ゼカリヤ書

第一章

1ダリヨスの第(だい)二年(ねん)の八月(がつ)に、主(しゅ)の言葉(ことば)がイドの子(こ)ベレキヤの子(こ)である預言者(よげんしゃ)ゼカリヤに臨(のぞ)んだ、 2「主(しゅ)はあなたがたの先祖(せんぞ)たちに対(たい)して、いたくお怒(いか)りになった。 3それゆえ、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)はこう仰(おお)せられると、彼(かれ)らに告(つ)げよ。万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は仰(おお)せられる、わたしに帰(かえ)れ、そうすれば、わたしもあなたがたに帰(かえ)ろうと、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は仰(おお)せられる。 4あなたがたの先祖(せんぞ)たちのようであってはならない。先(さき)の預言者(よげんしゃ)たちは、彼(かれ)らにむかって叫(さけ)んで言(い)った、『万軍(ばんぐん)の主(しゅ)はこう仰(おお)せられる、悪(わる)い道(みち)を離(はな)れ、悪(わる)いおこないを捨(す)てて帰(かえ)れ』と。しかし彼(かれ)らは聞(き)きいれず、耳(みみ)をわたしに傾(かたむ)けなかったと主(しゅ)は言(い)われる。 5あなたがたの先祖(せんぞ)たち、彼(かれ)らはどこにいるか。預言者(よげんしゃ)たち、彼(かれ)らは永遠(えいえん)に生(い)きているのか。 6しかしわたしのしもべである預言者(よげんしゃ)たちに命(めい)じたわが言葉(ことば)と、わが定(さだ)めとは、あなたがたの先祖(せんぞ)たちに及(およ)んだではないか。それで彼(かれ)らは立(た)ち返(かえ)って言(い)った、『万軍(ばんぐん)の主(しゅ)がわれわれの道(みち)にしたがい、おこないに従(したが)って、われわれに、なそうと思(おも)い定(さだ)められたように、そのとおりされたのだ』と」。

7ダリヨスの第(だい)二年(ねん)の十一月(がつ)、すなわちセバテという月(つき)の二十四日(か)に、主(しゅ)の言葉(ことば)がイドの子(こ)ベレキヤの子(こ)である預言者(よげんしゃ)ゼカリヤに臨(のぞ)んだ。そしてゼカリヤは言(い)った、 8「わたしは夜(よる)、見(み)ていると、ひとりの人(ひと)が赤(あか)馬(うま)に乗(の)って、谷間(たにま)にあるミルトスの木(き)の中(なか)に立(た)ち、その後(うしろ)に赤(あか)馬(うま)、栗毛(くりげ)の馬(うま)、白馬(しろうま)がいた。 9その時(とき)わたしが『わが主(しゅ)よ、これらはなんですか』と尋(たず)ねると、わたしと語(かた)る天(てん)の使(つかい)は言(い)った、『これがなんであるか、あなたに示(しめ)しましょう』。 10すると、ミルトスの木(き)の中(なか)に立(た)っている人(ひと)が答(こた)えて、『これらは地(ち)を見回(みまわ)らせるために、主(しゅ)がつかわされた者(もの)です』と言(い)うと、 11彼(かれ)らは答(こた)えて、ミルトスの中(なか)に立(た)っている主(しゅ)の使(つかい)に言(い)った、『われわれは地(ち)を見回(みまわ)ったが、全(ぜん)地(ち)はすべて平穏(へいおん)です』。 12すると主(しゅ)の使(つかい)は言(い)った、『万軍(ばんぐん)の主(しゅ)よ、あなたは、いつまでエルサレムとユダの町々(まちまち)とを、あわれんで下(くだ)さらないのですか。あなたはお怒(いか)りになって、すでに七十年(ねん)になりました』。 13主(しゅ)はわたしと語(かた)る天(てん)の使(つかい)に、ねんごろな慰(なぐさ)めの言葉(ことば)をもって答(こた)えられた。 14そこで、わたしと語(かた)る天(てん)の使(つかい)は言(い)った、『あなたは呼(よ)ばわって言(い)いなさい。万軍(ばんぐん)の主(しゅ)はこう仰(おお)せられます、わたしはエルサレムのため、シオンのために、大(おお)いなるねたみを起(おこ)し、 15安(やす)らかにいる国々(くにぐに)の民(たみ)に対(たい)して、大(おお)いに怒(いか)る。なぜなら、わたしが少(すこ)しばかり怒(いか)ったのに、彼(かれ)らは、大(おお)いにこれを悩(なや)ましたからであると。 16それゆえ、主(しゅ)はこう仰(おお)せられます、わたしはあわれみをもってエルサレムに帰(かえ)る。わたしの家(いえ)はその中(なか)に建(た)てられ、測(はか)りなわはエルサレムに張(は)られると、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は仰(おお)せられます。 17あなたはまた呼(よ)ばわって言(い)いなさい。万軍(ばんぐん)の主(しゅ)はこう仰(おお)せられます、わが町々(まちまち)は再(ふたた)び良(よ)い物(もの)で満(み)ちあふれ、主(しゅ)は再(ふたた)びシオンを慰(なぐさ)め、再(ふたた)びエルサレムを選(えら)ぶ』と」。

18わたしが目(め)をあげて見(み)ていると、見(み)よ、四つの角(つの)があった。 19わたしと語(かた)る天(てん)の使(つかい)に「これらはなんですか」と言(い)うと、彼(かれ)は答(こた)えて言(い)った、「これらはユダ、イスラエルおよびエルサレムを散(ち)らした角(つの)です」。 20その時(とき)、主(しゅ)は四人(にん)の鍛冶(かじ)をわたしに示(しめ)された。 21わたしが「これらは何(なに)をするために来(き)たのですか」と言(い)うと、彼(かれ)は答(こた)えた、「これらの角(つの)はユダを散(ち)らして、人(ひと)にその頭(あたま)をあげさせなかったものですが、この四人(にん)の者(もの)が来(き)たのは彼(かれ)らをおどし、かのユダの地(ち)にむかって角(つの)をあげ、これを散(ち)らした国々(くにぐに)の民(たみ)の角(つの)を投(な)げうつためです」。

第二章

1またわたしが目(め)をあげて見(み)ていると、見(み)よ、ひとりの人(ひと)が、測(はか)りなわを手(て)に持(も)っているので、 2「あなたはどこへ行(い)くのですか」と尋(たず)ねると、その人(ひと)はわたしに言(い)った、「エルサレムを測(はか)って、その広(ひろ)さと、長(なが)さを見(み)ようとするのです」。 3すると見(み)よ、わたしと語(かた)る天(てん)の使(つかい)が出(で)て行(い)くと、またひとりの天(てん)の使(つかい)が出(で)てきて、これに出会(であ)って、 4言(い)った、「走(はし)って行(い)って、あの若(わか)い人(ひと)に言(い)いなさい、『エルサレムはその中(なか)に、人(ひと)と家畜(かちく)が多(おお)くなるので、城壁(じょうへき)のない村里(むらざと)のように、人(ひと)の住(す)む所(ところ)となるでしょう。 5主(しゅ)は仰(おお)せられます、わたしはその周囲(しゅうい)で火(ひ)の城壁(じょうへき)となり、その中(なか)で栄光(えいこう)となる』と」。

