフンネのカレブとヌンのヨシュアとはそうではない。このふたりはまったしゅしたがったからである』。 13しゅはこのようにイスラエルにむかっていかりをはっし、かれらを四十ねんのあいだ荒野あらのにさまよわされたので、しゅまえあくおこなったその世代せだい人々ひとびとは、ついにみなほろびた。 14あなたがたはそのちちかわってったつみびとのやからであって、しゅのイスラエルにたいするはげしいいかりをさらにそうとしている。 15あなたがたがもしそむいてしゅしたがわないならば、しゅはまたこのたみ荒野あらのにすておかれるであろう。そうすればあなたがたはこのたみをことごとくほろぼすにいたるであろう」。

16かれらはモーセのところへすすってった、「われわれはこのところに、れのためにひつじのおりをて、また子供こどもたちのために町々まちまちてようとおもいます。 17しかし、われわれは武装ぶそうしてイスラエルの人々ひとびとまえすすみ、かれらをそのところみちびいてきましょう。ただわれわれの子供こどもたちは、この住民じゅうみんがいをのがれるため、堅固けんご町々まちまちませておかなければなりません。 18われわれはイスラエルの人々ひとびとが、おのおのそのぎょうけるまでは、いえかえりません。 19またわれわれはヨルダンのかなたでかれらとともにはぎょうけません。われわれはヨルダンのこなた、すなわちひがしほうぎょうけるからです」。 20モーセはかれらにった、「もし、あなたがたがそのようにし、みな武装ぶそうしてしゅまえってたたかい、 21みな武装ぶそうしてしゅまえってヨルダンがわわたり、しゅがそのてき自分じぶんまえからはらわれて、 22このくにしゅまえ征服せいふくされてのちかえってくるならば、あなたがたはしゅまえにも、イスラエルのまえにも、とがめはないであろう。そしてこのしゅまえにあなたがたの所有しょゆうとなるであろう。 23しかし、そうしないならば、あなたがたはしゅにむかってつみおかしたものとなり、そのつみかならおよぶことをらなければならない。 24あなたがたは子供こどもたちのために町々まちまちて、ひつじのために、おりをてなさい。しかし、あなたがたは約束やくそくしたことはおこなわなければならない」。 25ガドの子孫しそんとルベンの子孫しそんとは、モーセにった、「しもべらはあなたのめいじられたとおりにいたします。 26われわれの子供こどもたちとつまひつじと、すべての家畜かちくとは、このギレアデの町々まちまちのこします。 27しかし、しもべらはみな武装ぶそうして、あなたのわれるとおり、しゅまえわたってってたたかいます」。

28モーセはかれらのことについて、祭司さいしエレアザルと、ヌンのヨシュアと、イスラエルの人々ひとびと部族ぶぞくのうちの氏族しぞくのかしらたちとにめいじた。 29そしてモーセはかれらにった、「ガドの子孫しそんと、ルベンの子孫しそんとが、おのおの武装ぶそうしてあなたがたと一緒いっしょにヨルダンをわたり、しゅまえたたかって、そのをあなたがたが征服せいふくするならば、あなたがたはかれらにギレアデの領地りょうちとしてあたえなければならない。 30しかし、もしかれらが武装ぶそうしてあなたがたと一緒いっしょわたってかないならば、かれらはカナンのであなたがたのうちに領地りょうちなければならない」。 31ガドの子孫しそんと、ルベンの子孫しそんとはこたえてった、「しもべらはしゅわれたとおりにいたします。 32われわれは武装ぶそうして、しゅまえにカナンのわたってきますが、ヨルダンのこなたで、われわれのぎょうをもつことにします」。

