詩篇

第一篇


1しきもののはかりごとにあゆまず、
つみびとのみちたず、
あざけるものにすわらぬひとはさいわいである。
2このようなひとしゅのおきてをよろこび、
ひるよるもそのおきてをおもう。
3このようなひとながれのほとりにえられた
ときるとむすび、
そのもしぼまないように、
そのなすところはみなさかえる。
4しきものはそうでない、
かぜるもみがらのようだ。
5それゆえ、しきものはさばきにえない。
つみびとはただしいもののつどいにつことができない。
6しゅただしいものみちられる。
しかし、しきものみちほろびる。

第二篇


1なにゆえ、もろもろのくにびとはさわぎたち、
もろもろのたみはむなしいことをたくらむのか。
2のもろもろのおうかまえ、
もろもろのつかさはともに、はかり、
しゅとそのあぶらそそがれたものとにさからってう、
3「われらはかれらのかせをこわし、
かれらのきずなをてるであろう」と。
4てんするものわらい、
しゅかれらをあざけられるであろう。
5そしてしゅいきどおりをもってかれらにかたり、
はげしいいかりをもってかれらをおそまどわせてわれる、
6「わたしはわがおうせいなるやまシオンにてた」と。
7わたしはしゅみことのりをのべよう。
しゅはわたしにわれた、「おまえはわたしのだ。
きょう、わたしはおまえをんだ。
8わたしにもとめよ、わたしはもろもろのくに
ぎょうとしておまえにあたえ、
のはてまでもおまえの所有しょゆうとしてあたえる。
9おまえはてつのつえをもってかれらをやぶり、
陶工とうこうつく器物うつわもののようにかれらを
くだくであろう」と。
10それゆえ、もろもろのおうよ、かしこくあれ、
のつかさらよ、いましめをうけよ。
11おそれをもってしゅつかえ、おののきをもって
12そのあしくちづけせよ。
さもないとしゅいかって、
あなたがたをみちほろぼされるであろう、
そのいきどおりがすみやかにえるからである。
すべてしゅたのものはさいわいである。

第三篇

ダビデがその<ruby>子<rp>(</rp><rt>こ</rt><rp>)</rp></ruby>アブサロムを<ruby>避<rp>(</rp><rt>さ</rt><rp>)</rp></ruby>けてのがれたときの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、わたしにてきするもののいかにおおいことでしょう。
わたしにさからってものおおく、
2かれにはかみたすけがない」と、
わたしについてものおおいのです。〔セラ
3しかししゅよ、あなたはわたしをかこたて、わがさかえ、
わたしのあたまを、もたげてくださるかたです。
4わたしがこえをあげてしゅばわると、
しゅせいなるやまからわたしにこたえられる。〔セラ
5わたしはふしてねむり、またをさます。
しゅがわたしをささえられるからだ。
6わたしをかこんでかまえる
ちよろずのたみをもわたしはおそれない。
7しゅよ、おちください。
わがかみよ、わたしをおすくいください。
あなたはわたしのすべてのてきのほおをち、
しきものられるのです。
8すくいしゅのものです。
どうかあなたの祝福しゅくふく
あなたのたみうえにありますように。〔セラ

第四篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって<ruby>琴<rp>(</rp><rt>こと</rt><rp>)</rp></ruby>にあわせてうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1わたしのたすまもられるかみよ、
わたしがばわるとき、おこたえください。
あなたはわたしがなやんでいたとき
わたしをくつろがせてくださいました。
わたしをあわれみ、わたしのいのりをおきください。
2ひとらよ、いつまでわたしのほまれをはずかしめるのか。
いつまでむなしい言葉ことばあいし、
いつわりをしたもとめるのか。〔セラ
3しかしあなたがたはるがよい、
しゅかみうやまひとをご自分じぶんのために聖別せいべつされたことを。
しゅはわたしがばわるときにおききくださる。
4あなたがたはいかっても、つみおかしてはならない。
とこうえしずかに自分じぶんこころかたりなさい。〔セラ
5のいけにえをささげてしゅたのみなさい。
6おおくのひとう、
「どうか、わたしたちにことられるように。
しゅよ、どうか、みかおひかり
わたしたちのうえてらされるように」と。
7あなたがわたしのこころにおあたえになったよろこびは、
穀物こくもつと、ぶどうしゅゆたかなときよろこびに
まさるものでした。
8わたしはやすらかにし、またねむります。
しゅよ、わたしをやすらかにおらせてくださるのは、
ただあなただけです。

第五篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって<ruby>笛<rp>(</rp><rt>ふえ</rt><rp>)</rp></ruby>にあわせてうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、わたしの言葉ことばみみかたむけ、
わたしのなげきに、みこころをとめてください。
2わがおう、わがかみよ、
わたしのさけびのこえをおきください。
わたしはあなたにいのっています。
3しゅよ、あさごとにあなたはわたしのこえかれます。
わたしはあさごとにあなたのために
いけにえをそなえてのぞみます。
4あなたはしきことよろこばれるかみではない。
悪人あくにんはあなたのもとにせることはできない。
5たかぶるものはあなたのまえつことはできない。
あなたはすべてあくおこなものにくまれる。
6あなたはいつわりをものほろぼされる。
しゅながものと、ひとをだますものみきらわれる。
7しかし、わたしはあなたのゆたかないつくしみによって、
あなたのいえり、
せいなるみやにむかって、かしこみおがみます。
8しゅよ、わたしのあだのゆえに、
あなたのをもってわたしをみちびき、
わたしのまえにあなたのみちをまっすぐにしてください。
9かれらのくちには真実しんじつがなく、かれらのこころにはほろびがあり、
そののどはひらいたはか
そのしたはへつらいをうのです。
10かみよ、どうかかれらにそのつみわせ、
そのはかりごとによって、みずからたおれさせ、
そのおおくのとがのゆえにかれらをいだしてください。
かれらはあなたにそむいたからです。
11しかし、すべてあなたにたのものよろこばせ、
とこしえによろこばわらせてください。
また、みあいするものがあなたによって
よろこびをるように、かれらをおまもりください。
12しゅよ、あなたはただしいもの祝福しゅくふくし、
たてをもってするように、
めぐみをもってこれをおおいまもられます。

第六篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってシェミニテにあわせ<ruby>琴<rp>(</rp><rt>こと</rt><rp>)</rp></ruby>をもってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、あなたのいかりをもって、わたしをめず、
あなたのはげしいいかりをもって、
わたしをこらしめないでください。
2しゅよ、わたしをあわれんでください。
わたしはよわおとろえています。
しゅよ、わたしをいやしてください。
わたしのほねなやくるしんでいます。
3わたしのたましいもまたいたくなやくるしんでいます。
しゅよ、あなたはいつまでおいかりになるのですか。
4しゅよ、かえりみて、わたしのいのちをおすくいください。
あなたのいつくしみにより、わたしをおたすけください。
5においては、あなたをおぼえるものはなく、
陰府よみにおいては、だれがあなたを
ほめたたえることができましょうか。
6わたしはなげきによってつかれ、
ごとになみだをもって、わたしのふしどをただよわせ、
わたしのしとねをぬらした。
7わたしのうれいによっておとろえ、
もろもろのあだのゆえによわくなった。
8すべてあくおこなものよ、わたしをはなれ。
しゅはわたしのこえかれた。
9しゅはわたしのねがいをかれた。
しゅはわたしのいのりをうけられる。
10わたしのてきじて、いたくなやくるしみ、
かれらは退しりぞいて、たちどころにはじをうけるであろう。

第七篇

ベニヤミンびとクシのことについてダビデが<ruby>主<rp>(</rp><rt>しゅ</rt><rp>)</rp></ruby>にむかってうたったシガヨンの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1わがかみしゅよ、わたしはあなたにたのみます。
どうかすべてのせまものからわたしをすくい、
わたしをおたすけください。
2さもないとかれらは、ししのように、わたしをかきき、
たすけるものないうちに、いてくでしょう。
3わがかみしゅよ、もしわたしがこのことおこなったならば、
もしわたしのによこしまなことがあるならば、
4もしわたしのともあくをもってむくいたことがあり、
ゆえなく、てきのものを略奪りゃくだつしたことがあるならば、
5てきにわたしをとらえさせ、
わたしのいのちみにじらせ、
わたしのたましいをちりにゆだねさせてください。〔セラ
6しゅよ、いかりをもってち、
わたしのてきいきどおりにむかってちあがり、
わたしのためにをさましてください。
あなたはさばきをめいじられました。
7もろもろのたみをあなたのまわりにつどわせ、
そのうえなるたかみくらにおすわりください。
8しゅはもろもろのたみをさばかれます。
しゅよ、わたしのと、わたしにある誠実せいじつとにしたがって、
わたしをさばいてください。
9どうかしきものあくち、
ただしきものかたたせてください。
なるかみよ、あなたはひとこころおもいとを調しらべられます。
10わたしをまもたてかみである。
かみこころなおものすくわれる。
11かみなるさばきびと、
ごとにいきどおりをおこされるかみである。
12もしひとあらためないならば、かみはそのつるぎをとぎ、
そのゆみってかまえ、
13またいたらせる武器ぶきそなえ、
その火矢ひやとされる。
14よ、しきもの邪悪じゃあくをはらみ、
害毒がいどくをやどし、いつわりをむ。
15かれあなって、それをふかくし、
みずからつくったあなおちいる。
16その害毒がいどく自分じぶんのかしらにかえり、
その強暴きょうぼう自分じぶんのこうべにくだる。
17わたしはしゅにむかって、
そのにふさわしい感謝かんしゃをささげ、
いとたかものなるしゅをほめうたうであろう。

第八篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってギテトにあわせてうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅ、われらのしゅよ、あなたのにあまねく、
いかにたっといことでしょう。
あなたの栄光えいこうてんうえにあり、
2みどりごと、ちのみごとのくちによって、
ほめたたえられています。
あなたはてきうらみをらすものとをしずめるため、
あだにそなえて、とりでをもうけられました。
3わたしは、あなたのゆびのわざなるてん
あなたがもうけられたつきほしとをおもいます。
4ひと何者なにものなので、これをみこころにとめられるのですか、
ひと何者なにものなので、これをかえりみられるのですか。
5ただすこしくひとかみよりもひくつくって、
さかえとほまれとをこうむらせ、
6これにみのわざをおさめさせ、
よろずのものをそのあししたにおかれました。
7すべてのひつじうし、またけもの
8そらとりうみうお海路かいろかようものまでも。
9しゅ、われらのしゅよ、あなたのにあまねく、
いかにたっといことでしょう。

第九篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってムツラベンのしらべにあわせてうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1わたしはこころをつくしてしゅ感謝かんしゃし、
あなたのくすしきみわざを
ことごとくつたえます。
2いとたかものよ、あなたによって
わたしはよろこびかつたのしみ、
あなたのをほめうたいます。
3わたしのてき退しりぞくとき、
つまずきたおれてあなたのまえほろびました。
4あなたがわたしのただしいうったえを
たすまもられたからです。
あなたはみくらにして、
ただしいさばきをされました。
5あなたはもろもろの国民くにたみめ、
しきものほろぼし、
永久えいきゅうかれらのられました。
6てきえはてて、とこしえにほろび、
あなたがほろぼされたもろもろのまち
その記憶きおくさええうせました。
7しかししゅはとこしえに、みくらいし、
さばきのために、みくらをもうけられました。
8しゅ正義せいぎをもって世界せかいをさばき、
公平こうへいをもってもろもろのたみをさばかれます。
9しゅはしえたげられるもののとりで、
なやみのときのとりでです。
10ものはあなたにたのみます。
しゅよ、あなたをたずもとめるもの
あなたはてられたことがないからです。
11シオンにまわれるしゅにむかってほめうたい、
そのみわざをもろもろのたみのなかにつたえよ。
12ながものにあだをむくいられるしゅかれらをこころにとめ、
くるしむものさけびをおわすれにならないからです。
13しゅよ、わたしをあわれんでください。
もんからわたしをきあげられるしゅよ、
あだするもののわたしをなやますのを
みそなわしてください。
14そうすれば、わたしはあなたのすべてのほまれべ、
シオンのむすめもんで、
あなたのすくいよろこぶことができましょう。
15もろもろの国民くにたみ自分じぶんつくったあなおちいり、
かくもうけたあみ自分じぶんあしとらえられる。
16しゅはみずからをらせ、さばきをおこなわれた。
しきもの自分じぶんつくったわなにとらえられる。〔ヒガヨン、セラ
17しきもの、またかみわすれるもろもろの国民くにたみ
陰府よみってく。
18まずしいものつねわすれられるのではない。
くるしむもののぞみはとこしえにほろびるのではない。
19しゅよ、ちあがってください。
ひと勝利しょうりさせず、もろもろの国民くにたみに、
まえでさばきをけさせてください。
20しゅよ、かれらにおそれをおこさせ、もろもろの国民くにたみ
自分じぶんがただ、ひとであることをらせてください。〔セラ

第一〇篇


1しゅよ、なにゆえとおはなれて
たれるのですか。
なにゆえなやみのときかくされるのですか。
2しきものたかぶってまずしいものはげしくめます。
どうぞかれらがそのくわだてたはかりごとに
みずからとらえられますように。
3しきもの自分じぶんこころねがいをほこり、
むさぼるものしゅをのろい、かつてる。
4しきものほこかおをして、かみもとめない。
そのおもいに、すべて「かみはない」という。
5かれみちつねさかえ、
あなたのさばきはかれはなれてたかく、
かれはそのすべてのあだを口先くちさきく。
6かれこころうちう、「わたしはうごかされることはなく、
世々よよわざわいにあうことがない」と。
7そのくちはのろいと、あざむきと、しえたげとにち、
そのしたしたには害毒がいどく不正ふせいとがある。
8かれ村里むらざとかくにおり、
しのびやかなところつみのないものころす。
そのるべなきものをうかがい、
9かくにひそむししのように、ひそかにせする。
かれまずしいものとらえようとせし、
まずしいものあみにひきいれてとらえる。
10るべなきものかれちからによって
ちくじかれ、おとろえ、たおれる。
11かれこころのうちにう、「かみわすれた、
かみはそのかおかくした、
かみえてることはなかろう」と。
12しゅよ、ちあがってください。
かみよ、みをあげてください。
くるしむものわすれないでください。
13なにゆえ、しきものかみあなどり、こころのうちに
「あなたはとがめることをしない」とうのですか。
14あなたはみそなわし、なやみとくるしみとをて、
それをみられます。
るべなきものはあなたにをゆだねるのです。
あなたはいつもみなしごをたすけられました。
15しきものあくおこなものうでり、
そのあくを一つものこさないまでにさぐしてください。
16しゅはとこしえにおうでいらせられる。
もろもろの国民くにたみほろびて
しゅくにからあとつでしょう。
17しゅよ、あなたは柔和にゅうわものねがいをき、
そのこころつよくし、みみかたむけて、
18みなしごと、しえたげられるものとのために
さばきをおこなわれます。
ぞくするひとふたたひとおびやかすことはないでしょう。

第一一篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1わたしはしゅたのむ。
なにゆえ、あなたがたはわたしにむかってうのか、
とりのようにやまにのがれよ。
2よ、しきものは、くらやみで、
こころなおものようとゆみり、
げんをつがえている。
3もといりこわされるならば、
ただしいものなにをなしようか」と。
4しゅはそのせいなるみやにいまし、しゅのみくらはてんにあり、
そのひとらをみそなわし、
そのまぶたはひとらを調しらべられる。
5しゅただしきものをも、しきものをも調しらべ、
そのみこころ乱暴らんぼうこのものにくまれる。
6しゅしきものうえ炭火すみび硫黄いおうとをらせられる。
えるかぜかれらがそのさかずきにうくべきものである。
7しゅただしくいまして、
ただしいことあいされるからである。
なおものしゅのみかおあおるであろう。

第一二篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってシェミニテにあわせてうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、おたすけください。かみうやまひとえ、
忠信ちゅうしんものひとらのなかからえうせました。
2ひとはみなそのとなびといつわりをかたり、
へつらいのくちびると、ふたごころとをもってかたる。
3しゅはすべてのへつらいのくちびると、
おおきなことかたしたとをたれるように。
4かれらはう、「わたしたちはしたをもってかちよう、
わたしたちのくちびるはわたしたちのものだ、
だれがわたしたちの主人しゅじんであるか」と。
5しゅわれる、「まずしいものがかすめられ、
とぼしいものなげくゆえに、わたしはいまちあがって、
かれらをそのしたもとめる安全あんぜんところこう」と。
6しゅのことばはきよ言葉ことばである。
もうけたり、七たびきよめたぎんのようである。
7しゅよ、われらをたもち、
とこしえにこの人々ひとびとからまぬかれさせてください。
8いやしいことひとのなかにあがめられているとき
しきものはいたるところでほしいままにあるいています。

第一三篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、いつまでなのですか。
とこしえにわたしをおわすれになるのですか。
いつまで、みかおをわたしにかくされるのですか。
2いつまで、わたしはたましいいたみをい、ひねもすこころ
かなしみをいだかなければならないのですか。
いつまでてきはわたしのうえにあがめられるのですか。
3わがかみしゅよ、みそなわして、わたしにこたえ、
わたしのあきらかにしてください。
さもないと、わたしはねむりにおちいり、
4わたしのてきは「わたしはてきった」とい、
わたしのあだは、わたしのうごかされることによってよろこぶでしょう。
5しかしわたしはあなたのいつくしみに信頼しんらいし、
わたしのこころはあなたのすくいよろこびます。
6しゅゆたかにわたしをあしらわれたゆえ、
わたしはしゅにむかってうたいます。

第一四篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1おろかなものこころのうちに「かみはない」とう。
かれらはくされはて、にくむべきことをなし、
ぜんおこなものはない。
2しゅてんからひとらをおろして、
かしこものかみをたずねもとめるもの
あるかないかをられた。
3かれらはみなまよい、みなひとしくくされた。
ぜんおこなものはない、ひとりもない。
4すべてあくおこなものさとりがないのか。
かれらはものうようにわがたみをくらい、
またしゅぶことをしない。
5そのときかれらはおおいにおそれた。
かみただしいもののやからとともにおられるからである。
6あなたがたはまずしいもの計画けいかく
はずかしめようとする。
しかししゅかれどころである。
7どうか、シオンからイスラエルのすくいるように。
しゅがそのたみ繁栄はんえい回復かいふくされるとき、
ヤコブはよろこび、イスラエルはたのしむであろう。

第一五篇

ダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、あなたの幕屋まくやにやどるべきものはだれですか、
あなたのせいなるやまむべきものはだれですか。
2なおあゆみ、おこない、こころから真実しんじつかたもの
3そのしたをもってそしらず、そのともあくをなさず、
となびとたいするそしりをりあげず、
4そのかみてられたものいやしめ、
しゅおそれるものたっとび、
ちかったこと自分じぶん損害そんがいになってもえることなく、
5利息りそくをとって金銭きんせんすことなく、まいないをって
つみのないもの不利ふりをはかることをしないひとである。
これらのことおこなもの
とこしえにうごかされることはない。

第一六篇

ダビデのミクタムの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみよ、わたしをおまもりください。
わたしはあなたにたのみます。
2わたしはしゅう、「あなたはわたしのしゅ
あなたのほかにわたしのさいわいはない」と。
3にある聖徒せいとは、
すべてわたしのよろこぶすぐれた人々ひとびとである。
4おおよそ、ほかのかみえらものかなしみをす。
わたしはかれらのささげる灌祭かんさいそそがず、
そのくちにとなえることをしない。
5しゅはわたしのぎょう、またわたしのさかずきにうくべきもの。
あなたはわたしのまえまもられる。
6はかりなわは、わたしのためにこのましいところちた。
まことにわたしはぎょうた。
7わたしにさとしをさずけられるしゅをほめまつる。
よるはまた、わたしのこころがわたしをおしえる。
8わたしはつねしゅをわたしのまえく。
しゅがわたしのみぎにいますゆえ、
わたしはうごかされることはない。
9このゆえに、わたしのこころたのしみ、わたしのたましいよろこぶ。
わたしのもまたやすらかである。
10あなたはわたしを陰府よみておかれず、
あなたの聖者せいじゃはかさせられないからである。
11あなたはいのちのみちをわたしにしめされる。
あなたのまえにはちあふれるよろこびがあり、
あなたのみぎには、とこしえにもろもろのたのしみがある。

第一七篇

ダビデの<ruby>祈<rp>(</rp><rt>いのり</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、ただしいうったえをき、わたしのさけびにみこころをとめ、
いつわりのないくちびるからるわたしのいのり
みみかたむけてください。
2どうかわたしについての宣告せんこくがみまえからて、
あなたの公平こうへいをみられるように。
3あなたがわたしのこころをためし、よる、わたしにのぞみ、
わたしをこころみられても、わたしのうちに
なんのわるおもいをもいだされないでしょう。
わたしのくちつみおかしません。
4ひとのおこないのことをいえば、
あなたのくちびるの言葉ことばによって、
わたしは不法ふほうものみちけました。
5わたしのあゆみはあなたのみちかたち、
わたしのあしはすべることがなかったのです。
6かみよ、わたしはあなたにばわります。
あなたはわたしにこたえられます。
どうかみみかたむけて、
わたしのべることをおきください。
7たのものをそのあだからみぎすくわれるものよ、
あなたのいつくしみをおどろくばかりにあらわし、
8ひとみのようにわたしをまもり、
みつばさのかげにわたしをかくし、
9わたしをしえたげるしきものから、
わたしをかこおそろしいてきから、のがれさせてください。
10かれらはそのこころじて、あわれむことなく、
そのくちをもってたかぶってかたるのです。
11かれらはわたしをいつめ、わたしをかこみ、
わたしをたおさんと、そのをそそぎます。
12かれらはかきかんと、いらだつししのごとく、
かくれたところにひそみじしのようです。
13しゅよ、ちあがって、かれらにちむかい、
かれらをたおしてください。
つるぎをもってしきものから
わたしのいのちをおすくいください。
14しゅよ、みをもって人々ひとびとからわたしをおすくいください。
すなわち自分じぶんまえをこのけ、
あなたのたからをもってそのはらたされる
人々ひとびとからわたしをおすくいください。
かれらはおおくのり、
そのとみおさのこすのです。
15しかしわたしはにあって、みかお
ざめるとき、みかたちをて、りるでしょう。