6主(しゅ)は仰(おお)せられる、さあ、北(きた)の地(ち)から逃(に)げて来(き)なさい。わたしはあなたがたを、天(てん)の四方(しほう)の風(かぜ)のように散(ち)らしたからである。 7さあ、バビロンの娘(むすめ)と共(とも)にいる者(もの)よ、シオンにのがれなさい。 8あなたがたにさわる者(もの)は、彼(かれ)の目(め)の玉(たま)にさわるのであるから、あなたがたを捕(とら)えていった国々(くにぐに)の民(たみ)に、その栄光(えいこう)にしたがって、わたしをつかわされた万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、 9「見(み)よ、わたしは彼(かれ)らの上(うえ)に手(て)を振(ふ)る。彼(かれ)らは自分(じぶん)に仕(つか)えた者(もの)のとりことなる。その時(とき)あなたがたは万軍(ばんぐん)の主(しゅ)が、わたしをつかわされたことを知(し)る。 10主(しゅ)は言(い)われる、シオンの娘(むすめ)よ、喜(よろこ)び歌(うた)え。わたしが来(き)て、あなたの中(なか)に住(す)むからである。 11その日(ひ)には、多(おお)くの国民(こくみん)が主(しゅ)に連(つら)なって、わたしの民(たみ)となる。わたしはあなたの中(なか)に住(す)む。 12あなたは万軍(ばんぐん)の主(しゅ)が、わたしをあなたにつかわされたことを知(し)る。主(しゅ)は聖地(せいち)で、ユダを自分(じぶん)の分(ぶん)として取(と)り、エルサレムを再(ふたた)び選(えら)ばれるであろう」。 13すべて肉(にく)なる者(もの)よ、主(しゅ)の前(まえ)に静(しず)まれ。主(しゅ)はその聖(せい)なるすみかから立(た)ちあがられたからである。

第三章

1時(とき)に主(しゅ)は大(だい)祭司(さいし)ヨシュアが、主(しゅ)の使(つかい)の前(まえ)に立(た)ち、サタンがその右(みぎ)に立(た)って、これを訴(うった)えているのをわたしに示(しめ)された。 2主(しゅ)はサタンに言(い)われた、「サタンよ、主(しゅ)はあなたを責(せ)めるのだ。すなわちエルサレムを選(えら)んだ主(しゅ)はあなたを責(せ)めるのだ。これは火(ひ)の中(なか)から取(と)り出(だ)した燃(も)えさしではないか」。 3ヨシュアは汚(けが)れた衣(ころも)を着(き)て、み使(つかい)の前(まえ)に立(た)っていたが、 4み使(つかい)は自分(じぶん)の前(まえ)に立(た)っている者(もの)どもに言(い)った、「彼(かれ)の汚(けが)れた衣(ころも)を脱(ぬ)がせなさい」。またヨシュアに向(む)かって言(い)った、「見(み)よ、わたしはあなたの罪(つみ)を取(と)り除(のぞ)いた。あなたに祭服(さいふく)を着(き)せよう」。 5わたしは言(い)った、「清(きよ)い帽子(ぼうし)を頭(あたま)にかぶらせなさい」。そこで清(きよ)い帽子(ぼうし)を頭(あたま)にかぶらせ、衣(ころも)を彼(かれ)に着(き)せた。主(しゅ)の使(つかい)はかたわらに立(た)っていた。

6主(しゅ)の使(つかい)は、ヨシュアを戒(いまし)めて言(い)った、 7「万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、あなたがもし、わたしの道(みち)に歩(あゆ)み、わたしの務(つとめ)を守(まも)るならば、わたしの家(いえ)をつかさどり、わたしの庭(にわ)を守(まも)ることができる。わたしはまた、ここに立(た)っている者(もの)どもの中(なか)に行(い)き来(き)することを得(え)させる。 8大(だい)祭司(さいし)ヨシュアよ、あなたも、あなたの前(まえ)にすわっている同僚(どうりょう)たちも聞(き)きなさい。彼(かれ)らはよいしるしとなるべき人々(ひとびと)だからである。見(み)よ、わたしはわたしのしもべなる枝(えだ)を生(しょう)じさせよう。 9万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は言(い)われる、見(み)よ、ヨシュアの前(まえ)にわたしが置(お)いた石(いし)の上(うえ)に、すなわち七つの目(め)をもっているこの一つの石(いし)の上(うえ)に、わたしはみずから文字(もじ)を彫刻(ちょうこく)する。そしてわたしはこの地(ち)の罪(つみ)を、一日(にち)の内(うち)に取(と)り除(のぞ)く。 10万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は言(い)われる、その日(ひ)には、あなたがたはめいめいその隣(とな)り人(びと)を招(まね)いて、ぶどうの木(き)の下(した)、いちじくの木(き)の下(した)に座(ざ)すのである」。

第四章

1わたしと語(かた)った天(てん)の使(つかい)がまた来(き)て、わたしを呼(よ)びさました。わたしは眠(ねむ)りから呼(よ)びさまされた人(ひと)のようであった。 2彼(かれ)がわたしに向(む)かって「何(なに)を見(み)るか」と言(い)ったので、わたしは言(い)った、「わたしが見(み)ていると、すべて金(きん)で造(つく)られた燭台(しょくだい)が一つあって、その上(うえ)に油(あぶら)を入(い)れる器(うつわ)があり、また燭台(しょくだい)の上(うえ)に七つのともしび皿(さら)があり、そのともしび皿(さら)は燭台(しょくだい)の上(うえ)にあって、これにおのおの七本(ほん)ずつの管(かん)があります。 3また燭台(しょくだい)のかたわらに、オリブの木(き)が二本(ほん)あって、一本(ぽん)は油(あぶら)をいれる器(うつわ)の右(みぎ)にあり、一本(ぽん)はその左(ひだり)にあります」。 4わたしはまたわたしと語(かた)る天(てん)の使(つかい)に言(い)った、「わが主(しゅ)よ、これらはなんですか」。 5わたしと語(かた)る天(てん)の使(つかい)は答(こた)えて、「あなたはそれがなんであるか知(し)らないのですか」と言(い)ったので、わたしは「わが主(しゅ)よ、知(し)りません」と言(い)った。 6すると彼(かれ)はわたしに言(い)った、「ゼルバベルに、主(しゅ)がお告(つ)げになる言葉(ことば)はこれです。万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は仰(おお)せられる、これは権勢(けんせい)によらず、能力(のうりょく)によらず、わたしの霊(れい)によるのである。 7大(おお)いなる山(やま)よ、おまえは何者(なにもの)か。おまえはゼルバベルの前(まえ)に平地(へいち)となる。彼(かれ)は『恵(めぐ)みあれ、これに恵(めぐ)みあれ』と呼(よ)ばわりながら、かしら石(いし)を引(ひ)き出(だ)すであろう」。 8主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んで言(い)うには、 9「ゼルバベルの手(て)はこの宮(みや)の礎(いしずえ)をすえた。彼(かれ)の手(て)はこれを完成(かんせい)する。その時(とき)あなたがたは万軍(ばんぐん)の主(しゅ)が、わたしをあなたがたにつかわされたことを知(し)る。 10だれでも小(ちい)さい事(こと)の日(ひ)をいやしめた者(もの)は、ゼルバベルの手(て)に、下(さ)げ振(ふ)りのあるのを見(み)て、喜(よろこ)ぶ。