33そこでモーセはガドの子孫しそんと、ルベンの子孫しそんと、ヨセフのマナセの部族ぶぞくなかばとに、アモリびとのおうシホンのくにと、バシャンのおうオグのくにとをあたえた。すなわち、そのくにおよびその領内りょうない町々まちまちとその町々まちまち周囲しゅういとをあたえた。 34こうしてガドの子孫しそんは、デボン、アタロテ、アロエル、 35アテロテ・ショパン、ヤゼル、ヨグベハ、 36ベテニムラ、ベテハランなどの堅固けんご町々まちまちて、ひつじのおりをてた。 37またルベンの子孫しそんは、ヘシボン、エレアレ、キリヤタイム、 38およびのちあらためたネボと、バアル・メオンのまちて、またシブマのまちてた。かれらはてた町々まちまちあたらしいあたえた。 39またマナセのマキルの子孫しそんはギレアデにって、そこをり、その住民じゅうみんアモリびとをはらったので、 40モーセはギレアデをマナセのマキルにあたえてそこにまわせた。 41またマナセのヤイルはって村々むらむらり、それをハオテヤイルとづけた。 42またノバはってケナテとその村々むらむらり、自分じぶんにしたがって、それをノバとづけた。

第三三章

1イスラエルの人々ひとびとが、モーセとアロンとにみちびかれ、その部隊ぶたいしたがって、エジプトのくにてから旅路たびじつぎのとおりである。 2モーセはしゅめいにより、その旅路たびじにしたがって宿駅しゅくえききとめた。その宿駅しゅくえきにしたがえば旅路たびじつぎのとおりである。 3かれらは正月しょうがつの十五にちにラメセスを出立しゅったつした。すなわち過越すぎこし翌日よくじつイスラエルの人々ひとびとは、すべてのエジプトびとのまえ意気揚々いきようよう出立しゅったつした。 4そのときエジプトびとは、しゅころされたすべてのういごをほうむっていた。しゅはまたかれらの神々かみがみにもばつくわえられた。

5こうしてイスラエルの人々ひとびとはラメセスを出立しゅったつしてスコテに宿営しゅくえいし、 6スコテを出立しゅったつして荒野あらのはしにあるエタムに宿営しゅくえいし、 7エタムを出立しゅったつしてバアル・ゼポンのまえにあるピハヒロテにかえしてミグドルのまえ宿営しゅくえいし、 8ピハヒロテを出立しゅったつして、うみのなかをとおって荒野あらのり、エタムの荒野あらのを三ほどって、メラに宿営しゅくえいし、 9メラを出立しゅったつし、エリムにって宿営しゅくえいした。エリムにはみずいずみ十二と、なつめやし七十ほんとがあった。 10エリムを出立しゅったつして紅海こうかいのほとりに宿営しゅくえいし、 11紅海こうかい出立しゅったつしてシンの荒野あらの宿営しゅくえいし、 12シンの荒野あらの出立しゅったつしてドフカに宿営しゅくえいし、 13ドフカを出立しゅったつしてアルシに宿営しゅくえいし、 14アルシを出立しゅったつしてレピデムに宿営しゅくえいした。そこにはたみみずがなかった。 15レピデムを出立しゅったつしてシナイの荒野あらの宿営しゅくえいし、 16シナイの荒野あらの出立しゅったつしてキブロテ・ハッタワに宿営しゅくえいし、 17キブロテ・ハッタワを出立しゅったつしてハゼロテに宿営しゅくえいし、 18ハゼロテを出立しゅったつしてリテマに宿営しゅくえいし、 19リテマを出立しゅったつしてリンモン・パレツに宿営しゅくえいし、 20リンモン・パレツを出立しゅったつしてリブナに宿営しゅくえいし、 21リブナを出立しゅったつしてリッサに宿営しゅくえいし、 22リッサを出立しゅったつしてケヘラタに宿営しゅくえいし、 23ケヘラタを出立しゅったつしてシャペルやま宿営しゅくえいし、 24シャペルやま出立しゅったつしてハラダに宿営しゅくえいし、 25ハラダを出立しゅったつしてマケロテに宿営しゅくえいし、 26マケロテを出立しゅったつしてタハテに宿営しゅくえいし、 27タハテを出立しゅったつしてテラに宿営しゅくえいし、 28テラを出立しゅったつしてミテカに宿営しゅくえいし、 29ミテカを出立しゅったつしてハシモナに宿営しゅくえいし、 30ハシモナを出立しゅったつしてモセラに宿営しゅくえいし、 31モセラを出立しゅったつしてベネヤカンに宿営しゅくえいし、 32ベネヤカンを出立しゅったつしてホル・ハギデガデに宿営しゅくえいし、 33ホル・ハギデガデを出立しゅったつしてヨテバタに宿営しゅくえいし、 34ヨテバタを出立しゅったつしてアブロナに宿営しゅくえいし、 35アブロナを出立しゅったつしてエジオン・ゲベルに宿営しゅくえいし、 36エジオン・ゲベルを出立しゅったつしてチンの荒野あらのすなわちカデシに宿営しゅくえいし、 37カデシを出立しゅったつしてエドムのくにはしにあるホルやま宿営しゅくえいした。