第一八篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせた<ruby>主<rp>(</rp><rt>しゅ</rt><rp>)</rp></ruby>のしもべダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>、すなわち<ruby>主<rp>(</rp><rt>しゅ</rt><rp>)</rp></ruby>がもろもろのあだの<ruby>手<rp>(</rp><rt>て</rt><rp>)</rp></ruby>とサウルの<ruby>手<rp>(</rp><rt>て</rt><rp>)</rp></ruby>から<ruby>救<rp>(</rp><rt>すく</rt><rp>)</rp></ruby>い<ruby>出<rp>(</rp><rt>だ</rt><rp>)</rp></ruby>された<ruby>日<rp>(</rp><rt>ひ</rt><rp>)</rp></ruby>にダビデはこの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>言葉<rp>(</rp><rt>ことば</rt><rp>)</rp></ruby>を<ruby>主<rp>(</rp><rt>しゅ</rt><rp>)</rp></ruby>にむかって<ruby>述<rp>(</rp><rt>の</rt><rp>)</rp></ruby>べて<ruby>言<rp>(</rp><rt>い</rt><rp>)</rp></ruby>った
1わがちからなるしゅよ、わたしはあなたをあいします。
2しゅはわがいわ、わがしろ、わたしをすくもの
わがかみ、わがたのいわ
わがたて、わがすくいつの、わがたかきやぐらです。
3わたしはほめまつるべきしゅばわって、
わたしのてきからすくわれるのです。
4つなは、わたしをき、
ほろびの大水おおみずは、わたしをおそいました。
5陰府よみつなは、わたしをかこみ、
のわなは、わたしにちむかいました。
6わたしはなやみのうちにしゅばわり、
わがかみさけもとめました。
しゅはそのみやからわたしのこえかれ、
しゅにさけぶわたしのさけびがそのみみたっしました。
7そのときうごき、山々やまやまもといふるうごきました。
しゅがおいかりになったからです。
8けむりはそのはなからちのぼり、
はそのくちからきつくし、
すみはそれによってえあがりました。
9しゅてんをたれてくだられ、
くらやみがそのあししたにありました。
10しゅはケルブにってび、かぜつばさをもってかけり、
11やみをおおいとして、自分じぶんのまわりにき、
みずふくんだくらくもをその幕屋まくやとされました。
12そのみまえかがやきからくもやぶって、
ひょうとえるすみとがってきました。
13しゅはまたてんかみなりをとどろかせ、
いとたかものがみこえされると、
ひょうとえるすみとがってきました。
14しゅはなってかれらをらし、
いなずまをひらめかしてかれらをやぶられました。
15しゅよ、そのとき、あなたのとがめと、
あなたのはなのいぶきとによって、うみそこはあらわれ、
もといがあらわになったのです。
16しゅたかところからみべて、わたしをとらえ、
大水おおみずからわたしをきあげ、
17わたしのつよてきと、わたしをにくものとから
わたしをたすされました。
かれらはわたしにまさってつよかったからです。
18かれらはわたしのわざわいにわたしをおそいました。
しかししゅはわたしのささえとなられました。
19しゅはわたしをひろところにつれし、
わたしをよろこばれるがゆえに、わたしをたすけられました。
20しゅはわたしのにしたがってわたしにむくい、
わたしのきよきにしたがって
わたしにむくいかえされました。
21わたしはしゅみちまもり、
悪意あくいをもって、わがかみはなれたことがなかったのです、
22そのすべてのおきてはわたしのまえにあって、
わたしはそのさだめをてたことがなかったのです。
23わたしはしゅまえけたところがなく、
自分じぶんまもってつみおかしませんでした。
24このゆえにしゅはわたしのにしたがい、
そのまえにわたしのきよきにしたがって
わたしにむくいられました。
25あなたはいつくしみあるものには、
いつくしみあるものとなり、
けたところのないものには、
けたところのないものとなり、
26きよものには、きよものとなり、
ひがんだものには、ひがんだものとなられます。
27あなたはくるしんでいるたみすくわれますが、
たかぶるをひくくされるのです。
28あなたはわたしのともしびをともし、
わがかみしゅはわたしのやみをてらされます。
29まことに、わたしはあなたによっててきぐんやぶり、
わがかみによって城壁じょうへきをとびえることができます。
30このかみこそ、そのみち完全かんぜんであり、
しゅ言葉ことば真実しんじつです。
しゅはすべてたのものたてです。
31しゅのほかに、だれがかみでしょうか。
われらのかみのほかに、だれがいわでしょうか。
32かみはわたしにちからびさせ、
わたしのみち安全あんぜんにされました。
33かみはわたしのあしをめじかのあしのようにされ、
わたしをたかところ安全あんぜんたせ、
34わたしのたたかいにらされたので、
わたしのうで青銅せいどうゆみをもひくことができます。
35あなたはそのすくいたてをわたしにあたえ、
あなたのみぎはわたしをささえ、
あなたのたすけはわたしをおおいなるものとされました。
36あなたがわたしのあゆところひろくされたので、
わたしのあしはすべらなかったのです。
37わたしはてきって、これにいつき、
これをほろぼしつくすまではかえらなかったのです。
38わたしがかれらをとおしたので、
かれらはちあがることができず、
わたしのあしもとにたおれました。
39あなたはたたかいのためにわたしにちからびさせ、
わたしにかうものらをわたしのもとに、
かがませられました。
40あなたはてきにそのうしろをわたしにけさせられたので、
わたしは自分じぶんにくものほろぼしました。
41かれらはたすけをさけもとめたが、すくものはなく、
しゅにむかってさけんだけれども、
かれらにこたえられなかったのです。
42わたしはかれらをかぜまえのちりのようにこまかにくだき、
ちまたのどろのようにてました。
43あなたはたみあらそいからわたしをすくい、
わたしをもろもろの国民くにたみのかしらとされました。
わたしのらなかったたみがわたしにつかえました。
44かれらはわたしのことくと、ただちにわたしにしたがい、
異邦いほう人々ひとびとはきて、わたしにへつらいました。
45異邦いほう人々ひとびとちしおれて、
そのしろからふるえながらてきました。
46しゅきておられます。わがいわはほむべきかな。
わがすくいかみはあがむべきかな。
47かみはわたしにあだをむくいさせ、
もろもろのたみをわたしのもとにしたがわせ、
48わたしのてきからわたしをすくされました。
まことに、あなたはわたしにさからって
おこりたつものうえにわたしをあげ、
不法ふほうひとからわたしをすくされました。
49このゆえにしゅよ、
わたしはもろもろの国民くにたみのなかであなたをたたえ、
あなたのみをほめうたいます。
50しゅはそのおうおおいなる勝利しょうりあたえ、
そのあぶらそそがれたものに、ダビデとその子孫しそんとに、
とこしえにいつくしみをくわえられるでしょう。

第一九篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1もろもろのてんかみ栄光えいこうをあらわし、
大空おおぞらはみのわざをしめす。
2この言葉ことばをかのにつたえ、
この知識ちしきをかのにつげる。
3はなすことなく、かたることなく、
そのこえきこえないのに、
4そのひびきはぜんにあまねく、
その言葉ことば世界せかいのはてにまでおよぶ。
かみのために幕屋まくやてんもうけられた。
5花婿はなむこがそのいわいのへやからてくるように、
また勇士ゆうしきそはしるように、そのみちよろこはしる。
6それはてんのはてからのぼって、
てんのはてにまで、めぐってく。
そのあたたまりをこうむらないものはない。
7しゅのおきては完全かんぜんであって、たましいきかえらせ、
しゅのあかしはたしかであって、無学むがくものかしこくする。
8しゅのさとしはただしくて、こころよろこばせ、
しゅいましめはまじりなくて、まなこあきらかにする。
9しゅおそれるみちきよらかで、
とこしえにえることがなく、
しゅのさばきは真実しんじつであって、ことごとくただしい。
10これらはきんよりも、おおくの純金じゅんきんよりもしたわしく、
またみつよりも、はちのしたたりよりもあまい。
11あなたのしもべは、これらによっていましめをうける。
これらをまもれば、おおいなるむくいがある。
12だれが自分じぶんのあやまちをることができましようか。
どうか、わたしをかくれたとがからはなってください。
13また、あなたのしもべをきとめて、
故意こいつみおかさせず、
これに支配しはいされることのないようにしてください。
そうすれば、わたしはあやまちのないものとなって、
おおいなるとがをまぬかれることができるでしょう。
14わがいわ、わがあがないぬしなるしゅよ、
どうか、わたしのくち言葉ことばと、こころおもいが
あなたのまえよろこばれますように。

第二〇篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅなやみのにあなたにこたえ、
ヤコブのかみのみがあなたをまもられるように。
2しゅ聖所せいじょからたすけをあなたにおくり、
シオンからあなたをささえ、
3あなたのもろもろのそなものをみこころにとめ、
あなたの燔祭はんさいをうけられるように。〔セラ
4しゅがあなたのこころねがいをゆるし、
あなたのはかりごとを
ことごとくげさせられるように。
5われらがあなたの勝利しょうりよろこびうたい、
われらのかみのみによってはたげるように。
しゅがあなたのもとめをすべてげさせられるように。
6いまわたしはる、
しゅはそのあぶらそそがれたものたすけられることを。
しゅはそのみぎによるおおいなる勝利しょうりをもって
そのせいなるてんからかれこたえられるであろう。
7あるもの戦車せんしゃほこり、あるものうまほこる。
しかしわれらは、われらのかみ
しゅのみほこる。
8かれらはかがみ、またたおれる。
しかしわれらはきて、まっすぐにつ。
9しゅよ、おう勝利しょうりをおさずけください。
われらがばわるとき、われらにおこたえください。

第二一篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、おうはあなたのちからによってよろこび、
あなたのたすけによって、
いかにおおきなよろこびをもつことでしょう。
2あなたはかれこころねがいをゆるし、
そのくちびるのもとめをいなまれなかった。〔セラ
3あなたはおおいなるめぐみをもってかれむかえ、
そのかしらに純金じゅんきんかんむりをいただかせられる。
4かれがいのちをもとめると、あなたはそれをかれにさずけ、
世々よよかぎりなくそのよわいをながくされた。
5あなたのたすけによってかれ栄光えいこうおおきい。
あなたはほまれ威厳いげんとをかれあたえられる。
6まことに、あなたはかれをとこしえにめぐまれたものとし、
まえよろこびをもってたのしませられる。
7おうしゅ信頼しんらいするゆえ、
いとたかもののいつくしみをこうむって、
うごかされることはない。
8あなたのはもろもろのてきたずし、
あなたのみぎはあなたをにくもの
たずすであろう。
9あなたがいかとき
かれらをえるのようにするであろう。
しゅはみいかりによってかれらをのみつくされる。
かれらをいつくすであろう。
10あなたはかれらのすえをからち、
かれらのたねひとらのなかからほろぼすであろう。
11たといかれらがあなたにむかってわることくわだて、
わるいはかりごとをおもいめぐらしても、
なしげることはできない。
12あなたはかれらをはしらせ、
あなたの弓弦ゆみづるって、かれらのかおをねらうであろう。
13しゅよ、ちからをあらわして、みずからをたかくしてください。
われらはあなたの大能たいのうをうたい、
かつほめたたえるでしょう。

第二二篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってあけぼののめじかのしらべにあわせてうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1わがかみ、わがかみ
なにゆえわたしをてられるのですか。
なにゆえとおはなれてわたしをたすけず、
わたしのなげきの言葉ことばかれないのですか。
2わがかみよ、わたしがひるよばわっても、
あなたはこたえられず、
よるよばわっても平安へいあんません。
3しかしイスラエルのさんびのうえしておられる
あなたはせいなるおかたです。
4われらの先祖せんぞたちはあなたに信頼しんらいしました。
かれらが信頼しんらいしたので、あなたはかれらをたすけられました。
5かれらはあなたにばわってすくわれ、
あなたに信頼しんらいしてはじをうけなかったのです。
6しかし、わたしはむしであって、ひとではない。
ひとにそしられ、たみあなどられる。
7すべてわたしをものは、わたしをあざあざわらい、
くちびるをし、かしらをうごかしてう、
8かれしゅをゆだねた、しゅかれたすけさせよ。
しゅかれよろこばれるゆえ、しゅかれすくわせよ」と。
9しかし、あなたはわたしをうまれさせ、
ははのふところにわたしをやすらかにまもられたかたです。
10わたしはうまれたときから、あなたにゆだねられました。
ははたいてからこのかた、
あなたはわたしのかみでいらせられました。
11わたしをとおはなれないでください。
なやみがちかづき、たすけるものがないのです。
12おおくの雄牛おうしはわたしをき、
バシャンのつよ雄牛おうしはわたしをかこみ、
13かきき、ほえたけるししのように、
わたしにむかってくちひらく。
14わたしはみずのようにそそされ、
わたしのほねはことごとくはずれ、
わたしの心臓しんぞうは、ろうのように、むねのうちでけた。
15わたしのちから陶器とうき破片はへんのようにかわき、
わたしのしたはあごにつく。
あなたはわたしをのちりにさせられる。
16まことに、いぬはわたしをめぐり、
あくおこなものれがわたしをかこんで、
わたしのあしつらぬいた。
17わたしは自分じぶんほねをことごとくかぞえることができる。
かれらはをとめて、わたしをる。
18かれらはたがいにわたしの衣服いふくけ、
わたしの着物きものをくじびきにする。
19しかししゅよ、とおはなれないでください。
わがちからよ、はやてわたしをおたすけください。
20わたしのたましいをつるぎから、
わたしのいのちをいぬちからからたすしてください。
21わたしをししのくちから、
くるしむわがたましい野牛のうしつのからすくしてください。
22わたしはあなたのみ兄弟きょうだいたちにげ、
会衆かいしゅうなかであなたをほめたたえるでしょう。
23しゅおそれるものよ、しゅをほめたたえよ。
ヤコブのもろもろのすえよ、しゅをあがめよ。
イスラエルのもろもろのすえよ、しゅをおじおそれよ。
24しゅくるしむものくるしみをかろんじ、いとわれず、
またこれにみかおかくすことなく、
そのさけぶときにかれたからである。
25おおいなる会衆かいしゅうなかで、
わたしのさんびはあなたからるのです。
わたしはしゅおそれるものまえで、
わたしのちかいをはたします。
26まずしいものべてくことができ、
しゅたずもとめるものしゅをほめたたえるでしょう。
どうか、あなたがたのこころがとこしえにきるように。
27のはてのものはみなおもして、しゅかえり、
もろもろのくにのやからはみな、
まえおがむでしょう。
28くにしゅのものであって、
しゅはもろもろの国民くにたみおさめられます。
29ほこたかぶるものはみなしゅおがみ、
ちりにくだものも、
おのれをきながらえさせえないものも、
みなそのみまえにひざまずくでしょう。
30子々孫々ししそんそんしゅつかえ、
人々ひとびとしゅのことをきたるべきまでかたつたえ、
31しゅがなされたそのすくい
のちうまれるたみにのべつたえるでしょう。

第二三篇

ダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅはわたしの牧者ぼくしゃであって、
わたしにはとぼしいことがない。
2しゅはわたしをみどり牧場まきばさせ、
いこいのみぎわにともなわれる。
3しゅはわたしのたましいをいきかえらせ、
のためにわたしをただしいみちみちびかれる。
4たといわたしはかげたにあゆむとも、
わざわいをおそれません。
あなたがわたしとともにおられるからです。
あなたのむちと、あなたのつえはわたしをなぐさめます。
5あなたはわたしのてきまえで、わたしのまええんもうけ、
わたしのこうべにあぶらをそそがれる。
わたしのさかずきはあふれます。
6わたしのきているかぎりは
かならめぐみといつくしみとがともなうでしょう。
わたしはとこしえにしゅみやむでしょう。

第二四篇

ダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1と、それにちるもの、
世界せかいと、そのなかにものとはしゅのものである。
2しゅはそのもとい大海たいかいのうえにすえ、
大川おおかわのうえにさだめられた。
3しゅやまのぼるべきものはだれか。
その聖所せいじょつべきものはだれか。
4きよく、こころのいさぎよいもの
そのたましいがむなしいことのぞみをかけないもの
いつわってちかわないものこそ、そのひとである。
5このようなひとしゅから祝福しゅくふくをうけ、
そのすくいかみからをうける。
6これこそしゅしたもののやから、
ヤコブのかみの、みかおもとめるもののやからである。〔セラ
7もんよ、こうべをあげよ。とこしえのよ、あがれ。
栄光えいこうおうがはいられる。
8栄光えいこうおうとはだれか。
つよいさましいしゅたたかいにいさましいしゅである。
9もんよ、こうべをあげよ。とこしえのよ、あがれ。
栄光えいこうおうがはいられる。
10この栄光えいこうおうとはだれか。万軍ばんぐんしゅ、これこそ栄光えいこうおうである。〔セラ

第二五篇

ダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、わがたましいはあなたをあおのぞみます。
2わがかみよ、わたしはあなたに信頼しんらいします。
どうか、わたしをはずかしめず、
わたしのてきほこらせないでください。
3すべてあなたをのぞものをはずかしめず、
みだりに信義しんぎにそむくものをはずかしめてください。
4しゅよ、あなたの大路おおじをわたしにらせ、
あなたのみちをわたしにおしえてください。
5あなたのまことをもって、わたしをみちびき、
わたしをおしえてください。
あなたはわがすくいかみです。
わたしはひねもすあなたをのぞみます。
6しゅよ、あなたのあわれみと、いつくしみとを
おもしてください。
これはいにしえからえることがなかったのです。
7わたしのわかときつみと、とがとを
おもさないでください。
しゅよ、あなたのめぐみのゆえに、
あなたのいつくしみにしたがって、
わたしをおもしてください。
8しゅめぐみふかく、かつただしくいらせられる。
それゆえ、しゅみちつみびとにおしえ、
9へりくだるもの公義こうぎみちびき、
へりくだるものにそのみちおしえられる。
10しゅのすべてのみちはその契約けいやくとあかしとをまもものには
いつくしみであり、まことである。
11しゅよ、みのために、わたしのつみをおゆるしください。
わたしのつみおおきいのです。
12しゅおそれるひとはだれか。
しゅはそのえらぶべきみちをそのひとおしえられる。
13かれはみずからさいわいにまい、
そのすえはぐであろう。
14しゅしたしみはしゅをおそれるもののためにあり、
しゅはその契約けいやくかれらにらせられる。
15わたしのつねしゅかっている。
しゅはわたしのあしあみからされるからである。
16わたしをかえりみ、わたしをあわれんでください。
わたしはひとりわびしくくるしんでいるのです。
17わたしのこころなやみをゆるめ、
わたしをくるしみからしてください。
18わたしのくるしみなやみをかえりみ、
わたしのすべてのつみをおゆるしください。
19わたしのてきがいかにおおく、
かつはげしいにくしみをもって
わたしをにくんでいるかをごらんください。
20わたしのたましいまもり、わたしをおたすけください。
わたしをはずかしめないでください。
わたしはあなたにたよんでいます。
21どうか、誠実せいじつ潔白けっぱくとが、
わたしをまもってくれるように。
わたしはあなたをのぞんでいます。
22かみよ、イスラエルをあがない、
すべてのなやみからすくいだしてください。

第二六篇

ダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、わたしをさばいてください。
わたしは誠実せいじつあゆみ、
まようことなくしゅ信頼しんらいしています。
2しゅよ、わたしをためし、わたしをこころみ、
わたしのこころおもいとをりきよめてください。
3あなたのいつくしみはわたしのまえにあり、
わたしはあなたのまことによってあゆみました。
4わたしはいつわ人々ひとびとともにすわらず、
偽善者ぎぜんしゃまじわらず、
5あくおこなもののつどいをにくみ、
しきものともにすわることをしません。
6しゅよ、わたしはあらって、つみのないことをしめし、
あなたの祭壇さいだんをめぐって、
7感謝かんしゃうたこえたかくうたい、
あなたのくすしきみわざをことごとくのべつたえます。
8しゅよ、わたしはあなたのまわれるいえと、
あなたの栄光えいこうのとどまるところとをあいします。
9どうか、わたしをつみびととともに、
わたしのいのちを、なが人々ひとびとともに、
らないでください。
10かれらのにはわるくわだてがあり、
かれらのみぎは、まいないでちています。
11しかしわたしは誠実せいじつあゆみます。
わたしをあがない、わたしをあわれんでください。
12わたしのあしたいらかなところっています。
わたしは会衆かいしゅうのなかでしゅをたたえましょう。