これらの七つのものは、あまねく全(ぜん)地(ち)を行(い)き来(き)する主(しゅ)の目(め)である」。 11わたしはまた彼(かれ)に尋(たず)ねて、「燭台(しょくだい)の左右(さゆう)にある、この二本(ほん)のオリブの木(き)はなんですか」と言(い)い、 12重(かさ)ねてまた「この二本(ほん)の金(きん)の管(くだ)によって、油(あぶら)をそれから注(そそ)ぎ出(だ)すオリブの二枝(えだ)はなんですか」と言(い)うと、 13彼(かれ)はわたしに答(こた)えて、「あなたはそれがなんであるか知(し)らないのですか」と言(い)ったので、「わが主(しゅ)よ、知(し)りません」と言(い)った。 14すると彼(かれ)は言(い)った、「これらはふたりの油(あぶら)そそがれた者(もの)で、全(ぜん)地(ち)の主(しゅ)のかたわらに立(た)つ者(もの)です」。

第五章

1わたしがまた目(め)をあげて見(み)ていると、飛(と)んでいる巻物(まきもの)を見(み)た。 2彼(かれ)がわたしに「何(なに)を見(み)るか」と言(い)ったので、「飛(と)んでいる巻物(まきもの)を見(み)ます。その長(なが)さは二十キュビト、その幅(はば)は十キュビトです」と答(こた)えた。 3すると彼(かれ)はまた、わたしに言(い)った、「これは全(ぜん)地(ち)のおもてに出(で)て行(い)く、のろいの言葉(ことば)です。すべて盗(ぬす)む者(もの)はこれに照(てら)して除(のぞ)き去(さ)られ、すべて偽(いつわ)り誓(ちか)う者(もの)は、これに照(てら)して除(のぞ)き去(さ)られるのです。 4万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は仰(おお)せられます、わたしはこれを出(で)て行(い)かせる。これは盗(ぬす)む者(もの)の家(いえ)に入(はい)り、またわたしの名(な)をさして偽(いつわ)り誓(ちか)う者(もの)の家(いえ)に入(はい)り、その家(いえ)の中(なか)に宿(やど)って、これをその木(き)と石(いし)と共(とも)に滅(ほろ)ぼすと」。

5わたしと語(かた)る天(てん)の使(つかい)は進(すす)んで来(き)て、わたしに「目(め)をあげて、この出(で)てきた物(もの)が、なんであるかを見(み)なさい」と言(い)った。 6わたしが「これはなんですか」と言(い)うと、彼(かれ)は「この出(で)てきた物(もの)は、エパ枡(ます)です」と言(い)い、また「これは全(ぜん)地(ち)の罪(つみ)です」と言(い)った。 7そして見(み)よ、鉛(なまり)のふたを取(と)りあげると、そのエパ枡(ます)の中(なか)にひとりの女(おんな)がすわっていた。 8すると彼(かれ)は「これは罪悪(ざいあく)である」と言(い)って、その女(おんな)をエパ枡(ます)の中(なか)に押(お)し入(い)れ、鉛(なまり)の重(おも)しを、その枡(ます)の口(くち)に投(な)げかぶせた。 9それからわたしが目(め)をあげて見(み)ていると、ふたりの女(おんな)が出(で)てきた。これに、こうのとりの翼(つばさ)のような翼(つばさ)があり、その翼(つばさ)に風(かぜ)をはらんで、エパ枡(ます)を天(てん)と地(ち)との間(あいだ)に持(も)ちあげた。 10わたしは、わたしと語(かた)る天(てん)の使(つかい)に言(い)った、「彼(かれ)らはエパ枡(ます)を、どこへ持(も)って行(い)くのですか」。 11彼(かれ)はわたしに言(い)った、「シナルの地(ち)で、女(おんな)たちのために家(いえ)を建(た)てるのです。それが建(た)てられると、彼(かれ)らはエパ枡(ます)をそこにすえ、それの土台(どだい)の上(うえ)に置(お)くのです」。

第六章

1わたしがまた目(め)をあげて見(み)ていると、四両(りょう)の戦車(せんしゃ)が二つの山(やま)の間(あいだ)から出(で)てきた。その山(やま)は青銅(せいどう)の山(やま)であった。 2第(だい)一の戦車(せんしゃ)には赤(あか)馬(うま)を着(つ)け、第(だい)二の戦車(せんしゃ)には黒(くろ)馬(うま)を着(つ)け、 3第(だい)三の戦車(せんしゃ)には白馬(しろうま)を着(つ)け、第(だい)四の戦車(せんしゃ)には、まだらのねずみ色(いろ)の馬(うま)を着(つ)けていた。 4わたしは、わたしと語(かた)るみ使(つかい)に尋(たず)ねた、「わが主(しゅ)よ、これらはなんですか」。 5天(てん)の使(つかい)は答(こた)えて、わたしに言(い)った、「これらは全(ぜん)地(ち)の主(しゅ)の前(まえ)に現(あらわ)れて後(のち)、天(てん)の四方(しほう)に出(で)て行(い)くものです。 6黒(くろ)馬(うま)を着(つ)けた戦車(せんしゃ)は、北(きた)の国(くに)をさして出(で)て行(い)き、白馬(しろうま)は西(にし)の国(くに)をさして出(で)て行(い)き、まだらの馬(うま)は南(みなみ)の国(くに)をさして出(で)て行(い)くのです」。 7馬(うま)が出(で)てくると、彼(かれ)らは、地(ち)をあまねくめぐるために、しきりに出(で)たがるのであった。それで彼(かれ)が「行(い)って、地(ち)をあまねくめぐれ」と言(い)うと、彼(かれ)らは地(ち)を行(い)きめぐった。 8すると彼(かれ)はわたしを呼(よ)んで、「北(きた)の国(くに)をさして行(い)く者(もの)どもは、北(きた)の国(くに)でわたしの心(こころ)を静(しず)まらせてくれた」と言(い)った。

9主(しゅ)の言葉(ことば)がまたわたしに臨(のぞ)んだ、 10「バビロンから帰(かえ)ってきたかの捕囚(ほしゅう)の中(なか)から、ヘルダイ、トビヤおよびエダヤを連(つ)れて、その日(ひ)にゼパニヤの子(こ)ヨシヤの家(いえ)に行(い)き、 11彼(かれ)らから金銀(きんぎん)を受(う)け取(と)って、一つの冠(かんむり)を造(つく)り、それをヨザダクの子(こ)である大(だい)祭司(さいし)ヨシュアの頭(あたま)にかぶらせて、 12彼(かれ)に言(い)いなさい、『万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、見(み)よ、その名(な)を枝(えだ)という人(ひと)がある。彼(かれ)は自分(じぶん)の場所(ばしょ)で成長(せいちょう)して、主(しゅ)の宮(みや)を建(た)てる。 13すなわち彼(かれ)は主(しゅ)の宮(みや)を建(た)て、王(おう)としての光栄(こうえい)を帯(お)び、その位(くらい)に座(ざ)して治(おさ)める。その位(くらい)のかたわらに、ひとりの祭司(さいし)がいて、このふたりの間(あいだ)に平和(へいわ)の一致(いっち)がある』。 14またその冠(かんむり)はヘルダイ、トビヤ、エダヤおよびゼパニヤの子(こ)ヨシヤの記念(きねん)として、主(しゅ)の宮(みや)に納(おさ)められる。

15また遠(とお)い所(ところ)の者(もの)どもが来(き)て、主(しゅ)の宮(みや)を建(た)てることを助(たす)ける。そしてあなたがたは万軍(ばんぐん)の主(しゅ)が、わたしをつかわされたことを知(し)るようになる。あなたがたがもし励(はげ)んで、あなたがたの神(かみ)、主(しゅ)の声(こえ)に聞(き)き従(したが)うならば、このようになる」。