38イスラエルの人々ひとびとがエジプトのくにて四十ねんの五がつにちに、祭司さいしアロンはしゅめいによりホルやまのぼって、そのところんだ。 39アロンはホルやまんだとき百二十三さいであった。

40カナンののネゲブにんでいたカナンびとアラデのおうは、イスラエルの人々ひとびとるのをいた。

41ついで、ホルやま出立しゅったつしてザルモナに宿営しゅくえいし、 42ザルモナを出立しゅったつしてプノンに宿営しゅくえいし、 43プノンを出立しゅったつしてオボテに宿営しゅくえいし、 44オボテを出立しゅったつしてモアブのさかいにあるイエ・アバリムに宿営しゅくえいし、 45イエ・アバリムを出立しゅったつしてデボン・ガドに宿営しゅくえいし、 46デボン・ガドを出立しゅったつしてアルモン・デブラタイムに宿営しゅくえいし、 47アルモン・デブラタイムを出立しゅったつしてネボのまえにあるアバリムのやま宿営しゅくえいし、 48アバリムのやま出立しゅったつしてエリコにちかいヨルダンのほとりのモアブの平野へいや宿営しゅくえいした。 49すなわちヨルダンのほとりのモアブの平野へいやで、ベテエシモテとアベル・シッテムとのあいだ宿営しゅくえいした。

50エリコにちかいヨルダンのほとりのモアブの平野へいやで、しゅはモーセにわれた、 51「イスラエルの人々ひとびといなさい。あなたがたがヨルダンをわたってカナンのにはいるときは、 52その住民じゅうみんをことごとくあなたがたのまえからはらい、すべての石像せきぞうをこぼち、すべてのぞうをこぼち、すべてのたかところ破壊はかいしなければならない。 53またあなたがたはそのたみはらって、そこにまなければならない。わたしがそのをあなたがたの所有しょゆうとしてあたえたからである。 54あなたがたは、おのおの氏族しぞくごとにくじをき、そのけてぎょうとしなければならない。おおきい部族ぶぞくにはおおくのぎょうあたえ、ちいさい部族ぶぞくにはすこしのぎょうあたえなければならない。そのくじのあたったところがその所有しょゆうとなるであろう。あなたがたは父祖ふそ部族ぶぞくにしたがって、それをがなければならない。 55しかし、その住民じゅうみんをあなたがたのまえからはらわないならば、そののこしていたものはあなたがたのにとげとなり、あなたがたのわきにいばらとなり、あなたがたのくににおいて、あなたがたをなやますであろう。 56また、わたしはかれらにしようとおもったとおりに、あなたがたにするであろう」。