第二七篇

ダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅはわたしのひかり、わたしのすくいだ、
わたしはだれをおそれよう。
しゅはわたしのいのちのとりでだ。
わたしはだれをおじおそれよう。
2わたしのあだ、わたしのてきであるあくおこなものどもが、
おそってきて、わたしをそしり、わたしをめるとき、
かれらはつまずきたおれるであろう。
3たとい軍勢ぐんぜい陣営じんえいって、わたしをめても、
わたしのこころおそれない。
たといいくさがって、わたしをめても、
なおわたしはみずからたのむところがある。
4わたしは一つのことしゅねがった、
わたしはそれをもとめる。
わたしのきるかぎり、しゅいえんで、
しゅのうるわしきを、そのみやたずねきわめることを。
5それはしゅなやみのに、
その仮屋かりやのうちにわたしをひそませ、
その幕屋まくやおくにわたしをかくし、
いわうえにわたしをたかかれるからである。
6いまわたしのこうべはわたしをめぐるてきうえ
たかくあげられる。
それゆえ、わたしはしゅ幕屋まくや
よろこびのこえをあげて、いけにえをささげ、
うたって、しゅをほめたたえるであろう。
7しゅよ、わたしがこえをあげてばわるとき、
いて、わたしをあわれみ、わたしにこたえてください。
8あなたはおおせられました、
「わがかおをたずねもとめよ」と。
あなたにむかって、わたしのこころいます、
しゅよ、わたしはみかおをたずねもとめます」と。
9かおをわたしにかくさないでください。
いかってあなたのしもべを退しりぞけないでください。
あなたはわたしのたすけです。
わがすくいかみよ、わたしをし、
わたしをてないでください。
10たとい父母ふぼがわたしをてても、
しゅがわたしをむかえられるでしょう。
11しゅよ、あなたのみちをわたしにおしえ、
わたしのあだのゆえに、
わたしをたいらかなみちみちびいてください。
12わたしのあだののぞむがままに、
わたしをわたさないでください。
いつわりのあかしをするものがわたしにさからっておこり、
暴言ぼうげんくからです。
13わたしはしんじます、
けるものでわたしはしゅめぐみをることを。
14しゅのぞめ、つよく、かつ雄々おおしくあれ。
しゅのぞめ。

第二八篇

ダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、わたしはあなたにむかってばわります。
わがいわよ、わたしにむかって
みみしいとならないでください。
もしあなたがだまっておられるならば、おそらく、
わたしははかくだものひとしくなるでしょう。
2わたしがあなたにむかってたすけをもとめ、
あなたの至聖所しせいじょにむかってをあげるとき、
わたしのねがいのこえいてください。
3しきものおよびあくおこなものらととも
わたしをかないでください。
かれらはそのとなびととむつまじくかたるけれども、
そのこころには害悪がいあくをいだくものです。
4どうぞ、そのわざにしたがい、
そのしきおこないにしたがってかれらにむくい、
そののわざにしたがってかれらにむくい、
そのくべきばつかれらにあたえてください。
5かれらはしゅのもろもろのみわざと、
のわざとをかえりみないゆえに、
しゅかれらをたおして、ふたたてられることはない。
6しゅはほむべきかな。
しゅはわたしのねがいのこえかれた。
7しゅはわがちから、わがたて
わたしのこころしゅたのむ。
わたしはたすけをたので、わたしのこころおおいによろこび、
うたをもってしゅをほめたたえる。
8しゅはそのたみちから
そのあぶらそそがれたものすくいのとりでである。
9どうぞ、あなたのたみすくい、あなたのぎょうめぐみ、
かれらの牧者ぼくしゃとなって、とこしえにかれらをいだきみちびいてください。

第二九篇

ダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみらよ、しゅせよ、
栄光えいこうちからとをしゅせよ。
2栄光えいこうしゅせよ、
せいなるよそおいをもってしゅおがめ。
3しゅのみこえみずうえにあり、
栄光えいこうかみかみなりをとどろかせ、
しゅだいみずうえにおられる。
4しゅのみこえちからがあり、
しゅのみこえ威厳いげんがある。
5しゅのみこえ香柏こうはくくだき、
しゅはレバノンの香柏こうはくくだかれる。
6しゅはレバノンをうしのようにおどらせ、
シリオンをわか野牛のうしのようにおどらされる。
7しゅのみこえほのおをひらめかす。
8しゅのみこえ荒野あらのふるわせ、
しゅはカデシの荒野あらのふるわされる。
9しゅのみこえはかしのきあげ、またはやしはだかにする。
そのみやで、すべてのものはばわってう、
栄光えいこう」と。
10しゅは洪みずうえし、
しゅはみくらにして、とこしえにおうであらせられる。
11しゅはそのたみちからあたえ、
平安へいあんをもってそのたみ祝福しゅくふくされるであろう。

第三〇篇

<ruby>宮<rp>(</rp><rt>みや</rt><rp>)</rp></ruby>をささげるときにうたったダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、わたしはあなたをあがめます。
あなたはわたしをきあげ、
てきがわたしのことによってよろこぶのを、
ゆるされなかったからです。
2わがかみしゅよ、
わたしがあなたにむかってたすけをさけもとめると、
あなたはわたしをいやしてくださいました。
3しゅよ、あなたはわたしのたましい陰府よみからひきあげ、
はかくだもののうちから、
わたしをかえらせてくださいました。
4しゅ聖徒せいとよ、しゅをほめうたい、
そのせいなるみ感謝かんしゃせよ。
5そのいかりはただつかのまで、
そのめぐみはいのちのかぎりながいからである。
よるはよもすがらきかなしんでも、
あさともよろこびがる。
6わたしはやすらかなときった、
「わたしはけっしてうごかされることはない」と。
7しゅよ、あなためぐみをもって、
わたしをゆるがないやまのようにかたくされました。
あなたがみかおをかくされたので、
わたしはおじまどいました。
8しゅよ、わたしはあなたにばわりました。
ひたすらしゅねがいました、
9「わたしがはかくだるならば、
わたしのになんのえきがあるでしょうか。
ちりはあなたをほめたたえるでしょうか。
あなたのまことをのべつたえるでしょうか。
10しゅよ、いてください、わたしをあわれんでください。
しゅよ、わたしのたすけとなってください」と。
11あなたはわたしのために、なげきをおどりにかえ、
荒布あらぬのき、よろこびをわたしのおびとされました。
12これはわたしのたましいがあなたをほめたたえて、
くちをつぐむことのないためです。
わがかみしゅよ、
わたしはとこしえにあなたに感謝かんしゃします。

第三一篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、わたしはあなたにたのみます。
とこしえにわたしをはずかしめず、
あなたのをもってわたしをおたすけください。
2あなたのみみをわたしにかたむけて、
すみやかにわたしをおすくいください。
わたしのためにのがれのいわとなり、
わたしをすく堅固けんごしろとなってください。
3まことに、あなたはわたしのいわ、わたしのしろです。
のためにわたしをき、わたしをみちびき、
4わたしのためにひそかにもうけたあみから
わたしをしてください。
あなたはわたしのどころです。
5わたしは、わがたましいをみにゆだねます。
しゅ、まことのかみよ、
あなたはわたしをあがなわれました。
6あなたはむなしい偶像ぐうぞうこころせるものにくまれます。
しかしわたしはしゅ信頼しんらいし、
7あなたのいつくしみをよろこたのしみます。
あなたがわたしのくるしみをかえりみ、
わたしのなやみにみこころをとめ、
8わたしをてきにわたさず、
わたしのあしひろところたせられたからです。
9しゅよ、わたしをあわれんでください。
わたしはなやくるしんでいます。
わたしのうれいによっておとろえ、
わたしのたましいも、からだもまたおとろえました。
10わたしのいのちはかなしみによってえゆき、
わたしのとしなげきによってえさり、
わたしのちからくるしみによってき、
わたしのほねれはてました。
11わたしはすべてのあだにそしられるものとなり、
となびとにはおそれられ、
ひとにはおそるべきものとなり、
ちまたでわたしをものけてげます。
12わたしはんだもののようにひとこころわすれられ、
やぶれたうつわのようになりました。
13まことに、わたしはおおくのひとのささやくのをきます、
いたところおそるべきことがある」と。
かれらはわたしにさからってともにはかり、
わたしのいのちをろうと、たくらむのです。
14しかし、しゅよ、わたしはあなたに信頼しんらいして、います、
「あなたはわたしのかみである」と。
15わたしのときはあなたのみにあります。
わたしをわたしのてきと、
わたしをてるものからすくしてください。
16かおをしもべのうえかがやかせ、
いつくしみをもってわたしをおすくいください。
17しゅよ、わたしはあなたにばわります、
わたしをはずかしめないでください。
しきものはじをうけさせ、
かれらにこえをあげさせずに陰府よみかせてください。
18たかぶりとあなどりとをもってただしいものをみだりにそしる
いつわりのくちびるをつぐませてください。
19あなたをおそれるもののためにたくわえ、
あなたにたのもののために
ひとらのまえほどこされたあなたのめぐみは
いかにおおいなるものでしょう。
20あなたはかれらをみまえのひそかなところかくして
人々ひとびとのはかりごとをまぬかれさせ、
また仮屋かりやのうちにひそませて
したあらそいをけさせられます。
21しゅはほむべきかな、
包囲ほういされたまちのようにわたしがかこまれたとき、
しゅおどろくばかりに、いつくしみをわたしにしめされた。
22わたしはおどろきあわててった、
「わたしはあなたのまえからたれた」と。
しかしわたしがあなたにたすけをもとめたとき、
わたしのねがいをきいれられた。
23すべての聖徒せいとよ、しゅあいせよ。
しゅ真実しんじつものまもられるが、
おごりふるまうものにはしたたかにむくいられる。
24すべてしゅのぞものよ、
つよくあれ、こころ雄々おおしくせよ。

第三二篇

ダビデのマスキールの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1そのとががゆるされ、
そのつみがおおいされるものはさいわいである。
2しゅによって不義ふぎわされず、
そのれいいつわりのないひとはさいわいである。
3わたしが自分じぶんつみいあらわさなかったときは、
ひねもすくるしみうめいたので、
わたしのほねはふるびおとろえた。
4あなたのみひるよるも、
わたしのうえおもかったからである。
わたしのちからは、なつのひでりによってかれるように、
かれてた。〔セラ
5わたしは自分じぶんつみをあなたにらせ、
自分じぶん不義ふぎかくさなかった。
わたしはった、
「わたしのとがをしゅ告白こくはくしよう」と。
そのときあなたはわたしのおかしたつみをゆるされた。〔セラ
6このゆえに、すべてかみうやまものはあなたにいのる。
大水おおみずせるなやみのときにも
そのおよぶことはない。
7あなたはわたしのかくであって、
わたしをまもってなやみをまぬかれさせ、
すくいをもってわたしをかこまれる。〔セラ
8わたしはあなたをおしえ、あなたのくべきみちしめし、
わたしのをあなたにとめて、さとすであろう。
9あなたはさとりのないうまのようであってはならない。
また騾馬らばのようであってはならない。
かれらはくつわ、たづなをもっておさえられなければ、
あなたにしたがわないであろう。
10しきものかなしみがおおい。
しかししゅ信頼しんらいするものはいつくしみでかこまれる。
11ただしきものよ、しゅによってよろこたのしめ、
すべてこころなおものよ、よろこびのこえたかくあげよ。

第三三篇


1ただしきものよ、しゅによってよろこべ、
さんびはなおものにふさわしい。
2ことをもってしゅをさんびせよ、
十弦じゅうげん立琴たてごとをもってしゅをほめたたえよ。
3あたらしいうたしゅにむかってうたい、
よろこびのこえをあげてたくみにことをかきならせ。
4しゅのみことばはなおく、
そのすべてのみわざは真実しんじつだからである。
5しゅ正義せいぎ公平こうへいとをあいされる。
しゅのいつくしみでちている。
6もろもろのてんしゅのみことばによってつくられ、
てん万軍ばんぐんしゅくちいきによってつくられた。
7しゅうみみずみずがめのなかあつめるようにあつめ、
ふかふちくらにおさめられた。
8ぜんしゅおそれ、
むすべてのものしゅおそれかしこめ。
9しゅおおせられると、そのようになり、
めいじられると、かたったからである。
10しゅはもろもろのくにのはかりごとをむなしくし、
もろもろのたみくわだてをくじかれる。
11しゅのはかりごとはとこしえにち、
そのみこころのおもいは世々よよつ。
12しゅをおのがかみとするくにはさいわいである。
しゅがそのぎょうとしてえらばれたたみはさいわいである。
13しゅてんからおろされ、
すべてのひとらを
14そのおられるところから
むすべてのひとをながめられる。
15しゅはすべてかれらのこころつくり、
そのすべてのわざにこころをとめられる。
16おうはその軍勢ぐんぜいおおきによってすくいない。
勇士ゆうしはそのちからおおいなるによってたすけをない。
17うま勝利しょうりたのみとならない。
そのおおいなるちからひとたすけることはできない。
18よ、しゅしゅおそれるものうえにあり、
そのいつくしみをのぞものうえにある。
19これはしゅかれらのたましいからすくい、
ききんのときにもきながらえさせるためである。
20われらのたましいしゅのぞむ。
しゅはわれらのたすけ、われらのたてである。
21われらはしゅせいなるみ信頼しんらいするがゆえに、
われらのこころしゅにあってよろこぶ。
22しゅよ、われらがのぞむように、
あなたのいつくしみをわれらのうえにたれてください。

第三四篇

ダビデがアビメレクの<ruby>前<rp>(</rp><rt>まえ</rt><rp>)</rp></ruby>で<ruby>狂<rp>(</rp><rt>くる</rt><rp>)</rp></ruby>ったさまをよそおい、<ruby>追<rp>(</rp><rt>お</rt><rp>)</rp></ruby>われて<ruby>出<rp>(</rp><rt>で</rt><rp>)</rp></ruby>ていったときの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1わたしはつねしゅをほめまつる。
そのさんびはわたしのくちえない。
2わがたましいしゅによってほこる。
くるしむものはこれをいてよろこぶであろう。
3わたしとともしゅをあがめよ、
われらはともにみをほめたたえよう。
4わたしがしゅもとめたとき、しゅはわたしにこたえ、
すべてのおそれからわたしをたすされた。
5しゅあおて、ひかりよ、
そうすれば、あなたがたは、
じてかおあかくすることはない。
6このくるしむものばわったとき、しゅいて、
すべてのなやみからすくされた。
7しゅ使つかいしゅおそれるもののまわりに
じんをしいてかれらをたすけられる。
8しゅめぐみふかきことをあじわいれ、
しゅたのひとはさいわいである。
9しゅ聖徒せいとよ、しゅおそれよ、
しゅおそれるものにはとぼしいことがないからである。
10わかきししはとぼしくなってえることがある。
しかししゅもとめるものものけることはない。
11らよ、てわたしにけ、
わたしはしゅおそるべきことをあなたがたにおしえよう。
12さいわいをようとして、いのちをしたい、
ながらえることをこのひとはだれか。
13あなたのしたをおさえてあくわせず、
あなたのくちびるをおさえていつわりをわすな。
14あくはなれてぜんをおこない、
やわらぎをもとめて、これをつとめよ。
15しゅただしいひとをかえりみ、
そのみみかれらのさけびにかたむく。
16しゅのみかおあくおこなものにむかい、
その記憶きおくからほろぼされる。
17ただしいものたすけをさけもとめるとき、しゅいて、
かれらをそのすべてのなやみからたすされる。
18しゅこころくだけたものちかく、
たましいのいくずおれたものすくわれる。
19ただしいものにはわざわいおおい。
しかし、しゅはすべてそのなかからかれたすされる。
20しゅかれほねをことごとくまもられる。
その一つだにられることはない。
21あくしきものころす。
ただしいものにくものつみさだめられる。
22しゅはそのしもべらのいのちをあがなわれる。
しゅたのものはひとりだに
つみさだめられることはない。

第三五篇

ダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、わたしとあらそものとあらそい、
わたしとたたかものたたかってください。
2たて大盾おおだてとをって、
わたしをたすけるためにちあがってください。
3やりとげやりとをいて、
わたしにせまものちむかい、
「わたしはおまえのすくいである」と、
わたしにってください。
4どうか、わたしのいのちもとめるもの
はずかしめ、いやしめ、
わたしにむかってあくをたくらむもの退しりぞけ、
あわてふためかせてください。
5かれらをかぜまえのもみがらのようにし、
しゅ使つかいかれらをいやらせてください。
6かれらのみちくらく、なめらかにし、
しゅ使つかいかれらをかせてください。
7かれらはゆえなくわたしのためにあみかくし、
ゆえなくわたしのためにあなったからです。
8不意ふいほろびをかれらにのぞませ、
みずからかくしたあみにとらえられ、
かれらをほろびにおちいらせてください。
9そのときわがたましいしゅによってよろこび、
そのすくいをもってたのしむでしょう。
10わたしのほねはことごとくうでしょう、
しゅよ、だれかあなたにたぐうべきものがありましょう。
あなたはよわものつよものからたすし、
よわものまずしいものを、
かすめうばものからたすされるかたです」と。
11悪意あくいのある証人しょうにんおこって、
わたしのらないことをわたしにたずねる。
12かれらはあくをもってわたしのぜんむくい、
わがたましいるべなきものとした。
13しかし、わたしはかれらがんだとき、
荒布あらぬのをまとい、断食だんじきしてわがくるしめた。
わたしはむねにこうべをたれていのった、
14ちょうど、わがとも、わが兄弟きょうだいのために
かなしんだかのように。
わたしはははをいたむもののように
かなしみうなだれてあるきまわった。
15しかしかれらはわたしのつまずくとき、よろこびつどい、
ともにあつまってわたしをめた。
わたしのらない他国たこくもの
わたしをののしってやめなかった。
16かれらはますます、けがす言葉ことばをもってあざけり、
わたしにむかってをかみならした。
17しゅよ、いつまであなたはながめておられますか、
わたしをかれらの破壊はかいから、
わたしのいのちをわかきししからすくしてください。
18わたしはおおいなるつどいのなかで、あなたに感謝かんしゃし、
おおくのたみなかで、あなたをほめたたえるでしょう。
19いつわってわたしのてきとなったものどもの
わたしについてよろこぶことをゆるさないでください。
ゆえなく、わたしをにくものどもの
たがいにくばせすることをゆるさないでください。
20かれらは平和へいわかたらず、
くにのうちにおだやかにものにむかって
あざむきの言葉ことばをたくらむからです。
21かれらはわたしにむかってくちをあけひろげ、
「あはぁ、あはぁ、われらのはそれをた」と
います。
22しゅよ、あなたはこれをられました。
もださないでください。
しゅよ、わたしにとおざからないでください。
23わがかみ、わがしゅよ、
わがさばきのため、わがうったえのためにふるいたち、
をさましてください。
24わがかみしゅよ、
あなたのにしたがってわたしをさばき、
わたしのことについてかれらをよろこばせないでください。
25かれらにそのこころのうちで、
「あはぁ、われらのねがったことがたっせられた」と
わせないでください。
またかれらに「われらはかれほろぼしつくした」と
わせないでください。
26わたしのわざわいよろこものどもを
ともにじ、あわてふためかせてください。
わたしにむかってほこりたかぶるものどもに
はじと、はずかしめとをせてください。
27わたしのよろこものをば
よろこびのこえをあげてよろこばせ、
「そのしもべの幸福こうふくよろこばれるしゅおおいなるかな」と
つねにわせてください。
28わたしのしたはひねもすあなたのと、
あなたのほまれとをかたるでしょう。

第三六篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせた<ruby>主<rp>(</rp><rt>しゅ</rt><rp>)</rp></ruby>のしもべダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1とがはしきものにむかい、そのこころのうちにう。
そのまえかみおそれるおそれはない。
2かれ自分じぶん不義ふぎがあらわされないため、
またにくまれないために、みずからそのでおもねる。
3そのくち言葉ことばはよこしまとあざむきである。
かれ知恵ちえることと、ぜんおこなこととをやめた。
4かれはそのとこうえでよこしまなことをたくらみ、
よからぬみちをおいて、あくをきらわない。
5しゅよ、あなたのいつくしみはてんにまでおよび、
あなたのまことはくもにまでおよぶ。
6あなたのかみやまのごとく、
あなたのさばきはおおきなふちのようだ。
しゅよ、あなたはひとけものとをすくわれる。
7かみよ、あなたのいつくしみはいかにたっといことでしょう。
ひとらはあなたのつばさのかげにどころ
8あなたのいえゆたかなのによってりる。
あなたはそのたのしみのかわみずかれらにませられる。
9いのちのいずみはあなたのもとにあり、
われらはあなたのひかりによってひかりる。
10どうか、あなたをものえずいつくしみをほどこし、
こころなおものえずすくいほどこしてください。
11たかぶるものあしがわたしをみ、
しきものがわたしをすことを
ゆるさないでください。
12あくおこなものはそこにたおれ、
かれらはせられて、きあがることはできない。