第七章

1ダリヨス王(おう)の第(だい)四年(ねん)の九月(がつ)、すなわちキスリウという月(つき)の四日(か)に、主(しゅ)の言葉(ことば)がゼカリヤに臨(のぞ)んだ。 2その時(とき)ベテルの人々(ひとびと)は、シャレゼル、レゲン・メレクおよびその従者(じゅうしゃ)をつかわして、主(しゅ)の恵(めぐ)みを請(こ)い、 3かつ万軍(ばんぐん)の主(しゅ)の宮(みや)にいる祭司(さいし)に問(と)わせ、かつ預言者(よげんしゃ)に問(と)わせて言(い)った、「わたしは今(いま)まで、多年(たねん)おこなってきたように、五月(がつ)に泣(な)き悲(かな)しみ、かつ断食(だんじき)すべきでしょうか」。 4この時(とき)、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 5「地(ち)のすべての民(たみ)、および祭司(さいし)に告(つ)げて言(い)いなさい、あなたがたが七十年(ねん)の間(あいだ)、五月(がつ)と七月(がつ)とに断食(だんじき)し、かつ泣(な)き悲(かな)しんだ時(とき)、はたして、わたしのために断食(だんじき)したか。 6あなたがたが食(く)い飲(の)みする時(とき)、それは全(まった)く自分(じぶん)のために食(く)い、自分(じぶん)のために飲(の)むのではないか。 7昔(むかし)エルサレムがその周囲(しゅうい)の町々(まちまち)と共(とも)に、人(ひと)が住(す)み、栄(さか)えていた時(とき)、また南(みなみ)の地(ち)および平野(へいや)にも、人(ひと)が住(す)んでいた時(とき)に、さきの預言者(よげんしゃ)たちによって、主(しゅ)がお告(つ)げになった言葉(ことば)は、これらの事(こと)ではなかったか」。

8主(しゅ)の言葉(ことば)が、またゼカリヤに臨(のぞ)んだ、 9「万軍(ばんぐん)の主(しゅ)はこう仰(おお)せられる、真実(しんじつ)のさばきを行(おこな)い、互(たがい)に相(あい)いつくしみ、相(あい)あわれみ、 10やもめ、みなしご、寄留(きりゅう)の他国(たこく)人(じん)および貧(まず)しい人(ひと)を、しえたげてはならない。互(たがい)に人(ひと)を害(がい)することを、心(こころ)に図(はか)ってはならない」。 11ところが、彼(かれ)らは聞(き)くことを拒(こば)み、肩(かた)をそびやかし、耳(みみ)を鈍(にぶ)くして聞(き)きいれず、 12その心(こころ)を金剛石(こんごうせき)のようにして、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)がそのみたまにより、さきの預言者(よげんしゃ)によって伝(つた)えられた、律法(りっぽう)と言葉(ことば)とに聞(き)き従(したが)わなかった。それゆえ、大(おお)いなる怒(いか)りが、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)から出(で)て、彼(かれ)らに臨(のぞ)んだのである。 13「わたしが呼(よ)ばわったけれども、彼(かれ)らは聞(き)こうとしなかった。そのとおりに、彼(かれ)らが呼(よ)ばわっても、わたしは聞(き)かない」と万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は仰(おお)せられる。 14「わたしは、つむじ風(かぜ)をもって、彼(かれ)らを未知(みち)のもろもろの国民(こくみん)の中(なか)に散(ち)らした。こうして彼(かれ)らが去(さ)った後(のち)、この地(ち)は荒(あ)れて行(い)き来(き)する者(もの)もなく、この麗(うるわ)しい地(ち)は荒(あ)れ地(ち)となったのである」。

第八章

1万軍(ばんぐん)の主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 2「万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、『わたしはシオンのために、大(おお)いなるねたみを起(おこ)し、またこれがために、大(おお)いなる憤(いきどお)りをもってねたむ』。 3主(しゅ)はこう仰(おお)せられる、『わたしはシオンに帰(かえ)って、エルサレムの中(なか)に住(す)む。エルサレムは忠信(ちゅうしん)な町(まち)ととなえられ、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)の山(やま)は聖(せい)なる山(やま)と、となえられる』。 4万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、『エルサレムの街路(がいろ)には再(ふたた)び老(お)いた男(おとこ)、老(お)いた女(おんな)が座(ざ)するようになる。みな年寄(としより)の人々(ひとびと)で、おのおのつえを手(て)に持(も)つ。 5またその町(まち)の街路(がいろ)には、男(おとこ)の子(こ)、女(おんな)の子(こ)が満(み)ちて、街路(がいろ)に遊(あそ)び戯(たわむ)れる』。 6万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、『その日(ひ)には、たとい、この民(たみ)の残(のこ)れる者(もの)の目(め)に、不思議(ふしぎ)な事(こと)であっても、それはわたしの目(め)にも、不思議(ふしぎ)な事(こと)であろうか』と万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は言(い)われる。 7万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、『見(み)よ、わが民(たみ)を東(ひがし)の国(くに)から、また西(にし)の国(くに)から救(すく)い出(だ)し、 8彼(かれ)らを連(つ)れてきて、エルサレムに住(す)まわせ、彼(かれ)らはわが民(たみ)となり、わたしは彼(かれ)らの神(かみ)となって、共(とも)に真実(しんじつ)と正義(せいぎ)とをもって立(た)つ』」。

9万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、「万軍(ばんぐん)の主(しゅ)の家(いえ)である宮(みや)を建(た)てるために、その礎(いしずえ)をすえた日(ひ)からこのかた、預言者(よげんしゃ)たちの口(くち)から出(で)たこれらの言葉(ことば)を、きょう聞(き)く者(もの)よ、あなたがたの手(て)を強(つよ)くせよ。 10この日(ひ)の以前(いぜん)には、人(ひと)も働(はたら)きの価(あたい)を得(え)ず、獣(けもの)も働(はたら)きの価(あたい)を得(え)ず、また出(で)る者(もの)もはいる者(もの)も、あだのために安全(あんぜん)ではなかった。わたしはまた人々(ひとびと)を相(あい)たがいにそむかせた。 11しかし今(いま)は、わたしのこの民(たみ)の残(のこ)れる者(もの)に対(たい)することは、さきの日(ひ)のようではないと、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は言(い)われる。 12そこには、平和(へいわ)と繁栄(はんえい)との種(たね)がまかれるからである。すなわちぶどうの木(き)は実(み)を結(むす)び、地(ち)は産物(さんぶつ)を出(だ)し、天(てん)は露(つゆ)を与(あた)える。わたしはこの民(たみ)の残(のこ)れる者(もの)に、これをことごとく与(あた)える。 13ユダの家(いえ)およびイスラエルの家(いえ)よ、あなたがたが、国々(くにぐに)の民(たみ)の中(なか)に、のろいとなっていたように、わたしはあなたがたを救(すく)って祝福(しゅくふく)とする。恐(おそ)れてはならない。あなたがたの手(て)を強(つよ)くせよ」。

14万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、「あなたがたの先祖(せんぞ)が、わたしを怒(いか)らせた時(とき)に、災(わざわい)を下(くだ)そうと思(おも)って、これをやめなかったように、――万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は言(い)われる―― 15そのように、わたしはまた今日(こんにち)、エルサレムとユダの家(いえ)に恵(めぐ)みを与(あた)えよう。恐(おそ)れてはならない。 16あなたがたのなすべき事(こと)はこれである。あなたがたは互(たがい)に真実(しんじつ)を語(かた)り、またあなたがたの門(もん)で、真実(しんじつ)と平和(へいわ)のさばきとを、行(おこな)わなければならない。 17あなたがたは、互(たがい)に人(ひと)を害(がい)することを、心(こころ)に図(はか)ってはならない。偽(いつわ)りの誓(ちか)いを好(この)んではならない。わたしはこれらの事(こと)を憎(にく)むからであると、主(しゅ)は言(い)われる」。