第三四章

1しゅはモーセにわれた、 2「イスラエルの人々ひとびとめいじていなさい。あなたがたがカナンのにはいるとき、あなたがたのぎょうとなるべきはカナンので、その全域ぜんいきつぎのとおりである。 3みなみほうはエドムにせっするチンの荒野あらのはじまり、みなみさかいは、ひがししおうみはしはじまる。 4そのさかいはアクラビムのさかみなみめぐってチンにかい、カデシ・バルネアのみなみいたり、ハザル・アダルにすすみ、アズモンにおよぶ。 5そのさかいはまたアズモンからてんじてエジプトのかわいたり、うみおよんできる。

6西にしさかいはおおうみとその沿岸えんがんで、これがあなたがたの西にしさかいである。

7あなたがたのきたさかいつぎのとおりである。すなわちおおうみからホルやままでせんき、 8ホルやまからハマテの入口いりぐちまでせんき、そのさかいをゼダデにいたらせ、 9またそのさかいはジフロンにすすみ、ハザル・エノンにいたってきる。これがあなたがたのきたさかいである。

10あなたがたのひがしさかいは、ハザル・エノンからシパムまでせんき、 11またそのさかいはアインのひがしほうで、シパムからリブラにくだり、またそのさかいくだってキンネレテのうみひがし斜面しゃめんいたり、 12またそのさかいはヨルダンにくだり、しおうみいたってきる。あなたがたのくに周囲しゅういさかい以上いじょうのとおりである」。

13モーセはイスラエルの人々ひとびとめいじてった、「これはあなたがたが、くじによってぐべきである。しゅはこれを九つの部族ぶぞくはん部族ぶぞくとにあたえよとめいじられた。 14それはルベンの子孫しそん部族ぶぞくとガドの子孫しそん部族ぶぞくとがとも父祖ふそいえにしたがって、すでにそのぎょうけ、またマナセのはん部族ぶぞくもそのぎょうけていたからである。 15この二つの部族ぶぞくはん部族ぶぞくとはエリコにちかいヨルダンのかなた、すなわちひがしほうほうで、そのぎょうけた」。

16しゅはまたモーセにわれた、 17「あなたがたに、ぎょうとしてあたえる人々ひとびとつぎのとおりである。すなわち祭司さいしエレアザルと、ヌンのヨシュアとである。 18あなたがたはまた、おのおの部族ぶぞくから、つかさひとりずつをえらんで、あたえさせなければならない。 19その人々ひとびとつぎのとおりである。すなわちユダの部族ぶぞくではエフンネのカレブ、 20シメオンの子孫しそん部族ぶぞくではアミホデのサムエル、 21ベニヤミンの部族ぶぞくではキスロンのエリダデ、 22ダンの子孫しそん部族ぶぞくではヨグリのつかさブッキ、 23ヨセフの子孫しそん、すなわちマナセの部族ぶぞくではエポデのつかさハニエル、 24エフライムの子孫しそん部族ぶぞくではシフタンのつかさケムエル、 25ゼブルンの子孫しそん部族ぶぞくではパルナクのつかさエリザパン、 26イッサカルの子孫しそん部族ぶぞくではアザンのつかさパルテエル、 27アセルの子孫しそん部族ぶぞくではシロミのつかさアヒウデ、 28ナフタリの子孫しそん部族ぶぞくでは、アミホデのつかさパダヘル。 29カナンのでイスラエルの人々ひとびとぎょうあたえることをしゅめいじられた人々ひとびと以上いじょうのとおりである」。