第三七篇

ダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1あくをなすもののゆえに、こころなやますな。
不義ふぎおこなもののゆえに、ねたみをおこすな。
2かれらはやがてくさのようにおとろえ、
青菜あおなのようにしおれるからである。
3しゅ信頼しんらいしてぜんおこなえ。
そうすればあなたはこのくにんで、やすきをる。
4しゅによってよろこびをなせ。
しゅはあなたのこころねがいをかなえられる。
5あなたのみちしゅにゆだねよ。
しゅ信頼しんらいせよ、しゅはそれをなしとげ、
6あなたのひかりのようにあきらかにし、
あなたのただしいことを真昼まひるのようにあきらかにされる。
7しゅまえにもだし、しのびてしゅのぞめ。
おのがみちあゆんでさかえるもののゆえに、
わるいはかりごとをげるひとのゆえに、こころなやますな。
8いかりをやめ、いきどおりをてよ。
こころなやますな、これはただあくおこなうにいたるのみだ。
9あくおこなものほろぼされ、
しゅのぞものくにぐからである。
10しきものはただしばらくで、うせる。
あなたはかれところをつぶさにたずねてもかれはいない。
11しかし柔和にゅうわものくにぎ、
ゆたかな繁栄はんえいをたのしむことができる。
12しきものただしいものにむかって
はかりごとをめぐらし、これにむかってがみする。
13しかししゅしきものわらわれる、
かれるのをられるからである。
14しきものはつるぎをき、ゆみって、
まずしいものとぼしいものとをたおし、
なおあゆものころそうとする。
15しかしそのつるぎはおのがむねし、
そのゆみられる。
16ただしいひとものすくないのは、
おおくのしきのものゆたかなのにまさる。
17しきものうでられるが、
しゅただしいものたすけささえられるからである。
18しゅまったもののもろもろのられる。
かれらのぎょうはとこしえにつづく。
19かれらはわざわいときにもはじをこうむらず、
ききんのにもりる。
20しかし、しきものほろび、
しゅてき牧場まきばさかえのれるようにえ、
けむりのようにえうせる。
21しきものものりてかえすことをしない。
しかしただしいひと寛大かんだいで、ほどこあたえる。
22しゅ祝福しゅくふくされたものくにぎ、
しゅにのろわれたものほろぼされる。
23ひとあゆみはしゅによってさだめられる。
しゅはそのみちよろこばれる。
24たといそのひとたおれても、
まったせられることはない、
しゅがそのたすけささえられるからである。
25わたしは、むかしとしわかかったときも、年老としおいたいまも、
ただしいひとてられ、あるいはその子孫しそん
食物しょくもついあるくのをたことがない。
26ただしいひとつね寛大かんだいで、ものあたえ、
その子孫しそん祝福しゅくふくる。
27あくをさけて、ぜんおこなえ。
そうすれば、あなたはとこしえにむことができる。
28しゅ公義こうぎあいし、
その聖徒せいと見捨みすてられないからである。
ただしいものはとこしえにたすまもられる。
しかし、しきもの子孫しそんほろぼされる。
29ただしいものくにぎ、
とこしえにそのなかむことができる。
30ただしいものくち知恵ちえかたり、
そのした公義こうぎべる。
31そのこころにはかみのおきてがあり、
そのあゆみはすべることがない。
32しきものただしいひとをうかがい、
これをころそうとはかる。
33しゅただしいひとしきものにゆだねられない、
またさばかれるとき、これをつみさだめられることはない。
34しゅのぞめ、そのみちまもれ。
そうすれば、しゅはあなたをげて、くにがせられる。
あなたはしきもの
ほろぼされるのをるであろう。
35わたしはしきものほこって、
レバノンの香柏こうはくのようにそびえたつのをた。
36しかし、わたしがとおぎると、
よ、かれはいなかった。
わたしはかれたずねたけれどもつからなかった。
37まったひとをそそぎ、なおひとよ。
おだやかなひとには子孫しそんがある。
38しかしつみおかものどもはともほろぼされ、
しきもの子孫しそんたれる。
39ただしいひとすくいしゅからる。
しゅかれらのなやみのときどころである。
40しゅかれらをたすけ、かれらをはなち、
かれらをしきものどもからはなってすくわれる。
かれらはしゅたのむからである。

第三八篇

<ruby>記念<rp>(</rp><rt>きねん</rt><rp>)</rp></ruby>のためにうたったダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、あなたのいきどおりをもってわたしをめず、
はげしいいかりをもってわたしをらさないでください。
2あなたのがわたしにさり、
あなたのがわたしのうえにくだりました。
3あなたのいかりによって、
わたしのにくにはまったきところなく、
わたしのつみによって、
わたしのほねにはすこやかなところはありません。
4わたしの不義ふぎはわたしのあたまえ、
重荷おもにのようにおもくてうことができません。
5わたしのおろかによって、
わたしのきず悪臭あくしゅうはなち、くされただれました。
6わたしはれかがんで、いたくうなだれ、
ひねもすかなしんであるくのです。
7わたしのこしはことごとくけ、
わたしのにくにはまったきところがありません。
8わたしはおとろえはて、いたくちひしがれ、
わたしのこころはげしいさわぎによってうめきさけびます。
9しゅよ、わたしのすべてのねがいはあなたにられ、
わたしのなげきはあなたにかくれることはありません。
10わたしのむねはげしくち、わたしのちからおとろえ、
わたしのひかりもまた、わたしをはなりました。
11わがとも、わがともがらは
わたしのわざわいはなれてち、
わが親族しんぞくもまたとおはなれてっています。
12わたしのいのちをもとめるものはわなをもうけ、
わたしをそこなおうとするものほろぼすことをかたり、
ひねもすあざむくことをはかるのです。
13しかしわたしはみみしいのようにかず、
おしのようにくちひらきません。
14まことに、わたしはかないひとのごとく、
議論ぎろんくちにしないひとのようです。
15しかし、しゅよ、わたしはあなたをのぞみます。
わがかみしゅよ、
あなたこそわたしにこたえられるのです。
16わたしはいのります、「わがあしのすべるとき、
わたしにむかってたかぶるかれらに
わたしのことによってよろこぶことを
ゆるさないでください」と。
17わたしはたおれるばかりになり、
わたしのくるしみはつねにわたしとともにあります。
18わたしは、みずから不義ふぎいあらわし、
わがつみのためにかなしみます。
19ゆえなく、わたしにてきするものつよく、
いつわってわたしをにくものおおいのです。
20あくをもってぜんむくいるものは、
わたしがよいことしたがうがゆえに、わがあだとなります。
21しゅよ、わたしをてないでください。
わがかみよ、わたしにとおざからないでください。
22しゅ、わがすくいよ、
すみやかにわたしをおたすけください。

第三九篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>エドトンによってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1わたしはった、「したをもってつみおかさないために、
わたしのみちつつしみ、
しきもののわたしのまえにあるあいだ
わたしのくちにくつわをかけよう」と。
2わたしはもくして物言ものいわず、むなしく沈黙ちんもくまもった。
しかし、わたしのなやみはさらにひどくなり、
3わたしのこころはわたしのうちにねっし、
おもいつづけるほどにえたので、
わたしはしたをもってかたった。
4しゅよ、わがおわりと、
わがかずのどれほどであるかをわたしにらせ、
わがいのちのいかにはかないかをらせてください。
5よ、あなたはわたしのをつかのまとされました。
わたしの一生いっしょうはあなたのまえではにひとしいのです。
まことに、すべてのひとはそのさかんなときでも
いきにすぎません。〔セラ
6まことにひとかげのように、さまよいます。
まことにかれらはむなしいことのために
さわぎまわるのです。
かれみたくわえるけれども、
だれがそれをおさめるかをりません。
7しゅよ、いまわたしはなにのぞみましょう。
わたしののぞみはあなたにあります。
8わたしをすべてのとがからたすし、
おろかなものにわたしをあざけらせないでください。
9わたしはもくしてくちひらきません。
あなたがそれをなされたからです。
10あなたがくだされたわざわい
わたしからってください。
わたしはあなたのみらされることにより
ほろびるばかりです。
11あなたはつみめてひとらされるとき、
そのしたよろこぶものを、しみがうように、
ほろぼされるのです。
まことにすべてのひといきにすぎません。〔セラ
12しゅよ、わたしのいのりき、
わたしのさけびにみみかたむけ、
わたしのなみだて、もださないでください。
わたしはあなたにせるたびびと、
わがすべての先祖せんぞたちのように寄留者きりゅうしゃです。
13わたしがって、うせないまえに、
かおをそむけて、わたしをよろこばせてください」。

第四〇篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1わたしはしのんでしゅのぞんだ。
しゅみみかたむけて、わたしのさけびをかれた。
2しゅはわたしをほろびのあなから、どろぬまからきあげて、
わたしのあしいわうえにおき、
わたしのあゆみをたしかにされた。
3しゅあたらしいうたをわたしのくちさづけ、
われらのかみにささげるさんびのうた
わたしのくちさづけられた。
おおくのひとはこれをおそれ、
かつしゅ信頼しんらいするであろう。
4しゅをおのがたのみとするひと
たかぶるものにたよらず、
いつわりのかみまよものにたよらないひとはさいわいである。
5わがかみしゅよ、あなたのくすしきみわざと、
われらをおもうみおもいとはおおくて、
くらべうるものはない。
わたしはこれをかたべようとしても
おおくてかぞえることはできない。
6あなたはいけにえとそなものとをよろこばれない。
あなたはわたしのみみひらかれた。
あなたは燔祭はんさい罪祭ざいさいとをもとめられない。
7そのときわたしはった、「よ、わたしはまいります。
しょまきに、わたしのためにしるされています。
8わがかみよ、わたしはみこころをおこなうことをよろこびます。
あなたのおきてはわたしのこころのうちにあります」と。
9わたしはおおいなる集会しゅうかいで、
すくいについてのよろこびのおとずれをしめしました。
よ、わたしはくちびるをじませんでした。
しゅよ、あなたはこれをごぞんじです。
10わたしはあなたのすくいこころのうちにかくしおかず、
あなたのまこととすくいとをしめしました。
わたしはあなたのいつくしみとまこととを
おおいなる集会しゅうかいかくしませんでした。
11しゅよ、あなたのあわれみをわたしにしまず、
あなたのいつくしみとまこととをもって
つねにわたしをおまもりください。
12かぞえがたいわざわいがわたしをかこみ、
わたしの不義ふぎがわたしにせまって、
物見ものみることができないまでになりました。
それはわたしのあたまよりもおおく、
わたしのこころえうせるばかりになりました。
13しゅよ、みこころならばわたしをおすくいください。
しゅよ、すみやかにわたしをおたすけください。
14わたしのいのちをうばおうとたずもとめるものどもを
ことごとくじあわてさせてください。
わたしのそこなわれることをねがものどもを
うしろに退しりぞかせ、はじわせてください。
15わたしにむかって「あはぁ、あはぁ」とものどもを
自分じぶんはじによっておそれおののかせてください。
16しかし、すべてあなたをたずもとめるもの
あなたによってよろこたのしむように。
あなたのすくいあいするもの
つねに「しゅおおいなるかな」ととなえるように。
17わたしはまずしく、かつとぼしい。
しかししゅはわたしをかえりみられます。
あなたはわがたすけ、わが救主すくいぬしです。
わがかみよ、ためらわないでください。

第四一篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1まずしいものをかえりみるひとはさいわいである。
しゅはそのようなひとなやみのすくされる。
2しゅかれまもって、きながらえさせられる。
かれはこのにあって、さいわいなものばれる。
あなたはかれをそのてき欲望よくぼうにわたされない。
3しゅかれをそのやまいとこでささえられる。
あなたはかれとき、そのやまいをことごとくいやされる。
4わたしはった、「しゅよ、わたしをあわれみ、
わたしをいやしてください。
わたしはあなたにむかってつみおかしました」と。
5わたしのてきはわたしをそしってう、
「いつかれに、そのがほろびるであろうか」と。
6そのひとりがわたしをようとしてるとき、
かれいつわりをかたり、そのこころによこしまをあつめ、
そとてはそれをいふらす。
7すべてわたしをにくもの
わたしについてともにささやき、
わたしのためにわざわいおもいめぐらす。
8かれらはう、「かれに一つのたたりがつきまとったから、
たおしてふたたきあがらないであろう」と。
9わたしの信頼しんらいしたしたしいとも
わたしのパンをべたしたしいともさえも
わたしにそむいてくびすをあげた。
10しかししゅよ、わたしをあわれみ、
わたしをたすおこしてください。
そうすればわたしはかれらにむくかえすことができます。
11わたしのてきがわたしにてないことによって、
あなたがわたしをよろこばれることを
わたしはります。
12あなたはわたしのまったきによって、
わたしをささえ、とこしえにみまえかれます。
13イスラエルのかみしゅ
とこしえからとこしえまでほむべきかな。
アァメン、アァメン。

第四二篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたコラの<ruby>子<rp>(</rp><rt>こ</rt><rp>)</rp></ruby>のマスキールの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみよ、しかが谷川たにがわしたいあえぐように、
わがたましいもあなたをしたいあえぐ。
2わがたましいはかわいているようにかみしたい、
いけるかみしたう。
いつ、わたしはってかみのみかお
ることができるだろうか。
3人々ひとびとがひねもすわたしにむかって
「おまえのかみはどこにいるのか」といつづけるあいだ
わたしのなみだひるよるもわたしの食物しょくもつであった。
4わたしはかつてまつりまもおおくのひととも
れをなしてき、
よろこびと感謝かんしゃうたをもってかれらをかみいえみちびいた。
いまこれらのことおもおこして、
わがたましいをそそぎすのである。
5わがたましいよ、なにゆえうなだれるのか。
なにゆえわたしのうちにおもいみだれるのか。
かみのぞめ。
わたしはなおわがたすけ、
わがかみなるしゅをほめたたえるであろう。
6わがたましいはわたしのうちにうなだれる。
それで、わたしはヨルダンのから、またヘルモンから、
ミザルのやまからあなたをおもおこす。
7あなたの大滝おおたきひびきによって淵々ふちぶちびこたえ、
あなたのなみ、あなたの大波おおなみ
ことごとくわたしのうええていった。
8ひるには、しゅはそのいつくしみをほどこし、
よるには、そのうたすなわちわがいのちのかみにささげる
いのりがわたしとともにある。
9わたしはわがいわなるかみう、
なにゆえわたしをおわすれになりましたか。
なにゆえわたしはてきのしえたげによって
かなしみあるくのですか」と。
10わたしのあだはほねくだけるばかりに
わたしをののしり、
ひねもすわたしにむかって
「おまえのかみはどこにいるのか」とう。
11わがたましいよ、なにゆえうなだれるのか。
なにゆえわたしのうちにおもいみだれるのか。
かみのぞめ。
わたしはなおわがたすけ、
わがかみなるしゅをほめたたえるであろう。

第四三篇


1かみよ、わたしをさばき、
かみおそれないたみにむかって、
わたしのうったえをあげつらい、
たばかりをなすよこしまなひとから
わたしをたすしてください。
2あなたはわたしのたのかみです。
なぜわたしをてられたのですか。
なぜわたしはてきのしえたげによって
かなしみあるくのですか。
3あなたのひかりとまこととをおくってわたしをみちびき、
あなたのせいなるやまと、あなたのまわれるところ
わたしをいたらせてください。
4そのときわたしはかみ祭壇さいだんき、
わたしのおおきなよろこびであるかみきます。
かみよ、わがかみよ、
わたしはことをもってあなたをほめたたえます。
5わがたましいよ、なにゆえうなだれるのか。
なにゆえわたしのうちにおもいみだれるのか。
かみのぞめ。
わたしはなおわがたすけ、
わがかみなるしゅをほめたたえるであろう。

第四四篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたコラの<ruby>子<rp>(</rp><rt>こ</rt><rp>)</rp></ruby>のマスキールの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみよ、いにしえ、われらの先祖せんぞたちのに、
あなたがなされたみわざを
かれらがわれらにかたったのをみみきました。
2すなわちあなたはみをもって、もろもろの国民くにたみ
はらってわれらの先祖せんぞたちをえ、
またもろもろのたみなやまして、
われらの先祖せんぞたちをふえひろがらせられました。
3かれらは自分じぶんのつるぎによってくにたのでなく、
また自分じぶんうでによって勝利しょうりたのでもありません。
ただあなたのみぎ、あなたのうで
あなたのみかおひかりによるのでした。
あなたがかれらをめぐまれたからです。
4あなたはわがおう、わがかみ
ヤコブのために勝利しょうりさだめられるかたです。
5われらはあなたによって、あだをたおし、
われらにちむかうものを、
によってみにじるのです。
6わたしは自分じぶんゆみたのまず、わたしのつるぎもまた、
わたしをすくうことができないからです。
7しかしあなたはわれらをあだからすくい、
われらをにくものをはずかしめられました。
8われらはつねかみによってほこり、
とこしえにあなたのみ感謝かんしゃするでしょう。〔セラ
9ところがあなたはわれらをててはじわせ、
われらの軍勢ぐんぜいともかれませんでした。
10あなたがわれらをあだのまえから退しりぞかせられたので、
われらのてきこころのままにかすめうばいました。
11あなたはわれらをほふられるひつじのようにし、
またもろもろの国民くにたみのなかにらされました。
12あなたはわずかのきんであなたのたみり、
かれらのためにたかあたいもとめられませんでした。
13あなたはわれらをとなびとにそしらせ、
われらをめぐるものどもにあなどらせ、
あざけらせられました。
14またもろもろの国民くにたみのなかにわれらをわらぐさとし、
もろもろのたみのなかにわらものとされました。
15わがはずかしめはひねもすわたしのまえにあり、
はじはわたしのかおをおおいました。
16これはそしるものと、ののしるもの言葉ことばにより、
てきと、うらみをむくいるもののゆえによるのです。
17これらのことみなわれらにのぞみましたが、
われらはあなたをわすれず、
あなたの契約けいやくにそむくことがありませんでした。
18われらのこころはたじろがず、
またわれらのあゆみはあなたのみちはなれませんでした。
19それでもあなたは山犬やまいぬところでわれらをくだき、
くらやみをもってわれらをおおわれました。
20われらがもしわれらのかみわすれ、
ほかのかみべたことがあったならば、
21かみはこれをあらわされないでしょうか。
かみこころ秘密ひみつをもっておられるからです。
22ところがわれらはあなたのためにひねもすころされて、
ほふられるひつじのようにみなされました。
23しゅよ、きてください。なぜねむっておられるのですか。
をさましてください。
われらをとこしえにてないでください。
24なぜあなたはみかおかくされるのですか。
なぜわれらのなやみと、しえたげを
わすれになるのですか。
25まことにわれらのたましいはかがんで、ちりにし、
われらのからだはつちにつきました。
26きて、われらをおたすけください。
あなたのいつくしみのゆえに、
われらをあがなってください。

第四五篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってゆりの<ruby>花<rp>(</rp><rt>はな</rt><rp>)</rp></ruby>のしらべにあわせてうたわせたコラの<ruby>子<rp>(</rp><rt>こ</rt><rp>)</rp></ruby>のマスキールの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>、<ruby>愛<rp>(</rp><rt>あい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1わたしのこころはうるわしい言葉ことばであふれる。
わたしはおうについてよんだわたしのかたる。
わたしのしたはすみやかにものひとふでのようだ。
2あなたはひとらにまさってうるわしく、
気品きひんがそのくちびるにそそがれている。
このゆえにかみはとこしえにあなたを祝福しゅくふくされた。
3ますらおよ、光栄こうえい威厳いげんとをもって、
つるぎをこしびよ。
4真理しんりのため、また正義せいぎまもるために
威厳いげんをもって、勝利しょうりすすめ。
あなたのみぎはあなたにおそるべきわざを
おしえるであろう。
5あなたのするどくて、おうてきむねをつらぬき、
もろもろのたみはあなたのもとにたおれる。
6かみからたまわったあなたのくらい永遠えいえんにかぎりなくつづき、
あなたのおうのつえは公平こうへいのつえである。
7あなたはあいし、あくにくむ。
このゆえにかみ、あなたのかみよろこびのあぶら
あなたのともがらにまさって、あなたにそそがれた。
8あなたのころもはみな没薬もつやく芦薈ろかい肉桂にっけいで、
よいかおりをはなっている。
こと象牙ぞうげ殿とのからて、あなたをよろこばせる。
9あなたのあいするおんなたちのうちにはおうむすめたちがあり、
王妃おうひはオフルのきんかざって、あなたのみぎつ。
10むすめよ、け、かえりみてみみかたむけよ。
あなたのたみと、あなたのちちいえとをわすれよ。
11おうはあなたのうるわしさをしたうであろう。
かれはあなたのしゅであるから、かれしおがめ。
12ツロのたみおくものをもちきたり、
たみのうちのめるものもあなたの好意こういもとめる。
13おうむすめ殿とののうちでさかえをきわめ、
こがねをんだころも着飾きかざっている。
14彼女かのじょりしたころもおうのもとにみちびかれ、
そのともびとなるおとめらは
彼女かのじょしたがってその行列ぎょうれつにある。
15かれらはよろこびとたのしみとをもってみちびかれき、
おう宮殿きゅうでんにはいる。
16あなたのらは父祖ふそかわってち、
あなたはかれらをぜんきみとするであろう。
17わたしはあなたのをよろずにおぼえさせる。
このゆえにもろもろのたみ世々よよかぎりなく
あなたをほめたたえるであろう。

第四六篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって<ruby>女<rp>(</rp><rt>おんな</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>声<rp>(</rp><rt>こえ</rt><rp>)</rp></ruby>のしらべにあわせてうたわせたコラの<ruby>子<rp>(</rp><rt>こ</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみはわれらのどころまたちからである。
なやめるときのいとちかたすけである。
2このゆえに、たといかわり、
やまうみ真中まなかうつるとも、われらはおそれない。
3たといそのみずりとどろき、あわだつとも、
そのさわぎによってやまふるうごくとも、
われらはおそれない。〔セラ
4一つのかわがある。
そのながれはかみみやこよろこばせ、
いとたかものせいなるすまいをよろこばせる。
5かみがそのなかにおられるので、みやこはゆるがない。
かみあさはやく、これをたすけられる。
6もろもろのたみさわぎたち、もろもろのくにうごく、
かみがそのこえされるとける。
7万軍ばんぐんしゅはわれらとともにおられる、
ヤコブのかみはわれらのどころである。〔セラ
8て、しゅのみわざをよ、
しゅおどろくべきことをおこなわれた。
9しゅのはてまでもたたかいをやめさせ、
ゆみり、やりをち、戦車せんしゃかれる。
10しずまって、わたしこそかみであることをれ。
わたしはもろもろの国民くにたみのうちにあがめられ、
ぜんにあがめられる」。
11万軍ばんぐんしゅはわれらとともにおられる、
ヤコブのかみはわれらのどころである。〔セラ