18万軍(ばんぐん)の主(しゅ)の言葉(ことば)がわたしに臨(のぞ)んだ、 19「万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、四月(がつ)の断食(だんじき)と、五月(がつ)の断食(だんじき)と、七月(がつ)の断食(だんじき)と、十月(がつ)の断食(だんじき)とは、ユダの家(いえ)の喜(よろこ)び楽(たの)しみの時(とき)となり、よき祝(いわい)の時(とき)となる。ゆえにあなたがたは、真実(しんじつ)と平和(へいわ)とを愛(あい)せよ。

20万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、もろもろの民(たみ)および多(おお)くの町(まち)の住民(じゅうみん)、すなわち、一つの町(まち)の住民(じゅうみん)は、他(た)の町(まち)の人々(ひとびと)のところに行(い)き、 21『われわれは、ただちに行(い)って、主(しゅ)の恵(めぐ)みを請(こ)い、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)に呼(よ)び求(もと)めよう』と言(い)うと、『わたしも行(い)こう』と言(い)う。 22多(おお)くの民(たみ)および強(つよ)い国民(こくみん)はエルサレムに来(き)て、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)を求(もと)め、主(しゅ)の恵(めぐ)みを請(こ)う。 23万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、その日(ひ)には、もろもろの国(くに)ことばの民(たみ)の中(なか)から十人(にん)の者(もの)が、ひとりのユダヤ人(ひと)の衣(ころも)のすそをつかまえて、『あなたがたと一緒(いっしょ)に行(い)こう。神(かみ)があなたがたと共(とも)にいますことを聞(き)いたから』と言(い)う」。

第九章


1託宣(たくせん)
主(しゅ)の言葉(ことば)はハデラクの地(ち)に臨(のぞ)み、
ダマスコの上(うえ)にとどまる。
アラムの町々(まちまち)はイスラエルのすべての部族(ぶぞく)のように主(しゅ)に属(ぞく)するからである。
2これに境(さかい)するハマテもまたそのとおりだ。
非常(ひじょう)に賢(かしこ)いが、ツロとシドンもまた同様(どうよう)である。
3ツロは自分(じぶん)のために、とりでを築(きず)き、
銀(ぎん)をちりのように積(つ)み、
金(きん)を道(みち)ばたの泥(どろ)のように積(つ)んだ。
4しかし見(み)よ、主(しゅ)はこれを攻(せ)め取(と)り、
その富(とみ)を海(うみ)の中(なか)に投(な)げ入(い)れられる。
これは火(ひ)で焼(や)き滅(ほろ)ぼされる。
5アシケロンはこれを見(み)て恐(おそ)れ、
ガザもまた見(み)てもだえ苦(くる)しみ、
エクロンもまたその望(のぞ)む所(ところ)のものが
はずかしめられて苦(くる)しむ。
ガザには王(おう)が絶(た)え、
アシケロンには住(す)む者(もの)がなくなり、
6アシドドには混血(こんけつ)の民(たみ)が住(す)む。
わたしはペリシテびとの誇(ほこり)を断(た)つ。
7またその口(くち)から血(ち)を取(と)り除(のぞ)き、
その歯(は)の間(あいだ)から憎(にく)むべき物(もの)を取(と)り除(のぞ)く。
これもまた残(のこ)ってわれわれの神(かみ)に帰(き)し、
ユダの一(いち)民族(みんぞく)のようになる。
またエクロンはエブスびとのようになる。
8その時(とき)わたしは、わが家(いえ)のために営(えい)を張(は)って、
見張(みは)りをし、行(い)き来(き)する者(もの)のないようにする。
しえたげる者(もの)は、かさねて通(とお)ることがない。
わたしが今(いま)、自分(じぶん)の目(め)で見(み)ているからである。

9シオンの娘(むすめ)よ、大(おお)いに喜(よろこ)べ、
エルサレムの娘(むすめ)よ、呼(よ)ばわれ。
見(み)よ、あなたの王(おう)はあなたの所(ところ)に来(く)る。
彼(かれ)は義(ぎ)なる者(もの)であって勝利(しょうり)を得(え)、
柔和(にゅうわ)であって、ろばに乗(の)る。
すなわち、ろばの子(こ)である子(こ)馬(うま)に乗(の)る。
10わたしはエフライムから戦車(せんしゃ)を断(た)ち、
エルサレムから軍馬(ぐんば)を断(た)つ。
また、いくさ弓(ゆみ)も断(た)たれる。
彼(かれ)は国々(くにぐに)の民(たみ)に平和(へいわ)を告(つ)げ、
その政治(せいじ)は海(うみ)から海(うみ)に及(およ)び、
大川(おおかわ)から地(ち)の果(はて)にまで及(およ)ぶ。

11あなたについてはまた、
あなたとの契約(けいやく)の血(ち)のゆえに、
わたしはかの水(みず)のない穴(あな)から、
あなたの捕(とら)われ人(びと)を解(と)き放(はな)す。
12望(のぞ)みをいだく捕(とら)われ人(びと)よ、あなたの城(しろ)に帰(かえ)れ。
わたしはきょうもなお告(つ)げて言(い)う、
必(かなら)ず倍(ばい)して、あなたをもとに返(かえ)すことを。
13わたしはユダを張(は)って、わが弓(ゆみ)となし、
エフライムをその矢(や)とした。
シオンよ、わたしはあなたの子(こ)らを呼(よ)び起(おこ)して、
ギリシヤの人々(ひとびと)を攻(せ)めさせ、
あなたを勇士(ゆうし)のつるぎのようにさせる。
14その時(とき)、主(しゅ)は彼(かれ)らの上(うえ)に現(あらわ)れて、
その矢(や)をいなずまのように射(い)られる。
主(しゅ)なる神(かみ)はラッパを吹(ふ)きならし、
南(みなみ)のつむじ風(かぜ)に乗(の)って出(で)てこられる。
15万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は彼(かれ)らを守(まも)られるので、
彼(かれ)らは石(いし)投(な)げどもを食(く)い尽(つく)し、踏(ふ)みつける。
彼(かれ)らはまたぶどう酒(しゅ)のように彼(かれ)らの血(ち)を飲(の)み、
鉢(はち)のようにそれで満(み)たされ、
祭壇(さいだん)のすみのように浸(ひた)される。

16その日(ひ)、彼(かれ)らの神(かみ)、主(しゅ)は、彼(かれ)らを救(すく)い、
その民(たみ)を羊(ひつじ)のように養(やしな)われる。
彼(かれ)らは冠(かんむり)の玉(たま)のように、その地(ち)に輝(かがや)く。
17そのさいわい、その麗(うるわ)しさは、いかばかりであろう。
穀物(こくもつ)は若者(わかもの)を栄(さか)えさせ、
新(あたら)しいぶどう酒(しゅ)は、おとめを栄(さか)えさせる。

第一〇章


1あなたがたは春(はる)の雨(あめ)の時(とき)に、
雨(あめ)を主(しゅ)に請(こ)い求(もと)めよ。
主(しゅ)はいなずまを造(つく)り、大雨(おおあめ)を人々(ひとびと)に賜(たま)い、
野(の)の青草(あおくさ)をおのおのに賜(たま)わる。
2テラピムは、たわごとを言(い)い、
占(うらな)い師(し)は偽(いつわ)りを見(み)、
夢見(ゆめみ)る者(もの)は偽(いつわ)りの夢(ゆめ)を語(かた)り、
むなしい慰(なぐさ)めを与(あた)える。
このゆえに、民(たみ)は羊(ひつじ)のようにさまよい、
牧者(ぼくしゃ)がないために悩(なや)む。