第三五章

1エリコにちかいヨルダンのほとりのモアブの平野へいやで、しゅはモーセにわれた、 2「イスラエルの人々ひとびとめいじて、そのぎょうのうちから、レビびとにむべき町々まちまちあたえさせなさい。また、あなたがたは、その町々まちまち周囲しゅうい放牧ほうぼくをレビびとにあたえなければならない。 3その町々まちまちかれらのところ、その放牧ほうぼくかれらの家畜かちくれ、およびすべてのけもののためである。 4あなたがたがレビびとにあたえる町々まちまち放牧ほうぼくは、まちいしがきから一千キュビトの周囲しゅういとしなければならない。 5あなたがたはまちそと東側ひがしがわに二千キュビト、南側みなみがわに二千キュビト、西側にしがわに二千キュビト、北側きたがわに二千キュビトをはかり、まちはその中央ちゅうおうにしなければならない。かれらのまち放牧ほうぼくはこのようにしなければならない。 6あなたがたがレビびとにあたえる町々まちまちは六つで、のがれのまちとし、ひところしたものがのがれるところとしなければならない。なおこのほかに四十二のまちあたえなければならない。 7すなわちあなたがたがレビびとにあたえるまちわせて四十八で、これをその放牧ほうぼくともあたえなければならない。 8あなたがたがイスラエルの人々ひとびと所有しょゆうのうちからレビびとに町々まちまちあたえるには、おおきい部族ぶぞくからはおおり、ちいさい部族ぶぞくからはすくなくり、おのおのけるぎょうにしたがって、その町々まちまちをレビびとにあたえなければならない」。

9しゅはモーセにわれた、 10「イスラエルの人々ひとびといなさい。あなたがたがヨルダンをわたってカナンのにはいるときは、 11あなたがたのためにまちえらんで、のがれのまちとし、あやまってひところしたものを、そこにのがれさせなければならない。 12これはあなたがたが復讐ふくしゅうするものけてのがれるまちであって、ひところしたもの会衆かいしゅうまえって、さばきをけないうちに、ころされることのないためである。 13あなたがたがあたえる町々まちまちのうち、六つをのがれのまちとしなければならない。 14すなわちヨルダンのかなたで三つのまちあたえ、カナンので三つのまちあたえて、のがれのまちとしなければならない。 15これらの六つのまちは、イスラエルの人々ひとびとと、他国たこくひとおよび寄留者きりゅうしゃのために、のがれの場所ばしょとしなければならない。すべてあやまってひところしたものが、そこにのがれるためである。

16もしひとてつうつわで、ひとってなせたならば、そのひと殺人さつじんである。殺人さつじんかならころされなければならない。 17またもしひところせるほどのいしって、ひとってなせたならば、そのひと殺人さつじんである。殺人さつじんかならころされなければならない。 18あるいはひところせるほどのうつわって、ひとってなせたならば、そのひと殺人さつじんである。殺人さつじんかならころされなければならない。 19復讐ふくしゅうをするものは、自分じぶんでその殺人さつじんころすことができる。すなわちかれ出会であうとき、かれころすことができる。 20またもしうらみのためにひとき、あるいは故意こいひとものげつけてなせ、 21あるいはうらみによってひとってなせたならば、そのったものかならころされなければならない。かれ殺人さつじんだからである。復讐ふくしゅうをするものは、その殺人さつじん出会であうときころすことができる。

22しかし、もしうらみもないのにおもわずひとき、または、なにごころなくひとものげつけ、 23あるいはひとのいるのもずに、ひところせるほどのいしげつけてなせた場合ばあい、そのひとがそのてきでもなく、またがいくわえようとしたのでもないときは、 24会衆かいしゅうはこれらのおきてによって、そのひところしたものと、復讐ふくしゅうをするものとのあいだをさばかなければならない。 25すなわち会衆かいしゅうはそのひところしたもの復讐ふくしゅうをするものからすくして、げてったのがれのまちかえさなければならない。そのものせいなるあぶらそそがれただい祭司さいしぬまで、そこにいなければならない。 26しかし、もしひところしたものが、そのげてったのがれのまちさかい場合ばあい 27復讐ふくしゅうをするものは、のがれのまちさかいそとで、これに出会であい、復讐ふくしゅうをするものが、そのひところしたものころしても、かれにはながしたつみはない。 28かれだい祭司さいしぬまで、そののがれのまちにおるべきものだからである。だい祭司さいしんだのちは、ひところしたもの自分じぶん所有しょゆうにかえることができる。