第四七篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたコラの<ruby>子<rp>(</rp><rt>こ</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1もろもろのたみよ、をうち、
よろこびのこえをあげ、かみにむかってさけべ。
2いとたかしゅおそるべく、
ぜんをしろしめすおおいなるおうだからである。
3しゅはもろもろのたみをわれらにしたがわせ、
もろもろのくにをわれらのあししたしたがわせられた。
4しゅはそのあいされたヤコブのほこり
われらのぎょうとして、われらのためにえらばれた。〔セラ
5かみよろこさけこえともにのぼり、
しゅはラッパのこえともにのぼられた。
6かみをほめうたえよ、ほめうたえよ、
われらのおうをほめうたえよ、ほめうたえよ。
7かみぜんおうである。
たくみなうたをもってほめうたえよ。
8かみはもろもろの国民くにたみおさめられる。
かみはそのせいなるみくらにせられる。
9もろもろのたみきみたちはつどいて、
アブラハムのかみたみとなる。
10のもろもろのたてかみのものである。
かみおおいにあがめられる。

第四八篇

コラの<ruby>子<rp>(</rp><rt>こ</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>、さんび
1しゅおおいなるかみであって、
われらのかみみやこ、そのせいなるやまで、
おおいにほめたたえらるべきかたである。
2シオンのやまきたはしたかくて、うるわしく、
ぜんよろこびであり、おおいなるおうみやこである。
3そのもろもろの殿とののうちにかみはみずからを
たかきやぐらとしてあらわされた。
4よ、おうらはあいかいしてともすすんできたが、
5かれらはみやこるやおどろき、
あわてふためき、いそった。
6おののきはかれらにのぞみ、
そのくるしみはみのくるしみをするおんなのようであった。
7あなたは東風ひがしかぜおこしてタルシシのふねやぶられた。
8さきにわれらがいたように、
いまわれらは万軍ばんぐんしゅみやこ
われらのかみみやこでこれをることができた。
かみはとこしえにこのみやこかたくされる。〔セラ
9かみよ、われらはあなたのみやのうちで
あなたのいつくしみをおもいました。
10かみよ、あなたのほまれは、あなたのみのように、
のはてにまでおよびます。
あなたのみぎ勝利しょうりちています。
11あなたのさばきのゆえに、
シオンのやまよろこばせ、ユダのむすめたのしませてください。
12シオンのまわりをあるき、あまねくめぐって、
そのやぐらをかぞえ、
13その城壁じょうへきこころをとめ、そのもろもろの殿とのをしらべよ。
これはあなたがたがのちかたつたえるためである。
14これこそかみであり、
世々よよかぎりなくわれらのかみであって、
とこしえにわれらをみちびかれるであろう。

第四九篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたコラの<ruby>子<rp>(</rp><rt>こ</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1もろもろのたみよ、これをけ、
すべてものよ、みみかたむけよ。
2ていきもたかきも、めるもまずしきも、ともみみかたむけよ。
3わがくち知恵ちえかたり、わがこころ知識ちしきおもう。
4わたしはみみをたとえにかたむけ、
ことらして、わたしのなぞをかそう。
5わたしをしえたげるもの不義ふぎ
わたしをかこなやみのに、
どうしておそれなければならないのか。
6かれらはおのがとみをたのみ、
そのたからのおおいのをほこ人々ひとびとである。
7まことにひとはだれも自分じぶんをあがなうことはできない。
そのいのちのあたいかみはらうことはできない。
9とこしえにきながらえて、はかないために
そのいのちをあがなうには、あまりにあたいたかくて、
それを満足まんぞくはらうことができないからである。
10まことにかしこひとに、
おろかなものも、けもののようなものも、ひとしくほろんで、
そのとみ他人たにんのこすことはひとるところである。
11たといかれらはその自分じぶんをもってんでも、
はかこそかれらのとこしえのすまい、
世々よよかれらのすみかである。
12ひと栄華えいがのうちにながくとどまることはできない、
ほろびうせるけものにひとしい。
13これぞ自分じぶんをたのむおろかなものどものりゆき、
自分じぶんまえよろこものどものはてである。〔セラ
14かれらは陰府よみさだめられたひつじのように
かれらをぼくするであろう。
かれらはまっすぐにはかくだり、そのかたちはえうせ、
陰府よみかれらのすまいとなるであろう。
15しかしかみはわたしをけられるゆえ、
わたしのたましい陰府よみちからからあがなわれる。〔セラ
16ひととみるときも、
そのいえさかえがくわわるときも、おそれてはならない。
17かれぬときはなにひとつたずさくことができず、
そのさかえもかれしたがってくだってくことは
ないからである。
18たといかれきながらえるあいだ自分じぶん幸福こうふくおもっても、
またみずからさいわいときに、人々ひとびとから称賛しょうさんされても、
19かれはついにおのれの先祖せんぞ仲間なかまつらなる。
かれらはえてひかりることがない。
20ひと栄華えいがのうちにながくとどまることはできない。
ほろびうせるけものにひとしい。

第五〇篇

アサフの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1全能者ぜんのうしゃなるかみしゅみことのりして、
るところからるところまで
あまねくものあつめられる。
2かみうるわしさのきわみであるシオンからひかりはなたれる。
3われらのかみて、もだされない。
まえにはきつくすがあり、
そのまわりには、はげしい暴風ぼうふうがある。
4かみはそのたみをさばくために、
うえなるてんおよびばわれる、
5「いけにえをもってわたしと契約けいやくむすんだ
わが聖徒せいとをわたしのもとにあつめよ」と。
6てんかみをあらわす、
かみはみずから、さばきぬしだからである。〔セラ
7「わがたみよ、け、わたしはう。
イスラエルよ、わたしはあなたにむかって
あかしをなす。
わたしはかみ、あなたのかみである。
8わたしがあなたをめるのは、
あなたのいけにえのゆえではない。
あなたの燔祭はんさいはいつもわたしのまえにある。
9わたしはあなたのいえから雄牛おうしらない。
またあなたのおりからやぎをらない。
10はやしのすべてのけものはわたしのもの、
おかうえ千々ちぢ家畜かちくもわたしのものである。
11わたしはそらとりをことごとくっている。
うごくすべてのものはわたしのものである。
12たといわたしはえても、あなたにげない、
世界せかいとそのなかちるものとは
わたしのものだからである。
13わたしは雄牛おうしにくべ、
やぎのむだろうか。
14感謝かんしゃのいけにえをかみにささげよ。
あなたのちかいをいとたかものはたせ。
15なやみのにわたしをべ、わたしはあなたをたすけ、
あなたはわたしをあがめるであろう」。
16しかしかみしきものわれる、
「あなたはなんの権利けんりがあってわたしのさだめをべ、
わたしの契約けいやくくちにするのか。
17あなたはおしえにくみ、わたしの言葉ことばった。
18あなたはぬすびとをればこれとむつみ、
姦淫かんいんおこなものまじわる。
19あなたはそのくちあくにわたし、
あなたのしたはたばかりを仕組しくむ。
20あなたはしてその兄弟きょうだいをそしり、
自分じぶんははをののしる。
21あなたがこれらのことをしたのを、わたしがだまっていたので、
あなたはわたしをまった自分じぶんとひとしいものおもった。
しかしわたしはあなたをめ、
あなたのまえにそのつみをならべる。
22かみわすれるものよ、このことをおもえ。
さもないとわたしはあなたをかきく。
そのときだれもたすけるものはないであろう。
23感謝かんしゃのいけにえをささげるものはわたしをあがめる。
自分じぶんのおこないをつつしものにはわたしはかみすくいしめす」。

第五一篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>、これはダビデがバテセバに<ruby>通<rp>(</rp><rt>とお</rt><rp>)</rp></ruby>った<ruby>後<rp>(</rp><rt>のち</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>預言者<rp>(</rp><rt>よげんしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>ナタンがきたときによんだもの
1かみよ、あなたのいつくしみによって、
わたしをあわれみ、
あなたのゆたかなあわれみによって、
わたしのもろもろのとがをぬぐいってください。
2わたしの不義ふぎをことごとくあらり、
わたしのつみからわたしをきよめてください。
3わたしは自分じぶんのとがをっています。
わたしのつみはいつもわたしのまえにあります。
4わたしはあなたにむかい、ただあなたにつみおかし、
あなたのまえわることおこないました。
それゆえ、あなたが宣告せんこくをおあたえになるときはただしく、
あなたがひとをさばかれるときはあやまりがありません。
5よ、わたしは不義ふぎのなかにうまれました。
わたしのははつみのうちにわたしをみごもりました。
6よ、あなたは真実しんじつこころのうちにもとめられます。
それゆえ、わたしのかくれたこころ知恵ちえおしえてください。
7ヒソプをもって、わたしをきよめてください、
わたしはきよくなるでしょう。
わたしをあらってください、
わたしはゆきよりもしろくなるでしょう。
8わたしによろこびとたのしみとをたし、
あなたがくだいたほねよろこばせてください。
9かおをわたしのつみからかくし、
わたしの不義ふぎをことごとくぬぐいってください。
10かみよ、わたしのためにきよこころをつくり、
わたしのうちにあたらしい、ただしいれいあたえてください。
11わたしをみまえからてないでください。
あなたのせいなるれいをわたしかららないでください。
12あなたのすくいよろこびをわたしにかえし、
自由じゆうれいをもって、わたしをささえてください。
13そうすればわたしは、とがをおかしたもの
あなたのみちおしえ、
つみびとはあなたにかえってくるでしょう。
14かみよ、わがすくいかみよ、
ながしたつみからわたしをたすしてください。
わたしのしたこえたからかにあなたのうたうでしょう。
15しゅよ、わたしのくちびるをひらいてください。
わたしのくちはあなたのほまれをあらわすでしょう。
16あなたはいけにえをこのまれません。
たといわたしが燔祭はんさいをささげても
あなたはよろこばれないでしょう。
17かみけられるいけにえはくだけたたましいです。
かみよ、あなたはくだけたいたこころ
かろしめられません。
18あなたのみこころにしたがってシオンにめぐみをほどこし、
エルサレムの城壁じょうへききずきなおしてください。
19そのときあなたはのいけにえと燔祭はんさいと、
まった燔祭はんさいとをよろこばれるでしょう。
そのときあなたの祭壇さいだん雄牛おうしがささげられるでしょう。

第五二篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデのマスキールの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>。これはエドムびとドエグがサウルにきて、「ダビデはアヒメレクの<ruby>家<rp>(</rp><rt>いえ</rt><rp>)</rp></ruby>にきた」と<ruby>告<rp>(</rp><rt>つ</rt><rp>)</rp></ruby>げたときにダビデがよんだもの
1ちからあるものよ、なにゆえあなたは
かみうやまひとあたえたわざわいについてほこるのか。
あなたはひねもすひとほろぼすことをたくらむ。
2虚偽きょぎおこなものよ、あなたのしたするどいかみそりのようだ。
3あなたはぜんよりもあくこのみ、
まことをかたるよりもいつわりをかたることをこのむ。〔セラ
4あざむきのしたよ、あなたはすべてのほろぼす言葉ことばこのむ。
5しかしかみはとこしえにあなたをくだき、
あなたをとらえて、その天幕てんまくからはなし、
けるものから、あなたのやされる。〔セラ
6ただしいものはこれをおそれ、かれわらってうであろう、
7かみをおのがどころとせず、そのとみゆたかなるをたのみ、
そのたからたのひとよ」と。
8しかし、わたしはかみいえにある
みどりのオリブののようだ。
わたしは世々よよかぎりなくかみのいつくしみをたのむ。
9あなたがこのことをなされたので、
わたしはとこしえに、あなたに感謝かんしゃし、
聖徒せいとまえであなたのみをふれしめそう。
これはよいことだからである。

第五三篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってマハラテのしらべにあわせてうたわせたダビデのマスキールの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1おろかなものこころのうちに「かみはない」とう。
かれらはくされはて、にくむべき不義ふぎをおこなった。
ぜんおこなものはない。
2かみてんからひとおろして、
かしこものかみたずもとめるものがあるかないかをられた。
3かれらはみなそむき、みなひとしく堕落だらくした。
ぜんおこなものはない、ひとりもない。
4あくおこなものさとりがないのか。
かれらはものうようにわがたみらい、
またかみぶことをしない。
5かれらはおそるべきことのないときおおいにおそれた。
かみはよこしまなものほねらされるからである。
かみかれらをてられるので、
かれらははじをこうむるであろう。
6どうか、シオンからイスラエルのすくいるように。
かみがそのたみ繁栄はんえい回復かいふくされるとき
ヤコブはよろこび、イスラエルはたのしむであろう。

第五四篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって<ruby>琴<rp>(</rp><rt>こと</rt><rp>)</rp></ruby>をもってうたわせたダビデのマスキールの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>。これはジフびとがサウルにきて、「ダビデはわれらのうちに<ruby>隠<rp>(</rp><rt>かく</rt><rp>)</rp></ruby>れている」と<ruby>言<rp>(</rp><rt>い</rt><rp>)</rp></ruby>った<ruby>時<rp>(</rp><rt>とき</rt><rp>)</rp></ruby>によんだもの
1かみよ、みによってわたしをすくい、
ちからによってわたしをさばいてください。
2かみよ、わたしのいのりをきき、
わがくち言葉ことばみみかたむけてください。
3たかぶるものがわたしにさからっておこり、
あらぶるものがわたしのいのちをもとめています。
かれらはかみをおのがまえくことをしません。〔セラ
4よ、かみはわがたすけぬし、
しゅはわがいのちをまもられるかたです。
5かみはわたしのあだにわざわいをもってむくいられるでしょう。
あなたのまことをもってかれらをほろぼしてください。
6わたしはよろこんであなたにいけにえをささげます。
しゅよ、わたしはみ感謝かんしゃします。
これはよいことだからです。
7あなたはすべてのなやみからわたしをすくい、
わたしのてき敗北はいぼくさせられたからです。

第五五篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって<ruby>琴<rp>(</rp><rt>こと</rt><rp>)</rp></ruby>をもってうたわせたダビデのマスキールの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみよ、わたしのいのりみみかたむけてください。
わたしのねがいをけてかくさないでください。
2わたしにみこころをとめ、わたしにこたえてください。
わたしはなやみによってよわりはて、
3てきこえと、しきもののしえたげとによって
くるいそうです。
かれらはわたしになやみをのぞませ、
いかってわたしをくるしめるからです。
4わたしのこころはわがうちにもだえくるしみ、
おそれがわたしのうえちました。
5おそれとおののきがわたしにのぞみ、
はなはだしいおそれがわたしをおおいました。
6わたしはいます、
「どうか、はとのようにつばさをもちたいものだ。
そうすればわたしはってやすきをるであろう。
7わたしはとおくのがれって、宿やどろう。〔セラ
8わたしはいそ避難ひなんして、
はやてとあらしをのがれよう」と。
9しゅよ、かれらのはかりごとをやぶってください。
かれらのした混乱こんらんさせてください。
わたしはまちのうちに暴力ぼうりょくあらそいとをるからです。
10かれらはひるよるまち城壁じょうへきうえあるきめぐり、
まちのうちには害悪がいあくなやみとがあります。
11またほろぼすことまちのうちにあり、
しえたげとあざむきとはその市場いちば
はなれることがありません。
12わたしをののしるものてきではありません。
もしそうであるならばしのぶことができます。
わたしにむかってたかぶるものはあだではありません。
もしそうであるならばかくして
かれけることができます。
13しかしそれはあなたです、わたしとおなもの
わたしの同僚どうりょう、わたしのしたしいともです。
14われらはたがいにたのしくかたらい、
つれだってかみみやのぼりました。
15どうぞ、かれらにのぞませ、
きたままで陰府よみくだらせ、
おそれをもってかれらをはからせてください。
16しかしわたしがかみばわれば、
しゅはわたしをすくわれます。
17ゆうべに、あしたに、真昼まひるにわたしがなげきうめけば、
しゅはわたしのこえかれます。
18たといわたしをめるものおおくとも、
しゅはわたしがたたかうたたかいから
わたしをやすらかにすくされます。
19むかしからみくらにしておられるかみ
いてかれらをなやまされるでしょう。〔セラ
かれらはおきてをまもらず、かみおそれないからです。
20わたしのともはそのしたしきものばして、
その契約けいやくやぶった。
21そのくち牛酪ぎゅうらくよりもなめらかだが、
そのこころにはたたかいがある。
その言葉ことばあぶらよりもやわらかだが、
それはいたつるぎである。
22あなたのしゅにゆだねよ。
しゅはあなたをささえられる。
しゅただしいひとうごかされるのをけっしてゆるされない。
23しかししゅよ、あなたはかれらを
ほろびのあなれられます。
ながものあざむものとは
おのがなかばもきながらえることはできません。
しかしわたしはあなたにたのみます。

第五六篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって、「<ruby>遠<rp>(</rp><rt>とお</rt><rp>)</rp></ruby>き<ruby>所<rp>(</rp><rt>ところ</rt><rp>)</rp></ruby>におる<ruby>音<rp>(</rp><rt>おと</rt><rp>)</rp></ruby>をたてぬはと」のしらべにあわせてうたわせたダビデのミクタムの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>。これはダビデがガテでペリシテびとに<ruby>捕<rp>(</rp><rt>とら</rt><rp>)</rp></ruby>えられたときによんだもの
1かみよ、どうかわたしをあわれんでください。
人々ひとびとがわたしをみつけ、
あだする人々ひとびとがひねもすわたしをしえたげます。
2わたしのてきはひねもすわたしをみつけ、
ほこりたかぶって、わたしとたたかものおおいのです。
3わたしがおそれるときは、あなたにたのみます。
4わたしはかみによって、そのみ言葉ことばをほめたたえます。
わたしはかみ信頼しんらいするゆえ、おそれることはありません。
にくなるものはわたしになにをなしましょうか。
5かれらはひねもすわたしのこと妨害ぼうがいし、
そのおもいはことごとくわたしにわざわいします。
6かれらはともあつまってをひそめ、
わたしのあゆみにをとめ、
わたしのいのちをうかがいもとめます。
7かみよ、かれらにそのつみむくい、
いきどおりをもってもろもろのたみたおしてください。
8あなたはわたしのさすらいをかぞえられました。
わたしのなみだをあなたのかわぶくろにたくわえてください。
これはみなあなたのしょ
しるされているではありませんか。
9わたしがもとめるに、わたしのてき退しりぞきます。
これによってかみがわたしをまもられることをります。
10わたしはかみによってそのみ言葉ことばをほめたたえ、
しゅによってそのみ言葉ことばをほめたたえます。
11わたしはかみ信頼しんらいするゆえ、おそれることはありません。
ひとはわたしになにをなしましょうか。
12かみよ、わたしがあなたにてたちかいは
はたさなければなりません。
わたしは感謝かんしゃそなものをあなたにささげます。
13あなたはわたしのたましいからすくい、
わたしのあしまもってたおれることなく、
いのちのひかりのうちでかみまえ
わたしをあゆませられたからです。

第五七篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって、「<ruby>滅<rp>(</rp><rt>ほろ</rt><rp>)</rp></ruby>ぼすな」というしらべにあわせてうたわせたダビデのミクタムの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>。これはダビデが<ruby>洞<rp>(</rp><rt>ほら</rt><rp>)</rp></ruby>にはいってサウルの<ruby>手<rp>(</rp><rt>て</rt><rp>)</rp></ruby>をのがれたときによんだもの
1かみよ、わたしをあわれんでください。
わたしをあわれんでください。
わたしのたましいはあなたにたのみます。
ほろびのあらしのるまでは
あなたのつばさかげをわたしのどころとします。
2わたしはいとたかかみばわります。
わたしのためにすべてのことをなしとげられるかみ
ばわります。
3かみてんからおくってわたしをすくい、
わたしをみつけるものをはずかしめられます。〔セラ
すなわちかみはそのいつくしみとまこととを
おくられるのです。
4わたしはひとらをむさぼりらうししのなか
よこたわっています。
かれらのはほこ、またかれらのしたするどいつるぎです。
5かみよ、みずからをてんよりもたかくし、
みさかえをぜんうえにあげてください。
6かれらはわたしのあしとらえようとあみもうけました。
わたしのたましいはうなだれました。
かれらはわたしのまえあなりました。
しかしかれらはみずからそのなかおちいったのです。〔セラ
7かみよ、わたしのこころさだまりました。
わたしのこころさだまりました。
わたしはうたい、かつほめたたえます。
8わがたましいよ、さめよ。立琴たてごとよ、ことよ、さめよ。
わたしはしののめをびさまします。
9しゅよ、わたしはもろもろのたみなかであなたに感謝かんしゃし、
もろもろのくになかであなたをほめたたえます。
10あなたのいつくしみはおおきく、てんにまでおよび、
あなたのまことはくもにまでおよびます。
11かみよ、みずからをてんよりもたかくし、
みさかえをぜんうえにあげてください。