3「わが怒(いか)りは牧者(ぼくしゃ)にむかって燃(も)え、
わたしは雄(お)やぎを罰(ばっ)する。
万軍(ばんぐん)の主(しゅ)が、その群(む)れの羊(ひつじ)であるユダの家(いえ)を顧(かえり)み、
これをみごとな軍馬(ぐんば)のようにされるからである。
4隅(すみ)石(いし)は彼(かれ)らから出(で)、
天幕(てんまく)の杭(くい)も彼(かれ)らから出(で)、
いくさ弓(ゆみ)も彼(かれ)らから出(で)、
支配者(しはいしゃ)も皆(みな)彼(かれ)らの中(なか)から出(で)る。
5彼(かれ)らが戦(たたか)う時(とき)は勇士(ゆうし)のようになって、
道(みち)ばたの泥(どろ)の中(なか)に敵(てき)を踏(ふ)みにじる。
主(しゅ)が彼(かれ)らと共(とも)におられるゆえに彼(かれ)らは戦(たたか)い、
馬(うま)に乗(の)る者(もの)どもを困(こま)らせる。
6わたしはユダの家(いえ)を強(つよ)くし、ヨセフの家(いえ)を救(すく)う。
わたしは彼(かれ)らをあわれんで、彼(かれ)らを連(つ)れ帰(かえ)る。
彼(かれ)らはわたしに捨(す)てられたことのないようになる。
わたしは彼(かれ)らの神(かみ)、主(しゅ)であって、
彼(かれ)らに答(こた)えるからである。
7エフライムびとは勇士(ゆうし)のようになり、
その心(こころ)は酒(さけ)を飲(の)んだように喜(よろこ)ぶ。
その子(こ)供(とも)らはこれを見(み)て喜(よろこ)び、
その心(こころ)は主(しゅ)によって楽(たの)しむ。
8わたしは彼(かれ)らに向(む)かい、口笛(くちぶえ)を吹(ふ)いて彼(かれ)らを集(あつ)める、
わたしが彼(かれ)らをあがなったからである。
彼(かれ)らは昔(むかし)のように数多(かずおお)くなる。
9わたしは彼(かれ)らを国々(くにぐに)の民(たみ)の中(なか)に散(ち)らした。
しかし彼(かれ)らは遠(とお)い国々(くにぐに)でわたしを覚(おぼ)え、
その子供(こども)らと共(とも)に生(い)きながらえて帰(かえ)ってくる。
10わたしは彼(かれ)らをエジプトの国(くに)から連(つ)れ帰(かえ)り、
アッスリヤから彼(かれ)らを集(あつ)める。
わたしはギレアデの地(ち)およびレバノンに
彼(かれ)らを連(つ)れて行(い)く。
彼(かれ)らはいる所(ところ)もないほどに多(おお)くなる。
11彼(かれ)らはエジプトの海(うみ)を通(とお)る。
海(うみ)の波(なみ)は撃(う)たれ、
ナイルの淵(ふち)はことごとくかれた。
アッスリヤの高(たか)ぶりは低(ひく)くされ、
エジプトのつえは移(うつ)り去(さ)る。
12わたしは彼(かれ)らを主(しゅ)によって強(つよ)くする。
彼(かれ)らは主(しゅ)の名(な)を誇(ほこ)る」と
主(しゅ)は言(い)われる。

第一一章


1レバノンよ、おまえの門(もん)を開(ひら)き、
おまえの香柏(こうはく)を火(ひ)に焼(や)き滅(ほろ)ぼさせよ。
2いとすぎよ、泣(な)き叫(さけ)べ。
香柏(こうはく)は倒(たお)れ、
みごとな木(き)は、そこなわれたからである。
バシャンのかしよ、泣(な)き叫(さけ)べ。
茂(しげ)った林(はやし)は倒(たお)れたからである。
3聞(き)け、牧者(ぼくしゃ)の泣(な)き叫(さけ)ぶ声(こえ)を。
彼(かれ)らの栄(さか)えが消(き)え去(さ)ったからである。
聞(き)け、ししのほえる声(こえ)を。
ヨルダンの草(くさ)むらが荒(あ)れ果(は)てたからである。

4わが神(かみ)、主(しゅ)はこう仰(おお)せられた、「ほふらるべき羊(ひつじ)の群(む)れの牧者(ぼくしゃ)となれ。 5これを買(か)う者(もの)は、これをほふっても罰(ばっ)せられない。これを売(う)る者(もの)は言(い)う、『主(しゅ)はほむべきかな、わたしは富(と)んだ』と。そしてその牧者(ぼくしゃ)は、これをあわれまない。 6わたしは、もはやこの地(ち)の住民(じゅうみん)をあわれまないと、主(しゅ)は言(い)われる。見(み)よ、わたしは人(ひと)をおのおのその牧者(ぼくしゃ)の手(て)に渡(わた)し、おのおのその王(おう)の手(て)に渡(わた)す。彼(かれ)らは地(ち)を荒(あら)す。わたしは彼(かれ)らの手(て)からこれを救(すく)い出(だ)さない」。

7わたしは羊(ひつじ)の商人(しょうにん)のために、ほふらるべき羊(ひつじ)の群(む)れの牧者(ぼくしゃ)となった。わたしは二本(ほん)のつえを取(と)り、その一本(ぽん)を恵(めぐ)みと名(な)づけ、一本(ぽん)を結(むす)びと名(な)づけて、その羊(ひつじ)を牧(ぼく)した。 8わたしは一か月(げつ)に牧者(ぼくしゃ)三人(にん)を滅(ほろ)ぼした。わたしは彼(かれ)らに、がまんしきれなくなったが、彼(かれ)らもまた、わたしを忌(い)みきらった。 9それでわたしは言(い)った、「わたしはあなたがたの牧者(ぼくしゃ)とならない。死(し)ぬ者(もの)は死(し)に、滅(ほろ)びる者(もの)は滅(ほろ)び、残(のこ)った者(もの)はたがいにその肉(にく)を食(く)いあうがよい」。 10わたしは恵(めぐ)みというつえを取(と)って、これを折(お)った。これはわたしがもろもろの民(たみ)と結(むす)んだ契約(けいやく)を、廃(はい)するためであった。 11そしてこれは、その日(ひ)に廃(はい)された。そこで、わたしに目(め)を注(そそ)いでいた羊(ひつじ)の商人(しょうにん)らは、これが主(しゅ)の言葉(ことば)であったことを知(し)った。 12わたしは彼(かれ)らに向(む)かって、「あなたがたがもし、よいと思(おも)うならば、わたしに賃銀(ちんぎん)を払(はら)いなさい。もし、いけなければやめなさい」と言(い)ったので、彼(かれ)らはわたしの賃銀(ちんぎん)として、銀(ぎん)三十シケルを量(はか)った。 13主(しゅ)はわたしに言(い)われた、「彼(かれ)らによって、わたしが値(ね)積(つ)られたその尊(たっと)い価(あたい)を、宮(みや)のさいせん箱(はこ)に投(な)げ入(い)れよ」。わたしは銀(ぎん)三十シケルを取(と)って、これを主(しゅ)の宮(みや)のさいせん箱(はこ)に投(な)げ入(い)れた。 14そしてわたしは結(むす)びという第(だい)二のつえを折(お)った。これはユダとイスラエルの間(あいだ)の、兄弟(きょうだい)関係(かんけい)を廃(はい)するためであった。