29これらのことはすべてあなたがたのところで、代々よよあなたがたのためのおきてのさだめとしなければならない。 30ひところしたもの、すなわち殺人さつじんはすべて証人しょうにん証言しょうげんにしたがってころされなければならない。しかし、だれもただひとりの証言しょうげんによってころされることはない。 31あなたがたはあたつみおかした殺人さつじんいのちのあがないしろをってはならない。かれかならころされなければならない。 32また、のがれのまちにのがれたもののために、あがないしろをってだい祭司さいしまえかれ自分じぶんかえまわせてはならない。 33あなたがたはそのおるところけがしてはならない。流血りゅうけつけがすからである。うえながされたは、それをながしたものによらなければあがなうことができない。 34あなたがたは、そのところ、すなわちわたしのおるけがしてはならない。しゅなるわたしがイスラエルの人々ひとびとのうちにんでいるからである」。

第三六章

1ヨセフの子孫しそん氏族しぞくのうち、マナセのマキルのであるギレアデのらの氏族しぞくのかしらたちがきて、モーセとイスラエルの人々ひとびとのかしらであるつかさたちとのまえかたって、 2った、「イスラエルの人々ひとびとに、そのぎょうをくじによってあたえることをしゅはあなたにめいじられ、あなたもまた、われわれの兄弟きょうだいゼロペハデのぎょうを、そのむすめたちにあたえるよう、しゅによってめいじられました。 3そのむすめたちがもし、イスラエルの人々ひとびとのうちの部族ぶぞくのむすこたちにとつぐならば、彼女かのじょたちのぎょうは、われわれの父祖ふそぎょうのうちからのぞかれて、そのとつぐ部族ぶぞくぎょうくわえられるでしょう。こうしてそれはわれわれのぎょうぶんからのぞかれるでしょう。 4そしてイスラエルの人々ひとびとのヨベルのとしがきたとき彼女かのじょたちのぎょうは、そのとついだ部族ぶぞくぎょうくわえられるでしょう。こうして彼女かのじょたちのぎょうは、われわれの父祖ふそ部族ぶぞくぎょうのうちからのぞかれるでしょう」。

5モーセはしゅ言葉ことばにしたがって、イスラエルの人々ひとびとめいじてった、「ヨセフの子孫しそん部族ぶぞくうところはただしい。 6ゼロペハデのむすめたちについて、しゅめいじられたことはこうである。すなわち『彼女かのじょたちはそのこころにかなうものにとついでもよいが、ただその父祖ふそ部族ぶぞく一族いちぞくにのみ、とつがなければならない。 7そうすればイスラエルの人々ひとびとぎょうは、部族ぶぞくから部族ぶぞくうつるようなことはないであろう。イスラエルの人々ひとびとは、おのおのその父祖ふそ部族ぶぞくぎょうをかたくたもつべきだからである。 8イスラエルの人々ひとびと部族ぶぞくのうち、ぎょうをもっているむすめはみな、そのちち部族ぶぞくぞくする一族いちぞくにとつがなければならない。そうすればイスラエルの人々ひとびとは、おのおのその父祖ふそぎょうたもつことができる。 9こうしてぎょうは一つの部族ぶぞくから部族ぶぞくうつることはなかろう。イスラエルの人々ひとびと部族ぶぞくはおのおのそのぎょうをかたくたもつべきだからである』」。

10そこでゼロペハデのむすめたちは、しゅがモーセにめいじられたようにした。 11すなわちゼロペハデのむすめたち、マアラ、テルザ、ホグラ、ミルカおよびノアは、そのちち兄弟きょうだいのむすこたちにとついだ。 12彼女かのじょたちはヨセフのマナセのむすこたちの一族いちぞくにとついだので、そのぎょうはそのちち一族いちぞくぞくする部族ぶぞくにとどまった。

13これらはエリコにちかいヨルダンのほとりのモアブの平野へいやで、しゅがモーセによってイスラエルの人々ひとびとめいじられた命令めいれいとおきてである。