第五八篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって、「<ruby>滅<rp>(</rp><rt>ほろ</rt><rp>)</rp></ruby>ぼすな」というしらべにあわせてうたわせたダビデのミクタムの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1あなたがたちからあるものよ、
まことにあなたがたはただしいことかたり、
公平こうへいをもってひとらをさばくのか。
2いな、あなたがたはこころのうちにわることをたくらみ、
その暴虐ぼうぎゃくおこなう。
3しきものたいときから、そむきり、
うまときから、あやまちをおかし、いつわりをかたる。
5かれらはへびのどくのようなどくをもち、
魔法使まほうつかいまたはたくみに呪文じゅもんとなえるものこえかない
みみをふさぐみみしいのまむしのようである。
6かみよ、かれらのくちってください。
しゅよ、わかいししのきばをくだいてください。
7かれらをながれゆくみずのようにらせ、
たおされる若草わかくさのようにおとろえさせてください。
8またけてどろどろになるかたつむりのように、
ときならずうまれたのようにしてください。
9あなたがたのかまがまだいばらのねつかんじないまえ
あおいのも、えているのもともにつむじかぜ
はらわれるようにかれらをはらってください。
10ただしいもの復讐ふくしゅうよろこび、
そのあししきものあらうであろう。
11そして人々ひとびとうであろう、
「まことにただしいものにはむくいがある。
まことににさばきをおこなわれるかみがある」と。

第五九篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって、「<ruby>滅<rp>(</rp><rt>ほろ</rt><rp>)</rp></ruby>ぼすな」というしらべにあわせてうたわせたダビデのミクタムの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>。これはサウルがダビデを<ruby>殺<rp>(</rp><rt>ころ</rt><rp>)</rp></ruby>そうとして<ruby>人<rp>(</rp><rt>ひと</rt><rp>)</rp></ruby>をつかわし、その<ruby>家<rp>(</rp><rt>いえ</rt><rp>)</rp></ruby>をうかがわせたときダビデのよんだもの
1わがかみよ、どうかわたしをわがてきからたすし、
わたしにさからっておこりたつものからおまもりください。
2あくおこなものからわたしをたすし、
ながひとからわたしをおすくいください。
3よ、かれらはひそみかくれて、わたしのいのちをうかがい、
ちからある人々ひとびとともあつまってわたしをめます。
しゅよ、わたしにとがもつみもなく、
4わたしにあやまちもないのに、
かれらははしりまわってそなえをします。
わたしをたすけるためにをさまして、ごらんください。
5万軍ばんぐんかみしゅよ、あなたはイスラエルのかみです。
をさまして、もろもろの国民くにたみばっし、
あくをたくらむものどもに、
あわれみをほどこさないでください。〔セラ
6かれらはゆうごとにかえってきて、
いぬのようにほえてまちをあさりまわる。
7よ、かれらはそのくちをもってほえさけび、
そのくちびるをもってうなり、
「だれがくものか」とう。
8しかし、しゅよ、あなたはかれらをわらい、
もろもろの国民くにたみをあざけりわらわれる。
9わがちからよ、わたしはあなたにむかってほめうたいます。
かみよ、あなたはわたしのたかきやぐらです。
10わがかみはそのいつくしみをもって
わたしをむかえられる。
わがかみはわたしにてき敗北はいぼくさせられる。
11どうぞ、わがたみわすれることのないために、
かれらをころさないでください。
しゅ、われらのたてよ、みちからをもってかれらをよろめかせ、
かれらをたおれさせないでください。
12かれらのくちつみ、そのくちびるの言葉ことばのために
かれらをそのたかぶりにとらわれさせてください。
かれらがかたるのろいといつわりのために
13いきどおりをもってかれらをほろぼし、
もはやながらえることのないまでに、
かれらをほろぼしてください。
そうすればのはてまで、
人々ひとびとかみがヤコブをおさめられることを
るにいたるでしょう。〔セラ
14かれらはゆうごとにかえってきて、
いぬのようにほえてまちをあさりまわる。
15かれらはもののためにあるきまわり、
くことをなければいかりうなる。
16しかし、わたしはあなたのみちからをうたい、
あさにはこえをあげてみいつくしみをうたいます。
あなたはわたしのなやみのにわがたかきやぐらとなり、
わたしのどころとなられたからです。
17わがちからよ、わたしはあなたにむかってほめうたいます。
かみよ、あなたはわがたかきやぐら、
わたしにいつくしみをたまわるかみであられるからです。

第六〇篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって、「あかしのゆり」というしらべにあわせて<ruby>教<rp>(</rp><rt>おしえ</rt><rp>)</rp></ruby>のためにうたわせたダビデのミクタムの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>。これはダビデが、アラムナハライムおよびアラムゾバと<ruby>戦<rp>(</rp><rt>たたか</rt><rp>)</rp></ruby>ったとき、ヨアブがその<ruby>帰<rp>(</rp><rt>かえ</rt><rp>)</rp></ruby>りに、<ruby>塩<rp>(</rp><rt>しお</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>谷<rp>(</rp><rt>たに</rt><rp>)</rp></ruby>でエドムびと一万二千<ruby>人<rp>(</rp><rt>にん</rt><rp>)</rp></ruby>を<ruby>殺<rp>(</rp><rt>ころ</rt><rp>)</rp></ruby>したときによんだもの
1かみよ、あなたはわれらをて、
われらをやぶられました。
あなたはいきどおられました。
ふたたびわれらをかえしてください。
2あなたはくにふるわせ、これをかれました。
そのやぶれをいやしてください。
くにうごくのです。
3あなたはそのたみえがたいことをさせ、
ひとをよろめかすさけをわれらにませられました。
4あなたはゆみまえからのがれたものふたたあつめようと
あなたをおそれるもののために
一つのはたてられました。〔セラ
5あなたのあいされるものたすけをるために、
みぎをもって勝利しょうりあたえ、
われらにこたえてください。
6かみはその聖所せいじょわれた、
「わたしはおおいなるよろこびをもってシケムをかち、
スコテのたにかちあたえよう。
7ギレアデはわたしのもの、
マナセもわたしのものである。
エフライムはわたしのかぶと、
ユダはわたしのつえである。
8モアブはわたしのあしだらい、
エドムにはわたしのくつをげる。
ペリシテについては、かちどきをあげる」と。
9だれがわたしを堅固けんごまちいたらせるでしょうか。
だれがわたしをエドムにみちびくでしょうか。
10かみよ、あなたはわれらをてられたではありませんか。
かみよ、あなたはわれらの軍勢ぐんぜいともかれません。
11われらにたすけをあたえて、あだにむかわせてください。
ひとたすけはむなしいのです。
12われらはかみによっていさましくはたらきます。
われらのあだをみにじるものかみだからです。

第六一篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって<ruby>琴<rp>(</rp><rt>こと</rt><rp>)</rp></ruby>にあわせてうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみよ、わたしのさけびをいてください。
わたしのいのりみみかたむけてください。
2わがこころのくずおれるとき、
わたしはのはてからあなたにばわります。
わたしをみちびいて
わたしのおよびがたいほどのたかいわ
のぼらせてください。
3あなたはわたしのどころ
てきたいする堅固けんごなやぐらです。
4わたしをとこしえにあなたの幕屋まくやまわせ、
あなたのつばさかげにのがれさせてください。〔セラ
5かみよ、あなたはわたしのもろもろのちかいをき、
おそれるものたまわるぎょう
わたしにあたえられました。
6どうかおうのいのちをばし、
そのよわいをよろずよにいたらせてください。
7かれをとこしえにかみまえおうたらしめ、
いつくしみとまこととにめいじて
かれまもらせてください。
8そうすればわたしはとこしえにみをほめうたい、
ごとにわたしのもろもろのちかいをはたすでしょう。

第六二篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってエドトンのしらべにしたがってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1わがたましいはもだしてただかみをまつ。
わがすくいかみからる。
2かみこそわがいわ、わがすくい
わがたかきやぐらである。
わたしはいたくうごかされることはない。
3あなたがたは、いつまでひとせまるのか。
あなたがたはみなかたむいたいしがきのように、
うごくまがきのようにひとたおそうとするのか。
4かれらはひとたっと地位ちいからおとそうとのみはかり、
いつわりをよろこび、そのくちでは祝福しゅくふくし、
こころのうちではのろうのである。〔セラ
5わがたましいはもだしてただかみをまつ。
わがのぞみはかみからるからである。
6かみこそわがいわ、わがすくい
わがたかきやぐらである。
わたしはうごかされることはない。
7わがすくいとわがほまれとはかみにある。
かみはわがちからいわ、わがどころである。
8たみよ、いかなるときにもかみ信頼しんらいせよ。
そのみまえにあなたがたのこころそそせ。
かみはわれらのどころである。〔セラ
9ひくひとはむなしく、たかひといつわりである。
かれらをはかりにおけば、かれらはともいきよりもかるい。
10あなたがたは、しえたげにたよってはならない。
かすめうばうことに、むなしいのぞみをおいてはならない。
とみくわわるとき、これにこころをかけてはならない。
11かみはひとたびわれた、
わたしはふたたびこれをいた、
ちからかみぞくすることを。
12しゅよ、いつくしみもまたあなたにぞくすることを。
あなたはひとおのおののわざにしたがって
むくいられるからである。

第六三篇

ユダの<ruby>野<rp>(</rp><rt>の</rt><rp>)</rp></ruby>にあったときによんだダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみよ、あなたはわたしのかみ
わたしはせつにあなたをたずねもとめ、
わがたましいはあなたをかわきのぞむ。
みずなき、かわきおとろえたにあるように、
わが肉体にくたいはあなたをしたいこがれる。
2それでわたしはあなたのちからさかえとをようと、
聖所せいじょにあってをあなたにそそいだ。
3あなたのいつくしみは、いのちにもまさるゆえ、
わがくちびるはあなたをほめたたえる。
4わたしはきながらえるあいだ、あなたをほめ、
をあげて、みびまつる。
6わたしがとこうえであなたをおもいだし、
のふけるままにあなたをふかおもうとき、
わたしのたましいずいとあぶらとをもって
もてなされるようにり、
わたしのくちよろこびのくちびるをもって
あなたをほめたたえる。
7あなたはわたしのたすけとなられたゆえ、
わたしはあなたのつばさかげよろこうたう。
8わたしのたましいはあなたにすがりつき、
あなたのみぎはわたしをささえられる。
9しかしわたしのたましいほろぼそうとたずねもとめるもの
ふかところき、
10つるぎのちからにわたされ、山犬やまいぬのえじきとなる。
11しかしおうかみにあってよろこび、
かみによってちかものはみなほこることができる。
いつわりをものくちはふさがれるからである。

第六四篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみよ、わたしがなげうったえるとき、
わたしのこえをおきください。
てきおそれからわたしのいのちをおまもりください。
2わたしをかくして、あくおこなもの
ひそかなはかりごとからまぬかれさせ、
不義ふぎおこなもののはかりごとからまぬかれさせてください。
3かれらはそのしたをつるぎのようにとぎ、
にが言葉ことばのようにはなち、
4かくれたところからつみなきものようとする。
にわかにかれおそれることがない。
5かれらはわるくわだてをかたくたもち、
ともにはかり、ひそかにわなをかけてう、
「だれがわれらを見破みやぶることができるか。
6だれがわれらのつみをたずねすことができるか。
われらはたくみに、
はかりごとをかんがえめぐらしたのだ」と。
ひとうちなるおもいとこころとはふかい。
7しかしかみをもってかれらをられる。
かれらはにわかにきずをうけるであろう。
8かみかれらのしたのゆえにかれらをほろぼされる。
かれらをものみなそのこうべをるであろう。
9そのときすべてのひとおそれ、かみのみわざをつたえ、
そのなされたことかんがえるであろう。
10ただしいひとしゅにあってよろこび、かつしゅたのむ。
すべてこころなおものほこることができる。

第六五篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>、さんび
1かみよ、シオンにて、あなたをほめたたえることは
ふさわしいことである。
ひとはあなたにちかいをはたすであろう。
3いのりかれるかたよ、
すべてのにくなるものつみのゆえにあなたにる。
われらのとががわれらにつとき、
あなたはこれをゆるされる。
4あなたにえらばれ、あなたにちかづけられて、
あなたの大庭おおにわひとはさいわいである。
われらはあなたのいえ、あなたのせいなるみや
めぐみによってくことができる。
5われらのすくいかみよ、
のもろもろのはてと、とおうみのぞみであるあなたは
おそるべきわざにより、
すくいをもってわれらにこたえられる。
6あなたは大能たいのうび、
そのみちからによって、もろもろのやまかたたせられる。
7あなたはうみひびき、大波おおなみひびき、
もろもろのたみさわぎをしずめられる。
8それゆえ、のはてに人々ひとびとも、
あなたのもろもろのしるしをおそれる。
あなたはあさゆうところをして
よろこうたわせられる。
9あなたはのぞんで、これにみずをそそぎ、
これをおおいにゆたかにされる。
かみかわみずちている。
あなたはそのようにそなえして
かれらに穀物こくもつあたえられる。
10あなたはそのみぞをゆたかにうるおし、
そのうねをととのえ、夕立ゆうだちをもってそれをやわらかにし、
そのもえるのを祝福しゅくふくし、
11またそのめぐみをもってとしかんむりとされる。
あなたのみちにはあぶらがしたたる。
12牧場まきばはしたたり、小山こやまよろこびをまとい、
13牧場まきばひつじれを
もろもろのたに穀物こくもつをもっておおわれ、
かれらはよろこばわってともうたう。

第六六篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせた<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>、さんび
1ぜんよ、かみにむかってよろこばわれ。
2そのみ栄光えいこううたえ。
さかえあるさんびをささげよ。
3かみげよ。
「あなたのもろもろのみわざはおそるべきかな。
おおいなるみちからによって、あなたのてきはみまえ屈服くっぷくし、
4ぜんはあなたをおがみ、あなたをほめうたい、
をほめうたうであろう」と。〔セラ
5て、かみのみわざをよ。
ひとらにむかってなされることはおそるべきかな。
6かみうみえて、かわいたとされた。
人々ひとびと徒歩とほかわわたった。
そのところでわれらはかみよろこんだ。
7かみ大能たいのうをもって、とこしえにおさめ、
そのはもろもろの国民くにたみ監視かんしされる。
そむくものはみずからをたかくしてはならない。〔セラ
8もろもろのたみよ、われらのかみをほめよ。
かみをほめたたえるこえきこえさせよ。
9かみはわれらをきながらえさせ、
われらのあしのすべるのをゆるされない。
10かみよ、あなたはわれらをこころみ、
しろがねをるように、われらをられた。
11あなたはわれらをあみにひきいれ、
われらのこしおもき、
12人々ひとびとにわれらのあたまうええさせられた。
われらはなかみずなかとおった。
しかしあなたはわれらをひろところみちびされた。
13わたしは燔祭はんさいをもってあなたのいえき、
わたしのちかいをあなたにはたします。
14これはわたしがなやみにあったとき、
わたしのくちびるのしたもの、
わたしのくち約束やくそくしたものです。
15わたしはえたものの燔祭はんさい
雄羊おひつじのいけにえのけむりともにあなたにささげ、
雄牛おうしやぎとをささげます。〔セラ
16すべてかみおそれるものよ、け。
かみがわたしのためになされたことをげよう。
17わたしはこえをあげてかみばわり、
わがしたをもってかみをあがめた。
18もしわたしがこころ不義ふぎをいだいていたならば、
しゅはおきにならないであろう。
19しかし、まことにかみはおきになり、
わがいのりこえにみこころをとめられた。
20かみはほむべきかな。
かみはわがいのりをしりぞけず、
そのいつくしみをわたしからられなかった。

第六七篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって<ruby>琴<rp>(</rp><rt>こと</rt><rp>)</rp></ruby>にあわせてうたわせた<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>、さんび
1どうか、かみがわれらをあわれみ、われらを祝福しゅくふくし、
そのみかおをわれらのうえてらされるように。〔セラ
2これはあなたのみちがあまねくられ、
あなたのすくいちからがもろもろの国民くにたみのうちに
られるためです。
3かみよ、たみらにあなたをほめたたえさせ、
もろもろのたみにあなたをほめたたえさせてください。
4もろもろの国民くにたみたのしませ、
またよろこうたわせてください。
あなたは公平こうへいをもってもろもろのたみをさばき、
うえなるもろもろの国民くにたみみちびかれるからです。〔セラ
5かみよ、たみらにあなたをほめたたえさせ、
もろもろのたみにあなたをほめたたえさせてください。
6はその産物さんぶつしました。
かみ、われらのかみはわれらを祝福しゅくふくされました。
7かみはわれらを祝福しゅくふくされました。
のもろもろのはてにことごとく
かみおそれさせてください。

第六八篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>、さんび
1かみよ、ちあがって、そのてきらし、
かみにくものをみまえかららせてください。
2けむりいやられるようにかれらをいやり、
ろうのまえけるように
しきものかみまえほろぼしてください。
3しかしただしいものよろこばせ、
かみまえよろこおどらせ、よろこたのしませてください。
4かみにむかってうたえ、そのみをほめうたえ。
くもられるものにむかって歌声うたごえをあげよ。
そのしゅ、そのみまえよろこおどれ。
5そのせいなるすまいにおられるかみ
みなしごのちち、やもめの保護ほごものである。
6かみるべなきものむべきいえあたえ、
めしゅうどをいて幸福こうふくみちびかれる。
しかしそむくものはかわいたむ。
7かみよ、あなたがたみさきだちて、
荒野あらのすすかれたとき、〔セラ
8シナイのしゅなるかみまえに、
イスラエルのかみなるかみまえに、
ふるい、てんあめらせました。
9かみよ、あなたはゆたかなあめらせて、
つかおとろえたあなたのぎょう回復かいふくされ、
10あなたのれは、そのうちにすまいをました。
かみよ、あなたはめぐみをもって
まずしいもののためにそなえられました。
11しゅ命令めいれいくだされる。
おとずれをたずさえたおんなたちのおおいなるれはう、
12「もろもろの軍勢ぐんぜいおうたちは
り、った」と。
いえにとどまるおんなたちは獲物えものける、
13たといかれらはひつじのおりのなかにとどまるとも。
はとのつばさは、しろがねをもっておおわれ、
そのはねはきらめくこがねをもっておおわれる。
14全能者ぜんのうしゃがかしこでおうたちをらされたとき、
ザルモンにゆきった。
15かみやま、バシャンのやま
みねかさなるやま、バシャンのやまよ。
16みねかさなるもろもろのやまよ、
なにゆえかみがすまいにとのぞまれたやまをねたみるのか。
まことにしゅはとこしえにそこにまわれる。
17しゅかみのいくさぐるまいく千万せんまんをもって、
シナイから聖所せいじょられた。
18あなたはとりこをひきい、
人々ひとびとのうちから、またそむくもののうちから
おくものをうけて、たかやまのぼられた。
しゅなるかみがそこにまわれるためである。
19日々ひびにわれらのわれるしゅはほむべきかな。
かみはわれらのすくいである。〔セラ
20われらのかみすくいかみである。
からのがれるのはしゅなるかみによる。
21かみはそのてきのこうべをくだき、
おのがとがのなかあゆもの
毛深けぶかあたまのいただきをくだかれる。
22しゅわれた、
「わたしはバシャンからかれらをたずさかえり、
うみふかところからかれらをたずさかえる。
23あなたはそのあしかれらのひたし、
あなたのいぬしたはそのまえ
てきからるであろう」と。
24かみよ、人々ひとびとはあなたのこうごうしい行列ぎょうれつた。
わがかみ、わがおうの、聖所せいじょすすかれるのをた。
25うたものまえき、ことをひくものはあとになり、
おとめらはそのあいだにあってつづみってう、
26おおいなる集会しゅうかいかみをほめよ。
イスラエルのみなもとからものよ、しゅをほめまつれ」と。
27そこにかれらをみちびとしわかいベニヤミンがおり、
そのれのなかにユダのきみたちがおり、
ゼブルンのきみたち、ナフタリのきみたちがいる。
28かみよ、あなたの大能たいのうふるおこしてください。
われらのためにことをなされたかみよ、
あなたのちからをおしめしください。
29エルサレムにあるあなたのみやのために、
おうたちはあなたにおくものをささげるでしょう。
30あしなかけもの
もろもろのたみうしひきいる雄牛おうしれを
いましめてください。
みつぎものをむさぼるものたちをあししたみつけ、
たたかいをこのむもろもろのたみらしてください。
31青銅せいどうをエジプトからちきたらせ、
エチオピヤにはいそいでその
かみべさせてください。
32のもろもろのくによ、かみにむかってうたえ、
しゅをほめうたえ。〔セラ
33いにしえからのてんてんられる
しゅにむかってほめうたえ。
よ、しゅはみこえし、ちからあるみこえされる。
34ちからかみせよ。その威光いこうはイスラエルのうえにあり、
そのちからくもなかにある。
35かみはその聖所せいじょおそるべく、
イスラエルのかみはそのたみちからいきおいとをあたえられる。
かみはほむべきかな。