15主(しゅ)はわたしに言(い)われた、「おまえはまた愚(おろ)かな牧者(ぼくしゃ)の器(うつわ)を取(と)れ。 16見(み)よ、わたしは地(ち)にひとりの牧者(ぼくしゃ)を起(おこ)す。彼(かれ)は滅(ほろ)ぼされる者(もの)を顧(かえり)みず、迷(まよ)える者(もの)を尋(たず)ねず、傷(きず)ついた者(もの)をいやさず、健(すこ)やかな者(もの)を養(やしな)わず、肥(こ)えた者(もの)の肉(にく)を食(く)らい、そのひずめをさえ裂(さ)く者(もの)である。
17その羊(ひつじ)の群(む)れを捨(す)てる愚(おろ)かな牧者(ぼくしゃ)はわざわいだ。
どうか、つるぎがその腕(うで)を撃(う)ち、
その右(みぎ)の目(め)を撃(う)つように。
その腕(うで)は全(まった)く衰(おとろ)え、
その右(みぎ)の目(め)は全(まった)く見(み)えなくなるように」。

第一二章

1託宣(たくせん)

イスラエルについての主(しゅ)の言葉(ことば)。すなわち天(てん)をのべ、地(ち)の基(もとい)をすえ、人(ひと)の霊(れい)をその中(なか)に造(つく)られた主(しゅ)は、こう仰(おお)せられる、 2「見(み)よ、わたしはエルサレムを、その周囲(しゅうい)にあるすべての民(たみ)をよろめかす杯(さかずき)にしようとしている。これはエルサレムの攻(せ)め囲(かこ)まれる時(とき)、ユダにも及(およ)ぶ。 3その日(ひ)には、わたしはエルサレムをすべての民(たみ)に対(たい)して重(おも)い石(いし)とする。これを持(も)ちあげる者(もの)はみな大(だい)傷(きず)を受(う)ける。地(ち)の国々(くにぐに)の民(たみ)は皆(みな)集(あつ)まって、これを攻(せ)める。 4主(しゅ)は言(い)われる、その日(ひ)には、わたしはすべての馬(うま)を撃(う)って驚(おどろ)かせ、その乗(の)り手(て)を撃(う)って狂(くる)わせる。しかし、もろもろの民(たみ)の馬(うま)を、ことごとく撃(う)って、めくらとするとき、ユダの家(いえ)に対(たい)しては、わたしの目(め)を開(ひら)く。 5その時(とき)ユダの諸(しょ)族(ぞく)は、その心(こころ)の中(なか)に『エルサレムの住民(じゅうみん)は、その神(かみ)、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)によって力強(ちからづよ)くなった』と言(い)う。 6その日(ひ)には、わたしはユダの諸(しょ)族(ぞく)を、たきぎの中(なか)の火皿(ひざら)のようにし、麦(むぎ)束(たば)の中(なか)のたいまつのようにする。彼(かれ)らは右(みぎ)に左(ひだり)に、その周囲(しゅうい)にあるすべての民(たみ)を、焼(や)き滅(ほろ)ぼす。しかしエルサレムはなお、そのもとの所(ところ)、すなわちエルサレムで、人(ひと)の住(す)む所(ところ)となる。

7主(しゅ)はまずユダの幕屋(まくや)を救(すく)われる。これはダビデの家(いえ)の光栄(こうえい)と、エルサレムの住民(じゅうみん)の光栄(こうえい)とが、ユダの光栄(こうえい)にまさることのないようにするためである。 8その日(ひ)、主(しゅ)はエルサレムの住民(じゅうみん)を守(まも)られる。彼(かれ)らの中(なか)の弱(よわ)い者(もの)も、その日(ひ)には、ダビデのようになる。またダビデの家(いえ)は神(かみ)のように、彼(かれ)らに先(さき)だつ主(しゅ)の使(つかい)のようになる。 9その日(ひ)には、わたしはエルサレムに攻(せ)めて来(く)る国民(こくみん)を、ことごとく滅(ほろ)ぼそうと努(つと)める。

10わたしはダビデの家(いえ)およびエルサレムの住民(じゅうみん)に、恵(めぐ)みと祈(いのり)の霊(れい)とを注(そそ)ぐ。彼(かれ)らはその刺(さ)した者(もの)を見(み)る時(とき)、ひとり子(こ)のために嘆(なげ)くように彼(かれ)のために嘆(なげ)き、ういごのために悲(かな)しむように、彼(かれ)のためにいたく悲(かな)しむ。 11その日(ひ)には、エルサレムの嘆(なげ)きは、メギドの平野(へいや)にあったハダデ・リンモンのための嘆(なげ)きのように大(おお)きい。 12国(くに)じゅう、氏族(しぞく)おのおの別(わか)れて嘆(なげ)く。すなわちダビデの家(いえ)の氏族(しぞく)は別(わか)れて嘆(なげ)き、その妻(つま)たちも別(わか)れて嘆(なげ)く。ナタンの家(いえ)の氏族(しぞく)は別(わか)れて嘆(なげ)き、その妻(つま)たちも別(わか)れて嘆(なげ)く。 13レビの家(いえ)の氏族(しぞく)は別(わか)れて嘆(なげ)き、その妻(つま)たちも別(わか)れて嘆(なげ)く。シメイの氏族(しぞく)は別(わか)れて嘆(なげ)き、その妻(つま)たちも別(わか)れて嘆(なげ)く。 14その他(た)の氏族(しぞく)も皆(みな)別(わか)れて嘆(なげ)き、その妻(つま)たちも別(わか)れて嘆(なげ)くのである。

第一三章

1その日(ひ)には、罪(つみ)と汚(けが)れとを清(きよ)める一(ひと)つの泉(いずみ)が、ダビデの家(いえ)とエルサレムの住民(じゅうみん)とのために開(ひら)かれる。

2万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は言(い)われる、その日(ひ)には、わたしは地(ち)から偶像(ぐうぞう)の名(な)を取(と)り除(のぞ)き、重(かさ)ねて人(ひと)に覚(おぼ)えられることのないようにする。わたしはまた預言者(よげんしゃ)および汚(けが)れの霊(れい)を、地(ち)から去(さ)らせる。 3もし、人(ひと)が今後(こんご)預言(よげん)するならば、その産(う)みの父母(ふぼ)はこれにむかって、『あなたは主(しゅ)の名(な)をもって偽(いつわ)りを語(かた)るゆえ、生(い)きていることができない』と言(い)い、その産(う)みの父母(ふぼ)は彼(かれ)が預言(よげん)している時(とき)、彼(かれ)を刺(さ)すであろう。 4その日(ひ)には、預言者(よげんしゃ)たちは皆(みな)預言(よげん)する時(とき)、その幻(まぼろし)を恥(は)じる。また人(ひと)を欺(あざむ)くための毛(け)の上着(うわぎ)を着(き)ない。 5そして『わたしは預言者(よげんしゃ)ではない、わたしは土地(とち)を耕(たがや)す者(もの)だ。若(わか)い時(とき)から土地(とち)を持(も)っている』と言(い)う。 6もし、人(ひと)が彼(かれ)に『あなたの背中(せなか)の傷(きず)は何(なに)か』と尋(たず)ねるならば、『これはわたしの友(とも)だちの家(いえ)で受(う)けた傷(きず)だ』と、彼(かれ)は言(い)うであろう」。

7万軍(ばんぐん)の主(しゅ)は言(い)われる、
「つるぎよ、立(た)ち上(あ)がってわが牧者(ぼくしゃ)を攻(せ)めよ。
わたしの次(つぎ)に立(た)つ人(ひと)を攻(せ)めよ。
牧者(ぼくしゃ)を撃(う)て、その羊(ひつじ)は散(ち)る。
わたしは手(て)をかえして、小(ちい)さい者(もの)どもを攻(せ)める。
8主(しゅ)は言(い)われる、全(ぜん)地(ち)の人(ひと)の三分(ぶん)の二は断(た)たれて死(し)に、
三分(ぶん)の一は生(い)き残(のこ)る。
9わたしはこの三分(ぶん)の一を火(ひ)の中(なか)に入(い)れ、
銀(ぎん)をふき分(わ)けるように、これをふき分(わ)け、
金(きん)を精錬(せいれん)するように、これを精錬(せいれん)する。
彼(かれ)らはわたしの名(な)を呼(よ)び、わたしは彼(かれ)らに答(こた)える。
わたしは『彼(かれ)らはわが民(たみ)である』と言(い)い、彼(かれ)らは『主(しゅ)はわが神(かみ)である』と言(い)う」。

第一四章

1見(み)よ、主(しゅ)の日(ひ)が来(く)る。その時(とき)あなたの奪(うば)われた物(もの)は、あなたの中(なか)で分(わ)かたれる。 2わたしは万国(ばんこく)の民(たみ)を集(あつ)めて、エルサレムを攻(せ)め撃(う)たせる。町(まち)は取(と)られ、家(いえ)はかすめられ、女(おんな)は犯(おか)され、町(まち)の半(なか)ばは捕(とら)えられて行(い)く。しかし残(のこ)りの民(たみ)は町(まち)から断(た)たれることはない。 3その時(とき)、主(しゅ)は出(で)てきて、いくさの日(ひ)にみずから戦(たたか)われる時(とき)のように、それらの国(くに)びとと戦(たたか)われる。 4その日(ひ)には彼(かれ)の足(あし)が、東(ひがし)の方(ほう)エルサレムの前(まえ)にあるオリブ山(やま)の上(うえ)に立(た)つ。そしてオリブ山(やま)は、非常(ひじょう)に広(ひろ)い一つの谷(たに)によって、東(ひがし)から西(にし)に二つに裂(さ)け、その山(やま)の半(なか)ばは北(きた)に、半(なか)ばは南(みなみ)に移(うつ)り、 5わが山(やま)の谷(たに)はふさがれる。裂(さ)けた山(やま)の谷(たに)が、そのかたわらに接触(せっしょく)するからである。そして、あなたがたはユダの王(おう)ウジヤの世(よ)に、地震(じしん)を避(さ)けて逃(に)げたように逃(に)げる。こうして、あなたがたの神(かみ)、主(しゅ)はこられる、もろもろの聖者(せいじゃ)と共(とも)にこられる。

6その日(ひ)には、寒(さむ)さも霜(しも)もない。 7そこには長(なが)い連続(れんぞく)した日(ひ)がある(主(しゅ)はこれを知(し)られる)。これには昼(ひる)もなく、夜(よる)もない。夕暮(ゆうぐれ)になっても、光(ひかり)があるからである。

8その日(ひ)には、生(い)ける水(みず)がエルサレムから流(なが)れ出(で)て、その半(なか)ばは東(ひがし)の海(うみ)に、その半(なか)ばは西(にし)の海(うみ)に流(なが)れ、夏(なつ)も冬(ふゆ)もやむことがない。

9主(しゅ)は全(ぜん)地(ち)の王(おう)となられる。その日(ひ)には、主(しゅ)ひとり、その名(な)一つのみとなる。

10全(ぜん)地(ち)はゲバからエルサレムの南(みなみ)リンモンまで、平地(へいち)のように変(かわ)る。しかしエルサレムは高(たか)くなって、そのもとの所(ところ)にとどまり、ベニヤミンの門(もん)から、先(さき)にあった門(もん)の所(ところ)に及(およ)び、隅(すみ)の門(もん)に至(いた)り、ハナネルのやぐらから、王(おう)の酒(さか)ぶねにまで及(およ)ぶ。 11その中(なか)には人(ひと)が住(す)み、もはやのろいはなく、エルサレムは安(やす)らかに立(た)つ。

12エルサレムを攻撃(こうげき)したもろもろの民(たみ)を、主(しゅ)は災(わざわい)をもって撃(う)たれる。すなわち彼(かれ)らはなお足(あし)で立(た)っているうちに、その肉(にく)は腐(くさ)れ、目(め)はその穴(あな)の中(なか)で腐(くさ)れ、舌(した)はその口(くち)の中(なか)で腐(くさ)れる。 13その日(ひ)には、主(しゅ)は彼(かれ)らを大(おお)いにあわてさせられるので、彼(かれ)らはおのおのその隣(とな)り人(びと)を捕(とら)え、手(て)をあげてその隣(とな)り人(びと)を攻(せ)める。 14ユダもまた、エルサレムに敵(てき)して戦(たたか)う。その周囲(しゅうい)のすべての国(くに)びとの財宝(ざいほう)、すなわち金銀(きんぎん)、衣服(いふく)などが、はなはだ多(おお)く集(あつ)められる。 15また馬(うま)、騾(ら)、らくだ、ろば、およびその陣営(じんえい)にあるすべての家畜(かちく)にも、この災(わざわい)のような災(わざわい)が臨(のぞ)む。

16エルサレムに攻(せ)めて来(き)たもろもろの国(くに)びとの残(のこ)った者(もの)は、皆(みな)年々(ねんねん)上(のぼ)って来(き)て、王(おう)なる万軍(ばんぐん)の主(しゅ)を拝(おが)み、仮庵(かりほ)の祭(まつり)を守(まも)るようになる。 17地(ち)の諸(しょ)族(ぞく)のうち、王(おう)なる万軍(ばんぐん)の主(しゅ)を拝(おが)むために、エルサレムに上(のぼ)らない者(もの)の上(うえ)には、雨(あめ)が降(ふ)らない。 18エジプトの人々(ひとびと)が、もし上(のぼ)ってこない時(とき)には、主(しゅ)が仮庵(かりほ)の祭(まつり)を守(まも)るために、上(のぼ)ってこないすべての国(くに)びとを撃(う)たれるその災(わざわい)が、彼(かれ)らの上(うえ)に臨(のぞ)む。 19これが、エジプトびとの受(う)ける罰(ばつ)、およびすべて仮庵(かりほ)の祭(まつり)を守(まも)るために上(のぼ)ってこない国(くに)びとの受(う)ける罰(ばつ)である。

20その日(ひ)には、馬(うま)の鈴(すず)の上(うえ)に「主(しゅ)に聖(せい)なる者(もの)」と、しるすのである。また主(しゅ)の宮(みや)のなべは、祭壇(さいだん)の前(まえ)の鉢(はち)のように、聖(せい)なる物(もの)となる。 21エルサレムおよびユダのすべてのなべは、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)に対(たい)して聖(せい)なる物(もの)となり、すべて犠牲(ぎせい)をささげる者(もの)は来(き)てこれを取(と)り、その中(なか)で犠牲(ぎせい)の肉(にく)を煮(に)ることができる。その日(ひ)には、万軍(ばんぐん)の主(しゅ)の宮(みや)に、もはや商人(しょうにん)はいない。