第六九篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってゆりの<ruby>花<rp>(</rp><rt>はな</rt><rp>)</rp></ruby>のしらべにあわせてうたわせたダビデの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみよ、わたしをおすくいください。
大水おおみずながて、わたしのくびにまでたっしました。
2わたしはあしがかりもないふかどろなかしずみました。
わたしはふかみずおちいり、
大水おおみずがわたしのうえながぎました。
3わたしはさけびによってつかれ、わたしののどはかわき、
わたしのかみちわびておとろえました。
4ゆえなく、わたしをにくもの
わたしのあたまよりもおおく、
いつわってわたしのてきとなり、
わたしをほろぼそうとするものつよいのです。
わたしはぬすまなかったものをも
つぐなわなければならないのですか。
5かみよ、あなたはわたしのおろかなことを
っておられます。
わたしのもろもろのとがは
あなたにかくれることはありません。
6万軍ばんぐんかみしゅよ、あなたをのぞもの
わたしのことによって、
はずかしめられることのないようにしてください。
イスラエルのかみよ、あなたをもとめるもの
わたしのことによって、
はじわせられることのないようにしてください。
7わたしはあなたのためにそしりをい、
はじがわたしのかおをおおったのです。
8わたしはわが兄弟きょうだいには、らぬものとなり、
わがははらには、のけものとなりました。
9あなたのいえおも熱心ねっしんがわたしをいつくし、
あなたをそしるもののそしりが
わたしにおよんだからです。
10わたしが断食だんじきをもってわたしのたましいなやませば、
かえってそれによってそしりをうけました。
11わたしが荒布あらぬのころもとすれば、
かえってかれらのことわざとなりました。
12わたしはもんするもの話題わだいとなり、
いどれのうたとなりました。
13しかししゅよ、わたしはあなたにいのります。
かみよ、めぐみのときに、
あなたのいつくしみのゆたかなるにより、
わたしにおこたえください。
14あなたのまことのすくいにより、
わたしをどろなかしずまぬようたすしてください。
わたしをにくものから、
またふかみずからわたしをたすしてください。
15大水おおみずがわたしのうえながぎることなく、
ふちがわたしをのむことなく、
あながそのくちをわたしのうえじることのないように
してください。
16しゅよ、あなたのいつくしみのふかきにより、
わたしにおこたえください。
あなたのあわれみのゆたかなるにより、
わたしをかえりみてください。
17あなたのかおをしもべにかくさないでください。
わたしはなやんでいるのです。
すみやかにわたしにおこたえください。
18わたしにちかって、わたしをあがない、
わがてきのゆえにわたしをおすくいください。
19あなたはわたしのけるそしりと、
はじと、はずかしめとをっておられます。
わたしのあだはみなあなたのまえにあります。
20そしりがわたしのこころくだいたので、
わたしはのぞみをうしないました。
わたしは同情どうじょうするものもとめたけれども、ひとりもなく、
なぐさめるものもとめたけれども、ひとりもませんでした。
21かれらはわたしの食物しょくもつどくれ、
わたしのかわいたときませました。
22かれらのまえ食卓しょくたくあみとし、
かれらが犠牲ぎせいをささげるまつりを、わなとしてください。
23かれらのくらくしてえなくし、
かれらのこしつねふるわせ、
24あなたのいきどおりをかれらのうえにそそぎ、
あなたのはげしいいかりをかれらにいつかせてください。
25かれらの宿営しゅくえいあらし、
ひとりもその天幕てんまくまわせないでください。
26かれらはあなたがたれたもの迫害はくがいし、
あなたがきずつけられたものをさらにくるしめるからです。
27かれらに、ばつばつくわえ、
あなたの赦免しゃめんにあずからせないでください。
28かれらをいのちのからって、
義人ぎじんのうちに記録きろくされることのないように
してください。
29しかしわたしはなやくるしんでいます。
かみよ、あなたのすくい
わたしをたかところかれますように。
30わたしはうたをもってかみをほめたたえ、
感謝かんしゃをもってかみをあがめます。
31これは雄牛おうしまたはつのとひずめのある雄牛おうしにまさって
しゅよろこばせるでしょう。
32へりくだるものは、これをよろこべ。
かみもとめるものよ、あなたがたのこころきかえらせよ。
33しゅとぼしいものき、
そのとらわれびとをかろしめられないからである。
34てんしゅをほめたたえ、
うみとそのなかうごくあらゆるものはしゅをほめたたえよ。
35かみはシオンをすくい、
ユダの町々まちまちなおされるからである。
そのしもべらはそこにんでこれを所有しょゆうし、
36そのしもべらの子孫しそんはこれをぎ、
あいするものはそのなかむであろう。

第七〇篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたダビデの<ruby>記念<rp>(</rp><rt>きねん</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみよ、みこころならばわたしをおすくいください。
しゅよ、すみやかにわたしをおたすけください。
2わたしのいのちをたずねもとめるものどもを
じあわてさせてください。
わたしのそこなわれることをねがものどもを
うしろに退しりぞかせ、はじわせてください。
3「あはぁ、あはぁ」とものどもを
自分じぶんはじによっておそれおののかせてください。
4すべてあなたをたずもとめるもの
あなたによってよろこたのしむように。
あなたのすくいあいするもの
つねに「かみおおいなるかな」ととなえるように。
5しかし、わたしはまずしく、かつとぼしい。
かみよ、いそいでわたしにてください。
あなたはわがたすけ、わが救主すくいぬしです。
しゅよ、ためらわないでください。

第七一篇


1しゅよ、わたしはあなたにたのむ。
とこしえにわたしをはずかしめないでください。
2あなたのをもってわたしをたすけ、
わたしをすくしてください。
あなたのみみかたむけて、わたしをおすくいください。
3わたしのためにのがれのいわとなり、
わたしをすく堅固けんごしろとなってください。
あなたはわがいわ、わがしろだからです。
4わがかみよ、しきものからわたしをすくい、
不義ふぎ残忍ざんにんひと支配しはいから、
わたしをすくしてください。
5しゅなるかみよ、あなたはわたしのわかときからの
わたしののぞみ、わたしのたのみです。
6わたしはうまれるときからあなたにたのみました。
あなたはわたしをははたいからされたかたです。
わたしはつねにあなたをほめたたえます。
7わたしはおおくのひと
あやしまれるようなものとなりました。
しかしあなたはわたしの堅固けんごどころです。
8わたしのくちはひねもす、あなたをたたえるさんびと、
頌栄しょうえいとをもってたされています。
9わたしが年老としおいたとき、わたしを見離みはなさないでください。
わたしがちからおとろえたとき、わたしを見捨みすてないでください。
10わたしのてきはわたしについてかたり、
わたしのいのちをうかがうものともにはかって、
11かみかれ見捨みすてた。かれたすけるものがないから
かれってとらえよ」といます。
12かみよ、わたしにとおざからないでください。
わがかみよ、すみやかにてわたしをたすけてください。
13わたしにあだするものじさせ、ほろぼしてください。
わたしをそこなわんとするものを、
そしりと、はずかしめとをもっておおってください。
14しかしわたしはえずのぞみをいだいて、
いよいよあなたをほめたたえるでしょう。
15わたしのくちはひねもすあなたのと、
あなたのすくいとをかたるでしょう。
わたしはそのかずらないからです。
16わたしはしゅなるかみ大能たいのうのみわざをたずさえゆき、
ただあなたののみを、ほめたたえるでしょう。
17かみよ、あなたはわたしをわかときからおしえられました。
わたしはなお、
あなたのくすしきみわざをつたえます。
18かみよ、わたしが年老としおいて、しらがとなるとも、
あなたのちからをきたらんとするすべての
つたえるまで、わたしを見捨みすてないでください。
19かみよ、あなたの大能たいのうとはたかてんにまでおよぶ。
あなたはおおいなることをなされました。
かみよ、だれかあなたにひとしいものがあるでしょうか。
20あなたはわたしをおおくのおもなやみに
あわされましたが、ふたたびわたしをかし、
ふかところからきあげられるでしょう。
21あなたはわたしのほまれし、
ふたたびわたしをなぐさめられるでしょう。
22わがかみよ、わたしはまた立琴たてごとをもって
あなたと、あなたのまこととをほめたたえます。
イスラエルの聖者せいじゃよ、
わたしはことをもってあなたをほめうたいます。
23わたしがあなたにむかってほめうたうとき、
わがくちびるはよろこばわり、
あなたがあがなわれたわがたましいもまた
よろこばわるでしょう。
24わたしのしたもまたひねもす
あなたのかたるでしょう。
わたしをそこなわんとしたもの
じあわてたからです。

第七二篇

ソロモンの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみよ、あなたの公平こうへいおうあたえ、
あなたのおうあたえてください。
2かれをもってあなたのたみをさばき、
公平こうへいをもってあなたのまずしいものをさばくように。
3もろもろのやまおかとはによって
たみ平和へいわあたえるように。
4かれたみまずしいものうったえを弁護べんごし、
とぼしいものすくいあたえ、
しえたげるものくだくように。
5かれつきとのあらんかぎり、
世々よよきながらえるように。
6かれった牧草まきぐさうえあめのごとく、
うるお夕立ゆうだちのごとくのぞむように。
7さかえ、
平和へいわつきのなくなるまでゆたかであるように。
8かれうみからうみまでおさめ、
かわからのはてまでおさめるように。
9かれのあだはかれまえにかがみ、
かれてきはちりをなめるように。
10タルシシおよび島々しまじまおうたちはみつぎをおさめ、
シバとセバのおうたちはおくものたずさえてるように。
11もろもろのおうかれまえにひれし、
もろもろの国民くにたみかれつかえるように。
12かれとぼしいものをそのばわるときすくい、
まずしいものと、たすけなきものとをすくう。
13かれよわものとぼしいものとをあわれみ、
とぼしいもののいのちをすくい、
14かれらのいのちを、しえたげと暴力ぼうりょくとからあがなう。
かれらのかれたっとい。
15かれきながらえ、
シバの黄金おうごんかれにささげられ、
かれのためにえずいのりがささげられ、
ひねもすかれのために祝福しゅくふくもとめられるように。
16くにのうちには穀物こくもつゆたかにみのり、
そのはレバノンのように山々やまやまいただき波打なみうち、
人々ひとびとくさのごとく町々まちまちさかえるように。
17かれはとこしえにつづき、
その名声めいせいのあらんかぎり、えることのないように。
人々ひとびとかれによって祝福しゅくふく
もろもろの国民くにたみかれをさいわいなるもの
となえるように。
18イスラエルのかみしゅはほむべきかな。
ただしゅのみ、くすしきみわざをなされる。
19その光栄こうえいあるはとこしえにほむべきかな。
ぜんはその栄光えいこうをもってたされるように。
アァメン、アァメン。
20エッサイのダビデのいのりおわった。

第七三篇

アサフの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみただしいものにむかい、
こころきよものにむかって、まことにめぐみふかい。
2しかし、わたしは、わたしのあしがつまずくばかり、
わたしのあゆみがすべるばかりであった。
3これはわたしが、しきものさかえるのをて、
そのたかぶるものをねたんだからである。
4かれらにはくるしみがなく、
そのはすこやかで、つやがあり、
5ほかの人々ひとびとのようになやむことがなく、
ほかの人々ひとびとのようにたれることはない。
6それゆえ高慢こうまんかれらのくびかざりとなり、
暴力ぼうりょくころものようにかれらをおおっている。
7かれらはふとって、そのはとびいで、
そのこころおろかなおもいにちあふれている。
8かれらはあざけり、悪意あくいをもってかたり、
たかぶって、しえたげをかたる。
9かれらはそのくちてんにさからってき、
そのしたをあるきまわる。
10それゆえたみこころえてかれらをほめたたえ、
かれらのうちにあやまちをみとめない。
11かれらはう、「かみはどうしてようか、
いとたかもの知識ちしきがあろうか」と。
12よ、これらはしきものであるのに、
つねやすらかで、そのとみくわわる。
13まことに、わたしはいたずらにこころをきよめ、
つみおかすことなくあらった。
14わたしはひねもすたれ、
あさごとにこらしめをうけた。
15もしわたしが「このようなことかたろう」とったなら、
わたしはあなたのらのあやまらせたであろう。
16しかし、わたしがこれをろうとおもいめぐらしたとき、
これはわたしにめんどうな仕事しごとのようにおもわれた。
17わたしがかみ聖所せいじょって、
かれらの最後さいごさとたまではそうであった。
18まことにあなたはかれらをなめらかなところき、
かれらをほろびにおちいらせられる。
19なんとかれらはまたたくまにほろぼされ、
おそれをもってまった一掃いっそうされたことであろう。
20あなたがをさまして
かれらのかげをかろしめられるとき、
かれらはゆめみたひとをさましたときのようである。
21わたしのたましいいたみ、わたしのこころされたとき、
22わたしはおろかでさとりがなく、
あなたにたいしてはけもののようであった。
23けれどもわたしはつねにあなたとともにあり、
あなたはわたしのみぎたもたれる。
24あなたはさとしをもってわたしをみちびき、
そののちわたしをけて栄光えいこうにあずからせられる。
25わたしはあなたのほかに、だれをてんにもちよう。
にはあなたのほかにしたうものはない。
26わがとわがこころとはおとろえる。
しかしかみはとこしえにわがこころちから、わがぎょうである。
27よ、あなたにとおものほろびる。
あなたは、あなたにそむくものほろぼされる。
28しかしかみちかくあることはわたしにいことである。
わたしはしゅなるかみをわがどころとして、
あなたのもろもろのみわざをつたえるであろう。

第七四篇

アサフのマスキールの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみよ、なぜ、われらをとこしえにてられるのですか。
なぜ、あなたのまきひつじいかりをやされるのですか。
2むかしあなたがれられたあなたの公会こうかい
すなわち、あなたのぎょう部族ぶぞくとなすために
あがなわれたものをおもしてください。
あなたがまわれたシオンのやま
おもしてください。
3とこしえのほろびのあとに、あなたのあしけてください。
てき聖所せいじょで、すべてのもの破壊はかいしました。
4あなたのあだは聖所せいじょなかでほえさけび、
かれらのしるしをてて、しるしとしました。
5かれらはうえ入口いりぐちでは、おのをもって
格子こうしかきたおしました。
6またかれらはおのとつちとをもって
聖所せいじょものをことごとくおとしました。
7かれらはあなたの聖所せいじょをかけ、
のすみかをけがして、たおしました。
8かれらはこころのうちにいました、
「われらはことごとくこれをほろぼそう」と。
かれらはくにのうちのかみ会堂かいどうをことごとくきました。
9われらは自分じぶんたちのしるしをません。
預言者よげんしゃいまはいません。
そしていつまでつづくのか、われらのうちには、
ものがありません。
10かみよ、あだはいつまであざけるでしょうか。
てきはとこしえにあなたのをののしるでしょうか。
11なぜあなたはかれるのですか。
なぜあなたはみぎ
ふところにれておかれるのですか。
12かみはいにしえからわたしのおうであって、
すくいなかおこなわれた。
13あなたはみちからをもってうみをわかち、
みずうえりゅうあたまくだかれた。
14あなたはレビヤタンのあたまをくだき、
これをけものあたえてえじきとされた。
15あなたはいずみながれとをひらき、
えずながれるもろもろのかわをからされた。
16ひるはあなたのもの、よるもまたあなたのもの。
あなたはひかり太陽たいようとをもうけられた。
17あなたはのもろもろのさかいさだめ、
なつふゆとをつくられた。
18しゅよ、てきはあなたをあざけり、
おろかなたみはあなたのみをののしります。
このことおもしてください。
19どうかあなたのはとのたましい
けものにわたさないでください。
まずしいもののいのちをとこしえにわすれないでください。
20あなたの契約けいやくをかえりみてください。
くらところ暴力ぼうりょくのすまいでちています。
21しえたげられるものじさせないでください。
まずしいものとぼしいものとに
をほめたたえさせてください。
22かみよ、きてあなたのうったえをあげつらい、
おろかなもののひねもすあなたをあざけるのを
みこころにとめてください。
23あなたのあだのさけびをわすれないでください。
あなたのてきえずあげるさわぎを
わすれないでください。

第七五篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって、「<ruby>滅<rp>(</rp><rt>ほろ</rt><rp>)</rp></ruby>ぼすな」というしらべにあわせてうたわせたアサフの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>、さんび
1かみよ、われらはあなたに感謝かんしゃします。
われらは感謝かんしゃします。
われらはあなたのみび、
あなたのくすしきみわざをかたります。
2さだまったときれば、
わたしは公平こうへいをもってさばく。
3とすべてこれにむものがよろめくとき、
わたしはそのはしらかたくする。〔セラ
4わたしは、ほこものには「ほこるな」とい、
しきものには「つのをあげるな、
5つのたかくあげるな、
高慢こうまん態度たいどをもってかたるな」とう。
6げることはひがしからでなく、西にしからでなく、
また荒野あらのからでもない。
7それはさばきをおこなわれるかみであって、
かみはこれをげ、かれをげられる。
8しゅにはさかずきがあって、
よくぜたさけがあわだっている。
しゅがこれをそそされると、
のすべてのしきもの
これを一滴いってきのこさずにみつくすであろう。
9しかしわたしはとこしえによろこび、
ヤコブのかみをほめうたいます。
10しきものつのはことごとくはなされるが
ただしいものつのはあげられるであろう。

第七六篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によって<ruby>琴<rp>(</rp><rt>こと</rt><rp>)</rp></ruby>にあわせてうたわせたアサフの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>、さんび
1かみはユダにられ、
そのみはイスラエルにおいて偉大いだいである。
2その幕屋まくやはサレムにあり、
そのすまいはシオンにある。
3かしこでかみゆみ火矢ひやり、
たてとつるぎとたたかいの武器ぶきをこわされた。〔セラ
4あなたは永久えいきゅう山々やまやまにまさって
光栄こうえいあり、威厳いげんがある。
5雄々おおしいものはかすめられ、かれらはねむりにしずみ、
いくさびとはみなそのほどこすことができなかった。
6ヤコブのかみよ、あなたのとがめによって、
うまとはふかねむりにおちいった。
7しかし、あなたこそはおそるべきかたである。
あなたがいかりをはっせられるとき、
だれがみまえつことができよう。
9あなたはてんからさばきをおおせられた。
かみのしえたげられたものすくうために、
さばきにたれたとき、おそれて、沈黙ちんもくした。〔セラ
10まことにひといかりはあなたをほめたたえる。
いかりのあまりをあなたはおびとされる。
11あなたがたのかみしゅちかいをてて、それをつぐなえ。
その周囲しゅういのすべてのもの
おそるべきしゅおくものをささげよ。
12しゅはもろもろのきみたちのいのちをたれる。
しゅおうたちのおそるべきものである。

第七七篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってエドトンのしらべにしたがってうたわせたアサフの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1わたしはかみにむかいこえをあげてさけぶ。
わたしがかみにむかってこえをあげれば、
かみはわたしにかれる。
2わたしはなやみのしゅをたずねもとめ、
よるはわがべてたゆむことなく、
わがたましいなぐさめられるのをこばむ。
3わたしはかみおもうとき、なげかなしみ、
ふかおもうとき、わがたましいおとろえる。〔セラ
4あなたはわたしのまぶたをささえてじさせず、
わたしは物言ものいうこともできないほどになやむ。
5わたしはむかしおもい、
いにしえのとしおもう。
6わたしはよる、わがこころしたしくかたり、
ふかおもうてわがたましいさぐり、う、
7しゅはとこしえにわれらをてられるであろうか。
ふたたび、めぐみをほどこされないであろうか。
8そのいつくしみはとこしえにえ、
その約束やくそく世々よよながくすたれるであろうか。
9かみめぐみをほどこすことをわすれ、いかりをもって
そのあわれみをじられたであろうか」と。〔セラ
10そのときわたしはう、「わたしのかなしみは
いとたかものみぎかわったことである」と。
11わたしはしゅのみわざをおもおこす。
わたしは、いにしえからの
あなたのくすしきみわざをおもいいだす。
12わたしは、あなたのすべてのみわざをおもい、
あなたのちからあるみわざをふかおもう。
13かみよ、あなたのみちせいである。
われらのかみのようにおおいなるかみはだれか。
14あなたは、くすしきみわざをおこなわれるかみである。
あなたは、もろもろのたみあいだに、その大能たいのうをあらわし、
15そのうでをもっておのれのたみをあがない、
ヤコブとヨセフのらをあがなわれた。〔セラ
16かみよ、大水おおみずはあなたをた。
大水おおみずはあなたをておののき、ふちもまたふるえた。
17くもみずそそぎいだし、そらかみなりをとどろかし、
あなたの四方しほうにきらめいた。
18あなたのかみなりのとどろきは、つむじかぜなかにあり、
あなたのいなずまはてらし、ふるうごいた。
19あなたの大路おおじうみなかにあり、
あなたのみち大水おおみずなかにあり、
あなたの足跡あしあとはたずねえなかった。
20あなたは、そのたみをモーセとアロンのによって
ひつじれのようにみちびかれた。

第七八篇

アサフのマスキールの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1わがたみよ、わがおしえき、
わがくち言葉ことばみみかたむけよ。
2わたしはくちひらいて、たとえをかたり、
いにしえからの、なぞをかたろう。
3これはわれらがさきにいてったこと、
またわれらの先祖せんぞたちが
われらにかたつたえたことである。
4われらはこれを子孫しそんかくさず、しゅ光栄こうえいあるみわざと、
そのちからと、しゅのなされたくすしきみわざとを
きたるべきげるであろう。
5しゅはあかしをヤコブのうちにたて、
おきてをイスラエルのうちにさだめて、
その子孫しそんおしえうべきことを
われらの先祖せんぞたちにめいじられた。
6これはつぎうまれる子孫しそんがこれをり、
みずからおこって、そのまた子孫しそんにこれをつたえ、
7かれらをしてかみのぞみをおき、
かみのみわざをわすれず、そのいましめをまもらせるためである。
8またその先祖せんぞたちのようにかたくなで、
そむくもののやからとなり、そのこころさだまりなく、
そのたましいかみ忠実ちゅうじつでないやからと
ならないためである。
9エフライムの人々ひとびと武装ぶそうし、ゆみたずさえたが、
たたかいのかえした。
10かれらはかみ契約けいやくまもらず、
そのおきてにしたがってあゆむことをこばみ、
11かみがなされたことと、
かれらにしめされたくすしきみわざとをわすれた。
12かみはエジプトのと、ゾアンの
くすしきみわざをかれらの先祖せんぞたちのまえおこなわれた。
13かみうみけてかれらをとおらせ、
みずたせてやまのようにされた。
14ひるくもをもってかれらをみちびき、
よるは、よもすがらひかりをもってかれらをみちびかれた。
15かみ荒野あらのいわき、
ふちからむようにゆたかにかれらにませ、
16またいわからながれをいて、
かわのようにみずながれさせられた。
17ところがかれらはなおかみにむかってつみをかさね、
荒野あらのでいとたかものにそむき、
18おのがよくのために食物しょくもつもとめて、
そのこころのうちにかみこころみた。
19またかれらはかみさからってった、
かみ荒野あらのうたげもうけることができるだろうか。
20よ、かみいわたれると、
みずはほとばしりいで、ながれがあふれた。
かみはまたパンをあたえることができるだろうか。
たみのためににくそなえることができるだろうか」と。
21それゆえ、しゅいていきどおられた。
はヤコブにむかってえあがり、
いかりはイスラエルにむかってちのぼった。
22これはかれらがかみしんぜず、
そのすくいちから信用しんようしなかったからである。
23しかしかみうえなる大空おおぞらめいじててんひらき、
24かれらのうえにマナをらせてべさせ、
てん穀物こくもつかれらにあたえられた。
25ひと天使てんしのパンをべた。
かみかれらに食物しょくもつをおくってらせられた。
26かみてん東風ひがしかぜかせ、
ちからをもって南風みなみかぜみちびかれた。
27かみかれらのうえにくをちりのようにらせ、
つばさあるとりうみすなのようにらせて、
28その宿営しゅくえいのなか、そのすまいのまわりにおとされた。
29こうしてかれらはべて、ることができた。
かみかれらにそののぞんだものをあたえられたからである。
30ところがかれらがまだそのよくはなれず、
食物しょくもつがなおくちなかにあるうちに、
31かみいかりがかれらにむかってちのぼり、
かれらのうちのもっとつよものころし、
イスラエルのうちのえりきのものたおされた。
32すべてこれらのことがあったにもかかわらず、
かれらはなおつみおかし、
そのくすしきみわざをしんじなかった。
33それゆえかみかれらのいきのようにえさせ、
かれらのとしおそれをもってごさせられた。
34かみかれらをころされたとき、かれらはかみをたずね、
いてかみ熱心ねっしんもとめた。
35こうしてかれらは、かみかれらのいわ、いとたかかみ
かれらのあがないぬしであることをおもした。
36しかしかれらはそのくちをもってかみにへつらい、
そのしたをもってかみいつわりをった。
37かれらのこころかみにむかって堅実けんじつでなく、
かみ契約けいやく真実しんじつでなかった。
38しかしかみはあわれみにまれるので、
かれらの不義ふぎをゆるしてほろぼさず、
しばしばそのいかりをおさえて、
そのいきどおりをことごとくふりおこされなかった。
39またかみは、かれらがただにくであって、
ればふたたかえりこぬかぜであることを
おもされた。
40いくたびかれらはかみにそむき、
荒野あらのかみかなしませたことであろうか。
41かれらはかさねがさねかみこころみ、
イスラエルの聖者せいじゃいからせた。
42かれらはかみちからをも、
かみかれらをあだからあがなわれたをも
おもさなかった。
43かみはエジプトでもろもろのしるしをおこない、
ゾアンのでもろもろの奇跡きせきをおこない、
44かれらのかわかわらせて、
そのながれをむことができないようにされた。
45かみははえのれをかれらのうちにおくってかれらをわせ、
かえるをおくってかれらをほろぼされた。
46またかみかれらの作物さくもつ青虫あおむしにわたし、
かれらの勤労きんろうをいなごにわたされた。
47かみはひょうをもってかれらのぶどうのらし、
しもをもってかれらのいちじくくわらされた。
48かみかれらの家畜かちくをひょうにわたし、
かれらのれをえるいなずまにわたされた。
49かみかれらのうえはげしいいかりと、いきどおりと、
うらみと、なやみと、ほろぼす天使てんしれとをはなたれた。
50かみはそのいかりのためにみちもうけ、
かれらのたましいからまぬかれさせず、
そのいのちを疫病えきびょうにわたされた。
51かみはエジプトですべてのういごをち、
ハムの天幕てんまくかれらのちからはじめのたれた。
52こうしてかみはおのれのたみひつじのようにし、
かれらを荒野あらのひつじれのようにみちびき、
53かれらをやすらかにみちびかれたので
かれらはおそれることがなかった。
しかしうみかれらのてきをのみつくした。
54かみかれらをその聖地せいちともない、
そのみぎをもってたこのやまともないこられた。
55かみかれらのまえからもろもろの国民くにたみし、
そのけてぎょうとし、
イスラエルのしょぞくかれらの天幕てんまくまわせられた。
56しかしかれらはいとたかかみこころみ、これにそむいて、
そのもろもろのあかしをまもらず、
57そむきって、先祖せんぞたちのように真実しんじつうしない、
くるったゆみのようにねじれた。
58かれらはたかところもうけてかみいからせ、
きざんだぞうをもってかみのねたみをおこした。
59かみいておおいにいかり、
イスラエルをまったくしりぞけられた。
60かみ人々ひとびとのなかにもうけた幕屋まくやなる
シロのすまいをて、
61そのちからをとりことならせ、
その栄光えいこうをあだのにわたされた。
62かみはそのたみをつるぎにわたし、
そのぎょうにむかっておおいなるいかりをもらされた。
63かれらの若者わかものたちをきつくし、
かれらのおとめたちは婚姻こんいんうたうしない、
64かれらの祭司さいしたちはつるぎによってたおれ、
かれらのやもめたちはなげかなしむことさえしなかった。
65そのときしゅねむったもののさめたように、
勇士ゆうしさけによってさけぶようにをさまして、
66そのあだを退しりぞけ、
とこしえのはじかれらにわせられた。
67かみはヨセフの天幕てんまくをしりぞけ、
エフライムの部族ぶぞくえらばず、
68ユダの部族ぶぞくえらび、
かみあいするシオンのやまえらばれた。
69かみはその聖所せいじょたかてんのようにて、
とこしえにもといさだめられたのようにてられた。
70かみはそのしもべダビデをえらんで、
ひつじのおりからり、
71ちちあたえるめすひつじばんをするところからつれてて、
そのたみヤコブ、そのぎょうイスラエルの牧者ぼくしゃとされた。
72こうしてかれなおこころをもってかれらをぼくし、
たくみなをもってかれらをみちびいた。

第七九篇

アサフの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみよ、もろもろの異邦人いほうじんはあなたのぎょうおかし、
あなたのせいなるみやをけがし、
エルサレムを荒塚あらつかとしました。
2かれらはあなたのしもべのしかばねを
そらとりあたえてえさとし、
あなたの聖徒せいとにくけものあたえ、
3そのをエルサレムのまわりにみずのようにながし、
これをほうむひとがありませんでした。
4われらはとなびとにそしられ、
まわりの人々ひとびとあなどられ、あざけられるものとなりました。
5しゅよ、いつまでなのですか。
とこしえにおいかりになられるのですか。
あなたのねたみはのようにえるのですか。
6どうか、あなたをらない異邦人いほうじんと、
あなたのばない国々くにぐにうえ
あなたのいかりをそそいでください。
7かれらはヤコブをほろぼし、
そのすみかをあらしたからです。
8われらの先祖せんぞたちの不義ふぎをみこころにとめられず、
あわれみをもって、すみやかにわれらを
むかえてください。
われらは、はなはだしくひくくされたからです。
9われらのすくいかみよ、
栄光えいこうのためにわれらをたすけ、
のためにわれらをすくい、
われらのつみをおゆるしください。
10どうして異邦人いほうじんうのでしょう、
かれらのかみはどこにいるのか」と。
あなたのしもべらのながされたむくいを
われらのまのあたりになして、
異邦人いほうじんらせてください。
11とらわれびとなげきを
あなたのみまえにいたらせ、
あなたのおおいなるちからにより、
さだめられたものまもりながらえさせてください。
12しゅよ、われらのとなびとがあなたをそしったそしりを
ばいにしてかれらのふところにむくかえしてください。
13そうすれば、あなたのたみ、あなたのまきひつじは、
とこしえにあなたに感謝かんしゃし、
世々よよあなたをほめたたえるでしょう。

第八〇篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってゆりの<ruby>花<rp>(</rp><rt>はな</rt><rp>)</rp></ruby>のしらべにあわせてうたわせたアサフのあかしの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1イスラエルの牧者ぼくしゃよ、
ひつじれのようにヨセフをみちびかれるものよ、
みみかたむけてください。
ケルビムのうえせられるものよ、
ひかりはなってください。
2エフライム、ベニヤミン、マナセのまえ
あなたのちからおこし、
て、われらをおすくいください。
3かみよ、われらをもとにかえし、
かおひかりてらしてください。
そうすればわれらはすくいをえるでしょう。
4万軍ばんぐんかみしゅよ、
いつまで、そのたみいのりにむかって
いかりになるのですか。
5あなたはなみだのパンをかれらにわせ、
おおくのなみだかれらにませられました。
6あなたはわれらをとなびとのあざけりとし、
われらのてきはたがいにあざわらいました。
7万軍ばんぐんかみよ、われらをもとにかえし、
われらのすくわれるため、みかおひかりてらしてください。
8あなたは、ぶどうのをエジプトからたずさし、
もろもろの国民くにたみして、これをえられました。
9あなたはこれがためにひらかれたので、
ふかざして、くににはびこりました。
10山々やまやまはそのかげでおおわれ、
かみ香柏こうはくはそのえだでおおわれました。
11これはそのえだうみにまでのべ、
そのわかえだ大川おおかわにまでのべました。
12あなたはなにゆえ、そのかきをくずして
みちゆくすべてのひとにその
らせられるのですか。
13はやしのいのししはこれをあらし、
のすべてのけものはこれをべます。
14万軍ばんぐんかみよ、ふたたてんからおろして、
このぶどうのをかえりみてください。
15あなたのみぎえられたみきと、
みずからのためにつよくされたえだとを
かえりみてください。
16かれらはをもってこれをき、
これをたおしました。
かれらをみかおのとがめによってほろぼしてください。
17しかしあなたのをそのみぎひとうえにおき、
みずからのためにつよくされたひとうえ
おいてください。
18そうすれば、われらはあなたを
はな退しりぞくことはありません。
われらをかしてください。
われらはあなたのみびます。
19万軍ばんぐんかみしゅよ、われらをもとにかえし、
かおひかりてらしてください。
そうすればわれらはすくいをえるでしょう。

第八一篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってギテトのしらべにあわせてうたわせたアサフの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1われらのちからなるかみにむかってたからかにうたえ。
ヤコブのかみにむかってよろこびのこえをあげよ。
2うたをうたい、つづみて。
こと立琴たてごととをかきならせ。
3新月しんげつ満月まんげつとわれらのまつりとに
ラッパをきならせ。
4これはイスラエルのさだめ、
ヤコブのかみのおきてである。
5かみてエジプトのくにめられたとき、
ヨセフのなかにこれをてて、あかしとされた。
わたしはかしこでまだらなかった言葉ことばいた、
6「わたしはあなたのかたから重荷おもにをのぞき、
あなたのをかごからまぬかれさせた。
7あなたがなやんだとき、ばわったので
わたしはあなたをすくった。
わたしはかみなりかくれたところで、あなたにこたえ、
メリバのみずのほとりで、あなたをこころみた。〔セラ
8わがたみよ、け、わたしはあなたに勧告かんこくする。
イスラエルよ、あなたがわたしにしたがうことをのぞむ。
9あなたのうちにかみがあってはならない。
あなたは外国がいこくかみおがんではならない。
10わたしはエジプトのくにから、
あなたをつれしたあなたのかみしゅである。
あなたのくちひろくあけよ、わたしはそれをたそう。
11しかしわがたみはわたしのこえしたがわず、
イスラエルはわたしをこのまなかった。
12それゆえ、わたしはかれらを
そのかたくななこころにまかせ、
そのおもいのままにくにまかせた。
13わたしはわがたみのわたしにしたがい、
イスラエルのわがみちあゆむことをほっする。
14わたしはすみやかにかれらのてきしたがえ、
わがかれらのあだにけよう。
15しゅにくものかれらにおそしたがい、
かれらのときはとこしえにつづくであろう。
16わたしはむぎもっといものをもってあなたをやしない、
いわからみつをもってあなたをかせるであろう」。

第八二篇

アサフの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1かみかみ会議かいぎのなかにたれる。
かみ神々かみがみのなかで、さばきをおこなわれる。
2「あなたがたはいつまで不正ふせいなさばきをなし、
しきもの好意こういしめすのか。〔セラ
3よわものと、みなしごとを公平こうへいあつかい、
くるしむものとぼしいもの権利けんり擁護ようごせよ。
4よわものまずしいものすくい、
かれらをしきものからたすせ」。
5かれらはることなく、さとることもなくて、
くらなかをさまよう。
のもろもろのもといはゆりうごいた。
6わたしはう、「あなたがたはかみだ、
あなたがたはみないとたかものだ。
7しかし、あなたがたはひとのようにに、
もろもろのきみのひとりのようにたおれるであろう」。
8かみよ、きて、をさばいてください。
すべての国民くにたみはあなたのものだからです。

第八三篇

アサフの<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>、さんび
1かみよ、沈黙ちんもくまもらないでください。
かみよ、なにわずに、だまっていないでください。
2よ、あなたのてきさわぎたち、
あなたをにくものあたまをあげました。
3かれらはあなたのたみにむかって
たくみなはかりごとをめぐらし、
あなたの保護ほごされるものにむかってあいともにはかります。
4かれらはいます、
「さあ、かれらをほろぼしてくにてさせず、
イスラエルの
ふたたびおもさせないようにしよう」。
5かれらはこころをひとつにしてともにはかり、
あなたにさからって契約けいやくむすびます。
6すなわちエドムの天幕てんまくものとイシマエルびと、
モアブとハガルびと、
7ゲバルとアンモンとアマレク、
ペリシテとツロの住民じゅうみんなどです。
8アッスリヤもまたかれらにくみしました。
かれらはロトの子孫しそんたすけました。〔セラ
9あなたがミデアンにされたように、
キションかわでシセラとヤビンにされたように、
かれらにしてください。
10かれらはエンドルでほろぼされ、
のために肥料ひりょうとなりました。
11かれらの貴人きじんをオレブとゼエブのように、
そのすべてのきみたちを
ゼバとザルムンナのようにしてください。
12かれらはいました、「われらはかみ牧場まきばて、
われらの所有しょゆうにしよう」と。
13わがかみよ、かれらをきあげられるちりのように、
かぜまえのもみがらのようにしてください。
14はやしのように、
やまやすほのおのように、
15あなたのはやてをもってかれらをい、
つむじかぜをもってかれらをおそれさせてください。
16かれらのかおはじたしてください。
しゅよ、そうすればかれらはあなたのもとめるでしょう。
17かれらをとこしえにおそれさせ、
あわてまどってほろびうせさせてください。
18しゅというをおもちになるあなたのみ、
ぜんをしろしめすいとたかものであることを
かれらにらせてください。

第八四篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってギテトのしらべにあわせてうたわせたコラの<ruby>子<rp>(</rp><rt>こ</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1万軍ばんぐんしゅよ、
あなたのすまいはいかにうるわしいことでしょう。
2わがたましいえいるばかりにしゅ大庭おおにわしたい、
わがこころとわがけるかみにむかってよろこうたいます。
3すずめがすみかを
つばめがそのひなをいれるるように、
万軍ばんぐんしゅ、わがおう、わがかみよ、
あなたの祭壇さいだんのかたわらに
わがすまいをさせてください。
4あなたのいえみ、
つねにあなたをほめたたえるひとはさいわいです。〔セラ
5そのちからがあなたにあり、
そのこころがシオンの大路おおじにあるひとはさいわいです。
6かれらはバカのたにとおっても、
そこをいずみのあるところとします。
またまえあめいけをもってそこをおおいます。
7かれらはちからからちからすすみ、
シオンにおいて神々かみがみかみにまみえるでしょう。
8万軍ばんぐんかみしゅよ、わがいのりをおききください。
ヤコブのかみよ、みみかたむけてください。〔セラ
9かみよ、われらのたてをみそなわし、
あなたのあぶらそそがれたものかおをかえりみてください。
10あなたの大庭おおにわにいる一にちは、
よそにいる千にちにもまさるのです。
わたしはあく天幕てんまくにいるよりは、
むしろ、わがかみいえ門守かどもりとなることをねがいます。
11しゅなるかみです、たてです。
しゅめぐみとほまれとをあたえ、
なおあゆものものこばまれることはありません。
12万軍ばんぐんしゅよ、あなたに信頼しんらいするひとはさいわいです。

第八五篇

<ruby>聖歌<rp>(</rp><rt>せいか</rt><rp>)</rp></ruby><ruby>隊<rp>(</rp><rt>たい</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>指揮者<rp>(</rp><rt>しきしゃ</rt><rp>)</rp></ruby>によってうたわせたコラの<ruby>子<rp>(</rp><rt>こ</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、あなたはみくににめぐみをしめし、
ヤコブの繁栄はんえい回復かいふくされました。
2あなたはそのたみ不義ふぎをゆるし、
かれらのつみをことごとくおおわれました。〔セラ
3あなたはすべてのいかりをて、
はげしいいきどおりをとおざけられました。
4われらのすくいかみよ、われらを回復かいふくし、
われらにたいするあなたのいきどおりをおやめください。
5あなたはとこしえにわれらをいかり、
よろずよまで、あなたのいかりをばされるのですか。
6あなたのたみが、あなたによってよろこびをるため、
われらをふたたかされないのですか。
7しゅよ、あなたのいつくしみをわれらにしめし、
あなたのすくいをわれらにあたえてください。
8わたしはしゅなるかみかたられることをきましょう。
しゅはそのたみ、その聖徒せいと
ならびにそのこころしゅけるものに、
平和へいわかたられるからです。
9まことに、そのすくいかみおそれるものちかく、
その栄光えいこうはわれらのくににとどまるでしょう。
10いつくしみと、まこととはともい、
平和へいわとはたがいくちづけし、
11まことはからはえ、
てんからおろすでしょう。
12しゅものあたえられるので、
われらのくにはその産物さんぶつし、
13しゅのみまえき、
その足跡あしあとみちとするでしょう。

第八六篇

ダビデの<ruby>祈<rp>(</rp><rt>いのり</rt><rp>)</rp></ruby>
1しゅよ、あなたのみみかたむけて、わたしにおこたえください。
わたしはくるしみかつとぼしいからです。
2わたしのいのちをおまもりください。
わたしはかみうやまものだからです。
あなたに信頼しんらいするあなたのしもべをおすくいください。
あなたはわたしのかみです。
3しゅよ、わたしをあわれんでください。
わたしはひねもすあなたにばわります。
4あなたのしもべのたましいよろこばせてください。
しゅよ、わがたましいはあなたをあおのぞみます。
5しゅよ、あなたはめぐみふかく、寛容かんようであって、
あなたにばわるすべてのもの
いつくしみをゆたかにほどこされます。
6しゅよ、わたしのいのりみみかたむけ、
わたしのねがいのこえをおきください。
7わたしのなやみのにわたしはあなたにばわります。
あなたはわたしにこたえられるからです。
8しゅよ、もろもろのかみのうちにあなたにひとしいものはなく、
また、あなたのみわざにひとしいものはありません。
9しゅよ、あなたがつくられたすべての国民くにたみ
あなたのまえて、おがみ、
をあがめるでしょう。
10あなたはおおいなるかみで、くすしきみわざをなされます。
ただあなたのみ、かみでいらせられます。
11しゅよ、あなたのみちをわたしにおしえてください。
わたしはあなたの真理しんりあゆみます。
こころをひとつにしてみおそれさせてください。
12わがかみしゅよ、わたしはこころをつくしてあなたに感謝かんしゃし、
とこしえに、みをあがめるでしょう。
13わたしにしめされたあなたのいつくしみはおおきく、
わがたましい陰府よみふかところからたすされたからです。
14かみよ、たかぶるものはわたしにさからっておこり、
あらぶるものれはわたしのいのちをもとめ、
かれらは自分じぶんまえにあなたをくことをしません。
15しかししゅよ、あなたはあわれみとめぐみにみ、
いかりをおそくし、いつくしみと、まこととに
ゆたかなかみでいらせられます。
16わたしをかえりみ、わたしをあわれみ、
あなたのしもべにみちからあたえ、
あなたのはしためのをおすくいください。
17わたしに、あなたのめぐみのしるしを
あらわしてください。
そうすれば、わたしをにくものどもは
わたしをじるでしょう。
しゅよ、あなたはわたしをたすけ、
わたしをなぐさめられたからです。

第八七篇

コラの<ruby>子<rp>(</rp><rt>こ</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby>歌<rp>(</rp><rt>うた</rt><rp>)</rp></ruby>、さんび
1しゅもといをすえられたみやこせいなるやまうえつ。
2しゅはヤコブのすべてのすまいにまさって、
シオンのもろもろのもんあいされる。
3かみみやこよ、あなたについて、
もろもろの栄光えいこうあることかたられる。〔セラ
4わたしはラハブとバビロンを
わたしをもののうちにげる。
ペリシテ、ツロ、またエチオピヤをよ。
「このものはかしこにうま